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元旦那編
流れ着いた先で
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勘当されたあの日行くあてもなく王宮で仕事をしていた時に評判の良かった南の方に行ってみようと初めて乗合馬車に乗ってみた。
持たされた金額は私が知る限り平民の1年の収入くらいだろうと言うことくらいで今までのように気軽に使ってはいけないことくらいしか知らない事に気付かされもする。
人生初の乗合馬車は座席が木の板張りでクッションすらなく直ぐにおしりが痛くなり騎乗している時よりも痛くなるのは不思議だったり自分でクッションの変わりにコートをひいたりと頭を使っていることにしきりに感心する。無いならば似たようなものを代用するそんな事今まで必要ならば用意する、されている事が当たり前だったのだと見るもの全てに気づきを感じていたと思う。
何度目かの馬車で乗り合わせた幼い少年は将来は騎士になるんだと夢を語ってくれた。
少し前の私なら平民は兵士にしかなれないと言っていたかもしれない。
「素敵な夢だな、がんばれよ。」
そう言っている自分に驚く。
途中の街を散策している時に不意に裏路地に紛れ込んだ時に見たものが衝撃だった。
アイツが私に言ったことは大袈裟な部分があったと思っていたんだ。
初夜の時みたボサボサガリガリのリディアと路地にいた物乞いが同じようにガリガリだった事に。
あの時ろくに彼女の事を見なかったが、女らしさの欠片もないと思った事だけは覚えていた。
ひたすら南に向けて乗合馬車を乗り、その間色々と自分が見えていなかったものが見えた。
ようやく着いた南方にある街のひとつの港町にしばらく腰を落ち着けようと考えていた。ここなら港町を使う他国の人間もいるためよそ者でも受け入れてくれるかもしれないという安直な考えからだったが、渡された金も既に3分の1ほど消費してしまっておりはこれ以上の移動は難しいと判断したからだ。
比較的仕事はすぐに見つかったのは良かったし、住む家も貸して貰えた。
平民の生活に疎いため安定的な仕事だろうと兵舎の事務員の募集を職業斡旋所で見つけ応募したら王都で文官をしていたが面接の際には上司と折り合いが悪くこちらに流れてきたという事にしておいたため、王都で文官していたなら是非ともと言って貰え、嘘をついている事に罪悪感を感じた。
しばらく働いていると書類上の内容と実際の問題とが噛み合わず現場に出向いて話を聞きに行くしかない事が多くあり、その都度対応する事が必要なのを学んだ。
書類だけ見ていたら分からないことが沢山ある事をもっと早く理解していたらもしかしたらリディアはまだ私の妻で子供も居たのかなとふとそんなことを思ってしまい虚しくなった……
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
少し世間に揉まれた?かもですねw
持たされた金額は私が知る限り平民の1年の収入くらいだろうと言うことくらいで今までのように気軽に使ってはいけないことくらいしか知らない事に気付かされもする。
人生初の乗合馬車は座席が木の板張りでクッションすらなく直ぐにおしりが痛くなり騎乗している時よりも痛くなるのは不思議だったり自分でクッションの変わりにコートをひいたりと頭を使っていることにしきりに感心する。無いならば似たようなものを代用するそんな事今まで必要ならば用意する、されている事が当たり前だったのだと見るもの全てに気づきを感じていたと思う。
何度目かの馬車で乗り合わせた幼い少年は将来は騎士になるんだと夢を語ってくれた。
少し前の私なら平民は兵士にしかなれないと言っていたかもしれない。
「素敵な夢だな、がんばれよ。」
そう言っている自分に驚く。
途中の街を散策している時に不意に裏路地に紛れ込んだ時に見たものが衝撃だった。
アイツが私に言ったことは大袈裟な部分があったと思っていたんだ。
初夜の時みたボサボサガリガリのリディアと路地にいた物乞いが同じようにガリガリだった事に。
あの時ろくに彼女の事を見なかったが、女らしさの欠片もないと思った事だけは覚えていた。
ひたすら南に向けて乗合馬車を乗り、その間色々と自分が見えていなかったものが見えた。
ようやく着いた南方にある街のひとつの港町にしばらく腰を落ち着けようと考えていた。ここなら港町を使う他国の人間もいるためよそ者でも受け入れてくれるかもしれないという安直な考えからだったが、渡された金も既に3分の1ほど消費してしまっておりはこれ以上の移動は難しいと判断したからだ。
比較的仕事はすぐに見つかったのは良かったし、住む家も貸して貰えた。
平民の生活に疎いため安定的な仕事だろうと兵舎の事務員の募集を職業斡旋所で見つけ応募したら王都で文官をしていたが面接の際には上司と折り合いが悪くこちらに流れてきたという事にしておいたため、王都で文官していたなら是非ともと言って貰え、嘘をついている事に罪悪感を感じた。
しばらく働いていると書類上の内容と実際の問題とが噛み合わず現場に出向いて話を聞きに行くしかない事が多くあり、その都度対応する事が必要なのを学んだ。
書類だけ見ていたら分からないことが沢山ある事をもっと早く理解していたらもしかしたらリディアはまだ私の妻で子供も居たのかなとふとそんなことを思ってしまい虚しくなった……
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少し世間に揉まれた?かもですねw
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