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前段
2 誘い
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主上は気さくなお方だった。もっと厳しく恐ろしい人物を想像していたので拍子抜けしてしまった。仕事づくめの私の腹がへっているだろうと、目の前にある料理を食べるよう指し示す。
すると今日一緒に働いていた給仕の女がさっと近づいてきて箸と小皿を僕に手渡した。
目の前には食べたこともない料理がずらりと並べられている。食べられた皿はその都度少しずつ片付けられてはいるがそれでも十分な量がある。
僕は緊張でさきほどまでの空腹が嘘のように感じられなくなっていたが、勧められて断るのは失礼だろうと思い、手近にある皿に箸を付けた。
一口食べると天上の味がした。料理のおいしさに目を白黒させていると、隣に座っていた主上が赤い酒をちびちびと飲みながらくつくつと笑う。
「うまいか。もっと喰え。お前は細すぎる。それでは出世できないぞ。」
そう言われて、美しく並べられた別の料理に箸を伸ばす。一口ほおばると肉のうまみと香草の香りが口いっぱいにひろがった。それなのに、一瞬後には、自分の行儀作法が人からどのように見えているかが気になって味を楽しめない。こんな場で食べ慣れていないので、どういう顔をしたらいいのかもわからないし、おいしいと口に出していいのかもわからない。
とりあえずおずおずと次の皿の料理をとり、もくもくと料理を口に運ぶ。食べていれば話しかけられないかもしれないと思った。咀嚼して飲み込む。咀嚼して飲み込む。その繰り返し。できるだけ周りのことを考えないようにするには食べる以外になかった。
そうして黙々と食べているとふと視線を感じて、箸を止めて隣を恐る恐る見る。
「名は何という。」
落ち着いた雰囲気の低い声が形の良い唇から零れるのを見た。
「……祥賢英と申します。」
僕はゆっくりと音をたてないように箸をおいた。
「今までみたことがないな。最近働き始めたのか?」
「いえ、その。臨時でこの三日間だけ、給仕として働くことになったんです。育ての親が料理人で、普段は下町の食堂で手伝いしてるんですが、給仕の数がたりないとのことで採用されました。」
「なるほど。それでは今日で終わりということなのか。」
そういって形の良い眉をゆがめる。
背筋がぞくっとして周囲を窺うと女たちが一斉にこちらをみつめていた。女たちだけではなく男たちもこちらを見ているような気がした。たくさんの視線にさらされて肝をつぶす。
優しく低い声音で話しかけられるたびに、女の視線が肌を突き刺さるようだった。なぜなのか理由がわからず、不安に襲われる。知らず粗相をしてしまったのだろうか。もしかしたら主上と話すには誰かの許可が必要だったのだろうか。
周りのことが気になりすぎて会話が頭に入ってこない。聞かれたことにそのまま正直に答えているが、答えた先から会話の内容が思い出せなくなる。出身、住んでいる場所、仕事の内容、結婚しているか、婚約者はいるか。
どれほど話したのか、永遠にも思われる時間が流れた気がした。
女たちからにらまれる理由も、主上に話しかけられている理由もわからないまま、会話を続けながら、ちらちら周囲の女たちの様子を窺っていると不思議そうに主上が、僕の顔を覗き込みながら聞いてきた。黒い瞳はただ光を反射して宝石のようだと思った。
「何がそんなに気になるんだ?さっきから上の空ではないか?」
まずいと思った。怒らせたかもしれない。
「いえ、そんなことは決してございません。何分高貴な方と話をする機会などございませんで、とても緊張しているだけです。ご不快な思いをさせてしまいましたのならご容赦ください。」
箸を置いて向き直り、そう言って平身低頭する。首が胴体から離れる想像が一瞬脳内にひらめいた。
けれど、主上は寛大なお心でもって笑って許してくださった。助かった。
「お前の様子が少し気になっただけだ。何をそんなにきょろきょろしているのかと。」
そういって僕のさっきまでの視線をなぞるようにに主上が視線を巡らせる。そうして合点がいったと言わんばかりの顔付きになってこちらに向き直った。
「女か?さっきからちらちら見てるが、どこかに好みの踊り子か女官でもいたのか。」
含み笑い気味に主上は話しかけるが、こっちは気が気ではない。給仕の仕事もせずにいるのに、あまつさえ皇帝の隣に座って休憩しているように見えているのかもしれない。だからあんなに怒っているんだ。女たちが全身を耳のようにしてこちらの会話を窺っているのがわかる。変な汗が額に浮かぶ。
「いえ、そういうわけでは……。お気になさらないでください。」
「何をそんなに遠慮している。今日は特別な日だ。誰か気に入った女がいたら他の男どものように連れて帰ってもいいぞ。確かにここに呼ばれた女たちは皆容姿の秀でた者たちであるが、お前ならよりどりみどりだろう。お前より年上ばかりだが、そのほうが色々と都合がいい。少しくらいの無茶にも応えてくれるしな。」
連れて行って何をしろというのだ。全くわからない。
「いえ、その、私は……。」
「あそこにいる者などは、いい体つきをしている。きっとお前を楽しませてくれるはずだ。それとも若いのがいいならほら、あそこの隅にいるものなどお前と年ごろもそう大きくは違わない見た目をしている。皆お前が気になるようだな。さっきからずっと見つめられている。」
そう言いながらいちいち指さして女を紹介していく。指で示された女たちをみて自分の顔に血が上るのがわかる。いたたまれないような気がして居住まいを正す。
居心地の悪さの中で、主上は次から次へと女を指さしていく。もうやめてほしくて僕はつい懇願するように口を開いた。後で何を言われるかたまったものではなかった。早く仕事にもどらなくては。
「どうか主上、もうおやめください。私はその、女とは……。」
「うん?なんだ、お前。何が不満だ?言っててみろ」
僕は身が縮こまる思いだった。
「私はその、女性とは、そういうことは……。」
「まさか、そのなりでまだ女と寝所をともにしたこともないと言うのか?さすがに花街で女を買ったことはないにしても、好いた女の一人や二人くらいいるだろう?ましてお主のような整った顔なら、頼まれなくても女の方から近づいてきそうなものだが。」
女と寝所をともにするということの意味もなぜ女がやってくるのかもよくわからない。ただ、期待に沿った受け答えができていないのだろうということは察せられて、最初に感じていた居心地の悪さが、気恥ずかしさに取って代わられる。
「私に好きな女などおりません。まして女のほうから声をかけられたことなど。」
初恋すらまだの僕は、好きな女の一人もいないことが恥ずかしいことなのだと思うとますます顔に血がのぼった。もう顔は隠しようもないほどに真っ赤になっているのかもしれない。
主上はそんな僕をにやにや笑っている。
横からの視線に耐え切れなくなって顔をうつむけてしまう。
「ふむ。」
しばらくして、主上が何も言わないことに気付いて、おずおずと顔をあげると興味深そうにこちらを見ていることに気付いた。何かを思いついたような。
「気に入った。奥で酒でも飲もう。」
突然主上はそういうと、僕の返事も聞かずに、自身も立ちあがった。主上は居並ぶ臣下に向かって声をかけた。
戦勝の喜びをみなと分かち合えたこと、宴がとても楽しかったこと、飲みすぎたのでこれにて失礼するがみなは気が済むまで楽しんでくれと言って、すぐに僕の腕に手をかけて立つように促した。引かれるままに立ち上がると、大広間を連れ立って出る。
「うまい酒があるのだ。」
つかつかと従者をつれて歩くその大きな背中を追いかけながら、僕はお酒は飲みたくないなぁとのんきに考えていた。
すると今日一緒に働いていた給仕の女がさっと近づいてきて箸と小皿を僕に手渡した。
目の前には食べたこともない料理がずらりと並べられている。食べられた皿はその都度少しずつ片付けられてはいるがそれでも十分な量がある。
僕は緊張でさきほどまでの空腹が嘘のように感じられなくなっていたが、勧められて断るのは失礼だろうと思い、手近にある皿に箸を付けた。
一口食べると天上の味がした。料理のおいしさに目を白黒させていると、隣に座っていた主上が赤い酒をちびちびと飲みながらくつくつと笑う。
「うまいか。もっと喰え。お前は細すぎる。それでは出世できないぞ。」
そう言われて、美しく並べられた別の料理に箸を伸ばす。一口ほおばると肉のうまみと香草の香りが口いっぱいにひろがった。それなのに、一瞬後には、自分の行儀作法が人からどのように見えているかが気になって味を楽しめない。こんな場で食べ慣れていないので、どういう顔をしたらいいのかもわからないし、おいしいと口に出していいのかもわからない。
とりあえずおずおずと次の皿の料理をとり、もくもくと料理を口に運ぶ。食べていれば話しかけられないかもしれないと思った。咀嚼して飲み込む。咀嚼して飲み込む。その繰り返し。できるだけ周りのことを考えないようにするには食べる以外になかった。
そうして黙々と食べているとふと視線を感じて、箸を止めて隣を恐る恐る見る。
「名は何という。」
落ち着いた雰囲気の低い声が形の良い唇から零れるのを見た。
「……祥賢英と申します。」
僕はゆっくりと音をたてないように箸をおいた。
「今までみたことがないな。最近働き始めたのか?」
「いえ、その。臨時でこの三日間だけ、給仕として働くことになったんです。育ての親が料理人で、普段は下町の食堂で手伝いしてるんですが、給仕の数がたりないとのことで採用されました。」
「なるほど。それでは今日で終わりということなのか。」
そういって形の良い眉をゆがめる。
背筋がぞくっとして周囲を窺うと女たちが一斉にこちらをみつめていた。女たちだけではなく男たちもこちらを見ているような気がした。たくさんの視線にさらされて肝をつぶす。
優しく低い声音で話しかけられるたびに、女の視線が肌を突き刺さるようだった。なぜなのか理由がわからず、不安に襲われる。知らず粗相をしてしまったのだろうか。もしかしたら主上と話すには誰かの許可が必要だったのだろうか。
周りのことが気になりすぎて会話が頭に入ってこない。聞かれたことにそのまま正直に答えているが、答えた先から会話の内容が思い出せなくなる。出身、住んでいる場所、仕事の内容、結婚しているか、婚約者はいるか。
どれほど話したのか、永遠にも思われる時間が流れた気がした。
女たちからにらまれる理由も、主上に話しかけられている理由もわからないまま、会話を続けながら、ちらちら周囲の女たちの様子を窺っていると不思議そうに主上が、僕の顔を覗き込みながら聞いてきた。黒い瞳はただ光を反射して宝石のようだと思った。
「何がそんなに気になるんだ?さっきから上の空ではないか?」
まずいと思った。怒らせたかもしれない。
「いえ、そんなことは決してございません。何分高貴な方と話をする機会などございませんで、とても緊張しているだけです。ご不快な思いをさせてしまいましたのならご容赦ください。」
箸を置いて向き直り、そう言って平身低頭する。首が胴体から離れる想像が一瞬脳内にひらめいた。
けれど、主上は寛大なお心でもって笑って許してくださった。助かった。
「お前の様子が少し気になっただけだ。何をそんなにきょろきょろしているのかと。」
そういって僕のさっきまでの視線をなぞるようにに主上が視線を巡らせる。そうして合点がいったと言わんばかりの顔付きになってこちらに向き直った。
「女か?さっきからちらちら見てるが、どこかに好みの踊り子か女官でもいたのか。」
含み笑い気味に主上は話しかけるが、こっちは気が気ではない。給仕の仕事もせずにいるのに、あまつさえ皇帝の隣に座って休憩しているように見えているのかもしれない。だからあんなに怒っているんだ。女たちが全身を耳のようにしてこちらの会話を窺っているのがわかる。変な汗が額に浮かぶ。
「いえ、そういうわけでは……。お気になさらないでください。」
「何をそんなに遠慮している。今日は特別な日だ。誰か気に入った女がいたら他の男どものように連れて帰ってもいいぞ。確かにここに呼ばれた女たちは皆容姿の秀でた者たちであるが、お前ならよりどりみどりだろう。お前より年上ばかりだが、そのほうが色々と都合がいい。少しくらいの無茶にも応えてくれるしな。」
連れて行って何をしろというのだ。全くわからない。
「いえ、その、私は……。」
「あそこにいる者などは、いい体つきをしている。きっとお前を楽しませてくれるはずだ。それとも若いのがいいならほら、あそこの隅にいるものなどお前と年ごろもそう大きくは違わない見た目をしている。皆お前が気になるようだな。さっきからずっと見つめられている。」
そう言いながらいちいち指さして女を紹介していく。指で示された女たちをみて自分の顔に血が上るのがわかる。いたたまれないような気がして居住まいを正す。
居心地の悪さの中で、主上は次から次へと女を指さしていく。もうやめてほしくて僕はつい懇願するように口を開いた。後で何を言われるかたまったものではなかった。早く仕事にもどらなくては。
「どうか主上、もうおやめください。私はその、女とは……。」
「うん?なんだ、お前。何が不満だ?言っててみろ」
僕は身が縮こまる思いだった。
「私はその、女性とは、そういうことは……。」
「まさか、そのなりでまだ女と寝所をともにしたこともないと言うのか?さすがに花街で女を買ったことはないにしても、好いた女の一人や二人くらいいるだろう?ましてお主のような整った顔なら、頼まれなくても女の方から近づいてきそうなものだが。」
女と寝所をともにするということの意味もなぜ女がやってくるのかもよくわからない。ただ、期待に沿った受け答えができていないのだろうということは察せられて、最初に感じていた居心地の悪さが、気恥ずかしさに取って代わられる。
「私に好きな女などおりません。まして女のほうから声をかけられたことなど。」
初恋すらまだの僕は、好きな女の一人もいないことが恥ずかしいことなのだと思うとますます顔に血がのぼった。もう顔は隠しようもないほどに真っ赤になっているのかもしれない。
主上はそんな僕をにやにや笑っている。
横からの視線に耐え切れなくなって顔をうつむけてしまう。
「ふむ。」
しばらくして、主上が何も言わないことに気付いて、おずおずと顔をあげると興味深そうにこちらを見ていることに気付いた。何かを思いついたような。
「気に入った。奥で酒でも飲もう。」
突然主上はそういうと、僕の返事も聞かずに、自身も立ちあがった。主上は居並ぶ臣下に向かって声をかけた。
戦勝の喜びをみなと分かち合えたこと、宴がとても楽しかったこと、飲みすぎたのでこれにて失礼するがみなは気が済むまで楽しんでくれと言って、すぐに僕の腕に手をかけて立つように促した。引かれるままに立ち上がると、大広間を連れ立って出る。
「うまい酒があるのだ。」
つかつかと従者をつれて歩くその大きな背中を追いかけながら、僕はお酒は飲みたくないなぁとのんきに考えていた。
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