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第二部 ~二年と再会~
106 前兆
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リエンナが繰り出した結界魔法――。
戦場全てが淡い光に包まれるや否や、自我を失い暴れ出していた騎士団員達のみの動きが止まった。すると今度はそのまま崩れる様に騎士団員達は地面に倒れ込んでいってしまった。
<ほぉ。感じた以上に強くなっているではないかリエンナよ>
「本当ですか? 嬉しいです!少し心配でしたが、上手くいったみたいで安心しました」
リエンナの成長にドーランも心なしか嬉しそうである。戦場は突然として物々しい雰囲気から戸惑い交じりの静寂へと空気を変えていた。皆何が起こったか分からない様子で辺りをキョロキョロ見渡している。それは仲間であるレイ達も同じだった。
「凄い……。何したのよリエンナ」
「はい。この場所全てを状態異常回復の結界魔法で覆いました」
「ただの結界だけじゃなくて、状態異常の回復を付与した結界魔法って事? 何それ……そんな事出来るの?」
ローラが驚くのも無理はない。結界魔法自体が極めて珍しい魔法という事もあるが、結界魔法はその名の通り結界によって敵や味方を封じ込めたり守ったりするのが基本である。シンプルに言えば特殊な防御系魔法と言ったところだろう。
一般的に知られている結果魔法は基本的に防御や封印以外これと言った効果はない。効果がないと言うより、その特徴こそが結果魔法最大の効果であり特徴だ。それなのにも関わらず、リエンナはこの結果魔法に状態異常回復という“治癒魔法”を加えていた。
ローラが驚いていたのはまさにそこ。
リエンナが結界魔法も治癒魔法も使える事は知っていたが、その2つを組み合わせてより凄い効力のある魔法を生み出し使いこなしていた事に驚かされていたのだ。これは魔法に詳しいローラでさえも初めて見た様だ。
この場を見事鎮めた驚きと、まだ見た事のない新たな魔法を目の当たりにした事によって、ローラの気持ちは既に色々な高揚感で溢れ返っていた。
「まだまだ完璧に使いこなせる訳ではないですが、結界と治癒の融合をこの2年でイヴさんから教わったので」
「よく分からねぇけど凄ぇなリエンナ!」
「いや、本当に凄いわよコレ……。だからねリエンナ――」
「……?」
「後で少しアンタの事調べさせてくれない?」
「え、ローラさん……⁉」
抑えきれない変な好奇心によって、出てはいけない部分のローラが現れていた。
「だからお前その変な癖止めろって。顔がマジでヤバいんだよ」
「女同士だから隅々まで見ても大丈夫よね?」
「ダメに決まってます!」
「おい、それよりもこっちが先だろ。リエンナのお陰で何とか治まったが終わった訳じゃない」
ランベルの言う通りである。
リエンナの魔法によって無事場は収められたが、あちこちで多くの騎士団員達が気を失ったまま倒れ込んでいた
。
だが、リエンナの魔法は他にも効力を付与していた様で、状態異常回復で暴れていた者達は勿論、怪我を負ったり疲労していた他の騎士団員達も少しばかり身体が回復していた。
「おお、何だか少し体が……」
「あれ?傷が治ってる」
「体が軽くなった気がするぞ」
そう。
リエンナは状態異常回復と普通の回復魔法も加えていた。それにより、この場にいた者全員が僅かながらリエンナの回復魔法の恩恵を受けられたのだ。
「他の団員まで回復してくれたのか?」
「はい、一応。流石にこの人数ですので気持ちばかりですが……」
謙遜しているリエンナであるが、これはかなり凄い事だとレイ達は皆思っていた。
「ありがとうリエンナ! これならどうにか終わりそうだ」
そう言うとランベルは再び団長らしさを垣間見せ、的確で威厳ある指示を出し何とか異様であったこの場に落ち着きを取り戻したのだった。
♢♦♢
~水の王国~
「――取り敢えず一件落着だ。皆ありがとう!特にリエンナは感謝だ」
ランベルはそう言いながらレイ、ローラ、リエンナにお礼を言った。
「いえいえ。皆さんが無事に帰られて本当に良かったです」
あれから、無事正常に戻った火と水の騎士団は互いに状況を確認し、今回の詳しい事に付いて分かった事があれば後日情報交換をしようと話し合い、それぞれ王国に帰った。誰も今回の出来事について詳細が分かっていない、摩訶不思議な珍事である。
「それにしても、とんだ再会になったな」
「そうですね」
「本当は久々に集まった記念にパーティでもやって盛り上がりたかったんだけどさ、何かそれどころじゃなくなったな」
「アンタそんな事考えてたの? 今回の出来事があろうか無かろうがパーティなんて審議よ」
<ランベルよ、一体何が起こっていたのだ――>
ドーランの核心を突く一言。
今しがたの騒動が収まったのも束の間、やはり皆が気になる原因はそこだろう。
「ああ。詳しい事は俺にもまだ分からない。だが事の始まりは――」
ランベルは今回の出来事について、自分でも何が起こったのかを振り返る様にレイ達にも説明し始めた。
事の始まりは2カ月程前――。
ランベルはこの2年の努力によって、見事騎士団入団を果たし自身のハンターランクもAランクとなるまでに成長していた。そして2カ月前、ランベルがAランクに上がった事と、これまでの騎士団での実績が評価され、ランベルは第9師団という全部で13ある水の王国の騎士団の1つの団の団長に任命されたのであった。
因みに、この13人の団長をまとめるトップこそが、ランベルの目指す大団長である。
そんなランベルが団長を任された初任務が今回であった。
任務の内容自体は普通であった。内容は、遠く離れた町へ訪れる王家の護衛。危険な領域を通る訳でもなければ危ないモンスターが出る訳でもない。ただ強いてい言えば王家の人数が多かった為、普通の護衛よりも人数が多く、少しばかり距離もあった為に予定より日数が掛かってしまったというぐらい。それでも十分に許容範囲内の出来事であり、任務は完璧にこなされていた。
無事に王家を目的の街まで送り届けたランベル率いる第9師団。後はただ水の王国へ帰るだけだった彼らにトラブルが起きたのは次の日の事……。
ランベル達が帰路についた数時間後、とある山の麓まで辿り着いていた。この大きな山を越えれば直ぐに水の王国。この山は距離や広さこそあれど標高も高くなく道も険しくない。それに加えランクの高い危険なモンスターなども生息していないので、この場所は比較的多くの騎士団やハンター、商人から一般人まで多くの者が通る山道である。ランベルがこの山道を通った日もまたそんな普通の日だった。
山の頂上を超え緩やかに下山に入り掛かった時の事、日が暮れてきた為ランベル達はそこで野宿の準備を始めた。これも何時もと何ら変わり映えの慣れた日常。だが、その日常に本当に些細な“変化”があったとすればこの後だとランベルは言った。
午後21:00過ぎ頃、寝る場所も確保し、全員が食事も済ませた束の間の休息。各々他愛もない話をしたり既に寝転がっている者もいた安息の時間。そんなランベル達第9師団の元へある者が不意に訪れた。それは、既に程よく酔いが回った火の王国の騎士団員であった。
ランベル達が野宿している場所から数百メートル離れたぐらいだろうか。視界の奥で焚火の明かりが微かに確認出来る程の距離。武器も手にしていなければ甲冑もほぼ脱ぎ装いはとても軽い。緊張感などまるである筈もなく、手には酒瓶を持ち何とも陽気に現れたその騎士団員。
「何だお前は……?」
「それは火の王国の紋章か。何か用か?」
「いやいや~、特に用はないけどよ、見た感じアンタ達ももう任務終わって王国に帰るだけだろ? だったら皆で楽しく飲まねぇか?酒が大量に余ってるんだ。皆で飲もうぜ、なぁ!」
「「……」」
今思い返しても、考えられる変化はたったこれだけだった――。
戦場全てが淡い光に包まれるや否や、自我を失い暴れ出していた騎士団員達のみの動きが止まった。すると今度はそのまま崩れる様に騎士団員達は地面に倒れ込んでいってしまった。
<ほぉ。感じた以上に強くなっているではないかリエンナよ>
「本当ですか? 嬉しいです!少し心配でしたが、上手くいったみたいで安心しました」
リエンナの成長にドーランも心なしか嬉しそうである。戦場は突然として物々しい雰囲気から戸惑い交じりの静寂へと空気を変えていた。皆何が起こったか分からない様子で辺りをキョロキョロ見渡している。それは仲間であるレイ達も同じだった。
「凄い……。何したのよリエンナ」
「はい。この場所全てを状態異常回復の結界魔法で覆いました」
「ただの結界だけじゃなくて、状態異常の回復を付与した結界魔法って事? 何それ……そんな事出来るの?」
ローラが驚くのも無理はない。結界魔法自体が極めて珍しい魔法という事もあるが、結界魔法はその名の通り結界によって敵や味方を封じ込めたり守ったりするのが基本である。シンプルに言えば特殊な防御系魔法と言ったところだろう。
一般的に知られている結果魔法は基本的に防御や封印以外これと言った効果はない。効果がないと言うより、その特徴こそが結果魔法最大の効果であり特徴だ。それなのにも関わらず、リエンナはこの結果魔法に状態異常回復という“治癒魔法”を加えていた。
ローラが驚いていたのはまさにそこ。
リエンナが結界魔法も治癒魔法も使える事は知っていたが、その2つを組み合わせてより凄い効力のある魔法を生み出し使いこなしていた事に驚かされていたのだ。これは魔法に詳しいローラでさえも初めて見た様だ。
この場を見事鎮めた驚きと、まだ見た事のない新たな魔法を目の当たりにした事によって、ローラの気持ちは既に色々な高揚感で溢れ返っていた。
「まだまだ完璧に使いこなせる訳ではないですが、結界と治癒の融合をこの2年でイヴさんから教わったので」
「よく分からねぇけど凄ぇなリエンナ!」
「いや、本当に凄いわよコレ……。だからねリエンナ――」
「……?」
「後で少しアンタの事調べさせてくれない?」
「え、ローラさん……⁉」
抑えきれない変な好奇心によって、出てはいけない部分のローラが現れていた。
「だからお前その変な癖止めろって。顔がマジでヤバいんだよ」
「女同士だから隅々まで見ても大丈夫よね?」
「ダメに決まってます!」
「おい、それよりもこっちが先だろ。リエンナのお陰で何とか治まったが終わった訳じゃない」
ランベルの言う通りである。
リエンナの魔法によって無事場は収められたが、あちこちで多くの騎士団員達が気を失ったまま倒れ込んでいた
。
だが、リエンナの魔法は他にも効力を付与していた様で、状態異常回復で暴れていた者達は勿論、怪我を負ったり疲労していた他の騎士団員達も少しばかり身体が回復していた。
「おお、何だか少し体が……」
「あれ?傷が治ってる」
「体が軽くなった気がするぞ」
そう。
リエンナは状態異常回復と普通の回復魔法も加えていた。それにより、この場にいた者全員が僅かながらリエンナの回復魔法の恩恵を受けられたのだ。
「他の団員まで回復してくれたのか?」
「はい、一応。流石にこの人数ですので気持ちばかりですが……」
謙遜しているリエンナであるが、これはかなり凄い事だとレイ達は皆思っていた。
「ありがとうリエンナ! これならどうにか終わりそうだ」
そう言うとランベルは再び団長らしさを垣間見せ、的確で威厳ある指示を出し何とか異様であったこの場に落ち着きを取り戻したのだった。
♢♦♢
~水の王国~
「――取り敢えず一件落着だ。皆ありがとう!特にリエンナは感謝だ」
ランベルはそう言いながらレイ、ローラ、リエンナにお礼を言った。
「いえいえ。皆さんが無事に帰られて本当に良かったです」
あれから、無事正常に戻った火と水の騎士団は互いに状況を確認し、今回の詳しい事に付いて分かった事があれば後日情報交換をしようと話し合い、それぞれ王国に帰った。誰も今回の出来事について詳細が分かっていない、摩訶不思議な珍事である。
「それにしても、とんだ再会になったな」
「そうですね」
「本当は久々に集まった記念にパーティでもやって盛り上がりたかったんだけどさ、何かそれどころじゃなくなったな」
「アンタそんな事考えてたの? 今回の出来事があろうか無かろうがパーティなんて審議よ」
<ランベルよ、一体何が起こっていたのだ――>
ドーランの核心を突く一言。
今しがたの騒動が収まったのも束の間、やはり皆が気になる原因はそこだろう。
「ああ。詳しい事は俺にもまだ分からない。だが事の始まりは――」
ランベルは今回の出来事について、自分でも何が起こったのかを振り返る様にレイ達にも説明し始めた。
事の始まりは2カ月程前――。
ランベルはこの2年の努力によって、見事騎士団入団を果たし自身のハンターランクもAランクとなるまでに成長していた。そして2カ月前、ランベルがAランクに上がった事と、これまでの騎士団での実績が評価され、ランベルは第9師団という全部で13ある水の王国の騎士団の1つの団の団長に任命されたのであった。
因みに、この13人の団長をまとめるトップこそが、ランベルの目指す大団長である。
そんなランベルが団長を任された初任務が今回であった。
任務の内容自体は普通であった。内容は、遠く離れた町へ訪れる王家の護衛。危険な領域を通る訳でもなければ危ないモンスターが出る訳でもない。ただ強いてい言えば王家の人数が多かった為、普通の護衛よりも人数が多く、少しばかり距離もあった為に予定より日数が掛かってしまったというぐらい。それでも十分に許容範囲内の出来事であり、任務は完璧にこなされていた。
無事に王家を目的の街まで送り届けたランベル率いる第9師団。後はただ水の王国へ帰るだけだった彼らにトラブルが起きたのは次の日の事……。
ランベル達が帰路についた数時間後、とある山の麓まで辿り着いていた。この大きな山を越えれば直ぐに水の王国。この山は距離や広さこそあれど標高も高くなく道も険しくない。それに加えランクの高い危険なモンスターなども生息していないので、この場所は比較的多くの騎士団やハンター、商人から一般人まで多くの者が通る山道である。ランベルがこの山道を通った日もまたそんな普通の日だった。
山の頂上を超え緩やかに下山に入り掛かった時の事、日が暮れてきた為ランベル達はそこで野宿の準備を始めた。これも何時もと何ら変わり映えの慣れた日常。だが、その日常に本当に些細な“変化”があったとすればこの後だとランベルは言った。
午後21:00過ぎ頃、寝る場所も確保し、全員が食事も済ませた束の間の休息。各々他愛もない話をしたり既に寝転がっている者もいた安息の時間。そんなランベル達第9師団の元へある者が不意に訪れた。それは、既に程よく酔いが回った火の王国の騎士団員であった。
ランベル達が野宿している場所から数百メートル離れたぐらいだろうか。視界の奥で焚火の明かりが微かに確認出来る程の距離。武器も手にしていなければ甲冑もほぼ脱ぎ装いはとても軽い。緊張感などまるである筈もなく、手には酒瓶を持ち何とも陽気に現れたその騎士団員。
「何だお前は……?」
「それは火の王国の紋章か。何か用か?」
「いやいや~、特に用はないけどよ、見た感じアンタ達ももう任務終わって王国に帰るだけだろ? だったら皆で楽しく飲まねぇか?酒が大量に余ってるんだ。皆で飲もうぜ、なぁ!」
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