一人では戦えない勇者

高橋

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6章

2話  勇者VS幼女

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「あいつの犠牲者かぁ」

 マルレーンさんから聞き出した話に、天を仰ぐ。

 ゾフィーアちゃんは、膝裏をペロペロされた犠牲者で、仰向けになったあいつの顔を踏まされスカートの中をガン見された犠牲者だった。
 マルレーンさんも確認したわけではないけど、ゾフィーアちゃんの様子からすると、それ以上のこともされていたようだ。
 ……うん。そりゃあ、吐くわ。
 というか、リーゼからのメッセージに書いてあったわ。迂闊。

「これはクラリッサに丸投げする案件?」
「幼女の力を見せる、と?」

 いまだに、幼女の力がなんなのかわからない。

「幼女帝の玉座に成り下がったあいつを見るだけで、トラウマを克服できると思うんだけど」
「いきなりアレを見せるのは……どうかしら?」

 マルレーンさんは、僕とユリアーナの会話を大人しく聞いてたけど、“幼女帝の玉座”に首を傾げている。

「けど、うちで雇うってことは、遅かれ早かれアレにエンカウントするよ? なら、最初にアレを見せて、ゾフィーアちゃんがどう反応するか見た上で、俺たちが対処すればいんじゃないかな?」
「んー……まあ、それが一番なのかなぁ」
「一応、見せる前に御影さんに相談しておこう」
「んー、そうね」
「なんか、乗り気じゃないね?」
「私としてはね、【土の勇者】をニホンに送り還したいの」

 本人はこちらに残るつもりみたいだよ。
 まあ、僕もあれは送り還したいけどね。

「クーリングオフ期間、過ぎてるかしら」
「日本政府なら永久保証だよ。きっと」

 そうであってほしい。

「でも、あのガチロリ野郎をニホン政府が受け入れてくれるの?」
「大丈夫だよ。受け入れ先が刑務所かもしれないけど」

 受け入れてくれなくても、放り投げるつもりになってるけどね。

「俺もアレは不快に思ってるけど、そこまで毛嫌いする理由ってなに?」
「この世界の管理権限を私たちが奪ったじゃない?」

 奪ったねぇ。

「つまり、この世界は私たちの世界。私たちの箱庭なのよ」
「うん。まあ、そうなるね」

 マルレーンさんには「うちの奥さん【創造神】になったんだよ」と、こっそり教えてあげたら、「さすが、勇者様」って返された。思考停止?

「だから、ぶっちゃけさぁ、アレを私たちの世界に残したくない」

 神からの拒絶。
 それはそれで救いがない。

「ともかく、今日はこの村の近くで夜営しよう。村長との交渉はイルムヒルデに。設営は小規模に。あとは……周辺の魔物を人馬部隊に間引いてもらおうか」

 最後のは、村との交渉で役立つ。
 村によっては、傭兵が村に近づくのを嫌がる村もある。そういった村でも、周囲の魔物を狩って、その素材や肉を村に納めれば、大体が夜営を許可してくれる。
 まあ、利のない傭兵団は、ただの暴力組織だもんな。

「マルレーンさんとゾフィーアちゃんの紹介は、夕飯の時でいいか」

 まだ昼前だけど、やることは多いから、みんなの手が空くのがそれくらいかな?
 それまでに個別に自己紹介するだろうけど、一応、場を作ってあげよう。

 ゾフィーアちゃんを胸に抱いたリーゼの下へ戻る。

「なんか、母性が凄いな」

 胸の大きさもあってか、ゾフィーアちゃんが幸せそうだ。

「リーゼもマゴイチの子を身籠ったしね」

 そういう重要な話をシレっとするのやめてよ。
 あと、「わたくしも頑張ります」じゃねぇよ。



 村の許可を取って夜営地を設営。

 案の定、【土の勇者】とエンカウントしたゾフィーアちゃんが吐いた。
 というか、いつもより小規模な城壁を造り終えたクラリッサ陛下が、その玉座を引き摺ってきたからだ。
 どうやら、陛下はユリアーナから話を聞いたようだ。

 魔法によって数秒で出来上がる小規模な拠点を前に、呆然としていたマルレーンさんとゾフィーアちゃんの前に、一仕事終えた幼女が、巨漢の高校生の襟首を掴んで、文字通り引き摺ってきた。
 引き摺られたソレを認識した瞬間、脊髄反射のように吐いた。さっき吐いたばかりなので、胃液しか出ていない。けど、隣で吐かれたら、臭いはダイレクトに届く。
 ここで貰うわけにはいかないので、手早く仮面を被り、消臭機能をオンにする。

 あって良かった消臭機能。
 この機能、縁が先日追加したんだけど、話を聞いた時は「これ、要る?」とか「もしかして、僕が臭いの?」って思ったけど、さすが縁だ。
 こんな時に必要なんだね。

 仮面の男が幼女の背中を撫でる事案は、反対側からマルレーンさんも撫でてるからマイルドになってるはず。
 しゃがんでる僕らの前にクラリッサが来る。
 客観的に見て、幼女帝に跪いてるように見える。

