上 下
129 / 147
第八章【旅の果て】

第百二十八話 嵐の前の静けさ

しおりを挟む
 沢山、体にキスされて、後ろを解される。指はもう3本になっていて、体からは力が抜けていた。

「んっ、もう、大丈夫だからぁ」

「指だけでくったりなってるマリヤ可愛い」

「……挿れて?」

「指で広げてみて」

 エリオネルとしていて思うのだが、彼はSらしい。そういう彼に従ってしまう自分は、Mなのかもしれないと最近思っている。

 脚を開けて、ゆるく解された秘部を両手で広げた。それを、恍惚とした表情でエリオネルが見つめる。
 ゾクゾクッと快感がお尻から上ってきて、頭の上から抜けた。

「はあ、ホント可愛い」

「早く挿れてっ」

 顔を背けて言うと、エリオネルが脚の間に体を割り込ませてくる。
 そっと彼を見ると、ズボンを寛げて剛直を取り出していた。いつ見ても大きい。喉がごくんと鳴った。

「あ、ああー……」

 ぐちゅぐちゅと挿入ってくる。熱くて、硬くて大きい楔が、俺の中を犯しながら上がってきた。

「は、は……」

「挿入る瞬間、ゾクゾクする」

 獰猛な目をしながら、俺を犯すエリオネルにありえないくらい興奮する。キッチリした執事姿を着崩して、色香を漂わせるエリオネルも最高にエロかった。
 撫でつけた髪が一筋、顔に掛かっている。興奮しすぎて、鼻血が出そうだ。

「あ、ア、はん、んっ」

 腰を揺すり始めたエリオネルの動きに合わせて、鼻に掛かったような喘ぎ声が出る。

 執事姿で攻められて、キュンキュンと繋がっている場所を締めつけてしまっていた。

「マリヤ、締めつけ、すぎ」

「ん、だって、ア、あっ」

「ふふ、この格好、そんなに良い?」

「いいっ、すごく」

 いつものエリオネルじゃないみたい。でも、顔とか表情とかはエリオネルで、すごく興奮する。

「かわいい」

 キュン死にしそうだ。

 エリオネルの腰の動きが段々早くなる。ズンズンと奥まで抉られて、甘い痺れが全身を襲った。
 必死に大きすぎる快感を逃がしていると、エリオネルがキスをしてくる。

 気持ちがよすぎて、変になりそうだ。

「ん、んっ、……ふ、ぁ……」

「マリヤ」

 キスの合間に、エリオネルが囁く。

「んっ、はぁ……あ、んっ」

 いつも突かれている間は、意識が朦朧としている。今もそうだ。エリオネルがキスの合間に何か囁いているが、それを脳が処理できないでいる。

「愛してるよ」

 ギュギュッと締めつけてしまって、エリオネルが顔を歪めた。その歪めた顔がセクシーで、余計に感じてしまう。

「あ、あん、……は、ああっ」

「一緒に達こうね」

 抽挿を早めたエリオネルに、絶頂が近いことを察する。かくいう自分も、もう極まりそうである。
 一際強く打ちつけられて、ドクドクと注ぎ込まれた。それに反応して、ビュビュッとお腹の上に精液がぶち撒けられる。

 はあはあと肩で息をしていると、顔中キスの嵐に遭った。

 中に挿入っている剛直がまだ硬いのを感じて、ぶるっと体が震える。

「エリオネル?最近、ヤリすぎじゃない?」

「………ごめん」

「謝ってほしいわけじゃないんだけど」

「マリヤ、もう一回だけ」

「も、もう……」

 流されてもう1ラウンドした。すごく気持ち良かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】幼馴染の魔王と勇者が、当然のようにいちゃいちゃして幸せになる話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

転生皇太子は、虐待され生命力を奪われた聖女を救い溺愛する。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。

アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。 捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!! 承諾してしまった真名に 「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。

【R18】お嫁さんスライム娘が、ショタお婿さんといちゃらぶ子作りする話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 前話 【R18】通りかかったショタ冒険者に襲い掛かったスライム娘が、敗北して繁殖させられる話 https://www.alphapolis.co.jp/novel/902071521/384412801 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

住所不定の引きこもりダンジョン配信者はのんびりと暮らしたい〜双子の人気アイドル配信者を助けたら、目立ちまくってしまった件〜

タジリユウ
ファンタジー
外の世界で仕事やお金や家すらも奪われた主人公。 自暴自棄になり、ダンジョンへ引きこもってひたすら攻略を進めていたある日、孤独に耐えられずにリスナーとコメントで会話ができるダンジョン配信というものを始めた。 数少ないリスナー達へ向けて配信をしながら、ダンジョンに引きこもって生活をしていたのだが、双子の人気アイドル配信者やリスナーを助けることによってだんだんと… ※掲示板回は少なめで、しばらくあとになります。

王様ゲームで弄ばれる話

ミツミチ
BL
飲み会のあとに立ち寄った後輩の家で、後輩らに王様ゲームで弄ばれるチョロ先輩の話 (冗長没カットのおまけの初夜 https://mitsumichi.fanbox.cc/)

【R18】らぶえっち短編集

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
調べたら残り2作品ありました、本日投稿しますので、お待ちくださいませ(3/31)  R18執筆1年目の時に書いた短編完結作品23本のうち商業作品をのぞく約20作品を短編集としてまとめることにしました。 ※R18に※ ※毎日投稿21時~24時頃、1作品ずつ。 ※R18短編3作品目「追放されし奴隷の聖女は、王位簒奪者に溺愛される」からの投稿になります。 ※処女作「清廉なる巫女は、竜の欲望の贄となる」2作品目「堕ちていく竜の聖女は、年下皇太子に奪われる」は商業化したため、読みたい場合はムーンライトノベルズにどうぞよろしくお願いいたします。 ※これまでに投稿してきた短編は非公開になりますので、どうぞご了承くださいませ。

処理中です...