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第三章 ~パーティ結成編~
57 小さな前進
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□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
~火の王国・王都フレイム~
無事パーティとして初クエストを達成したレイ達は、冒険者ギルドに戻りクエストの処理を終わらせた。
「今回もだったわね~」
「レイかローラのどっちかトラブル体質だぜ絶対」
ランベルがそう言うと、レイとローラの二人は同時にそれぞれを指差した。
「それ絶対ローラ!」
「いや絶対アンタよレイ!」
互いに罪を擦り付け合う二人の光景に、ランベルは溜息をつき、リエンナも少し困った顔で笑っていた。
<……くだらん事をしてるならさっさと次のクエスト受けぬか>
醜い争いに終止符を打ったのはドーラン。
<レイよ。今回のクエストでハンターランクとやらは上がったのか?>
「……いや……上がってねぇ……」
「そんな簡単に上がらないわよ!私だってどれだけコツコツとクエストをこなしてきたと思ってるの!」
<遠すぎるなSランク……>
ハンターランクを上げると言うのは想像以上に大変なんだと痛感するレイとドーラン。
こればかりはやはりどうしようもない為、皆が着実に力を付けていくしかないのである。
<召喚魔法一体で動けなくなる様ではまだまだか……>
「そうだな。あのドラゴンまた乗りたいからいつでも出せるように頼むぜレイ」
「いや、アレ滅茶苦茶しんどいんだって」
<だったらもっと早く強くなることだ>
「まぁそんなに焦ってもしょうがないけど、どの道クエスト受けまくらないとね!」
「私も皆さんのお役に立てる様もっと魔法を磨きたいです」
「十分助けてるじゃないリエンナだって」
<皆で強くなるしかあるまい……ドラゴンの寿命は人間と比べれば遥かに長いもの。気長に待たせてもらおう>
「ドラゴンの感覚でのんびりしてたら、俺達はあっという間に年取ってヨボヨボだな」
<そうならぬうちに頼む>
それからレイ達は、無理のない程度に日夜クエストに明け暮れた―。
一日……。一週間……。一ヵ月……。
毎日のようにクエストを受け続けるレイ達は、パーティ初クエストとなったグリゴレ山脈から早三ヵ月余りが経過したのだった――。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
~火の王国・とある場所~
「――よっしゃ!討伐完了だ!」
「順調順調。それじゃあギルドに処理しに行きましょう」
あれから三ヵ月―。
レイ達は数にして七十回以上のクエストをこなしていた。
最初の一ヵ月はE~Dランクのクエストを中心に進めていき、二ヵ月目にはほぼDランクのみ。
それも一ヵ月目の時より皆スムーズにこなせた。
三ヵ月目に入ってからはも主にDランクを中心に、少し強めの討伐系やダンジョンを多くこなしていった。
まだ若く伸びしろがあるからか、元々の個々のポテンシャルの高さかは分からないが、皆この短期間のうちに確実にレベルアップしていた。
いつも通りレイ達は冒険者ギルドに戻ってクエストの処理手続きを行う。
受付の人に報酬とハンタータグを受け取りまた新たなクエストへ。
それを繰り返していたこの三ヵ月だが、今日はちょっとした変化が起きた―。
「――こちらが今回の報酬と皆さんのハンタータグになります」
受付の人からハンタータグを受け取るレイ達。
この変化に一早く気付いたのはやはりレイだった。
「……おい見ろコレ!ハンターランクが“D”になってるぞっ!!」
「あら。良かったじゃない」
「あ!私もDになってます」
そう。
この三ヵ月、クエストに明け暮れたお陰で遂にレイとリエンナのハンターランクがEからDへと上がったのだ。
初めてのランクアップにレイは大興奮している。
「おしおしおしおぉーーし!!!やっとランクアップ!……あ!受付のお姉さんちょっと見てくれよコレ!ランクが上がったんだ俺!」
「だから恥ずかしいから止めなさいそのテンション!!」
興奮するレイを必死に止めるローラ。
<やっと上がったか……。まだまだこれからだな>
ドーランの言った通り、目標のSランクまではまだまだ先が長そうだ……。
しかし四人は確実に力を付けている。
皆それぞれ魔力やスキルがレベルアップしたのは間違いない。
「自分で言うのもアレだけど、この短期間で確実に成長出来てるよな俺達」
「そうですね。目まぐるしい毎日でしたから。フフフ」
「一人で旅出てたらこんなにクエスト受けてなかったな多分」
「私も……もしあの時皆さんが誘ってくれていなければ、一人で何をしていたのか想像も出来ません」
「これが“正解”かどうかは分からねぇけどな」
大興奮するレイとそれを止めるローラ。
その光景を見ながらランベルとリエンナは笑いながら話していた。
「あ!そこのお兄さんも是非見て下さいコレ!俺のランクが上がッ――「いい加減黙れお前ぇッ!!」
~火の王国・王都フレイム~
無事パーティとして初クエストを達成したレイ達は、冒険者ギルドに戻りクエストの処理を終わらせた。
「今回もだったわね~」
「レイかローラのどっちかトラブル体質だぜ絶対」
ランベルがそう言うと、レイとローラの二人は同時にそれぞれを指差した。
「それ絶対ローラ!」
「いや絶対アンタよレイ!」
互いに罪を擦り付け合う二人の光景に、ランベルは溜息をつき、リエンナも少し困った顔で笑っていた。
<……くだらん事をしてるならさっさと次のクエスト受けぬか>
醜い争いに終止符を打ったのはドーラン。
<レイよ。今回のクエストでハンターランクとやらは上がったのか?>
「……いや……上がってねぇ……」
「そんな簡単に上がらないわよ!私だってどれだけコツコツとクエストをこなしてきたと思ってるの!」
<遠すぎるなSランク……>
ハンターランクを上げると言うのは想像以上に大変なんだと痛感するレイとドーラン。
こればかりはやはりどうしようもない為、皆が着実に力を付けていくしかないのである。
<召喚魔法一体で動けなくなる様ではまだまだか……>
「そうだな。あのドラゴンまた乗りたいからいつでも出せるように頼むぜレイ」
「いや、アレ滅茶苦茶しんどいんだって」
<だったらもっと早く強くなることだ>
「まぁそんなに焦ってもしょうがないけど、どの道クエスト受けまくらないとね!」
「私も皆さんのお役に立てる様もっと魔法を磨きたいです」
「十分助けてるじゃないリエンナだって」
<皆で強くなるしかあるまい……ドラゴンの寿命は人間と比べれば遥かに長いもの。気長に待たせてもらおう>
「ドラゴンの感覚でのんびりしてたら、俺達はあっという間に年取ってヨボヨボだな」
<そうならぬうちに頼む>
それからレイ達は、無理のない程度に日夜クエストに明け暮れた―。
一日……。一週間……。一ヵ月……。
毎日のようにクエストを受け続けるレイ達は、パーティ初クエストとなったグリゴレ山脈から早三ヵ月余りが経過したのだった――。
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~火の王国・とある場所~
「――よっしゃ!討伐完了だ!」
「順調順調。それじゃあギルドに処理しに行きましょう」
あれから三ヵ月―。
レイ達は数にして七十回以上のクエストをこなしていた。
最初の一ヵ月はE~Dランクのクエストを中心に進めていき、二ヵ月目にはほぼDランクのみ。
それも一ヵ月目の時より皆スムーズにこなせた。
三ヵ月目に入ってからはも主にDランクを中心に、少し強めの討伐系やダンジョンを多くこなしていった。
まだ若く伸びしろがあるからか、元々の個々のポテンシャルの高さかは分からないが、皆この短期間のうちに確実にレベルアップしていた。
いつも通りレイ達は冒険者ギルドに戻ってクエストの処理手続きを行う。
受付の人に報酬とハンタータグを受け取りまた新たなクエストへ。
それを繰り返していたこの三ヵ月だが、今日はちょっとした変化が起きた―。
「――こちらが今回の報酬と皆さんのハンタータグになります」
受付の人からハンタータグを受け取るレイ達。
この変化に一早く気付いたのはやはりレイだった。
「……おい見ろコレ!ハンターランクが“D”になってるぞっ!!」
「あら。良かったじゃない」
「あ!私もDになってます」
そう。
この三ヵ月、クエストに明け暮れたお陰で遂にレイとリエンナのハンターランクがEからDへと上がったのだ。
初めてのランクアップにレイは大興奮している。
「おしおしおしおぉーーし!!!やっとランクアップ!……あ!受付のお姉さんちょっと見てくれよコレ!ランクが上がったんだ俺!」
「だから恥ずかしいから止めなさいそのテンション!!」
興奮するレイを必死に止めるローラ。
<やっと上がったか……。まだまだこれからだな>
ドーランの言った通り、目標のSランクまではまだまだ先が長そうだ……。
しかし四人は確実に力を付けている。
皆それぞれ魔力やスキルがレベルアップしたのは間違いない。
「自分で言うのもアレだけど、この短期間で確実に成長出来てるよな俺達」
「そうですね。目まぐるしい毎日でしたから。フフフ」
「一人で旅出てたらこんなにクエスト受けてなかったな多分」
「私も……もしあの時皆さんが誘ってくれていなければ、一人で何をしていたのか想像も出来ません」
「これが“正解”かどうかは分からねぇけどな」
大興奮するレイとそれを止めるローラ。
その光景を見ながらランベルとリエンナは笑いながら話していた。
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