66 / 182
第四章 いざ!第二の故郷へ
第六話 夢現のサクラ
しおりを挟む各自それぞれ調合に必要な物を取りに行く為に準備を始めていた。
マサはトーマとサクラの護衛として行く事になり、ミミはメガ男とギア子の護衛につく事になった。
マサ:ミミ姉さん王女様を頼んだぞ。
ミミ:もちろん。そっちも王子様たちを守るんだよ。
ミミとマサはお互いの拳をカツンとぶつけ合うとそれぞれ準備にかかるのであった。
トーマ :よし、じゃ鎧を着るか。
ギア:私のは?
セラ:ギア子はトルキエの弓なんてどう? 装備はエマお願い。
セラが振り返るとエマが呪文を唱えギア子の服装が黄金の鎧へと変わり矢筒も背中に現れた。
その瞬間にトーマもお揃いの鎧に変わりスタッフを装備していた。
ギア:ちょっとギラギラし過ぎてない?
トーマ:私達は王族だから装備が決まっておるのだ。
あれっくす:便利だね。じゃ僕たちはのんびり釣りでもしますか。
エマ:一週間経つと越褌様は元に戻らなくなります。なかなか釣れない魚でも有名ですからみなさん頑張って釣って下さい。
それを聞いた晴はあれっくすに呆れた目線を送ったのであった。
朱美はというと腕まくりをして釣るというよりは手掴みする気なのか川からすくう練習をし始めた。
それを見たリョウは心なしか不安になっているようだった。
支度を終えるとギア子達は宮殿の入り口に来ていた。
トーマ:では出発しますか。サクラさん念の為にこのブレスレットを着けておいて下さい。お守りです。
トーマはサクラの腕に幅が広く装飾品が綺麗なブレスレットをはめた。
サクラ:・・・ありがとうございます。
マサ:準備できました。トーマ様、サクラ様お供しますのでよろしくお願いします。
トーマ:サクラさん行きましょう。さぁ、馬に乗って。
トーマの一字一句にドギマギしているサクラはおぼつかない様子でトーマの馬に跨りイノシシ狩りに出発して行った。
ミミ:こちらも準備整いました。ギア子様、メガ男様、行きましょう。
メガ:よろしくお願いしますミミさん。
ギア子達もトーマ達から一足遅れで宮殿から出発した。
それから一日かけてトーマ達はイノシシの群れが暮らす土地に到着した。
トーマ: サクラさんマサと2人でイノシシ探してきます。しばらくここで休憩でもしてて下さい。この辺りは安全ですし景色を楽しんでてください。
サクラ:分かりました。
サクラは大きな木の根元に座りマサから貰ったポーションを飲み干し周りの景色を堪能していた。
辺りを見回すと地球ではお目にかからないような綺麗な青い花草や小動物があちらこちらに点在していてカメラを持って来れば良かったと後悔していた。
サクラ:(こんなにのんびり出来る場所があるなんて、もしかしてトーマさんここに連れて来たかったのかしら)
サクラは待ってる間に眠くなってきてしまい大きなあくびを一つすると横になったのであった。
サクラは目を閉じるとここ数日の事を思い出していた。
トーマは宮殿を出発してからここに到着するまで気のない返事をしているサクラに対し明らかに気を使っているようだった。
サクラはアリュバス星に来てからトーマに対し冷たい態度を取っていた事に罪悪感を感じ始めていた。
サクラ:(今思えばトーマさんいつも優しかったわ。トーマさんが戻って来たら私から話しかけてみようそうしよう・・・)
サクラ:(ギア子には心配かけてばかりだし・・・いい加減この環境にも慣れないとだめよね・・・)
サクラ:(でも今は慣れない馬に乗っていたせいで疲れちゃった。少し眠りたい・・・それにこの木の根元はなんだか暖かくて気持ち良い・・・)
サクラは疲れもあってかすぐさま寝てしまった。
少しするとサクラが眠っていたところへ人影が近寄って来た。
サクラはその気配を感じ取りトーマとマサが戻って来たと思い込んでいた。
目を開けるとそこには人間よりも遥かに大きな巨人がサクラの顔を覗き込んでいた。
サクラは初めて巨人を直視し、あまりの恐怖に思わず大きな声で悲鳴をあげたのであった。
サクラ:きゃーーーーーーーー‼︎
つづく
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
婚約者を想うのをやめました
かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。
「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」
最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。
*書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる