25 / 182
第二章 迫る!ダンデリオンの影
第一話 最悪の幕開け
しおりを挟む財団の一件は全て終わりメガギアはいつも通りの普通の生活を送っていた。
そして月に一回ゆきや美奈子、ぺんちゃんとサクラで女子会をするまで仲良くなっていた。
メガ:良い友達が出来たようだな。
ギア:うん。片付けたらご飯にするね。
ギア子が女子会の帰りに買ってきた物の整理をしていると誰かが来たようでインターホンが鳴った。
ギア:はいはい。どなたですか?
ドアを開けるとスーツを着た恰幅の良い男性が立っていて、その後ろには晴の姿もあった。
緒環一兄:こんばんわ、はじめまして。私は晴の兄で緒環一兄と言います。
と言いながら名刺を渡してきた。
名刺には○×党 △△議員と肩書きが書かれていた。
一兄:その節は晴がお世話になりました。一度お礼をしたくて挨拶に参りました。
晴:洗脳解除して貰いありがとうございました。一人で来る予定だったのですが兄がどうしてもと。それとこれお口に合うと良いんですが。良かったら。
ギア:わざわざこんなご丁寧に。ちょっと待って下さいね。
ギア子は居間にいるメガ男に晴とその兄が来た事を伝えた。
メガ:晴さん久しぶり。元気になった?
晴:はい。
一兄:こちらがメガ男さんですか。晴から色々と聞いてます。職場で大変お世話になったそうでありがとうございました。では私は先に失礼します。晴、俺は下で車の中で待ってるよ。
一兄は軽く会釈すると階段を降りて行き、それを確認してから晴が話し始めた。
晴:実は財団に潜入する為に警備会社に入ったのですが、まさか自分が洗脳されるとは思っても見なかったです。本当お恥ずかしい。
ギア:潜入?晴さんはあの財団が怪しい事を知ってたんですね。
晴:はい。兄の命で動いてました。
メガ:議員さんのお仕事ってそんな事までするんだね。じゃ警備会社の仕事は辞めちゃうの?
晴:はい。今回の事で兄が大学卒業するまでは何もさせないって言い出して。申し訳ないですが課長に辞める旨を伝えて貰えないでしょうか?
メガ:分かった。じゃ後でまた書類を送るように伝えるよ。
晴:助かります。研修楽しかったです。ありがとうございました。
晴は深々と頭を下げ、兄が待つ車へと小走りに階段を降りていった。
ギア:晴さんスパイだったって事?
メガ:まあそうなるのかな。
ギア:でも何であの財団に。
メガ:もう財団も無くなったし気にする事ないだろ。今日は帰りに美味しいデザート買って来たから晩飯の後に食べよう。
ギア:そうね。解決したんだし気にしない気にしない。
『二人は事件が解決したと思っていた』
数日後の夜、食後にニュースを見ていた時だった。
ニュースキャスター:本日、大蓮市にて男性の変死体が見つかったようです。
ニュースキャスター:男性の遺体は釈迦頭財団事件の関係者で、財団の幹部だった光人さんだそうです。現在は警察が調べている模様です。
それを聞いたギア子とメガ男は目を合わせた。
ギア:光人さんって今言った?
メガ:光人さんに何があったんだろ。
ニュースを見たギア子は不安になり眞香に翌日連絡する事にした。
だが全く連絡がつかず旧月の元へと行こうと玄関に立った時だった。
ピンポーンと鳴りドアを開けると黒いパンツスーツを着た二人の女性が立っていた。
女性:こんにちわ。はじめまして。ギア子さんですね?出根部署の澄玲と朱美です。
二人はギア子に見えるように警察手帳を出した。
澄玲:すみません、少し伺いたい事があるのですが。お時間ありますでしょうか?
ギア:はい、何でしょう?
澄玲:実は財団に関わっていた方に再度聞き込みをさせて貰っているところなのです。
ギア:それはもしかして光人さんが亡くなった件とも関係があるんですか?
澄玲:それについてはまだ調査中です。。朱美あれを見せてあげて。
朱美が言われた通りバッグから一枚の写真を出した。
朱美:これをご存知でしょうか?
ギア:これは財団の御神体の弓だったような?コレクションルームになかったんですか?
澄玲:鑑識が入った時にはほぼ高価な品はなくなってまして。それと財団の資金が持ち出されたのもあって何かご存知ないかと思いまして。
ギア:財団については全て眞香さんにお話しましたが。
朱美:実は眞香はあの事件の一ヶ月後から行方不明なのです。
澄玲:施設にいた人間も行方不明だったり連絡がつかない方も多くて困り果てているのです。それで何かお気付きの点があれば教えて頂きたくて。
それを聞いたギア子は耳を疑ったのであった。
つづく
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~
紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの?
その答えは私の10歳の誕生日に判明した。
誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。
『魅了の力』
無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。
お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。
魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。
新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。
―――妹のことを忘れて。
私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。
魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。
しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。
なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。
それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。
どうかあの子が救われますようにと。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
妻の死で思い知らされました。
あとさん♪
恋愛
外交先で妻の突然の訃報を聞いたジュリアン・カレイジャス公爵。
急ぎ帰国した彼が目にしたのは、淡々と葬儀の支度をし弔問客たちの対応をする子どもらの姿だった。
「おまえたちは母親の死を悲しいとは思わないのか⁈」
ジュリアンは知らなかった。
愛妻クリスティアナと子どもたちがどのように生活していたのか。
多忙のジュリアンは気がついていなかったし、見ようともしなかったのだ……。
そしてクリスティアナの本心は——。
※全十二話。
※作者独自のなんちゃってご都合主義異世界だとご了承ください
※時代考証とか野暮は言わないお約束
※『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第三弾。
第一弾『妻の死を人伝てに聞きました。』
第二弾『そういうとこだぞ』
それぞれ因果関係のない独立したお話です。合わせてお楽しみくださると一興かと。
※この話は小説家になろうにも投稿しています。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
婚約破棄の場に相手がいなかった件について
三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。
断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。
カクヨムにも公開しています。
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる