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第二章 闘技会編

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‥お前が言ったのかっ!?──


ロイドはそんな目付きでルイスを見たが‥ルイスも俺じゃないっ と肩をすくめ首をふる。

「床屋の店主が俺様に泣きついてきやがったんだよ!“ロイちゃんにフラれたぁ~”つってな!
お前のナニを事細かに語りながら泣いてたぞっ?

ハっ、しょうがねぇから慰めてやったさっ。お前の代わりにな!!」

「……っ!?…」

ルイスとロイドは思いきり引いていた。

……💧コイツ‥床屋の店主を掘りやがったのか!?


「ははん!俺ぁヤラれるのはごめんだがヤルのは拒まねぇ‥

穴がありゃ選んだって一緒だ……ルイスと同じ快楽主義者だからな!」


… おぃおぃっ!?一緒にするなっ!俺は穴があっても選ぶぞ…っ

ルイスは思いきり焦った。

周りの目が冷ややかにルイスを見ている

… チッ…やばいな💧‥これ以上コイツに語らせると何言い出すか…っ

「コホンッ! なあレオっ…そ、そろそろ準備にかかった方がいいんじゃないか💧」

ルイスはレオを“追い払う計画”を企てた。

「あぁ!?──…俺に闘いの準備なんか無用だっ指図すんじゃねぇ!」

「──…っ…」

計画は失敗に終わった💧

「大体お前な、誰でも自分の言いなりになると思ってやがるだろがっ!あぁん!?」

しかも‥煽(あお)ってしまったようだ💧
矛先は完全にルイスに向いていた



「そんな事は…っ…」

「思ってなくても本能でやってんだよっ!!」

レオは凄まじい勢いで言い切る。

アルはそのやり取りを交互に眺めて思った。


…さ、さすが狂犬だ💧
すごい勢いで噛み付いてきてるっ

アルは名前の由来を再確認していた💧


「──…っ…何を根拠にそんな事言うんだっ!!えっ!?」

しつこいレオに、ルイスもあからさまに怒りを見せる。そんなルイスにレオは挑戦的な笑みを浮かべていた。

「はっ!何を根拠にだって?‥よく言うぜっ…
このレオ様が立派な被害者よっ!!」

「何言ってる!今回のことだってちゃんと頼んでるだろっ!?」

「お前頼むって事と有無を言わさないって事の違いを解ってねーだろっ!?」


レオの意見に周りの傍観者達が小さく頷いた
そして間髪入れずにレオが続ける。


「お前……この間、花街で女ぁ横取りしやがっただろっ!
金と権力に物を言わせやがってっ──…それが国と民を守る隊長さんのやる事かっ!?
このっ、賊の俺様だってちゃんと前もって予約で指名入れてたんだぞっ!!

なのにっお前は一体何様だぁ!あぁっ!?不届き者の何者以外でもねぇじゃねぇかっ!」

「──!…💧」





ルイスの完敗だった💧…




レオの決定打にルイスは言葉が何もでない。
脂汗を浮かべルイスは視線を泳がせた。

…っ…マリーの指名客ってコイツだったのか!?

まずいな…っ…周りの雰囲気が…💧







(冷たいのは言うまでもない。ルイスよ、潔く諦めろ💧)




その時、場内アナウンスが聞こえてきた

― 「選手の皆さん各自、準備に入って下さい」


アナウンスの声はアレンだった。

ルイスはあからさまにホッとする。

…でかしたっアレン!グッドタイミングだ💧!!


