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最終章
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盛大な晩餐会はあっという間に幕を閉じた。オゼットとは近日中にお茶をする約束を交わして馬車を見送る。すべての来客が帰った後、シーナが「いよいよですね、アイリーン様!」とにこりと笑った。あれよあれよという間に、浴室へ連れていかれて身を清める。ようやく窮屈なコルセットから解放されたことはありがたいけれど、これから一大イベントが待ち構えていると思うとソワソワと落ち着かない気持ちになる。
湯を上がり髪を梳かさているアイリーンは、シーナに不安を吐露した。
「シーナ、わたしの身体おかしくはない?」
「お身体ですか?」
「ええ。エドガー様におかしいと思われるところはないかしら?」
「ふふっ、ありませんよ。むしろ、アイリーン様は華奢なのにお胸はありますし、腰のくびれは女のわたしですらうっとりしてしまうぐらい美しいです。それにお肌は木綿のように柔らかくて真っ白ですし、今夜、エドガー様はそのお体を見て、触れて、鼻の下を盛大に伸ばして大喜びなさるかと!」
飾り気がなくちょっぴり天然なシーナの言葉にアイリーンは頬を赤らめた。
今日は新婚夫婦として迎える初めての夜……初夜だ。初夜には結婚した夫婦が子をなすために必要な行為をする。それを避けては通れない。
「エドガー様に全てお任せすれば、大丈夫です!」
「ええ、そうね」
自分に言い聞かせるように呟くと、シーナはちょっぴり意地悪な笑みを浮かべた。
「では、アイリーン様、こちらをお召しになられてくださいねっ!」
「こ、これを着なくてはいけないのね……」
シーナが得意げに差し出したのは、白い絹のナイトドレスだった。生地は薄く手をかざすと肌が透けて見える。さらにその傍らには同素材の総レースの下着が置かれている。恥ずかしさを覚えながら、素直にそれに着替える。
「なんて素敵なんでしょう……! わずかに透けたお肌がそれはそれは色っぽいです! アイリーン様にはやっぱりこのナイトドレスが大正解でした! ぐふふっ、よだれが出てしまいそうです!」
「ふふっ。シーナ、褒め過ぎよ」
興奮しているシーナがおかしくてくすくすと笑う。お陰で緊張が少しだけ緩んだ。
「では、エドガー様の寝室へまいりましょう!」
先程と一転して、きりっとした表情を浮かべたシーナ。アイリーンは小さく頷き、シーナと共にエドガーの寝室へ向かった。
燭台のオレンジ色の灯りに照らされた廊下の一番奥に、金色の美しい装飾を施された扉がある。その部屋がエドガーの寝室のようだ。
シーナはその部屋の前まで辿り着き、コンコンッとノックをした。
「アイリーン様が参りました」
「ああ、入ってくれ」
中からエドガーの声がしてアイリーンの心臓が早鐘を打つ。シーナが扉を開ける。アイリーンは緊張の面持ちでエドガーの寝室に足を踏み入れた。
湯を上がり髪を梳かさているアイリーンは、シーナに不安を吐露した。
「シーナ、わたしの身体おかしくはない?」
「お身体ですか?」
「ええ。エドガー様におかしいと思われるところはないかしら?」
「ふふっ、ありませんよ。むしろ、アイリーン様は華奢なのにお胸はありますし、腰のくびれは女のわたしですらうっとりしてしまうぐらい美しいです。それにお肌は木綿のように柔らかくて真っ白ですし、今夜、エドガー様はそのお体を見て、触れて、鼻の下を盛大に伸ばして大喜びなさるかと!」
飾り気がなくちょっぴり天然なシーナの言葉にアイリーンは頬を赤らめた。
今日は新婚夫婦として迎える初めての夜……初夜だ。初夜には結婚した夫婦が子をなすために必要な行為をする。それを避けては通れない。
「エドガー様に全てお任せすれば、大丈夫です!」
「ええ、そうね」
自分に言い聞かせるように呟くと、シーナはちょっぴり意地悪な笑みを浮かべた。
「では、アイリーン様、こちらをお召しになられてくださいねっ!」
「こ、これを着なくてはいけないのね……」
シーナが得意げに差し出したのは、白い絹のナイトドレスだった。生地は薄く手をかざすと肌が透けて見える。さらにその傍らには同素材の総レースの下着が置かれている。恥ずかしさを覚えながら、素直にそれに着替える。
「なんて素敵なんでしょう……! わずかに透けたお肌がそれはそれは色っぽいです! アイリーン様にはやっぱりこのナイトドレスが大正解でした! ぐふふっ、よだれが出てしまいそうです!」
「ふふっ。シーナ、褒め過ぎよ」
興奮しているシーナがおかしくてくすくすと笑う。お陰で緊張が少しだけ緩んだ。
「では、エドガー様の寝室へまいりましょう!」
先程と一転して、きりっとした表情を浮かべたシーナ。アイリーンは小さく頷き、シーナと共にエドガーの寝室へ向かった。
燭台のオレンジ色の灯りに照らされた廊下の一番奥に、金色の美しい装飾を施された扉がある。その部屋がエドガーの寝室のようだ。
シーナはその部屋の前まで辿り着き、コンコンッとノックをした。
「アイリーン様が参りました」
「ああ、入ってくれ」
中からエドガーの声がしてアイリーンの心臓が早鐘を打つ。シーナが扉を開ける。アイリーンは緊張の面持ちでエドガーの寝室に足を踏み入れた。
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