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第三章 恋愛編

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「…アレンのこと…っ…今は好きじゃないのか!?」


聞いてくるロイドにアルは巻くし立てた


「だってっ…色々在りすぎてアレンのこと考える余裕がなかったから──…っ
いつの間にか忘れてたんだもんっ」


「──っ‥忘れてた!?」

…忘れて…てっ…じゃあなにか?
アレンの事は忘れて俺のために手料理作ってくれた訳か!?
ひと時だけでも俺だけのことを思ってくれたって考えてもいいのか!?


──…っ…//


やばい…っ…堪らないっ
嬉し過ぎるッ!


再び顔を赤らめて、緩みがちになる表情を隠すようにロイドはアルを必死に掻き抱く。


「いいっ!!アルっ!

もういいからっ!!‥

アイツのことなんか思い出すなっ…」


…忘れていたことを思い出させてしまった💧…


ロイドは自分からアレンの名前を口にした事をひどく後悔した💧


パニクったままのアルの顔を両手で包み込む様に挟むと今度は激しく荒々しいキスをする。

パニクるアルは急なロイドの責めに呼吸が追いつかず息が乱れ始めた‥

「ぁっ…待って、ロイっ‥」


ロイドは苦し気に呼吸するアルの唇を放し、首筋に舌を這わせた…




アルの肌をロイドの濡れた舌先がなぞり、唇で食むように柔く吸い付く。この行為さえやめてしまえば呼吸はすぐ元に戻る筈なのに──

ロイドはやめなかった…

やめることができなかった。


ずっとアレンに嫉妬していた…
自分は何とも思われていないと思い込み、卑屈にもなった‥‥

一人で考え悩み抜いたことがバカらしいっ!
今ならそう思う‥‥



今、目の前で掻き抱く愛しい人は自分がずっと羨んでいた男をはっきりと“忘れてた”そう言った──


ロイドの胸に熱いものが込み上げてくる‥‥


アルの首筋を這うロイドの唇と舌先にアルは呼吸を整えるどころか余計に荒いでくる‥‥


でも、ロイドは愛撫をやめられなかった‥

恋焦がれた人のか細い喘ぎ声に心が乱され狂いそうになる


ロイドはアルの胸にゆっくりと手を伸ばした‥


「──…っ…!?待ってロイドっ…//」


アルの制止も構わず、ロイドはアルの胸に触れた。


──‥!?ッ‥‥‥硬い💧?


まさぐるロイドの動きが止まる。

そう、アルは胸を押さえるための胸当てを着用したままだった。


「‥‥‥💧


アル‥脱がしてもいい?」


ロイドのその言葉にアルは真っ赤になって首を勢いよく横に振った。

「‥っ‥なんで?‥///」


「‥//‥なんでもダメなのっ!」


「‥‥どうして💧?‥//」


「っ‥どうしてもダメっ…///」

…ダメに決まってるじゃんこんなところでっ…



アルの答えにロイドは堪らずため息を吐く
そして、アルを抱きしめ切ない声を搾りだすように懇願した


「アルッ‥‥
大事にするから‥‥

‥絶対に‥っ‥
だから抱かせて‥

夢でも代わりの女でもない──…本物のアルを抱きたいっ‥」

「……っ…」

ロイドは疼く胸の痛みを堪え、アルの答えを待つ‥


「ぅ‥///‥っ‥あの…」


「なに……」


口を開きかけたアルをロイドは切なげに見つめる‥

抱きたい気持ちを抑えているせいか、時折アルの腰に回したロイドの腕にギュッと力が込められる…



「あ、あのっ…だってここ公園だしっ…だからっあの…っ…//」


‥もうっ…なんて言ったらいいのっ!?
気持ちは嬉しいけどっいきなり抱かせて、なんてっ…


焦りまくるアルの腕をロイドは突然掴み歩き出した!


「えっ?──…

な、ちょっ‥と!?」


「近くに宿があるから…」

「はっ!?──…」

ロイドは慌てるアルに一言だけ言うと、公園の中を突き進み、家とは反対方向へと向かって行く──


そして、二人が立ち去った公園にはポツンと寂しくトレイに乗ったポット達が置いてけぼりを食らっていた……。

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