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第50召喚 当に限界を超えてましたので
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突如流れた音声に戸惑っていると、精霊の宴会のメンバーがアーサーに説明した。
「リバースフロアはある一定の条件を満たした時に出現する特別なフロアです。今回の条件はアーサー君、恐らく君のフロア周回数が要因でしょう。リバースフロアは攻略を成功すると報酬が与えられるのです。勿論その条件を発動させたハンターやギルドにね」
丁寧な説明を受けたアーサーは自然と納得する。何せ初めての事だから未だに気持ちの整理が出来ていなかった。そんな話をしていると、ウォッチの音声通りアーサーの目の前に2つのアーティファクトが出現した。
一瞬手に取ろうとしたが、その手を引っ込めるアーサー。
確かにリバースフロアの出現条件を満たしたのは彼であったが、アンデットキマイラを倒したのは他でもないジャックだ。アーサーはドロップされたアーティファクトが自分なんかに貰う権利があるのかと疑問を抱いた。
「早く取りなよ。それは紛れもなくアーサーちゃんの物なんだから」
「え、でも……?」
「遠慮する事ない。アーサーちゃん達だって1体倒したんだろ? それに、悪いけど俺には必要なさ過ぎるしねそれ」
確かにジャックの言う通り。
リバースフロアの報酬は通常よりも希少価値の高いレアなアーティファクトを手に入れられる様だが、それでもここはフロア69。
既に遥か上を行くジャック達にとっては余り意味をなさない報酬なのだろう。
「そうですか……。じゃあ何か申し訳ないですけど、本当に貰っちゃいますよ?」
「勿論」
ジャックに今一度確認したアーサーは遠慮しながらも報酬のアーティファクトを受け取った。
『アンデット獣の毛皮(A):Lv1』
『聖なる剣(C+3):Lv1』
アーサーが手にした2つのアーティファクト。1つはまさかのAランクアーティファクトだ。
少し前のアーサーにとってはCランクですら夢のまた夢であったのに、今ではBランクアーティファクトまで自らの力で召喚出来るようになった挙句に遂にAランクアーティファクトまで手にしてしまった。
キマイラとの激戦で忘れていたが、今のアーサーはBランクアーティファクトを装備した状態。改めてその現実を受けれた瞬間、アーサーは信じられない現実に体中が震えているのだった。
「す、す、凄い……! これがAランクアーティファクトかぁ。しかも僕は自分でBランクまで召喚出来るようになったんだよね? ちょっと待って。これやばくない? 滅茶苦茶稼げるじゃん――」
これで治療費を稼ぎながら生活に余裕も出来る。
いや、アーサーは超がつく貧乏人から富豪にまで上り詰めたのだ。
アーサーは嬉しさで涙が溢れそうになったが、今はまだグッと堪える。母親とエレインにも早く伝えたい。もう一切お金の心配はしなくて良いと。アーサーはそう思いながら、ふと手に入れたもう1つのアーティファクトに視線を落とした。
「聖なる剣……。ランクの横の“+3”って何だ? こんな表記見た事ないな」
通常とは異なる珍しい表記。
アーサーはその表記にまるで見覚えがなかった。
「ジャック、私達も帰りましょう」
「そうだな。もう用も済んだ事だし。って事でじゃあね、アーサーちゃん。また遊ぼう」
そう言ったジャックはひらひらとアーサーに手を振り、精霊の宴会の仲間達と共にその場から去って行った。
「あ、ジャックさん! ありがとうございました! それに他の皆さんも! お陰で僕達は皆助かりッ……あれ……?」
バタン。
そこでアーサー突如全身の力が抜け、膝から崩れ落ちる。
それもその筈。全身怪我と傷だらけであり、如何せん血を流し過ぎた。
彼の体はもうとっくに限界を超えていたのだから――。
「リバースフロアはある一定の条件を満たした時に出現する特別なフロアです。今回の条件はアーサー君、恐らく君のフロア周回数が要因でしょう。リバースフロアは攻略を成功すると報酬が与えられるのです。勿論その条件を発動させたハンターやギルドにね」
丁寧な説明を受けたアーサーは自然と納得する。何せ初めての事だから未だに気持ちの整理が出来ていなかった。そんな話をしていると、ウォッチの音声通りアーサーの目の前に2つのアーティファクトが出現した。
一瞬手に取ろうとしたが、その手を引っ込めるアーサー。
確かにリバースフロアの出現条件を満たしたのは彼であったが、アンデットキマイラを倒したのは他でもないジャックだ。アーサーはドロップされたアーティファクトが自分なんかに貰う権利があるのかと疑問を抱いた。
「早く取りなよ。それは紛れもなくアーサーちゃんの物なんだから」
「え、でも……?」
「遠慮する事ない。アーサーちゃん達だって1体倒したんだろ? それに、悪いけど俺には必要なさ過ぎるしねそれ」
確かにジャックの言う通り。
リバースフロアの報酬は通常よりも希少価値の高いレアなアーティファクトを手に入れられる様だが、それでもここはフロア69。
既に遥か上を行くジャック達にとっては余り意味をなさない報酬なのだろう。
「そうですか……。じゃあ何か申し訳ないですけど、本当に貰っちゃいますよ?」
「勿論」
ジャックに今一度確認したアーサーは遠慮しながらも報酬のアーティファクトを受け取った。
『アンデット獣の毛皮(A):Lv1』
『聖なる剣(C+3):Lv1』
アーサーが手にした2つのアーティファクト。1つはまさかのAランクアーティファクトだ。
少し前のアーサーにとってはCランクですら夢のまた夢であったのに、今ではBランクアーティファクトまで自らの力で召喚出来るようになった挙句に遂にAランクアーティファクトまで手にしてしまった。
キマイラとの激戦で忘れていたが、今のアーサーはBランクアーティファクトを装備した状態。改めてその現実を受けれた瞬間、アーサーは信じられない現実に体中が震えているのだった。
「す、す、凄い……! これがAランクアーティファクトかぁ。しかも僕は自分でBランクまで召喚出来るようになったんだよね? ちょっと待って。これやばくない? 滅茶苦茶稼げるじゃん――」
これで治療費を稼ぎながら生活に余裕も出来る。
いや、アーサーは超がつく貧乏人から富豪にまで上り詰めたのだ。
アーサーは嬉しさで涙が溢れそうになったが、今はまだグッと堪える。母親とエレインにも早く伝えたい。もう一切お金の心配はしなくて良いと。アーサーはそう思いながら、ふと手に入れたもう1つのアーティファクトに視線を落とした。
「聖なる剣……。ランクの横の“+3”って何だ? こんな表記見た事ないな」
通常とは異なる珍しい表記。
アーサーはその表記にまるで見覚えがなかった。
「ジャック、私達も帰りましょう」
「そうだな。もう用も済んだ事だし。って事でじゃあね、アーサーちゃん。また遊ぼう」
そう言ったジャックはひらひらとアーサーに手を振り、精霊の宴会の仲間達と共にその場から去って行った。
「あ、ジャックさん! ありがとうございました! それに他の皆さんも! お陰で僕達は皆助かりッ……あれ……?」
バタン。
そこでアーサー突如全身の力が抜け、膝から崩れ落ちる。
それもその筈。全身怪我と傷だらけであり、如何せん血を流し過ぎた。
彼の体はもうとっくに限界を超えていたのだから――。
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