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第四章 いざ!第二の故郷へ
第十二話 釣りの極意
しおりを挟む宮廷魔術師見習いのスライドは守り神達に襲われてるギア子に向かって矢を放った。
その矢はギア子の頬を掠めとんでもない方向へと飛んでいった。
スライド:ちっ・・・外したか。
タカ:何を外したって?
後ろから聞き慣れた声にスライドは慌てて振り返った。
スライド:タカール様なぜここに⁈
タカ:ギア子達の事が心配でな。スライドそこ、ここで何をしておるのだ。
スライド:病弱な母が野イチゴが食べたいと言いまして。採取に来ていたところギア子様達が守り神に襲われてるのを見て助けようと・・・。
タカ:そうだったか。エマから聞いておるぞ。母上の容体が悪くて休暇を取っていると。その後、経過はどうだ?
スライド:あまり・・・タカール様が来たなら安心ですね。野イチゴも採れましたので私はこれで。
タカ:そうか。母上にもよろしくな。
スライド:ありがとうございます。では。
スライドはカゴいっぱいの野イチゴを持つと、そそくさと森の中へと消えて行った。
ビーナス:タカール様だわ。おーい!こっちこっち!
タカールはビーナスの声に気がつきギア子達の元へとやって来た。
タカ:どうやらマントラの森に無事に着いたようだな。
守り神:タカール久方ぶりだな。
タカ:お久しぶりです。守り神様達はお元気そうで何よりです。
ビーナス:タカール様、わざわざ来て下さったんですね。ビーナスここまでギア子様達をご案内致しました。
ビーナスはメガ男の肩からタカールの肩へと移動した。
タカ:お疲れ様。無事に辿り着いたようだな。
ギア:タカール様もお疲れ様です。ビーナスのお陰で切り株の粉も取れました。
メガ:なんかすみません俺達の為に何度も。
タカ:たまたま来る用事があったから気にしなくて良い。ヌーアル湖でみんなが釣りをしているからギア子とメガ男も合流してみてはどうだ。私は宮殿に戻るからビーナスに案内を任せる。
ビーナス:了解です。
守り神:タカールもう行くのか。たまにはゆっくり話でもしていけえええ。
タカ:すみません、また時間がある時に来ますよ。じゃ、また宮殿で会おう。
タカールはギア子達に軽く手を振ると森の中へと消えて行った。
ビーナス:守り神様、ロンジが来たらヌーアル湖にいるって伝えて下さい。
守り神:分かったあああ。
ビーナス:湖まではすぐそこよ。私の後について来て。
ビーナスの後ろをついて行くとみんなが湖畔の周りで釣りをしている姿が見えてくるのであった。
リョウ:ギア子とメガ男さんお疲れ。切り株の方はどう?
ギア:この通り粉はゲットしましたよ。
メガ:そちらもお疲れ様です。
リョウ:ビーナスが案内してくれたのか。ご苦労さん。マントラの森は問題なかったかい?
ビーナスはリョウの肩に乗りマントラの森のでの出来事を話だした。
リョウ:そう・・ギア子に矢がね・・。ちょっと気になるから僕も宮殿に戻るね。ギア子とメガ男さんは皆さんと釣りを楽しんで下さい。ビーナス頼んだよ。
ビーナス:あいあいさー。ささ、鎧を脱いで釣りやってみましょ。
ギア:うん、でも・・一度もやった事ないんだけど。
メガ:あれっくすさん達が先にやってるみたいだから教えて貰おうか。
ギア:うん。そうする。
ギア子とメガ男は釣りを教わろうと釣竿を垂らしていたあれっくすと晴に声かけた。
あれっくす:お、ギア子さん達も合流だね。釣りしてみる?
ギア:初めてだけど出来るかな?
晴:慣れれば割とバンバン釣れるから初心者でも安心ですよ。
メガ:ほほう。じゃ俺らでもいけそうだな。
釣り竿を垂らしているあれっくすと晴と離れた場所で朱美は何故か浅瀬でまんじりと立っていた。
ギア:あの・・・朱美さんは何をしてるんです?
あれっく:見てればわかるよ。
晴:朱美さん凄いんですよ!
ギア子とメガ男は何の事か分からなかったが朱美が突然水面を蹴り上げると魚が飛び出てきた。
その魚を手刀で気絶させるとすぐさま魚カゴに入れた。
ギア子とメガ男は思わず拍手していた。
ギア:朱美さん凄ーい!
朱美:ギア子さん達も来てたんですね。お疲れ様です。体が鈍らないようにこうやって魚を獲ってたところです。
そして朱美はアリュバス星に来ても癖でギア子達に向かって敬礼をしていた。
つづく
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