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壱 出会いの章
52話 ネモフィラ皇国入国
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出発前、今後についての説明に驚くほどあっさり理解と承諾をしたアードとともに緋夜たちはネモフィラへと馬車を進めていた。早ければ明日にはネモフィラの国境へと辿り着くことができるだろう。先駆け人の合流日は明後日だが、早く着く分にはなんの問題もない。
「ネモフィラ皇国は五百年前に建国された割と新しい国なんだ。戦争に巻き込まれたエルフが逃げた先で同族を保護したことから始まって今のネモフィラ皇国へと発展していった」
「へえ……エルフは長寿の種族だから建国時のことを体験していていてもおかしくなさそうですね」
あまり他国について詳しくは知らないと言った緋夜に、アードはお礼という名目でそれぞれの国について説明をしていた。
「ああ、経験しているだろうね。何せネモフィラの現皇帝がネモフィラ皇国初代女帝その人だから」
「……は?」
思わずと言った様子で発した声にメディセインが面白そうに反応する。
「おや、ご存じなかったのですか?」
「うん。知らなかった。経験どころか当事者じゃん。なにそれ」
「エルフにとって五百年は人間として考えると二十年かそこらの感覚なんです」
「……すごいね。と言うことはエルフより長寿の種になると五百年は」
「五年くらいだと思いますよ?」
「うわ……想像つかない」
「それには同感です。明日のことすら想像つかないのにそれほど途方もない時間を考える気にはなれませんよ」
「考えたところで死ぬ時は死ぬだろ」
「うわ、正論言われた」
「ガイさん、空気読んでください」
「お前らがくだらねえこと話しているからだろうが」
「だからと言ってほかに言うことあるでしょうに」
やや呆れながらガイへと抗議するメディセインだが、ガイにあっさりと無視された。そんなやり取りをアードは実に楽しそうに眺める。
「君たち本当に面白いね」
「そうですか? 別にこのくらい……」
「さすが同族なだけはある」
「同族ではありませんよ」
「同族だよ。余計な面倒事が嫌いで、他者に命令されることを好まず、自分たちに利益もしくは不利益がなければその他のことはどうでもいい。三人とも多少の差はあれどその思考は同じだ。どこか違うかな」
『……』
三人は黙った。アードの言ったことは間違っていないからだ。昨日の今日で緋夜たちの特性を見抜いて見せたアードに緋夜は苦笑し、メディセインは笑みを深め、ガイは目を細めた。
「間違ってはいないかな」
「私たちも隠しているわけではないですし」
「……ふん」
「不快だった?」
「いいえ? むしろ感心しましたよ」
「ならよかった」
馬車は和やかな空気に包まれ、ゆったりと時間が過ぎていくと思ったその時。ガイが唐突に馬車を止めた。
「わっ……!?」
突然停止したことで馬車が揺れ、耐えきれなかった緋夜が前に倒れ込む。
「っと。大丈夫?」
アードは緋夜を抱き止める格好で支え、静かに座らせた。
「あ、ありがとう……ございます」
「どういたしまして」
「緋夜さん大丈夫ですか? すみません助けられなくて」
「気にしないで。それよりも、ガイ。突然どうしたの?」
「……あ~なるほど。魔物がこちらへ向かっているようですね」
「うん。数は……十体。この感じは、たぶんドラウトベアかな」
「正解だ」
ガイの言葉に緋夜はアードに驚愕の視線を、メディセインは興味深そうな眼差しをそれぞれ向けた。
「よく分かりましたね」
「素晴らしいですよ。アードさん」
「なんとなくなんだけど、ありがとう。まあでもガイはすごいね。いくら外にいるからと言ってもはっきり見えるんだから。それでどうする?」
「対処するしかねえだろ。じゃねえと面倒になる」
「うん、じゃあ……」
「待って」
外へ出ようとした緋夜をアードが制止し、困惑する緋夜に微笑んだ。
「君はここにいて。折角男が三人もいるんだから。自分が前線に出るのもいいけど、たまには任せて」
「だけど……」
「男としては女性にいいところ見せたいからね」
「……は?」
「なるほど。確かにそうですね。男とは格好をつけたい生き物ですから」
「……よくわからないけど、わかった。気をつけて」
「はい/うん」
拍子抜けするような理由で居残りになった緋夜は、大人しく席に座り、男三人がドラウトベアを狩りに行く後ろ姿を見送った。そして間もなく激しい喧音が響き渡る。
「あれがドラウトベアね。ドラウトベアが踏みつけたところが干上がっているんだけど。怖っ! 確かにあれは水魔法効かないか。そんな灼熱で硬い毛に覆われている魔物をなんとまあいとも簡単に切断していくな。あの三人は」
緋夜の視線の先では男三人が思い思いに暴れていた。ガイはいつものように一刀両断し、メディセインとアードは最小限の動きで急所を的確に突いている。だが、メディセインとアードでもやはり違いは出るもので。メディセインは蛇特有の軟体を活かした動きを、アードは四足歩行の獣の動きによく似ている。
「アードさんもあの二人に遅れを取らないほどに強い……」
緋夜が馬車の中から観察している間に倒し終えた三人が馬車へと戻ってきた。
「お疲れ様」
「ああ」
「あれは回収しないのですか?」
「うん、いらない。あ、でもアードさんは持って行った方がいいのでは? 逃げているのなら売ればいくらか路銀になりますよ」
「気遣いありがとう。でも大丈夫だよ」
「そうですか。ならいいのですが」
「あ、そうだ。ガイ、メディセイン。ちょっといい?」
「「???」」
それぞれ御者台と馬車に乗り込もうとしたガイとメディセインを呼び止めたアードは二人が振り返ると同時に魔法を使った。
「あ、洗浄魔法?」
「うん。ドラウトベアの汚れが付いていたから。このまま馬車に乗るわけにはいかないからね」
「別にこの程度なんともねえだろ」
「女性もいるのだから綺麗であることに越したことはないだろう」
「……など言ってアードさんが綺麗好きなだけでは?」
「それもあるけど」
「そっちがメインだろうが」
「君たち何気に酷くない?」
「「「気のせい」」」
「……どうして重なるのかな」
賑やかな会話をしながらも馬車は再び、緑の絨毯の間を縫うように走って行った。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
遥か上空から、緋夜たちを見下ろす影が一つ、無機質な声で告げた。
「……。できればあのまま無視できたならばよかった。運命とは……悲惨なものだな」
悲しげにそう呟くのはかつての友であった存在。いや、今でも友だと思っている彼にとってこの仕事は非常に酷なものだった。しかしどれほど酷であろうともこれは仕事なのだ。完遂する義務がある。どれほど嫌なものだったとしても。それに何より『彼』に逆らうことはできない。
男は密かにため息を吐いたその時。
ーーやあ、首尾はどう? 上手くいっている?
今、一番聞きたくない存在の声が頭に響く。
「はい、一度は取り逃しましたが、あの怪我ではそう遠くまで行けませんので次は仕留めます」
ーーそう、頼んだよ。俺の可愛い子。しっかり終えられたらご褒美をあげる。だから早く俺の元に戻っておいで
「……仰せのままに」
ーーそうだ。今いるところってネモフィラ皇国の近くじゃない?
「左様でございますが……如何致しましたか?」
ーー俺の協力者が面白いものを作ったらしいんだけどそのお披露目を近々ネモフィラ皇国の国境近くでやるらしいんだ。ちょっと見物してみる?
「いえ、そういったことには興味がないので
ーーそう。まあ俺も興味はないんだけど。じゃあ、あとは頼んだよ。待ってるからさ
言いたいことだけを言って『彼』はさっさと連絡を切った。声が聞こえなくなると同時に男は無意識に詰めていた息をゆっくりと吐き出した。
「……悪く思わないでくれ。アード」
友を想うその悲痛な声は誰の耳にも届くことはなく、晴天広がる彼方へと消えていった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「見えましたよ。ネモフィラ皇国の国境です」
雑談をしながら馬車を走らせていたメディセインの言葉に緋夜は窓を覗き込むと、花がネモフィラの花があしらわれた巨大な壁が見えた。
「あれがネモフィラ皇国の盾と呼ばれているメタセコイヤ砦だよ」
「じゃあ、あれが今回の集合場所……」
「そうなるな」
「それにしても……国境警備の要とはいえ流石に警備が厳しいですね」
「私たちの場合は先駆け人の証明札を見せれば問題なく入れるらしいけど……」
「こんなところでくどくど考えていても埒があかねえだろ」
「それもそうだね。じゃあとりあえず行こうか。……アードはどうするの?」
「君たちにはいろいろ助けてもらったからね。少しの間だったら手伝うよ。路銀の足しになる材料は欲しい」
「分かった」
入国待ちの列へ並び、自分たちの番がやってきた。メディセインはあらかじめ緋夜に手渡されていた証明札を門番に見せると、馬車を降りるように指示された。素直に馬車から降りると、門番とは別のエルフがやってきた。
「ついて来い」
そのエルフは一言だけそう言ってさっさと踵を返す。緋夜たちは一瞬だけ目を合わせたあと、歩いていくエルフの後を追った。
「ネモフィラ皇国は五百年前に建国された割と新しい国なんだ。戦争に巻き込まれたエルフが逃げた先で同族を保護したことから始まって今のネモフィラ皇国へと発展していった」
「へえ……エルフは長寿の種族だから建国時のことを体験していていてもおかしくなさそうですね」
あまり他国について詳しくは知らないと言った緋夜に、アードはお礼という名目でそれぞれの国について説明をしていた。
「ああ、経験しているだろうね。何せネモフィラの現皇帝がネモフィラ皇国初代女帝その人だから」
「……は?」
思わずと言った様子で発した声にメディセインが面白そうに反応する。
「おや、ご存じなかったのですか?」
「うん。知らなかった。経験どころか当事者じゃん。なにそれ」
「エルフにとって五百年は人間として考えると二十年かそこらの感覚なんです」
「……すごいね。と言うことはエルフより長寿の種になると五百年は」
「五年くらいだと思いますよ?」
「うわ……想像つかない」
「それには同感です。明日のことすら想像つかないのにそれほど途方もない時間を考える気にはなれませんよ」
「考えたところで死ぬ時は死ぬだろ」
「うわ、正論言われた」
「ガイさん、空気読んでください」
「お前らがくだらねえこと話しているからだろうが」
「だからと言ってほかに言うことあるでしょうに」
やや呆れながらガイへと抗議するメディセインだが、ガイにあっさりと無視された。そんなやり取りをアードは実に楽しそうに眺める。
「君たち本当に面白いね」
「そうですか? 別にこのくらい……」
「さすが同族なだけはある」
「同族ではありませんよ」
「同族だよ。余計な面倒事が嫌いで、他者に命令されることを好まず、自分たちに利益もしくは不利益がなければその他のことはどうでもいい。三人とも多少の差はあれどその思考は同じだ。どこか違うかな」
『……』
三人は黙った。アードの言ったことは間違っていないからだ。昨日の今日で緋夜たちの特性を見抜いて見せたアードに緋夜は苦笑し、メディセインは笑みを深め、ガイは目を細めた。
「間違ってはいないかな」
「私たちも隠しているわけではないですし」
「……ふん」
「不快だった?」
「いいえ? むしろ感心しましたよ」
「ならよかった」
馬車は和やかな空気に包まれ、ゆったりと時間が過ぎていくと思ったその時。ガイが唐突に馬車を止めた。
「わっ……!?」
突然停止したことで馬車が揺れ、耐えきれなかった緋夜が前に倒れ込む。
「っと。大丈夫?」
アードは緋夜を抱き止める格好で支え、静かに座らせた。
「あ、ありがとう……ございます」
「どういたしまして」
「緋夜さん大丈夫ですか? すみません助けられなくて」
「気にしないで。それよりも、ガイ。突然どうしたの?」
「……あ~なるほど。魔物がこちらへ向かっているようですね」
「うん。数は……十体。この感じは、たぶんドラウトベアかな」
「正解だ」
ガイの言葉に緋夜はアードに驚愕の視線を、メディセインは興味深そうな眼差しをそれぞれ向けた。
「よく分かりましたね」
「素晴らしいですよ。アードさん」
「なんとなくなんだけど、ありがとう。まあでもガイはすごいね。いくら外にいるからと言ってもはっきり見えるんだから。それでどうする?」
「対処するしかねえだろ。じゃねえと面倒になる」
「うん、じゃあ……」
「待って」
外へ出ようとした緋夜をアードが制止し、困惑する緋夜に微笑んだ。
「君はここにいて。折角男が三人もいるんだから。自分が前線に出るのもいいけど、たまには任せて」
「だけど……」
「男としては女性にいいところ見せたいからね」
「……は?」
「なるほど。確かにそうですね。男とは格好をつけたい生き物ですから」
「……よくわからないけど、わかった。気をつけて」
「はい/うん」
拍子抜けするような理由で居残りになった緋夜は、大人しく席に座り、男三人がドラウトベアを狩りに行く後ろ姿を見送った。そして間もなく激しい喧音が響き渡る。
「あれがドラウトベアね。ドラウトベアが踏みつけたところが干上がっているんだけど。怖っ! 確かにあれは水魔法効かないか。そんな灼熱で硬い毛に覆われている魔物をなんとまあいとも簡単に切断していくな。あの三人は」
緋夜の視線の先では男三人が思い思いに暴れていた。ガイはいつものように一刀両断し、メディセインとアードは最小限の動きで急所を的確に突いている。だが、メディセインとアードでもやはり違いは出るもので。メディセインは蛇特有の軟体を活かした動きを、アードは四足歩行の獣の動きによく似ている。
「アードさんもあの二人に遅れを取らないほどに強い……」
緋夜が馬車の中から観察している間に倒し終えた三人が馬車へと戻ってきた。
「お疲れ様」
「ああ」
「あれは回収しないのですか?」
「うん、いらない。あ、でもアードさんは持って行った方がいいのでは? 逃げているのなら売ればいくらか路銀になりますよ」
「気遣いありがとう。でも大丈夫だよ」
「そうですか。ならいいのですが」
「あ、そうだ。ガイ、メディセイン。ちょっといい?」
「「???」」
それぞれ御者台と馬車に乗り込もうとしたガイとメディセインを呼び止めたアードは二人が振り返ると同時に魔法を使った。
「あ、洗浄魔法?」
「うん。ドラウトベアの汚れが付いていたから。このまま馬車に乗るわけにはいかないからね」
「別にこの程度なんともねえだろ」
「女性もいるのだから綺麗であることに越したことはないだろう」
「……など言ってアードさんが綺麗好きなだけでは?」
「それもあるけど」
「そっちがメインだろうが」
「君たち何気に酷くない?」
「「「気のせい」」」
「……どうして重なるのかな」
賑やかな会話をしながらも馬車は再び、緑の絨毯の間を縫うように走って行った。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
遥か上空から、緋夜たちを見下ろす影が一つ、無機質な声で告げた。
「……。できればあのまま無視できたならばよかった。運命とは……悲惨なものだな」
悲しげにそう呟くのはかつての友であった存在。いや、今でも友だと思っている彼にとってこの仕事は非常に酷なものだった。しかしどれほど酷であろうともこれは仕事なのだ。完遂する義務がある。どれほど嫌なものだったとしても。それに何より『彼』に逆らうことはできない。
男は密かにため息を吐いたその時。
ーーやあ、首尾はどう? 上手くいっている?
今、一番聞きたくない存在の声が頭に響く。
「はい、一度は取り逃しましたが、あの怪我ではそう遠くまで行けませんので次は仕留めます」
ーーそう、頼んだよ。俺の可愛い子。しっかり終えられたらご褒美をあげる。だから早く俺の元に戻っておいで
「……仰せのままに」
ーーそうだ。今いるところってネモフィラ皇国の近くじゃない?
「左様でございますが……如何致しましたか?」
ーー俺の協力者が面白いものを作ったらしいんだけどそのお披露目を近々ネモフィラ皇国の国境近くでやるらしいんだ。ちょっと見物してみる?
「いえ、そういったことには興味がないので
ーーそう。まあ俺も興味はないんだけど。じゃあ、あとは頼んだよ。待ってるからさ
言いたいことだけを言って『彼』はさっさと連絡を切った。声が聞こえなくなると同時に男は無意識に詰めていた息をゆっくりと吐き出した。
「……悪く思わないでくれ。アード」
友を想うその悲痛な声は誰の耳にも届くことはなく、晴天広がる彼方へと消えていった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「見えましたよ。ネモフィラ皇国の国境です」
雑談をしながら馬車を走らせていたメディセインの言葉に緋夜は窓を覗き込むと、花がネモフィラの花があしらわれた巨大な壁が見えた。
「あれがネモフィラ皇国の盾と呼ばれているメタセコイヤ砦だよ」
「じゃあ、あれが今回の集合場所……」
「そうなるな」
「それにしても……国境警備の要とはいえ流石に警備が厳しいですね」
「私たちの場合は先駆け人の証明札を見せれば問題なく入れるらしいけど……」
「こんなところでくどくど考えていても埒があかねえだろ」
「それもそうだね。じゃあとりあえず行こうか。……アードはどうするの?」
「君たちにはいろいろ助けてもらったからね。少しの間だったら手伝うよ。路銀の足しになる材料は欲しい」
「分かった」
入国待ちの列へ並び、自分たちの番がやってきた。メディセインはあらかじめ緋夜に手渡されていた証明札を門番に見せると、馬車を降りるように指示された。素直に馬車から降りると、門番とは別のエルフがやってきた。
「ついて来い」
そのエルフは一言だけそう言ってさっさと踵を返す。緋夜たちは一瞬だけ目を合わせたあと、歩いていくエルフの後を追った。
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