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第五章【機械都市】

第八十八話 コスプレ

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 ユリアーノさんは、旅の一行に合流する準備があるとかで居なくなった。

「マリヤさんは、エリオネル以外の伴侶を迎えるんですか?」

「迎えませんけど!?」

「クロウィッチ」

 エリオネルがバーデンさんを嗜める。

「部屋に下がらせて」

「わかった」

 エリオネルがバーデンさんに言って、バーデンさんが穏やかに答えた。

 そのまま、エリオネルと二人で部屋に戻る。




「エリオネル?」

 部屋に入るなり、エリオネルが抱きついてきた。

「マリヤ、私だけじゃなきゃ嫌だ」

「当たり前でしょ」

「恋人も私だけがいい」

「うん。エリオネルだけだよ」

「エッチなコスプレしてくれる?」

「うん?」

 いきなり欲望ブッ込んできたな。

「嫌だ?」

 良い声で囁かれて、膝がカクンッてなった。

「何で急に?」

「マリヤが私のだって、確認したい」

 ベッドに座らされて、その足元にエリオネルが跪く。

「う……」

「マリヤ、お願い」

 上目遣いでお願いって卑怯!

「うー、一回だけだよ」

「やった!」

 エリオネルは嬉しそうに言ったあと、コスプレを取りに行った。荷物に入れていたらしく、すぐに出してくる。

 ねぇ、準備良すぎん?

 受け取って衝立の裏に行く。

「おお……」

 ミニスカメイドだった。いや、これは確かにエッチなコスプレだな。俺が着て誰得なんだ。エリオネルか。

 四苦八苦しながら着たが、スカート短くない!?足丸出しなんだが。

 それで、この布切れは何。

 これ、女の子のパンツじゃないの?

 これも履くの?

「エリオネル、パンツって……」

「ちゃんと履いてね」

 あー、これも込みかー!

 自分の履いていたパンツを脱いで、そっと足を入れてみる。抵抗感がすごい。

 する、と脚を通りお尻まで来た。少しピチッとしてる。

「着れた?」

 待ち切れないのか、エリオネルが衝立ての向こうでソワソワしてるのがわかる。ちょっと可愛い。

「待って、ソックスがまだ」

「履かせてあげるから、出てきて」

「うう、ねーコレ本当に?」

 人にこの格好見せるって、羞恥心で死ぬ。スカートふわふわなって見えそうだし。

 衝立てから出された手に、おずおずと手を置いた。すすーっと手をなぞられて、ゆっくり引っ張られる。

「マリヤ!すっごい可愛い」

 キラキラした目で見つめられて、顔から火が出そうだ。

「あんまり見ないで……」

「無理だよ、こんなに可愛いのに」

 膝裏に手を差し込まれて、お姫様抱っこをされる。スカートが気になって必死で抑えていると、エリオネルがくす、と笑った。それに、火がついたように体がカッと熱くなる。

 エリオネルは、ベッドにそっと俺を置いた。素足を触られて、ビクンッとなる。

「あ……」

「ソックス履かせてあげるね」

 宝物を触るように履かされて、背筋がゾクゾクした。

「ん、……ふ」

「白い肌に黒いソックスが映えて、とても綺麗だ」

「はっ………」

「これも着けて」

 黒いレースの何かを、エリオネルが掲げる。

「何……コレ?」

「ガーターだよ」

 ガーター?って何だっけ?

「腰の所でこの金具をこう付けて」

「わかった」

 できるだけ見えないように、スカートの中でガーターをつける。4本垂れた金具が足に当たってひんやりした。
 エリオネルが金具を取って太ももまであるソックスに付ける。

 彼の大きな手が、ガーターの中に入ってきた。

「んんっ……」

 太ももの際どい所を撫でられて、感じてしまう。

「エリオネル」

「ん?」

「俺がエリオネルのだって証明する」

「どうやって?」

「ベッドから降りて、立って」

 よくわからないという顔をしたエリオネルを立たせて、その前に跪いた。

 エリオネルのズボンとパンツをズラして、そそり立ったモノを取り出す。

「マリヤ、その格好でご奉仕はヤバい……」

「いっぱいしてあげるね」

「くっ……」

 エリオネルのモノに頬を寄せて、彼を見上げると、彼は我慢できないというように呻いた。
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