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8章
2話 体育祭はどうでもいい
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八月三日
企画会議から三日、晴天の下、体育祭が開催された。
ポンポンと花火が打ち上がる。
「やっと始まりましたねぇ」
VIP席でグッタリと項垂れている生徒会長を労うように言うと、会長は顔も上げずに軽く手を挙げるだけで応えた。
この三日間、ほとんど寝ていないそうだから、そっとしておこう。
開会式が終わったら、最後のリレー以外には出場しないらしいから、ここで寝ていても問題ないだろう。
毛布をかけて放置した。
*
会長は午前中、ずっと寝ていた。
そろそろ昼休憩なので起こそうかと思ったけど、普段のキリッとした姿とは真逆の、泥のように寝ている姿を見ると、最終種目の前まで寝かせておくべきだと思い直し、僕は食事のためにVIP席を後にした。
国立競技場の外に出ると、屋台がズラリと並んでいて、各屋台の前に長い行列ができていた。
「……これに並ぶのか……」
回転は早いものの、次々と食べ盛りの生徒やスラムで拾った子供が並んでいるので、列の長さは変わっていない。
「あ、あの、マゴイチ様」
後ろから呼ばれて振り返ると、白髪碧眼色白の美女がいた。
エミ・ノッテボームだ。
皇帝の妹の娘で、ノッテボーム公爵家のご令嬢。幼い頃に毒を盛られて目が見えなくなっていたけど、ユリアーナが治したので、介護なしでもこうして出歩けるようになった。
「お姉様がマゴイチ様にお弁当を持っていくように、と」
彼女の言う“お姉様”はユリアーナのこと。ユリアーナの方が年下なんだけどね。
「ん。ありがと」
彼女が持つ重箱を受け取る。
エミは、なにか言いたそうに口を開いて、思い止まるように口を閉ざした。
「……エミも一緒に食べる?」
「はい。ご一緒します」
嬉しそうに返事をする彼女の扱いをどうするべきか、僕はちょっと困っていた。
彼女は和平の証として差し出された、所謂、生け贄だ。
年齢は二十一とのことだから、手を出しても問題はないんだろうけど、なんというか、僕が二の足を踏んでいる。
だからといって、実家に送り返すのは無しだ。差し出された令嬢に手を出さずに送り返すというのは、貴族社会では一生物の傷になるんだとか。
なんと言えばいいのかなぁ。彼女自身には問題はないんだ。
美人だし、気遣いができる。
実家の公爵家では姉と妹にイジメられていたそうで、その影響なのか自己評価が低いけど、見た目も地頭もかなりいい。
控え目な性格なのか、あまり自分の意見を言わないのは欠点か。あと、ちょっと世間知らずなのは、目が見えなくて書物は誰かに読み聞かせてもらわなければいけなかったので、手間をかけせさせるのが申し訳なく思い、使用人に対してもあまり頼めなかったそうだ。
「文字の勉強は進んでる?」
日当たりのいいベンチがあったので、そちらに移動しながら聞いてみた。
「はい。まだ、書くのはお見せできるほどではありませんが、読むのは大分上達したと思います」
スラムで拾った子供たちに混じって王族が文字の勉強をしている姿を、実家の人が見たら、どう思うのかな。
「なにか読みたい本があるなら、御影さんに言えばいい」
「ミカゲ様には、小さい頃に読んでもらった絵本をお借りしました」
御影さんは、『幻想農園』と同じく異空間を作る魔道具を作ったそうだ。そこに、あちこちの国の書庫から集めた本の写本を作って収蔵している。たしか、『幻想図書館』だったか。
「収蔵数が凄いことになってるらしいね。はい、どうぞ」
ベンチにハンカチを敷いてみたけど、よく考えたら、このベンチ、新品だった。まだ、木の香りがするもん。
「ありがとうございます。収蔵数もですが、収蔵されてる禁書の種類の方が凄いそうですよ」
「国のゴシップ録に禁術書に、邪教徒として討伐された女神教徒が書いた外典。一冊でも持ってるのがバレたら、暗殺されちゃうね」
まあ、禁術書に書かれてることは大したものではないそうで、魔術書、もしくは魔法書としての価値はないに等しい。
「縁が言うには、ホムンクルスの作り方は間違ってるらしいけどね」
実際にホムンクルスを作ったことがある縁が言うんだから、間違いない。
外典に関しては女神教の利益にならないから潰されただけで、内容を要約すると、“全ての種族は仲良く暮らしましょう”と書かれていた。
人族以外を排斥したい女神教の主流派閥としては、邪魔だよね。
「ミーネとベアトは、公国のゴシップ録を処分したいみたいだけどね」
「なにか血筋に関わることでも書かれていたのですか?」
「いや。性癖に関わることが書かれてた」
代々の公王の性癖が赤裸々にされているだけでなく、当代、つまり彼女たちの父親の性癖までもが記載されていたのだから、焚書りたくなるよね。
エミは下の話にどう反応していいのかわからないようで、苦笑いをするだけだった。まあ、お姫様が、下ネタに更にエグい下ネタを被せる海歌みたいに返してきたら、ビビるけどね。
「食べましょうか」
間に置いた重箱の蓋を開ける。
一番上と二段目はおかず。三段目は俵型おにぎりだ。
「あ、お箸と取り皿は……お、ありがとう」
さて、どう食べるかと思案していたら、目の前にお皿とお箸が出現した。たぶん、マーヤ。手だけ見えてるけど、受け取ったら消えた。
エミは、いきなり現れたお皿とお箸にビックリしている。普通の反応だけど、慣れてしまった僕には、逆に新鮮だ。
「……ん? んー、これって……」
あらためておかずを見て、一つ気づいた。
「ユリアーナから他になんて言われた?」
「えと、その……マゴイチ様は、上目遣いでお願いしたら、すぐに堕ちる、と」
なるほどね。
それで、精のつくおかずなわけか。
これ、御影さんが写本したベンケン王国の『宮廷料理全集』に載ってる、枯れかけのオッサンが全盛期を取り戻すような料理だ。
これを僕に食べさせたら、お盛んになっちゃうよ。普段からだけど。
「エミは、わかってて、これを持ってきたの?」
僕の問いに、エミは顔を赤くして俯いた。
可愛いなぁ。最近のユリアーナには、こういう恥じらいが足りない。
こんな風にモジモジされたら抱き締めたくなる。
「……食べよっか」
遠回しにベッドへ誘っているようにも聞こえるけど、普通にお腹が減っただけだ。
でも、エミは勘違いしてるっぽい。「よろしくお願いします」は気が早いよ。
*
なんとか話題を逸らしながら昼食を終える。
最近の趣味は絵画だそうで、見るだけでなく描く方にも興味があって、技術はないものの下手なりに楽しく描いているのだそうだ。
しかし、ミーネから貰った蛙図鑑で、蛙ばかり描かされるのは辛かったそうだから、後でミーネにお仕置きをしようと思った。
「本格的に絵を学びたいので、リコさんに教えてもらおうと思っています」
「リコかぁ……。うん、まあ、他に絵を教えられる人がいないからね」
女性が腐女子に絵を学ぶとどうなるか。
「うん、しょうがないけど……後で釘を刺しとくよ」
美術教師も美術部部員も、こちらに召喚されていない。
他に教えられそうなのは、貴族くらい。
こちらの世界の画家は、貴族の三男以降の家督相続に関わりがない子供が、趣味と実益を兼ねる仕事として選ぶものなので、うちの貴族出身者に絵を教えられる人はいなかった。
そうなると、絵を教えられるのは腐女子たちだけになる。
【風の勇者】と【土の勇者】は少し描けるけど、教えられるほどではないし、一度だけ同人誌を描いて痛い目に遭ってるそうで、それ以来、読み専でありたいんだとか。
あとは……ミーネと氷雨さんは、蛙しか描けないし……いないな。
「彼女たちが勧める本を、読まない方がいいよ」
特に薄い本は。
まだ汚染されてない彼女は、困り顔で首を傾げる。
……汚染される前に僕が汚染してしまえば……。
いやいや。性犯罪者の心理だ。
これはあれか? 精がつくお弁当の影響か?
