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第一章 叩け!釈迦頭金貨財団
第八話 親友の門出
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メガ男にバレないように尾行し始めたギア子。
十分ほどメガ男と晴の後をついて行くと二人は誰もが知る有名なホテルへと入って行った。
少し時間を置いてから中に入るとメガ男と晴が受付にいるのが見えた。
ギア子は入り口にある観葉植物に隠れて聞き耳を立ててみたもののまったく聞こえなかった。
その時だった晴を置いてメガ男がギア子の方に歩いて来た。
メガ:ギア子そこにいるのはわかってるぞ。
上手く隠れていたつもりだがメガ男には丸見えだったようだ。
ギア:バレちゃってたんだ。さっき二人が歩いているのを見て気になって、つい後をついて来ちゃった。ごめんなさい。
メガ:素直でよろしい。
メガ男が怒ってなくて良かったと胸を撫で下ろしたギア子だったが、最近結婚した相手が研修生とホテルに入るのを見たら変な疑いをかけてしまうのはしょうがないのでは?という顔をしてしまっていた。
そんなギア子の表情を読み取りメガ男が仕事だよと説明をしてくれた。
メガ男と晴が来た理由はホテルのレセプションルームでとある企業の催物の予定があり、その警備の依頼を受けた晴が一緒に確認に来て欲しいとお願いされたとのことだった。
ギア:なーんだそうだったか。早とちりしちゃった。
メガ:次からは見かけたら声かけてくれて良いからな。
ギア:分かった。で、もう仕事終わり?
メガ:うん。仕事帰りに寄っただけだから。たまには二人で商店街でもぶらぶらするか。
二人は久しぶりにショッピングを楽しみ帰宅するのであった。
帰宅するとアパートのすぐ脇に継之助の車が止まっており、階段を上がるとサクラの部屋のドアが開いていた。
ギア:サクラいるの?
部屋の中を覗き込むとサクラがダンボールに荷物を詰め込んでいた。
サクラはメガギアに気がつき手を止め近くにいる継之助に声をかけ玄関先にやって来た。
サクラ:実は継之助さんと同棲する事にしたの。
継之助:サクラさんが就活中というのもあるし、家賃とか色々考えたら一緒に住んだ方が良いんじゃないかって。僕から提案したんです。
サクラは照れ臭そうに「まあ、そういう事なんだよね」と言いながら継之助の方を見て微笑んでいた。
ギア:サクラ良かったね。たまには遊びに来てね。
サクラが突然いなくなると思うとギア子は目頭が熱くなっていた。
サクラ:ちょっとギア子泣かないでよ。私まで涙が・・・。
サクラがアパートに引っ越して来てからいつも一緒だった事を思い出したギア子は大号泣していた。
メガ:もう会えない訳でもないし。それに継之助くんのアパートは割と近くじゃないか。
ギア:そういえばそうだった。
いつでも会える距離だった事を思い出すとギア子の涙がピタリと止まった。
サクラ:そそ、近いからギア子も遊びに来て。
メガ:じゃ俺たちも引っ越し手伝うか。
メガ男とギア子が手伝ったおかげで引っ越しも早く終わり、大家に鍵を渡しサクラは継之助の車に乗って行ってしまった。
そしてサクラが引っ越して一週間ほど経った頃に新しい入居者が決まったようで引っ越し業者がやってきた。
その日のうちに入居者のゆきがギア子の家に挨拶に来た。
ゆき:隣に引っ越してきたゆきと申します、よろしくお願いします。
ゆきの声はギア子が耳をすまさないと聞こえないくらいの弱々しいものだった。
ギア:わざわざご挨拶ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。
ゆきは軽く会釈してふらふらと自分の部屋へと戻って行った。
ギア:(あの人大丈夫かしら?)
ちょっと気になったものの引っ越しで疲れてるのかもしれないとギア子は気にしない事にした。
翌日にギア子が出かけようと部屋から出て階段を降りようとしていた時、ゆきが買い物から戻って来たところらしく荷物を持ちながら階段を上がっていた。
お互いすれ違い様に「こんにちわ」と声かけ合い、ギア子が階段を降り終わると上から大きな物音が聞こえて来た。
嫌な予感がしてギア子が慌てて二階に戻るとゆきが部屋の前で倒れ込んでいた。
ギア:だ、大丈夫ですか?
ゆきに駆け寄り起き上がらせた時にあまりにもゆきの体が軽くてびっくりしたギア子だった。
ギア:かるっ⁉︎ ちゃんとご飯食べてますか?もし良ければ今夜うちに食事に来ませんか?