散々、暴露されまくった後ではあるが窮地から救われたような気分である。


アナウンスを聞いてレオは舌打ちしながら言った


「まぁいい‥言いたい事は一通り言った。
ザドルがアホ兄弟の二人を面倒見るってんなら、一人ぐらいこのレオ様が相手してやらぁ

ただ、覚えておけよ…」

レオはルイス達を指差す。

「大山賊の頭相手にお前ら頼み事したんだ‥貸しは高くつくぜっ!」


ルイスは承知の上だとでも言うように、片手を上げる。

それを見届けると、レオはくるりと背を向けた──

そのすれ違いざまだった。近くで三人のやりとりを傍観していたアルの両手をレオはいきなり片手で掴む。

「──…っ…んんっ!?…ふ……うっ…」


突然の事で声が出ない‥


いや‥出せなかった‥‥



アルの小さな唇は、レオの口でしっかりと塞がれていたのだ──

熱い舌がねじ込まれ、アルの口腔を吸い付くすように中を味わう。

「……っ…んんっ…」

レオのがっしりとした手はアルの小さな後頭部を抱え込み、その激しい接吻を拒むことを容赦しなかった‥

端から見ると情熱的なタンゴのフィニッシュのようだ

レオは熱い吐息を漏らしながら、唇を押し付けたまま顔の向きを変える。
そしてアルの咽喉に自分の唾液を流し込んでいた。


「──!!ッ…んん…っ」

あまりの力強さにアルは咳込む事もできない‥

その姿はまるで百獣の王に狩られた小鹿のようだった。


アルは押し込まれるレオの熱い舌から必死に逃げようともがいたが、逆にレオの舌に遊ばれてしまう

レオは拒もうとするアルをなおさら激しく攻め立てた。

もうそれは誰が見ても完全なディープキスだった。

飲み干し切らなかったレオの唾液がアルの口端から零れる。

レオはアルから唇を剥がすとその雫をゆっくりと舐めていた。

アルは唖然としながら肩で息をする。

そんなアルをレオは強い眼差しで見つめた‥


「お前……可愛いな……俺の情夫になれよ」

「……な…っ」

アルを口説くそんなレオの目に、鋭く光る剣の刃先がスッーと映りこむ──

レオは目を見開くと険しい表情でその剣の持ち主を睨んだ。

「──……」


「会場でのトラブルは即退場だ……わかったら早く行け」

剣を突き付け威圧する──その剣の主はロイドだった。


牽制し、睨み合う二人だったが再度アナウンスが流れ、レオは仕方なしにアルを手放す。


「決めたっ!お前のケツは俺のもんだからなっロイドにはヤラせるなよっ!!」

「…っ…ひゃ!?…」

レオはアルの桃尻をがしっと鷲掴み、そう宣言しながら立ち去っていった‥‥

歩きながらレオは自分の手のひらを思い出したように見つめた。

何だか興奮覚めやらぬままだ。

若いせいなのか、柔らかいのにやたら張りのあったケツの感触についヨダレが出そうだ。
新しい獲物を見つけてしまった喜びにレオは思わず鼻息が荒ぐ。

「チクショ〰〰〰!
めんこいケツしてやがるっ
たまんねぇぜっ!

ありゃ、絶対俺のもんだっ!!」


レオは叫ぶとアルの尻を掴んだその手で己のイチモツをぎゅっと握りしめていた💧


掴まれた尻を庇いつつ、アルは堂々と歩いていくレオの後ろ姿を呆気に取られながら見送る。
その真後ろにロイドは立つと急に怒鳴った。

「──…っ…お前…隙がありすぎだっ!
そんなんで大会出るつもりかっ!?  棄権しろっ!!

見てみろっ! 大変な奴に目付けられやがってっ!!」

「……なっ…そんな事言ったってまさかあんな事するなんて誰も思わないよっ!!」

真剣に怒るロイドの言葉にアルは反論した


「少しは避けられたんじゃなかったのかっ!?」


「…っあんな押さえ込まれてどうよければいいのさっ!?」

負けじと声を張り上げたが語尾が震える。

──悔しいっ‥なんで自分がそんな事を言われなきゃ‥

アルは唇を強く噛み締めた。

歯向かいながら、自分でもわかっていた。レオと5分の力なら掴み込まれた両腕も難無く振りほどけたはずで‥

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