「お兄様。コレにイジメられていたのは、その子ですね?」

 大人のレディとして扱ってほしいと言う割りに、“お兄様”呼びはやめようとしないクラリッサが、ソレを放す。
 「ブヒッ」っと落ちたソレがゾフィーアちゃんに気づきながらも、迷うことなくクラリッサの玉座になるべく四つん這いになった。
 うん。やっぱ、クーリングオフしよう。

 陛下が白い布を出して玉座に被せると、ピョンと玉座にお座りあそばされる。布越しに「ん、ふぅ」と嬉しそうな吐息が聞こえた。誰得よ。

「ゾフィーアさんでしたか? 貴女には、お兄様の魔法で強くなっていただきます。この椅子に勝てる程度に」
「現状でも、近接戦なら勝てそうだけど?」
「お兄様は、コレと近接戦をしろと?」

 ごめんなさい。
 トラウマ克服のためとはいえ、女の子に強要することではない。

「わかった。ほんじゃあ……神聖樹に着くまであと三日くらいか。二日後に二人には戦ってもらおうかね」

 神聖樹の側でやると、飛翼族を刺激してしまうかもしれないから、一日分の距離を取っておこう。

「ゾフィーアちゃん。君に負担がかかるけど、俺もできるだけ支援するから、アレを踏み越えてほしい」

 僕には支援しかできないけど、結果としてアレのこの世界への未練を絶つことができるのなら、可能な限り支援をする。できれば自分の意思で帰ってほしいからね。
 ……これで未練を絶てるのかな? むしろ、幼女からの被虐趣味が加速しそうだ。
 もういっそ、命を絶つ方向へ持っていった方がいいのではないか?
 命のやり取りに慣れてきたのか、他人の命を諦めるのも慣れてしまったな。気をつけよう。いくら玉座が板についた変態でも、生きる権利があるんだ。それを安易に奪ってはいけない。

「うほぉ! 幼女様に踏んでいただけるのですね?」

 よし、殺そう。

「お兄様。『偽パイ』を仕舞ってください」

 おっと、いかんいかん。脊髄反射で殺そうとしてしまった。この物騒な思考も改めないといけないな。
 それにしても……。

「調教の方向を間違えたんじゃないか?」
「はて、お兄様の真似ですよ?」

 クラリッサの視線の先には人馬部隊が見える。

「あいつらは、調教前からあんな感じだぞ」
「お姉様方が仰るには、お兄様の調教の賜物だそうです」

 違う。僕は無実だ。

「それに、百歩譲って人馬部隊は元々だったとして、ラーエルお姉様はどう説明します?」

 ああ、うん。そうね。ラーエルに関しては、100%僕の調教だね。
 最初の調教はまるっきり記憶にないんだけど、最近のはちゃんと覚えている。
 うん。僕の調教の賜物だ。

 ほんと、なんか、いろんなことに謝罪したい。



 六月三日。
 決戦の日だ。
 ついに幼女が勇者に挑む日が来た。

 土を盛り上げただけの舞台の下で両雄の入場を待つ。
 入場と言っても、建物の中ではなく、吹きっさらしの土舞台があるだけだ。
 さすがに、飛翼族を刺激するようなデカい建物を造るのは止めておいた。だって、後楽園ホールを造ろうとしてたんだもん。止めるでしょ。

 なぜか話を聞きつけたギャラリーが、土舞台を囲んでいる。

 東側のギャラリーが左右に割れる。
 その間を、クラリッサの先導でゾフィーアちゃんが拍手で迎えられて舞台へ上がる。セコンド? まあ、クラリッサが鍛えていたようだし、セコンドで間違いではないか。

 西側のギャラリーが割れる。
 ギャラリーの間を、【風の勇者】八神和麻と並んで【土の勇者】土門堅太郎が現れる。
 女生徒からのブーイングをそよ風のように流しながら、舞台へ上がる。

 舞台中央に立つ審判のユリアーナを挟んで、右にゾフィーアちゃんが、左に土門君が立ち、セコンドと共にユリアーナのルール説明を聞いている。
 ちなみに、僕はルールを知らない。どうせすぐ終わるし、知る必要はないかな、って。

 セコンドが舞台から下りる。

 デブと幼女が見詰め合う。
 ゾフィーアちゃんの目に怯えは見えない。どんな鍛え方をしたんだろう?

 ユリアーナの右手が上がる。
 その手を振り下ろすと同時に、両者のプラーナが膨れ上がる。

 先に魔法を発動させたのは土門君。
 地面から伸びた大量の土槍が、ゾフィーアちゃんを襲う。

 遅れて発動したゾフィーアちゃんの魔法は、シンプルにして効果的なもの。
 土門君の股下から、彼女の腕くらいの太さの土杭が生えて、土門君の土門君にクリティカルヒットする。
 土杭は土門君の土門君に恨みがあるのか、使用不能にする勢いで、土門君を数センチほど浮かせて止まった。
 僕を含めたギャラリーの男性陣が、幻痛に呻き声を漏らす。

 土門君は、杭の上で白眼を剥いて意識を失っていた。
 グラリと揺れて、顔から土舞台に落ちる。

 ゾフィーアちゃんを襲った土槍は、魔力を供給し続けるタイプだったようで、魔力供給が途絶えたことにより形を失い、ただの土に戻っていた。

「ん。ゾフィーアちゃんの勝ちー」

 気の抜けるようなユリアーナの勝ち名乗りを聞き流す。
 その側で、八神君が土門君に駆け寄り「衛生兵ー!」とコントを始める。意外なことに、乗っかる奴が数人いた。うちの学校って、ノリのいい奴が結構いるんだな。

 あれ? 八神君といつも一緒にいる【雷の勇者】がいない。ざっと見渡しただけだけど、見える所にはいないようだ。
 まあ、いつも一緒にいるように見えても、本当にいつも一緒にいるわけではないだろうから、気にする必要はないか。

 視線を右に向けると、ゾフィーアちゃんが、フンスと拳を握って僕を見ていた。
 なんだかよくわからないけど、とりあえず拍手しておいたら、満開の花のような笑顔が咲いた。

「兄さん。幼女を堕とすのは……」

 拍手しただけじゃん。

「兄さんの手が早くなってて心配です」
「俺は常に受け身だよ」

 自分から口説きにいくのは……あまりない、はず。あれ? 思い起こしてみたら、結構あるぞ。

「マルレーン姉さんにも、早速、手を出しちゃってますよね?」

 ですね。
 でもね、彼女の場合、僕が押し倒されて襲われそうになってたんだよ。生憎、僕にはマゾっ気がないので、性感強化で返り討ちにしたんだけどね。

「あ、あの、勇者様。見てくださいましたか?」

 いつの間にかゾフィーアちゃんが目の前にいた。てか、気配出して。ビクってなったよ。

「う、うん。見てたよ。強くなったね」

 ゾフィーアちゃんの場合、最初から強かったけど、魔法どころか魔術も一切使えなかった。
 ……たった二日で強くなりすぎじゃね?

「ひょっとして、成長チートの加減を間違えた?」

 成長期の体に過度な負担をかけてしまうかもしれないので、成人前、十四歳未満の子供たちには弱めの成長チートを使っている。
 でも、ゾフィーアちゃんの成長速度は、それを越えているような気がした。

「おそらく、【土の勇者】への嫌悪感が、ゾフィーアちゃんへの成長チートに流れていたのでは?」

 僕の魔力制御はまだまだ下手くそだから、無意識に強弱が出てしまう。

「あれ? 同時期に成長チートを本格的に使うようになったマルレーンは、ここまで強くなってないよね?」
「マルレーン姉さんは、この二日間、午前中はダウンしてましたから」

 あの露出狂メイド、全裸で天幕の外に出ようとしたので慌てて止めたよ。僕に露出癖はないのです。
 秘めてこその秘め事だと思うのですよ。
 で、止める際に、強行手段として、ちょっとばかし強めの性感強化を使ってしまい、二日連続で虚ろな目のまま馬車に運ばれていた。復帰に半日を要したので、強化期間は実質一日だ。
 でで、現在、僕の斜め後ろでおすましメイドをしている彼女と話し合った結果、露出プレイをしたくない僕の妥協案として、ノーパンノーブラは許可。局部の露出は不許可となった。
 これでもかなりの妥協だ。だって、ほぼ裸のエロメイド服をミアに発注してやがったんだもん。
 発注は取り消さなかったけどね。
 完成が楽しみだけどね!

 ……緊縛とノーパンノーブラだと、どっちが健全なんだろう?

「緊縛エロフを、脱がして、縛って、ヒッポグリフに吊るして、お空の散歩をするのは良くて、地面の上での野外露出はダメなんですか?」
「他の男に見せたくないんだよ」
「お空の散歩は、コンラートさんが偶然見ちゃって、ビルギットさんにボコられてましたよ」

 え? マジで? なんかすいません。

「ハーロルトも目撃しちゃって、御影姉さんに“忘れなさい”って笑顔で言われて、泣いてましたよ」

 うん。ごめんね。

「勇者の物語が好きなヴィンツェンツには、“物語のような、まともな勇者はいないのでしょうか?”って相談されました」

 ほんとごめん。夢を壊してしまい、申し訳なく思っています。

「あと、駄馬部隊の野外スパンキングも、結構目撃されてます」

 ごめんなさい。以後、気をつけます。
 あと、ゾフィーアちゃんの耳を塞いで。すっごい興味津々だよ。

「あー、ゾフィーアちゃん? もう、アレは怖くない?」

 わざとらしいけど、なんでもいいから話題を変えたい。

「はい。次は子作りが怖いので教えて下さい」

 まんじゅう怖いみたいに言うなよ。

「こう言えばいいって、お姉様が言ってました」

 軍師の家系が無駄な献策をしやがった。
 てへ、じゃねぇよ。明日も昼まで足腰立たなくしてやる。
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