なんか、さっきからズボンの中で股間が不動明王像のような出で立ちになってるし、思考がエロい方へ流れていくし、寝室への最短ルートに目が行く。
ああ、ダメだ。エミが着ている複雑な作りのドレスの脱がし方を考えてしまう。
ここは三色問題の新しいアプローチでも考えよう。
そうだな。エミの性格からすると、派手な色の下着は避けるだろうけど、最近まで目が見えなかった彼女は、下着の色を自分で決めるだろうか。
このドレスを作ったのはシュェとミアだろう。
このドレスに下着を合わせたのはロクサーヌだと思う。彼女たちには、僕が襲いたくなるエロい下着を沢山作った実績がある。
エロさに振り切るなら赤か黒。紫もあるか?
まず、ドレスの水色と同じ色にすることはないと思う。
同様に、ニーソと髪の白も除外していいだろう。
そういえば以前、「瞳の色と同じ青い下着が似合っている」とロクサーヌに言ったら喜んでいたな……。
ということは、エミの下着の色は、明るい緑の可能性も……いや、もう、これが答えでは?
うん、緑が正解のような気がしてきた。というか、早く見たい。
よし。この三色問題の答えは緑!
ロクサーヌなら、彼女に緑の下着を合わせるから。
これでQ.E.D.だ。
そうと決まれば、あとは答えを確認するだけだ。
エミの手を取り立ち上がる。戸惑うエミの足が一歩目で縺れ、素早く動きたい僕は彼女をお姫様抱っこして足早に寝室へ向かう。
評価はエレガントに決まっているけど、家に帰るまでが遠足と言うように、答えを確認するまでが問題だ。
いざ! 答え合わせ!
企画会議から三日、晴天の下、体育祭が開催された。
ポンポンと花火が打ち上がる。
「やっと始まりましたねぇ」
VIP席でグッタリと項垂れている生徒会長を労うように言うと、会長は顔も上げずに軽く手を挙げるだけで応えた。
この三日間、ほとんど寝ていないそうだから、そっとしておこう。
開会式が終わったら、最後のリレー以外には出場しないらしいから、ここで寝ていても問題ないだろう。
毛布をかけて放置した。
*
会長は午前中、ずっと寝ていた。
そろそろ昼休憩なので起こそうかと思ったけど、普段のキリッとした姿とは真逆の、泥のように寝ている姿を見ると、最終種目の前まで寝かせておくべきだと思い直し、僕は食事のためにVIP席を後にした。
国立競技場の外に出ると、屋台がズラリと並んでいて、各屋台の前に長い行列ができていた。
「……これに並ぶのか……」
回転は早いものの、次々と食べ盛りの生徒やスラムで拾った子供が並んでいるので、列の長さは変わっていない。
「あ、あの、マゴイチ様」
後ろから呼ばれて振り返ると、白髪碧眼色白の美女がいた。
エミ・ノッテボームだ。
皇帝の妹の娘で、ノッテボーム公爵家のご令嬢。幼い頃に毒を盛られて目が見えなくなっていたけど、ユリアーナが治したので、介護なしでもこうして出歩けるようになった。
「お姉様がマゴイチ様にお弁当を持っていくように、と」
彼女の言う“お姉様”はユリアーナのこと。ユリアーナの方が年下なんだけどね。
「ん。ありがと」
彼女が持つ重箱を受け取る。
エミは、なにか言いたそうに口を開いて、思い止まるように口を閉ざした。
「……エミも一緒に食べる?」
「はい。ご一緒します」
嬉しそうに返事をする彼女の扱いをどうするべきか、僕はちょっと困っていた。
彼女は和平の証として差し出された、所謂、生け贄だ。
年齢は二十一とのことだから、手を出しても問題はないんだろうけど、なんというか、僕が二の足を踏んでいる。
だからといって、実家に送り返すのは無しだ。差し出された令嬢に手を出さずに送り返すというのは、貴族社会では一生物の傷になるんだとか。
なんと言えばいいのかなぁ。彼女自身には問題はないんだ。
美人だし、気遣いができる。
実家の公爵家では姉と妹にイジメられていたそうで、その影響なのか自己評価が低いけど、見た目も地頭もかなりいい。
控え目な性格なのか、あまり自分の意見を言わないのは欠点か。あと、ちょっと世間知らずなのは、目が見えなくて書物は誰かに読み聞かせてもらわなければいけなかったので、手間をかけせさせるのが申し訳なく思い、使用人に対してもあまり頼めなかったそうだ。
「文字の勉強は進んでる?」
日当たりのいいベンチがあったので、そちらに移動しながら聞いてみた。
「はい。まだ、書くのはお見せできるほどではありませんが、読むのは大分上達したと思います」
スラムで拾った子供たちに混じって王族が文字の勉強をしている姿を、実家の人が見たら、どう思うのかな。
「なにか読みたい本があるなら、御影さんに言えばいい」
「ミカゲ様には、小さい頃に読んでもらった絵本をお借りしました」
御影さんは、『幻想農園』と同じく異空間を作る魔道具を作ったそうだ。そこに、あちこちの国の書庫から集めた本の写本を作って収蔵している。たしか、『幻想図書館』だったか。
「収蔵数が凄いことになってるらしいね。はい、どうぞ」
ベンチにハンカチを敷いてみたけど、よく考えたら、このベンチ、新品だった。まだ、木の香りがするもん。
「ありがとうございます。収蔵数もですが、収蔵されてる禁書の種類の方が凄いそうですよ」
「国のゴシップ録に禁術書に、邪教徒として討伐された女神教徒が書いた外典。一冊でも持ってるのがバレたら、暗殺されちゃうね」
まあ、禁術書に書かれてることは大したものではないそうで、魔術書、もしくは魔法書としての価値はないに等しい。
「縁が言うには、ホムンクルスの作り方は間違ってるらしいけどね」
実際にホムンクルスを作ったことがある縁が言うんだから、間違いない。
外典に関しては女神教の利益にならないから潰されただけで、内容を要約すると、“全ての種族は仲良く暮らしましょう”と書かれていた。
人族以外を排斥したい女神教の主流派閥としては、邪魔だよね。
「ミーネとベアトは、公国のゴシップ録を処分したいみたいだけどね」
「なにか血筋に関わることでも書かれていたのですか?」
「いや。性癖に関わることが書かれてた」
代々の公王の性癖が赤裸々にされているだけでなく、当代、つまり彼女たちの父親の性癖までもが記載されていたのだから、焚書りたくなるよね。
エミは下の話にどう反応していいのかわからないようで、苦笑いをするだけだった。まあ、お姫様が、下ネタに更にエグい下ネタを被せる海歌みたいに返してきたら、ビビるけどね。
「食べましょうか」
間に置いた重箱の蓋を開ける。
一番上と二段目はおかず。三段目は俵型おにぎりだ。
「あ、お箸と取り皿は……お、ありがとう」
さて、どう食べるかと思案していたら、目の前にお皿とお箸が出現した。たぶん、マーヤ。手だけ見えてるけど、受け取ったら消えた。
エミは、いきなり現れたお皿とお箸にビックリしている。普通の反応だけど、慣れてしまった僕には、逆に新鮮だ。
「……ん? んー、これって……」
あらためておかずを見て、一つ気づいた。
「ユリアーナから他になんて言われた?」
「えと、その……マゴイチ様は、上目遣いでお願いしたら、すぐに堕ちる、と」
なるほどね。
それで、精のつくおかずなわけか。
これ、御影さんが写本したベンケン王国の『宮廷料理全集』に載ってる、枯れかけのオッサンが全盛期を取り戻すような料理だ。
これを僕に食べさせたら、お盛んになっちゃうよ。普段からだけど。
「エミは、わかってて、これを持ってきたの?」
僕の問いに、エミは顔を赤くして俯いた。
可愛いなぁ。最近のユリアーナには、こういう恥じらいが足りない。
こんな風にモジモジされたら抱き締めたくなる。
「……食べよっか」
遠回しにベッドへ誘っているようにも聞こえるけど、普通にお腹が減っただけだ。
でも、エミは勘違いしてるっぽい。「よろしくお願いします」は気が早いよ。
*
なんとか話題を逸らしながら昼食を終える。
最近の趣味は絵画だそうで、見るだけでなく描く方にも興味があって、技術はないものの下手なりに楽しく描いているのだそうだ。
しかし、ミーネから貰った蛙図鑑で、蛙ばかり描かされるのは辛かったそうだから、後でミーネにお仕置きをしようと思った。
「本格的に絵を学びたいので、リコさんに教えてもらおうと思っています」
「リコかぁ……。うん、まあ、他に絵を教えられる人がいないからね」
女性が腐女子に絵を学ぶとどうなるか。
「うん、しょうがないけど……後で釘を刺しとくよ」
美術教師も美術部部員も、こちらに召喚されていない。
他に教えられそうなのは、貴族くらい。
こちらの世界の画家は、貴族の三男以降の家督相続に関わりがない子供が、趣味と実益を兼ねる仕事として選ぶものなので、うちの貴族出身者に絵を教えられる人はいなかった。
そうなると、絵を教えられるのは腐女子たちだけになる。
【風の勇者】と【土の勇者】は少し描けるけど、教えられるほどではないし、一度だけ同人誌を描いて痛い目に遭ってるそうで、それ以来、読み専でありたいんだとか。
あとは……ミーネと氷雨さんは、蛙しか描けないし……いないな。
「彼女たちが勧める本を、読まない方がいいよ」
特に薄い本は。
まだ汚染されてない彼女は、困り顔で首を傾げる。
……汚染される前に僕が汚染してしまえば……。
いやいや。性犯罪者の心理だ。
これはあれか? 精がつくお弁当の影響か?
なんか、さっきからズボンの中で股間が不動明王像のような出で立ちになってるし、思考がエロい方へ流れていくし、寝室への最短ルートに目が行く。
ああ、ダメだ。エミが着ている複雑な作りのドレスの脱がし方を考えてしまう。
ここは三色問題の新しいアプローチでも考えよう。
そうだな。エミの性格からすると、派手な色の下着は避けるだろうけど、最近まで目が見えなかった彼女は、下着の色を自分で決めるだろうか。
このドレスを作ったのはシュェとミアだろう。
このドレスに下着を合わせたのはロクサーヌだと思う。彼女たちには、僕が襲いたくなるエロい下着を沢山作った実績がある。
エロさに振り切るなら赤か黒。紫もあるか?
まず、ドレスの水色と同じ色にすることはないと思う。
同様に、ニーソと髪の白も除外していいだろう。
そういえば以前、「瞳の色と同じ青い下着が似合っている」とロクサーヌに言ったら喜んでいたな……。
ということは、エミの下着の色は、明るい緑の可能性も……いや、もう、これが答えでは?
うん、緑が正解のような気がしてきた。というか、早く見たい。
よし。この三色問題の答えは緑!
ロクサーヌなら、彼女に緑の下着を合わせるから。
これでQ.E.D.だ。
そうと決まれば、あとは答えを確認するだけだ。
エミの手を取り立ち上がる。戸惑うエミの足が一歩目で縺れ、素早く動きたい僕は彼女をお姫様抱っこして足早に寝室へ向かう。
評価はエレガントに決まっているけど、家に帰るまでが遠足と言うように、答えを確認するまでが問題だ。
いざ! 答え合わせ!
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