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5章 田舎町

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なんだ‥叔母さんとこか…



晴樹はホッと息をついた。そして、思いつめた表情を浮かべる‥



「苗‥お前さ…」


『うん?』



「俺に会いたいって‥

‥思わない?」


『‥‥んん?』


「全然、思わない?」



苗‥はっきりいって…

もう辛い‥


一方通行は辛すぎる‥ッ








『‥‥せっかく、こっち来てるんなら会いたいだけど‥兄さん用事があって来てるだょね💧?』


「‥‥‥

用はもう済んだよ。」


『え、じゃぁもう帰るだかね?』


「いや‥まだいる…


苗は明日は旅館の手伝い何時までするんだ?」


『夕方には終わるょ』


「夕方?

‥じゃぁ、夜は一緒に食事するか?ホテルのディナーご馳走するから‥」


『なぬ?ディナー!?

わかったょ!ところで兄さんどこのホテルに泊まってんの?‥‥‥うん‥‥何!?めちゃ高級ホテルじゃん!‥‥‥うん手伝いすんだら電話するから、じゃね!』――プツ




―ツ――‥

‥コイツは…っ


晴樹は相変わらず切れ方の早い苗からの電話を呆れながら眺めた‥それでも、嬉しさについつい顔がほころぶ‥




やっと苗に会える――


胸がドキドキしてしょうがなかった…

















「叔母ちゃんっ
この茄子は焼いたら剥いておく?」

「うん、全部、剥いたらもう仕事上がってえぇからっあんた、約束あるでしょ」


苗は次の日、民宿の夕飯の焼き茄子を炭火で焼きながら叔母ちゃんに話しかけていた

そして鼻歌を歌いながら焼けた茄子を剥いていると合宿を終えた悟がやってくる―――


「苗!手伝うぞ
茄子剥くだけだろ?」


「あ、悟ちゃん
ありがと!」


悟は苗の隣で茄子の皮を剥きながら話す


「早いとこ終わらせて遊びに行くぞ♪」


「遊びに?
ごみん。苗、今から兄さんとディナーに行くだょ‥」


「兄さん?誰だそいつ‥」


苗は悟に足なが兄さんの説明をした


「‥‥んで‥田中家がとってもお世話になってるお方なんだょ!」


「へぇ‥
で、その人がこっちに用事があって来てんのか?」


「うん。」


悟は少し考え込みそして口を開いた‥

「会ってみたいな…その兄さんに!
だって俺の代わりに苗を助けてくれてんだろ?やっぱ俺からもお礼を言わなきゃなっ!」


「わかったょ!」

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