61 / 182
第四章 いざ!第二の故郷へ
第一話 トーマの独り言
しおりを挟むギア子は結婚式を終えた半年後に頼電を無事に出産した。
以前からアリュバス星に遊びにおいでと誘われていたのもあり、頼電が一歳になった時に行く事になった。
その際に満月荘の一階の空き部屋を使ってタカールが一時的にアリュバス星にあるルーチェの天体の間と行き来が出来るようにと地球に訪れていた。
事前にアリュバス星に遊びに行きたい人を募るとサクラとあれっくすと晴とゆきと美奈子と大家の越褌と朱美が行く事になった。
そして当日にトーマも迎えに来ていた。
タカ:メンバーはこれで全員かな? 向こうでの一日は地球時間にすると三日に値する。事前には確認済みだとは思うが念の為に知り合いには旅行に行くなど伝えて欲しい。
ゆき:主人と親に連絡してあるから大丈夫です。ね?美奈子さん。
美奈子:ええ、こんな機会ないですから逃しませんよ。
晴:お兄ちゃんに許可貰って来ました。あれさんが一緒に来るって条件ですけど。
あれっくす:って事で僕も一緒によろしく。
越褌:私もお願いするよ~。いやぁ他の星ってどんな感じなのか楽しみだな。ひゃっひゃっひゃっ。
朱美:出根部署を代表して私が参加する事になりましたのでよろしくお願いします。有給もたんまりあるのでバッチこいです。
トーマ:皆さん歓迎用の準備もしてるので楽しみにしてて下さい。そういえばサクラさんの姿が見えないけど今回はいらっしゃらないんですか?
ギア:あ、さっき忘れ物があるってアパートに取りに行ったわよ。
トーマ:ちょっと見て来ますね。
トーマはサクラの部屋がある二階へと階段を駆け上ったのであった。
二階に上がると丁度サクラが部屋の前で鍵を閉めてるところだった。
トーマ:サクラさんお迎えに来ました。何か忘れ物をしたとか。
サクラ:トーマさんわざわざありがとうございます。サングラスが見つからなくて。
トーマ:かなり眩しいですからね。皆さん揃ってます。・・・でもその前に・・・コホン。
トーマは照れてるのか少し間を置いてからサクラに背を向け話し出した。
トーマ:実はアリュバス星で凄く景色が良い場所がありましてね。良かったらその歓迎会の翌日に一緒にどうかと思いまして。
だが、サクラの返事はなく静けさが漂った。
トーマ:無理にとは言わないのですが。折角ですからサクラさんに見せてあげたいなあと・・・。
それでもサクラから返答がないのを不思議に思ったトーマが振り向くとそこにはサクラの姿はなかった。
どうやら話してる間にサクラは階段を降りてしまったようで、トーマは大きなため息をつきながら階段を降りた。
トーマが部屋に入るとサクラも含めて全員が揃っているように見えた。
ギア:兄さんも来たしこれで全員ね。
タカ:では、みんなサングラスの準備は良いか? 地球人には眩しすぎて光を見ると気絶してしまうからな。
越褌:バッチリ。
越褌は背が小さいのもあるせいか子供が背伸びをして大きなサングラスをかけてるようにしか見えなかった。
タカ:ふっ。大家殿はなかなかお洒落のようだな。よし、全員かけてるなドアを開けるぞ。
全員サングラスをかけたのを確認をするとタカールがドアノブにルーチェの証を押し当てると大きな扉が出現した。
タカールの隣にいたトーマが扉を開けるとまばゆい光が差し込み部屋が少し揺らいだと思ったら目の前にルーチェの天体が現れるのであった。
つづく
0
お気に入りに追加
7
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる