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第二章 ~仲間~
28 ランベル・モレー
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「――この声は“ランベル”か」
お爺さんが椅子から立ち上がり玄関の方へ歩いて行く。
「爺さん婆さん!取り敢えず朝も“いなかった”ぜ。大丈夫だった!」
「そうかぃ。毎日ありがとうのぉ」
ランベルとお爺さんの会話は普通にレイ達まで聞こえていた。話を聞いたローラがドロン婆さんに
「何かあったの?」と尋ねると、ドロン婆さんはゆっくり話し始めた。
「ああ。別に対したことではないんだがね、最近この村や村の周辺でゴブリンが現れてのぉ……畑や農作物を荒らされていたんじゃ。そこまでの被害ではなかったし、荒らしていたのがゴブリンだと分かってからはランベルが村を見て回ってくれていたんじゃよ」
ドロン婆さんの話を聞きレイとローラは自然と目を合わせていた。
二人に思い浮かぶのは昨日のゴブリン帝国とビッグ・G。
このポロン村はトワイライトとまた少し離れた場所にあるが、タイミングといい被害内容といい恐らくあのゴブリン達。
まさかここまで来ていたとは……と改めて呆れる二人だった。
「最近は毎日の様にどっかで見かてたんだけどな。珍しく昨日から今に至るまで一体もいなかったぜ?荒らされてるところもないみたいだし。まぁいないならいないで良いんだけどね」
ランベルとお爺さんが話している玄関先へレイとローラも出向いた。
金髪の髪が程よく伸びており、それをオールバックで束ねている。
腰には剣を差しておりハンタータグを首から提げていた。
「ん?見かけない顔だな。爺さんの孫か?」
「ハハハ。そうじゃの、まぁ孫みたいなもんじゃな」
顔合わせたレイとローラとランベル。物珍しそうにレイ達を見るランベルに自己紹介をした。
「俺はレイ!よろしくな。お前もハンターなのか!」
「私はローラ!この村にもゴブリンが出てるんだって?」
「あ、ああ。俺はランベル……“ランベル・モレ―”。この村にもって……他でも出てるのか?」
ランベルに聞かれ、レイとローラは昨日の事を話した。
恐らくポロン村に来ていたのはゴブリン達はゴブリン帝国っていうビッグ・G率いるゴブリン集団の奴らで、昨日同じように畑を荒らされてると言うトワイライトの町長さんの依頼で、そのゴブリン達を倒してきたから多分もう出ないよと全てを説明した。
それを聞いたランベルとお爺さんとお婆さんも、そうだったのかと驚いた後にレイ達にお礼を言っていた。
結構ピンチだったが、やっぱりアイツ等を倒しておいて良かったとつくづく思うレイとローラ。
レイとローラとランベルは同い年という事もあってか自然と仲良く打ち解けていた。
「……ランベル!タグ見せてくれよ!」
「タグ?お前こんなの珍しいのか?変わった奴だなぁ」
「まだ昨日ハンター登録したばかりなの」
「へぇ~。それにしても食いつき過ぎじゃないか?何も珍しい物じゃないぞ」
ランベルが戸惑うのも無理はない。
ハンタータグなどそこら辺の子供から大人まで多くの人が持っている。ハンターをメインにやらずとも登録だけを済ませている人は多々いる。
そんな当たり前をここまで興味津々になる人を初めて見たからだ。これはランベルに限らずほぼ全員が思うであろう。
逆を言えばそれだけレイが特殊な環境で育ってきた証拠だった―。
「ちょっと特殊なのよね……。ランベルはハンター本職でいくの?」
「まぁな!」
「ランベルは“騎士団”を目指しておるからのぉ」
「凄~い!騎士団目指してるんだ!」
騎士団とは各国を護る選ばれし剣士、騎士達である。どこの国でも騎士団に入る為にはハンターランクB以上に加え、騎士団の入団テストに合格しなければならない過酷で狭き門なのだ。
その分国民からの信頼や支持はとても厚く、王国にはなくてはならない存在である。
「俺が目指してるのはただの騎士団じゃなくて、騎士団の“大団長”な!そこを間違えてもらっちゃ困るぜ」
ランベルはドヤ顔でそう付け加えた。
大団長とは一人しかなることが出来ない選ばれし騎士団の中でも更にトップの存在。
全ての騎士団をまとめるリーダーである。
「すげぇー!ランベルお前大団長になるのかよ!」
「ああ!すげぇだろ!」
「なってから言いなさいよ……」
レイとランベルの能天気な会話にすかさずローラがツッコんだ。
「いや。ランベルはなれるぜ!だってこれを見ろよローラ。タグが“Dランク”!俺より上のランクだ!」
「……夢は遠いわね」
「馬鹿にしてんのか!お前のタグ見せてみろよ!」
ランベルにそう言われたローラは勝ち誇った顔でタグを見せつけた。
その輝くシルバーのタグを見せられたランベルは勢いよく崩れ落ち、地面を叩きながら「チクショウ……!」と悔しがっている。
「―――うわぁぁ……!!!」
三人がわちゃわちゃ話していると、突然遠くの方から叫び声が聞こえてきた。
何事かと思いレイ達は辺りを見渡すが変わった様は無い。
空耳かと思った瞬間、ポロン村の村人が勢いよくレイ達の方へ駆け寄って来た。
「ランベルッ……!大変だッ!横の森で“オーガ”が出た!」
「――何ッ⁉」
オーガとは人の倍以上ある大型で凶悪なモンスター。鬼とも呼ばれるオーガは気性が荒くとても攻撃的だ。
どこからか彷徨ったのか、ゴブリンと違いこんな所に出るのはとても珍しいモンスターである。
村人によると、森で山菜を取っていた他の村人がオーガを発見したらしい。
そしてオーガはポロン村へ向かってきていると言う。
「何でこんな所にオーガなんかッ⁉……ってランベルッ⁉どこ行くのよ!」
いの一番に走り出したランベル。どうやらオーガの所へ向かうらしい。
それを見たレイもランベルの後を追いかけていく。危険だと分かっていても二人をほっとけないローラは、ドロン婆さん達に絶対誰も近づかせないでと言い残しレイとランベルを追ったー。
お爺さんが椅子から立ち上がり玄関の方へ歩いて行く。
「爺さん婆さん!取り敢えず朝も“いなかった”ぜ。大丈夫だった!」
「そうかぃ。毎日ありがとうのぉ」
ランベルとお爺さんの会話は普通にレイ達まで聞こえていた。話を聞いたローラがドロン婆さんに
「何かあったの?」と尋ねると、ドロン婆さんはゆっくり話し始めた。
「ああ。別に対したことではないんだがね、最近この村や村の周辺でゴブリンが現れてのぉ……畑や農作物を荒らされていたんじゃ。そこまでの被害ではなかったし、荒らしていたのがゴブリンだと分かってからはランベルが村を見て回ってくれていたんじゃよ」
ドロン婆さんの話を聞きレイとローラは自然と目を合わせていた。
二人に思い浮かぶのは昨日のゴブリン帝国とビッグ・G。
このポロン村はトワイライトとまた少し離れた場所にあるが、タイミングといい被害内容といい恐らくあのゴブリン達。
まさかここまで来ていたとは……と改めて呆れる二人だった。
「最近は毎日の様にどっかで見かてたんだけどな。珍しく昨日から今に至るまで一体もいなかったぜ?荒らされてるところもないみたいだし。まぁいないならいないで良いんだけどね」
ランベルとお爺さんが話している玄関先へレイとローラも出向いた。
金髪の髪が程よく伸びており、それをオールバックで束ねている。
腰には剣を差しておりハンタータグを首から提げていた。
「ん?見かけない顔だな。爺さんの孫か?」
「ハハハ。そうじゃの、まぁ孫みたいなもんじゃな」
顔合わせたレイとローラとランベル。物珍しそうにレイ達を見るランベルに自己紹介をした。
「俺はレイ!よろしくな。お前もハンターなのか!」
「私はローラ!この村にもゴブリンが出てるんだって?」
「あ、ああ。俺はランベル……“ランベル・モレ―”。この村にもって……他でも出てるのか?」
ランベルに聞かれ、レイとローラは昨日の事を話した。
恐らくポロン村に来ていたのはゴブリン達はゴブリン帝国っていうビッグ・G率いるゴブリン集団の奴らで、昨日同じように畑を荒らされてると言うトワイライトの町長さんの依頼で、そのゴブリン達を倒してきたから多分もう出ないよと全てを説明した。
それを聞いたランベルとお爺さんとお婆さんも、そうだったのかと驚いた後にレイ達にお礼を言っていた。
結構ピンチだったが、やっぱりアイツ等を倒しておいて良かったとつくづく思うレイとローラ。
レイとローラとランベルは同い年という事もあってか自然と仲良く打ち解けていた。
「……ランベル!タグ見せてくれよ!」
「タグ?お前こんなの珍しいのか?変わった奴だなぁ」
「まだ昨日ハンター登録したばかりなの」
「へぇ~。それにしても食いつき過ぎじゃないか?何も珍しい物じゃないぞ」
ランベルが戸惑うのも無理はない。
ハンタータグなどそこら辺の子供から大人まで多くの人が持っている。ハンターをメインにやらずとも登録だけを済ませている人は多々いる。
そんな当たり前をここまで興味津々になる人を初めて見たからだ。これはランベルに限らずほぼ全員が思うであろう。
逆を言えばそれだけレイが特殊な環境で育ってきた証拠だった―。
「ちょっと特殊なのよね……。ランベルはハンター本職でいくの?」
「まぁな!」
「ランベルは“騎士団”を目指しておるからのぉ」
「凄~い!騎士団目指してるんだ!」
騎士団とは各国を護る選ばれし剣士、騎士達である。どこの国でも騎士団に入る為にはハンターランクB以上に加え、騎士団の入団テストに合格しなければならない過酷で狭き門なのだ。
その分国民からの信頼や支持はとても厚く、王国にはなくてはならない存在である。
「俺が目指してるのはただの騎士団じゃなくて、騎士団の“大団長”な!そこを間違えてもらっちゃ困るぜ」
ランベルはドヤ顔でそう付け加えた。
大団長とは一人しかなることが出来ない選ばれし騎士団の中でも更にトップの存在。
全ての騎士団をまとめるリーダーである。
「すげぇー!ランベルお前大団長になるのかよ!」
「ああ!すげぇだろ!」
「なってから言いなさいよ……」
レイとランベルの能天気な会話にすかさずローラがツッコんだ。
「いや。ランベルはなれるぜ!だってこれを見ろよローラ。タグが“Dランク”!俺より上のランクだ!」
「……夢は遠いわね」
「馬鹿にしてんのか!お前のタグ見せてみろよ!」
ランベルにそう言われたローラは勝ち誇った顔でタグを見せつけた。
その輝くシルバーのタグを見せられたランベルは勢いよく崩れ落ち、地面を叩きながら「チクショウ……!」と悔しがっている。
「―――うわぁぁ……!!!」
三人がわちゃわちゃ話していると、突然遠くの方から叫び声が聞こえてきた。
何事かと思いレイ達は辺りを見渡すが変わった様は無い。
空耳かと思った瞬間、ポロン村の村人が勢いよくレイ達の方へ駆け寄って来た。
「ランベルッ……!大変だッ!横の森で“オーガ”が出た!」
「――何ッ⁉」
オーガとは人の倍以上ある大型で凶悪なモンスター。鬼とも呼ばれるオーガは気性が荒くとても攻撃的だ。
どこからか彷徨ったのか、ゴブリンと違いこんな所に出るのはとても珍しいモンスターである。
村人によると、森で山菜を取っていた他の村人がオーガを発見したらしい。
そしてオーガはポロン村へ向かってきていると言う。
「何でこんな所にオーガなんかッ⁉……ってランベルッ⁉どこ行くのよ!」
いの一番に走り出したランベル。どうやらオーガの所へ向かうらしい。
それを見たレイもランベルの後を追いかけていく。危険だと分かっていても二人をほっとけないローラは、ドロン婆さん達に絶対誰も近づかせないでと言い残しレイとランベルを追ったー。
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