ギア子はゆきの事が心配になり夕食に誘ってみた。
ゆきはというと少し涙ぐみ、蚊の鳴くような声で「ありがとうございます、今夜行かせて貰います」と言ってふらふらと自室に戻って行った。
ゆきに何か栄養がつくものを食べさせなくてはとスーパーで精力がつきそうなメニューを考えながら買い物をするのであった。
つづく
十分ほどメガ男と晴の後をついて行くと二人は誰もが知る有名なホテルへと入って行った。
少し時間を置いてから中に入るとメガ男と晴が受付にいるのが見えた。
ギア子は入り口にある観葉植物に隠れて聞き耳を立ててみたもののまったく聞こえなかった。
その時だった晴を置いてメガ男がギア子の方に歩いて来た。
メガ:ギア子そこにいるのはわかってるぞ。
上手く隠れていたつもりだがメガ男には丸見えだったようだ。
ギア:バレちゃってたんだ。さっき二人が歩いているのを見て気になって、つい後をついて来ちゃった。ごめんなさい。
メガ:素直でよろしい。
メガ男が怒ってなくて良かったと胸を撫で下ろしたギア子だったが、最近結婚した相手が研修生とホテルに入るのを見たら変な疑いをかけてしまうのはしょうがないのでは?という顔をしてしまっていた。
そんなギア子の表情を読み取りメガ男が仕事だよと説明をしてくれた。
メガ男と晴が来た理由はホテルのレセプションルームでとある企業の催物の予定があり、その警備の依頼を受けた晴が一緒に確認に来て欲しいとお願いされたとのことだった。
ギア:なーんだそうだったか。早とちりしちゃった。
メガ:次からは見かけたら声かけてくれて良いからな。
ギア:分かった。で、もう仕事終わり?
メガ:うん。仕事帰りに寄っただけだから。たまには二人で商店街でもぶらぶらするか。
二人は久しぶりにショッピングを楽しみ帰宅するのであった。
帰宅するとアパートのすぐ脇に継之助の車が止まっており、階段を上がるとサクラの部屋のドアが開いていた。
ギア:サクラいるの?
部屋の中を覗き込むとサクラがダンボールに荷物を詰め込んでいた。
サクラはメガギアに気がつき手を止め近くにいる継之助に声をかけ玄関先にやって来た。
サクラ:実は継之助さんと同棲する事にしたの。
継之助:サクラさんが就活中というのもあるし、家賃とか色々考えたら一緒に住んだ方が良いんじゃないかって。僕から提案したんです。
サクラは照れ臭そうに「まあ、そういう事なんだよね」と言いながら継之助の方を見て微笑んでいた。
ギア:サクラ良かったね。たまには遊びに来てね。
サクラが突然いなくなると思うとギア子は目頭が熱くなっていた。
サクラ:ちょっとギア子泣かないでよ。私まで涙が・・・。
サクラがアパートに引っ越して来てからいつも一緒だった事を思い出したギア子は大号泣していた。
メガ:もう会えない訳でもないし。それに継之助くんのアパートは割と近くじゃないか。
ギア:そういえばそうだった。
いつでも会える距離だった事を思い出すとギア子の涙がピタリと止まった。
サクラ:そそ、近いからギア子も遊びに来て。
メガ:じゃ俺たちも引っ越し手伝うか。
メガ男とギア子が手伝ったおかげで引っ越しも早く終わり、大家に鍵を渡しサクラは継之助の車に乗って行ってしまった。
そしてサクラが引っ越して一週間ほど経った頃に新しい入居者が決まったようで引っ越し業者がやってきた。
その日のうちに入居者のゆきがギア子の家に挨拶に来た。
ゆき:隣に引っ越してきたゆきと申します、よろしくお願いします。
ゆきの声はギア子が耳をすまさないと聞こえないくらいの弱々しいものだった。
ギア:わざわざご挨拶ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。
ゆきは軽く会釈してふらふらと自分の部屋へと戻って行った。
ギア:(あの人大丈夫かしら?)
ちょっと気になったものの引っ越しで疲れてるのかもしれないとギア子は気にしない事にした。
翌日にギア子が出かけようと部屋から出て階段を降りようとしていた時、ゆきが買い物から戻って来たところらしく荷物を持ちながら階段を上がっていた。
お互いすれ違い様に「こんにちわ」と声かけ合い、ギア子が階段を降り終わると上から大きな物音が聞こえて来た。
嫌な予感がしてギア子が慌てて二階に戻るとゆきが部屋の前で倒れ込んでいた。
ギア:だ、大丈夫ですか?
ゆきに駆け寄り起き上がらせた時にあまりにもゆきの体が軽くてびっくりしたギア子だった。
ギア:かるっ⁉︎ ちゃんとご飯食べてますか?もし良ければ今夜うちに食事に来ませんか?
ギア子はゆきの事が心配になり夕食に誘ってみた。
ゆきはというと少し涙ぐみ、蚊の鳴くような声で「ありがとうございます、今夜行かせて貰います」と言ってふらふらと自室に戻って行った。
ゆきに何か栄養がつくものを食べさせなくてはとスーパーで精力がつきそうなメニューを考えながら買い物をするのであった。
つづく
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