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第三章 現る!過去の亡霊
第十五話 ピンクシャンパンの夜
しおりを挟む翌日に朱美に言われた通りぺんちゃんの家に全員集まっていた。
何故生き返ったのか気になっていた者達は話を早く聞きたくてしようがなかった。
全員が戻ったあの日、ギア子がバリアを張り終わり地球を救ってからの事をサクラが真っ先に話し始めた。
次にタカールがみんなを生き返らせ何故こんな事が起きてしまったのかアリュバスと地球の因果関係について話した。
そして一旦休憩を入れてから一兄が自分達の話をすると皆一様に納得し始めていた。
メガ:お互いまったく知らないところで繋がってたんだな~。
あれっくす:僕達が天体を守ったのは無意味じゃなかったんだね。
ぺん:タカがアリュバス星の人間とはびっくりしただす。
瑳呂紋:会った時から変なオーラあったしな。
タカ:そうかな?
一兄:小さい頃から無駄に落ち着いてたよな。
晴:私はギア子さんが異星人との子どもなのがかなり衝撃的です‼︎
ギア:聞いた私が一番驚いてるけど、あはは。
澄玲:私達は部外者なのでピンと来ませんが。眞香警部は恋人の旧月さんの看病で病院にいますので後で私の方から伝えておきますね。光人さんもそのうち連絡がつくと思います。
朱美:普通ではあり得ない事の連続でしたから。捜査も困難でしたが無事に解決ですね!
一兄:捜査の方もご苦労様でした。そしてみんなも。
今回の一件について大体の経緯の話が終わるとサクラが立ち上がった。
サクラ:今日はゆきさんと美奈子さんに手伝って貰ってみんなのお食事作ったんです。是非召し上がってて下さい。
ぺん:さっき見たけど凄いご馳走様ですた。
タカ:ぺんちゃんそういうところは昔から変わらないなぁ。
ギア:ぺんちゃんの欲張りなところは小さい時からだったんだね。ゆきさん美奈子さんありがとう。ご馳走になります。
ゆきと美奈子が照れ臭そうにお互い頷いた。
全員食堂に移動するとそこには和食から中華まで並んでおりブッフェスタイルになっていた。
一兄:酒は俺の奢りだ。
ぺん:やったあ‼︎
瑳呂紋: 一兄、乾杯の音頭を頼むよ。
メガ:よっ‼︎ 防衛大臣。
ゆき:その前に皆さんにシャンパンをお配りしますね。
ギア:お、ピンクシャンパンだ。
美奈子:飲み物は私が選びましたよ。
あれっくす:さすがお目が高いですね。これ美味しい銘柄で有名ですよ。
全員にお酒が行き渡ると一兄がフォークでグラスを軽く叩き一つ咳払いをした。
一兄:今日は皆さんお集まりありがとうございます。ここにいられるのも皆さんのお陰だと思ってます。これも何かの縁だと思いますのでこれからも宜しくお願い致します。
晴:お兄ちゃん選挙演説になってるよ?
タカ:さすがに堅苦しいだろ。
一兄:悪かったな。小さい頃から叩き込まれてるから自然と出ちゃうんだよ。まあようするにみんなよろしくって事で乾杯‼︎
「乾杯」
一兄の合図で全員がグラスを掲げた。
ぺん:じゃんじゃん飲むだす。
ギア:食事も美味しそう、サクラこれ食べてみよ。
サクラ:どれどれ。
晴:これ誰が作ったんですか、めっちゃ美味しい。
ゆき:それ私です。お口に合うようで良かった。
食事が始まると自然と女子同士が固まり出した。
メガ:すみませんこちらお邪魔します。
メガ男は申し訳なさそうに一兄達の輪に入って来た。
一兄:どうぞどうぞ。
あれっくす:女性達が自然とまとまっちゃいましたね。
瑳呂紋:しょうがないね。男性陣はこちらで飲みますか。
タカ:特にぺんちゃんの食いっぷりが凄いな。
一兄:ははは。っと、それよりメガ男さんに頼みたい事があったの忘れてた。
メガ:何ですか?
一兄:以前、釈迦頭金貨財団の時に晴がお世話になったのもあって、今度開かられる会場の警備をお礼も兼ねて依頼したいんですよ。
メガ:いやあ、お礼だなんて。それならギア子に言ってください。でも、依頼された仕事はしっかりとやらせて頂きます。
一兄:良かった引き受けてくれて助かります。晴がうるさいんですよ「お兄ちゃんきちんとお礼してね」って。
瑳呂紋:妹に弱いなあ一兄。
一兄:そ、そうだ、そういうお前は何でぺんちゃんにだけ連絡してたんだよ。ほーら、こっち来い、色々話があるだよっと。
瑳呂紋:いてててて。分かった話すから離して。
一兄はお酒に弱いせいかシャンパン一杯で顔を真っ赤にし、瑳呂紋の首に腕を回すとテーブルへと無理やり連れて行った。
メガ:だ、大丈夫ですか一兄さんと瑳呂紋さん。
あれっくす:一兄は酔うといつも誰かに絡む性質なんで気にしないで下さい。
メガ:ははっ。そうなんですね。
メガ男は連れて行かれた瑳呂紋を見て心の中でどんまいと呟いていた。
あれっくす:メガ男さんも緒環家の仲間に入ったって事で改めて乾杯しますか。
タカ:ようこそメガ男さん、緒環家の仲間に。
メガ:こ、こちらこそよろしくお願いします。
その日は人数が多いのも相まって朝までみんなで大盛り上がりだったのは言うまでもなかった。
つづく
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