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任期編

乙女の日常

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大人編の前に任期中のお話を書いてみました。
ここで恋するのか、任期後に恋をするのかはまだ未定ですが楽しんで貰えたらと思います(*^^*)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

なりたくは無かったけどなってしまったからには頑張ってますよ緑の乙女として。

発現してもう4年経ったけど10歳の候補になった時から進めている肥料の開発&普及は順調に進んでいて正直私があちこちの地方に出向いて行くことは少ない。
相変わらず離宮生活でのんびり畑しながら、研究もして、朝晩の礼拝堂で豊穣の女神への祈りだけは欠かさずしてるという生活。

ちなみに候補者たちはほとんどが結婚後大切にされる地域での生活を謳歌しているそうだけれども、私を無視や嫌味を言っていた筆頭の2人(興味なくて誰かは知らないけど、多分同時期に候補者になった侯爵令嬢ともう1人だよね)が辺境の地位は高いけど過酷な土地への嫁入りをさせられたらしい。

王家からの指示を素直に受け入れ肥料や畑の作り方を素直に試した領地は作物の収穫量が増えたと報告が次々と届いているのでなにより。
あ、そうそう。
緑の乙女になったからと言って豊穣の女神様や他の神様に会って転生した理由とか指名を言い渡されるとかのイベントはなかったよ。
むしろ何も無さすぎて本当になんで私は転生したのか不思議すぎるくらいだわ。

ほーんと代わり映えのしない穏やかな日々を過ごさせてもらってるよ。
唯一乙女になりたての頃は実家からの手紙が凄かったなー
お父様、お母様、その他親族から仲良くしよう!アピールに辟易して手紙の中身を読んでもらいその上で必要なら私に持ってきてもらうように頼んであるしね。
多分コレも保管してるんじゃない?
どうでもいいからその辺はまるっと任せていいよね。
うまく使ってくださいな。

王宮のパーティーとか年に数回は参加しているけど近寄ろうとする家族は近寄れないようにされている姿は正直滑稽だったりする。
場所が場所なだけに大騒ぎは出来ないけれどもしれっと近寄ろうと毎回必死なのが目の端に映っていて笑いを堪えるのに必死だったりする。

そうそう、研究仲間のワンコ系のサーシスさんなんだけど残念ながら結婚しちゃったんだよ。
おうちの都合で元々婚約者居たみたいで心の癒しのまま終わったわ。

前乙女のクリスティン様は奥様を亡くされた公爵様の後妻として入り前妻のご令嬢と仲良く過ごされているそう。
最近になって嫡男を出産されたのでお祝いを送ったんだけど……
コレがまた物議をかもしている。

前世では当たり前のアレを作っただけよ?
ベビーカー(乳母車)を作ったの。
この世界にありそうでなかったベビーカーは王立研究所提携の木工所で作ってもらったんだけど、プレゼントする前に特許に似たような申請をさせられたよ。ちなみに腐葉土や肥料についてもするように言われたけどそれはしないで無償で広めるようにしてもらった。
お陰で女神の使徒とか産まれ変わりとか崇めすぎて私は恋愛とか縁が無さすぎじゃない?!
もっぱら夫候補はユージィン神官のままなのかな……
てかあの人高位の家の産まれだろうけど実家と接触している様子ない気がする。
結婚したとしてもお互い不干渉で好きなこと出来るかな?
いややっぱり今世は恋愛して幸せになりたい!
前世で結婚していた記憶はないし男運悪かった?気がするからこそ乙女にはならずにのんびり今頃結婚生活を謳歌していたのかと思うとちょっと萎えるよね。
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