19 / 68
壱 出会いの章
17話 パーティ結成
しおりを挟む
話があると言われ、ガイと共に近くのバーに入った緋夜はガイに促されて席に着いた。個室なため、誰かに聞かれる心配はない。テーブルにはワインのボトルが置かれてる。
「それで、お話とは?」
「依頼は今日で終いだ」
緋夜はグラスを持っていた手を一瞬止め、ワインを飲み干した。
「……なるほど。ランクが上がったからもう自分の付き添いはいらないだろうと」
「……随分と落ち着いているな。もっと喚くと思ったが」
「私がそんな面倒な女に見えます?」
「いや全く。違う意味で面倒だがな」
「それは失礼」
「で? いいか」
「期限は確かに一ヶ月でしたが、問題はないでしょう。一ヶ月きっかりとは言っていませんでしたし」
「そうかよ」
「それでは報酬ですが」
「いらねえ」
「はい?」
「いらねえっつったんだ」
「……何故?」
緋夜の声が少し低くなったのは無意識だろう。緋夜は筋の通らないことが嫌いである。こちらから依頼した手前、謝礼なしというのは緋夜のポリシーに反する。
「私は道理が通らないのは嫌いなのですが、私が納得できるだけの理由はおありで?」
「お前が誰かに縛られんのが嫌いなように俺も他人に縛られるのは嫌いだ。誰となにをするも、俺がどんな選択をしようが誰にも文句は言わさねえ。もし文句を言う奴がいるんなら叩き斬る」
「物騒ですね」
「だから、俺が俺の意思で決めたことに口を挟むんなら」
直後、緋夜の喉元にガイの大剣が突きつけられる。遅れてやってきた突風に髪を煽られた緋夜はそれを瞬きもせずにじっとガイを見つめていた。……楽しそうに。
「お前であっても殺すぞ」
「……へえ?」
「だから」
ガイが唐突に緋夜の顎を掴んで引き寄せた。
「退屈させんなよ? ヒヨ・セリハラ」
獰猛な笑みを宿したガイの整った顔が緋夜の間近に迫り、顎を掴んでいる手に力が込められた。緋夜はガイの意思を即座に読み取り挑発的な笑みを浮かべて受け止め、やがてひどく楽しそうに口を開く。
「その言葉、そっくり返すよガイ。私を退屈させないで?」
「誰に言ってやがる」
「そっちこそ」
お互いに挑発し合いながらも楽しそうな笑みを浮かべた。
ーーこの瞬間、後に世界最強と謳われる冒険者パーティが誕生した。だがそれはしばらく先の話である。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
二人は席に座り直してワインに口をつけた。
「さてと、それじゃ隠しごとはよくないよね」
「あ?」
「今から言うことに嘘はないよ。私の真実を話す。自分自身についても魔力についても全部」
「……分かった」
緋夜は自分の身の上を全てガイに話した。セフィロスの聖女召喚に巻き込まれたこと、魔力も属性もなかったため城の連中から冷遇されたこと、ダメ元で試したら全属性を使えるようになったこと、魔力が尽きたことがないこと、冷遇に耐えかねてセフィロスを飛び出したこと。何一つ偽ることなくガイに聞かせた。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「……というわけでこの国に来たんだ」
「…………ハーン」
「驚かないの?」
「嘘にしちゃ支離滅裂だ」
「ごもっとも」
「まあ、お前がなんだろうが関係ねえよ、お前はお前だろ」
「ありがとう、ガイ」
「別に。上層部がイカれてるってだけでお前に非はねえだろ。堂々としろ。セフィロスに置き土産残してきたんだ。これでお前も自由だろうが」
あっさりと受け入れ、態度を一切変えることなく接してくるはガイに緋夜は自分の選択が間違っていなかったと確信した。この男は信用、いや信頼できる。できれば永く共にありたいものだ、と。
(幸運だな、この男に会えたのは。アイツらに感謝かな。絶対言ってやんないけど!)
そこで緋夜はふと、レオンハルトのことを思い出した。セフィロスで唯一緋夜に対して気遣いを向けてくれた人物。本当に自由になるにはセフィロスとの繋がりを完全に立つ必要がある。レオンハルトのことは尊敬できるし、いい人だとは思うが、城の連中がレオンハルトから緋夜に接触してくる可能性がある以上どうにかする必要がある。
(まあ、対策立てたところでどの道接触しそうだし、レオンハルトさんなら私の事を容易に教えたりはしないだろうけど。それに借りもあるしね)
緋夜は国境を越える際、レオンハルト達から銀貨二十枚を受け取っていた。レオンハルト達は大丈夫だと言いそうだが、緋夜的には借りは作りたくないので返しに行くことにした。
「ガイ、ちょっとお願いがあるんだけど」
「なんだ」
「ここにくるまでに銀貨二十枚貰ったんだけど、返しに行きたいんだよね」
「ああ、いいぜ」
「ありがとう」
「なら早え方がいいだろ。明日にでも行くか?」
「そうする」
「じゃあ馬車で……」
「いや、馬車は必要ない」
「どうする気だ?」
「転移魔法があるから大丈夫」
「転移? できんのか……って全属性っつってたな……転移ができんなら今から行きゃいいだろが」
「あ、そっか」
「そっかじゃねえよ。店の奴は俺らが出るまで入って来ねえからさっさと行って帰ってくんぞ」
「了解」
緋夜とガイが立ち上がり、緋夜はそのまま転移魔法を使いレオンハルトのいるミルノーラ砦へ向かった。
「到着」
「……便利なもんだな」
「一度行ったことがある場所なら行けるみたいなんだよね。でも普段は歩きや馬車で移動する方が安全だと思う。人に見られるとまずいし」
「ああ、転移なんて使える人間なんぞほとんどいねえからな」
「……それ聞いた時はびっくりしたんだよね」
「お前が規格外なだけだ」
「ガイにだけには言われたくない」
「強調しやがってこの女」
緋夜の額を絶妙な加減で叩きながら砦に視線を向ける。
「さっさと済ませんぞ。無理なら俺が行く」
「……うん、ガイが行くのはまずいと思うから自分で行く。ガイはここで待っていて欲しい」
「……分かった」
緋夜は一つ頷いて砦に近づき、扉をノックした。
「誰だ」
「こんな時間にすみません、セルビアです。あの……」
「え!? キサラギ様ですか!? 本当に!?」
「は、はい」
「え!!? っちょ、まじで!? なんでっ!? って、ちょっと待っててください!! 団長~~~!!!!!」
バタン! ガタガタガタ!!!
豪快な音を立てながらレオンハルトを呼びに行った騎士に少々引きながら待っていると、すぐに大勢の足音が聞こえ。
『キサラギ様!』
レオンハルトを先頭に大勢の騎士たちが飛び出してきた。その雰囲気は以前と全く変わっていない。
「まさかもう一度お会いできるとは思っておりませんでした。お元気そうで何よりでございます」
「レオンハルトさん達も元気そうでよかったです。今日来たのは以前用立てて貰った銀貨二十枚を返しに来たんです」
「ああ……わざわざ返しにいらしたのですか? お気になさらずともよろしかったのですが」
「それでは私の気が済まないので。返させて。冒険者になったからお金は自分で稼げるようになりましたし。受け取ってください」
「冒険者? キサラギ様がですか?」
「はい、楽しくやっていますよ」
「へえ~キサラギ様が冒険者ねえ! まあいいんじゃないですか。好きにやれば! 折角この世界に来たんだからよ」
「その通りだぜキサラギ様! 俺ら全員キサラギ様が元気にやっていればそれだけでいいですから」
「思いっきり暴れちゃってくださいよ!」
「はい!」
口々に応援の言葉をかけてくる騎士達に優しさを感じながら、銀貨二十枚を手渡した。
「銀貨二十枚。受け取ってください」
「わざわざありがとうございますキサラギ様」
「緋夜」
「はい?」
「私の本名は芹原緋夜といいます」
「ヒヨ……様?」
「はい」
「え? でも本名って?」
「騙すようなことしてすみません。あの時は本名を言う気になれなくて」
「そうでしたか。ですがこうして明かしてくださってありがとうございます」
「いえ、あなた方には大変お世話になりましたから。せめてもの誠意です」
「ヒヨ様……」
「それでは私はそろそろ戻りますね。連れがいるので」
「はい。お元気で」
「レオンハルトさん達もね!」
「はい」
「元気でな!」
「また来てくださいね!」
あたたかい言葉をかけてくる騎士達に手を振りながら緋夜はガイのいる所に戻った。
「ガイ、ありがとう」
「随分と慕われてんのな」
「慕われてるとは違うと思うけど、まあいいや。戻ろう」
「もういいのか」
「うん。これで未練はないよ。まあ何かあってもうまく対処すると思う」
「そうかよ。んじゃとっとと帰んぞ」
「うん!」
「それで、お話とは?」
「依頼は今日で終いだ」
緋夜はグラスを持っていた手を一瞬止め、ワインを飲み干した。
「……なるほど。ランクが上がったからもう自分の付き添いはいらないだろうと」
「……随分と落ち着いているな。もっと喚くと思ったが」
「私がそんな面倒な女に見えます?」
「いや全く。違う意味で面倒だがな」
「それは失礼」
「で? いいか」
「期限は確かに一ヶ月でしたが、問題はないでしょう。一ヶ月きっかりとは言っていませんでしたし」
「そうかよ」
「それでは報酬ですが」
「いらねえ」
「はい?」
「いらねえっつったんだ」
「……何故?」
緋夜の声が少し低くなったのは無意識だろう。緋夜は筋の通らないことが嫌いである。こちらから依頼した手前、謝礼なしというのは緋夜のポリシーに反する。
「私は道理が通らないのは嫌いなのですが、私が納得できるだけの理由はおありで?」
「お前が誰かに縛られんのが嫌いなように俺も他人に縛られるのは嫌いだ。誰となにをするも、俺がどんな選択をしようが誰にも文句は言わさねえ。もし文句を言う奴がいるんなら叩き斬る」
「物騒ですね」
「だから、俺が俺の意思で決めたことに口を挟むんなら」
直後、緋夜の喉元にガイの大剣が突きつけられる。遅れてやってきた突風に髪を煽られた緋夜はそれを瞬きもせずにじっとガイを見つめていた。……楽しそうに。
「お前であっても殺すぞ」
「……へえ?」
「だから」
ガイが唐突に緋夜の顎を掴んで引き寄せた。
「退屈させんなよ? ヒヨ・セリハラ」
獰猛な笑みを宿したガイの整った顔が緋夜の間近に迫り、顎を掴んでいる手に力が込められた。緋夜はガイの意思を即座に読み取り挑発的な笑みを浮かべて受け止め、やがてひどく楽しそうに口を開く。
「その言葉、そっくり返すよガイ。私を退屈させないで?」
「誰に言ってやがる」
「そっちこそ」
お互いに挑発し合いながらも楽しそうな笑みを浮かべた。
ーーこの瞬間、後に世界最強と謳われる冒険者パーティが誕生した。だがそれはしばらく先の話である。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
二人は席に座り直してワインに口をつけた。
「さてと、それじゃ隠しごとはよくないよね」
「あ?」
「今から言うことに嘘はないよ。私の真実を話す。自分自身についても魔力についても全部」
「……分かった」
緋夜は自分の身の上を全てガイに話した。セフィロスの聖女召喚に巻き込まれたこと、魔力も属性もなかったため城の連中から冷遇されたこと、ダメ元で試したら全属性を使えるようになったこと、魔力が尽きたことがないこと、冷遇に耐えかねてセフィロスを飛び出したこと。何一つ偽ることなくガイに聞かせた。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「……というわけでこの国に来たんだ」
「…………ハーン」
「驚かないの?」
「嘘にしちゃ支離滅裂だ」
「ごもっとも」
「まあ、お前がなんだろうが関係ねえよ、お前はお前だろ」
「ありがとう、ガイ」
「別に。上層部がイカれてるってだけでお前に非はねえだろ。堂々としろ。セフィロスに置き土産残してきたんだ。これでお前も自由だろうが」
あっさりと受け入れ、態度を一切変えることなく接してくるはガイに緋夜は自分の選択が間違っていなかったと確信した。この男は信用、いや信頼できる。できれば永く共にありたいものだ、と。
(幸運だな、この男に会えたのは。アイツらに感謝かな。絶対言ってやんないけど!)
そこで緋夜はふと、レオンハルトのことを思い出した。セフィロスで唯一緋夜に対して気遣いを向けてくれた人物。本当に自由になるにはセフィロスとの繋がりを完全に立つ必要がある。レオンハルトのことは尊敬できるし、いい人だとは思うが、城の連中がレオンハルトから緋夜に接触してくる可能性がある以上どうにかする必要がある。
(まあ、対策立てたところでどの道接触しそうだし、レオンハルトさんなら私の事を容易に教えたりはしないだろうけど。それに借りもあるしね)
緋夜は国境を越える際、レオンハルト達から銀貨二十枚を受け取っていた。レオンハルト達は大丈夫だと言いそうだが、緋夜的には借りは作りたくないので返しに行くことにした。
「ガイ、ちょっとお願いがあるんだけど」
「なんだ」
「ここにくるまでに銀貨二十枚貰ったんだけど、返しに行きたいんだよね」
「ああ、いいぜ」
「ありがとう」
「なら早え方がいいだろ。明日にでも行くか?」
「そうする」
「じゃあ馬車で……」
「いや、馬車は必要ない」
「どうする気だ?」
「転移魔法があるから大丈夫」
「転移? できんのか……って全属性っつってたな……転移ができんなら今から行きゃいいだろが」
「あ、そっか」
「そっかじゃねえよ。店の奴は俺らが出るまで入って来ねえからさっさと行って帰ってくんぞ」
「了解」
緋夜とガイが立ち上がり、緋夜はそのまま転移魔法を使いレオンハルトのいるミルノーラ砦へ向かった。
「到着」
「……便利なもんだな」
「一度行ったことがある場所なら行けるみたいなんだよね。でも普段は歩きや馬車で移動する方が安全だと思う。人に見られるとまずいし」
「ああ、転移なんて使える人間なんぞほとんどいねえからな」
「……それ聞いた時はびっくりしたんだよね」
「お前が規格外なだけだ」
「ガイにだけには言われたくない」
「強調しやがってこの女」
緋夜の額を絶妙な加減で叩きながら砦に視線を向ける。
「さっさと済ませんぞ。無理なら俺が行く」
「……うん、ガイが行くのはまずいと思うから自分で行く。ガイはここで待っていて欲しい」
「……分かった」
緋夜は一つ頷いて砦に近づき、扉をノックした。
「誰だ」
「こんな時間にすみません、セルビアです。あの……」
「え!? キサラギ様ですか!? 本当に!?」
「は、はい」
「え!!? っちょ、まじで!? なんでっ!? って、ちょっと待っててください!! 団長~~~!!!!!」
バタン! ガタガタガタ!!!
豪快な音を立てながらレオンハルトを呼びに行った騎士に少々引きながら待っていると、すぐに大勢の足音が聞こえ。
『キサラギ様!』
レオンハルトを先頭に大勢の騎士たちが飛び出してきた。その雰囲気は以前と全く変わっていない。
「まさかもう一度お会いできるとは思っておりませんでした。お元気そうで何よりでございます」
「レオンハルトさん達も元気そうでよかったです。今日来たのは以前用立てて貰った銀貨二十枚を返しに来たんです」
「ああ……わざわざ返しにいらしたのですか? お気になさらずともよろしかったのですが」
「それでは私の気が済まないので。返させて。冒険者になったからお金は自分で稼げるようになりましたし。受け取ってください」
「冒険者? キサラギ様がですか?」
「はい、楽しくやっていますよ」
「へえ~キサラギ様が冒険者ねえ! まあいいんじゃないですか。好きにやれば! 折角この世界に来たんだからよ」
「その通りだぜキサラギ様! 俺ら全員キサラギ様が元気にやっていればそれだけでいいですから」
「思いっきり暴れちゃってくださいよ!」
「はい!」
口々に応援の言葉をかけてくる騎士達に優しさを感じながら、銀貨二十枚を手渡した。
「銀貨二十枚。受け取ってください」
「わざわざありがとうございますキサラギ様」
「緋夜」
「はい?」
「私の本名は芹原緋夜といいます」
「ヒヨ……様?」
「はい」
「え? でも本名って?」
「騙すようなことしてすみません。あの時は本名を言う気になれなくて」
「そうでしたか。ですがこうして明かしてくださってありがとうございます」
「いえ、あなた方には大変お世話になりましたから。せめてもの誠意です」
「ヒヨ様……」
「それでは私はそろそろ戻りますね。連れがいるので」
「はい。お元気で」
「レオンハルトさん達もね!」
「はい」
「元気でな!」
「また来てくださいね!」
あたたかい言葉をかけてくる騎士達に手を振りながら緋夜はガイのいる所に戻った。
「ガイ、ありがとう」
「随分と慕われてんのな」
「慕われてるとは違うと思うけど、まあいいや。戻ろう」
「もういいのか」
「うん。これで未練はないよ。まあ何かあってもうまく対処すると思う」
「そうかよ。んじゃとっとと帰んぞ」
「うん!」
0
お気に入りに追加
580
あなたにおすすめの小説
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
異世界でフローライフを 〜誤って召喚されたんだけど!〜
はくまい
ファンタジー
ひょんなことから異世界へと転生した少女、江西奏は、全く知らない場所で目が覚めた。
目の前には小さなお家と、周囲には森が広がっている。
家の中には一通の手紙。そこにはこの世界を救ってほしいということが書かれていた。
この世界は十人の魔女によって支配されていて、奏は最後に召喚されたのだが、宛先に奏の名前ではなく、別の人の名前が書かれていて……。
「人違いじゃないかー!」
……奏の叫びももう神には届かない。
家の外、柵の向こう側では聞いたこともないような獣の叫ぶ声も響く世界。
戻る手だてもないまま、奏はこの家の中で使えそうなものを探していく。
植物に愛された奏の異世界新生活が、始まろうとしていた。
とんでもないモノを招いてしまった~聖女は召喚した世界で遊ぶ~
こもろう
ファンタジー
ストルト王国が国内に発生する瘴気を浄化させるために異世界から聖女を召喚した。
召喚されたのは二人の少女。一人は朗らかな美少女。もう一人は陰気な不細工少女。
美少女にのみ浄化の力があったため、不細工な方の少女は王宮から追い出してしまう。
そして美少女を懐柔しようとするが……
レベルカンストとユニークスキルで異世界満喫致します
風白春音
ファンタジー
俺、猫屋敷出雲《ねこやしきいずも》は新卒で入社した会社がブラック過ぎてある日自宅で意識を失い倒れてしまう。誰も見舞いなど来てくれずそのまま孤独死という悲惨な死を遂げる。
そんな悲惨な死に方に女神は同情したのか、頼んでもいないのに俺、猫屋敷出雲《ねこやしきいずも》を勝手に転生させる。転生後の世界はレベルという概念がある世界だった。
しかし女神の手違いか俺のレベルはカンスト状態であった。さらに唯一無二のユニークスキル視認強奪《ストック》というチートスキルを持って転生する。
これはレベルの概念を超越しさらにはユニークスキルを持って転生した少年の物語である。
※俺TUEEEEEEEE要素、ハーレム要素、チート要素、ロリ要素などテンプレ満載です。
※小説家になろうでも投稿しています。
楽しくなった日常で〈私はのんびり出来たらそれでいい!〉
ミューシャル
ファンタジー
退屈な日常が一変、車に轢かれたと思ったらゲームの世界に。
生産や、料理、戦い、いろいろ楽しいことをのんびりしたい女の子の話。
………の予定。
見切り発車故にどこに向かっているのかよく分からなくなります。
気まぐれ更新。(忘れてる訳じゃないんです)
気が向いた時に書きます。
語彙不足です。
たまに訳わかんないこと言い出すかもです。
こんなんでも許せる人向けです。
R15は保険です。
語彙力崩壊中です
お手柔らかにお願いします。
魔法使いじゃなくて魔弓使いです
カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです
魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。
「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」
「ええっ!?」
いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。
「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」
攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる