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右京さんの部屋で涼しく勉強してたら、ピロピロと携帯が鳴った。
「綾兎の?」
「うん。家庭内連絡用」
ポチポチと、子ども用携帯を操作するとあり得ないことが書かれていた。
「は!?」
「どうしたの?」
「今日、従兄んち泊まるから帰ってこいって……」
最悪!めちゃくちゃ最悪!
「従兄?」
「5つ上の……変態」
「変態?」
右京さんの顔が訝し気になる。
そんな表情もイケメン~……じゃなくて!
「すぐキスしようとするし、お尻ばっかり触ってくる……」
セクハラだよ!
顔は良くても、性格が変態とかマジキモイ!
「………それは、女の子?」
「男だけど……」
だから、変態なんだよ!
すぐ鼻血出すし、上に乗ってきて腰擦り付けてくるし……
思い出したらブルーになってきた。
机に突っ伏しながら、もし……右京さんが泊めてくれたら嬉しいな、なんて淡い考えが浮かぶ。
優しい右京さんでも、さすがにダメかな。
「右京さぁん」
「………」
え?無言?
無言という珍しい反応に顔を上げると、無表情の右京さんが居た。
何、どうしたの?
「右京さん?」
「あ、何?」
何か考え事してたんだろうか?頼みにくくなっちゃったな。
「やっぱりいいや。僕、帰るね」
とーっても嫌だけど!
立ち上がろうとしたら、右京さんに腕を掴まれた。
「変態が居るのに?」
「う……、でも仕方ないし」
そんなことしたら、帰りたくなくなるじゃんかぁ……
右京さんの、バカ。
「………泊まる?」
と……まる?って……
「泊まる!え?!いいの!?」
底辺に落ちた気分が、一気に頭を突き抜けた。
「変態の所、行きたくないんでしょ?」
「行きたくない!」
ヤッター!
右京さんちにお泊まりとか、変態が初めて役に立った!
あまりの嬉しさに、右京さんを押し倒してしまった。
「右京さん、大好き!」
「はいはい。あ、俺から連絡しようか?」
優しい!好き!
難なく僕を受け止めて、その上気遣ってくれるなんて!
「メールしとけばOKだよ。右京さん、母さん受けめちゃくちゃ良いから」
変態も母さん受けはいいんだけど、たぶん右京さんの方がタイプだと思う。
「帰んないなら、着替え貸そうか?」
あ、何の準備もしてないけど、右京さんの服借りれるとかマジラッキー。
この幸運は何だろうか。
何でもいい!
いつ来るか解んないこんなチャンス、絶対ムダにしないんだから!
「綾兎の?」
「うん。家庭内連絡用」
ポチポチと、子ども用携帯を操作するとあり得ないことが書かれていた。
「は!?」
「どうしたの?」
「今日、従兄んち泊まるから帰ってこいって……」
最悪!めちゃくちゃ最悪!
「従兄?」
「5つ上の……変態」
「変態?」
右京さんの顔が訝し気になる。
そんな表情もイケメン~……じゃなくて!
「すぐキスしようとするし、お尻ばっかり触ってくる……」
セクハラだよ!
顔は良くても、性格が変態とかマジキモイ!
「………それは、女の子?」
「男だけど……」
だから、変態なんだよ!
すぐ鼻血出すし、上に乗ってきて腰擦り付けてくるし……
思い出したらブルーになってきた。
机に突っ伏しながら、もし……右京さんが泊めてくれたら嬉しいな、なんて淡い考えが浮かぶ。
優しい右京さんでも、さすがにダメかな。
「右京さぁん」
「………」
え?無言?
無言という珍しい反応に顔を上げると、無表情の右京さんが居た。
何、どうしたの?
「右京さん?」
「あ、何?」
何か考え事してたんだろうか?頼みにくくなっちゃったな。
「やっぱりいいや。僕、帰るね」
とーっても嫌だけど!
立ち上がろうとしたら、右京さんに腕を掴まれた。
「変態が居るのに?」
「う……、でも仕方ないし」
そんなことしたら、帰りたくなくなるじゃんかぁ……
右京さんの、バカ。
「………泊まる?」
と……まる?って……
「泊まる!え?!いいの!?」
底辺に落ちた気分が、一気に頭を突き抜けた。
「変態の所、行きたくないんでしょ?」
「行きたくない!」
ヤッター!
右京さんちにお泊まりとか、変態が初めて役に立った!
あまりの嬉しさに、右京さんを押し倒してしまった。
「右京さん、大好き!」
「はいはい。あ、俺から連絡しようか?」
優しい!好き!
難なく僕を受け止めて、その上気遣ってくれるなんて!
「メールしとけばOKだよ。右京さん、母さん受けめちゃくちゃ良いから」
変態も母さん受けはいいんだけど、たぶん右京さんの方がタイプだと思う。
「帰んないなら、着替え貸そうか?」
あ、何の準備もしてないけど、右京さんの服借りれるとかマジラッキー。
この幸運は何だろうか。
何でもいい!
いつ来るか解んないこんなチャンス、絶対ムダにしないんだから!
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