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第五章 衝撃!母との再会
第十二話 オーロラになったメガ子
しおりを挟むグレイがいなくなった後、首相は喉元を押さえながら警備員達に助けを求めていた。
SP:し、首相‼︎ 救急車を呼ばなくてわ。
澄玲:わ、分かりました。
一兄:とりあえず横に!
一兄がスーツの上着を脱ぎ床に敷くとそこに首相を横たわらせた。
瑳呂紋:外の様子を見て来る‼︎
朱美:私も経路を確認して来ます。
一兄:救急車はすぐ来れそうか?
澄玲:そ、それが。電話は通じたのですが・・。石化してる人が多すぎてこちらに来るのは厳しいと言われました。
その時に外の様子を見に行った瑳呂紋と朱美が走って戻って来た。
瑳呂紋:大変だ。外にいた野次馬も殆どの人が石化している。
メガ男:なんだって?!
朱美:あの様子だと救急車も、こちらから車で病院に向かうのも困難かと。
澄玲:朱美、ここにいる職員を全員使って情報収集を急いで。
朱美:分かりました。
朱美は澄玲に言われた通り情報収集の為に官邸内へと走り出した。
警備員:防衛大臣! 首相が息をしておりません。
一兄:なんだと。
横たわった首相は止血の為に警備員達が刺さった部分に服などを押さえてつけていたようだったが血は止まらなかったようだった。
そして呼吸が止まった首相に対してSPや警備員が蘇生を行ったが息を吹き返す事はなかった。
一兄:なんて事だ。また俺達は食い止める事が出来なかった。
瑳呂紋:・・俺たちは無力過ぎる・・・。
メガ男:これから俺たちはどうすれば・・。
一兄:どれくらいの被害が出てるのかこの目で確認しないと。
メガ男達が外に出るとそこには抵抗した警備員や警察官が喉元にダガーが刺さっており地面に倒れていた。
澄玲:なんて冷酷な・・・。
メガ男が走って裏口の門の方に行くと野次馬で押し寄せていた人達は石化しておりその場は静まり返っていた。
瑳呂紋:一体どれだけの人達が・・。
すると官邸内で情報収集していた朱美が飛び出して来た。
朱美:防衛大臣の伝達で関係者各位には伝わっていたようですが、それでも各地で屋外に出ていた人達が石化してしまった模様です。
澄玲:石化した人々をどうすれば・・。
メガ子:とうとう私の出番のようね☆
メガ子は人間から妖精の姿に戻りみんなの前で飛び回り始めた。
メガ男:メガ子、何をする気だ。
メガ子:実はこの為にエマ様に頼まれてたの。もしもの時は・・・って☆
メガ子は最後を惜しむようにメガ男の肩に乗り一人一人の顔を見つめていた。
メガ子:みなさん短い間だったけど楽しかったありがとうね。メガたん本当の妹のように接してくれて感謝してる☆
メガ男:メガ子・・・必ず戻って来い!
メガ子:そう出来たら良いんだけどね!みんな元気でね!ばいばいーい☆
メガ子はそう言うと笑顔で空高く飛んでいった。
一兄:これだけの人数の石化を解く事を出来るのか・・。
メガ男:たぶん出来たとしてもメガ子は。
瑳呂紋:沙來達を石化を解いた時にかなり疲労していたし・・・。
朱美:見て下さい!空の色が!
メガ子が石化した人々を治癒する為に撒いた鱗粉が光を帯びて空の色がオーロラに輝き出した。
つづく
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