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第15話
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模擬戦と魔法の訓練をずっと続けた。
時間が過ぎのは早い。
やり直してから、もう1年が経っている。
リアとの模擬戦も、始めた頃とは段違いに
なったと思う。
リアと向かい合う。
魔力を3つに分ける。
1つは魔力防御で棒と盾を強化しつつ、全体を覆う。
2つ目は補助で足に魔力を集中させて、スピードを上げる。
3つ目はいつでも魔力球を撃てるように下腹に残しておく。
リアはまだ動かない。
短い棒を逆手で両手に持ち、腰を低くして構えている。
僕が間合いを詰めようと、ジリっと動くと。
リアが正面から飛び出してきた。
恐らくフェイント。
途中で直角に曲がって、左手の方から胴を狙ってくる。
僕は盾を下げて受け止める。
押し返そうと力を込めると、素早く移動したリアは背後に回っていた。
(読んでるよ!)
僕は棒を横に払う。
リアが二刀で合わせてきた。
そのまま力を込めて力比べに持っていこうとすると、スルリと下に躱して至近から魔力球を撃ってきた。
なんとか間に盾を入れ、魔力防御を盾に多く回す。
多少は痛かったけど、その程度だ。
魔力球は物理防御より魔力防御の方がダメージを相殺出来る。
ここで一旦距離を取る。
今度は僕からいく。
砂を作り出して投げる。
目潰しだ。
リアには読まれていて、風で返される。
でも、それで良い。
もうそこには僕は居ない。
一瞬視界を悪くしてその隙を突く。
横合いから、突き入れる。
避けられて、距離を離される。
僕は力を込めて魔力球を撃つ。
右に避けるか、左に避けるか?
僕はリアの左右移動すると思う場所に段差を作り出した。
自分から5メートルくらいの場所なら地面を少し操れる。
でも、気づいたリアは正面から受け止める。
短棒に魔力を込めて傍に魔力球を逸らす。
そのまま、追い風を作り出して急接近。
低い位置から脚を払われて1本取られてしまった。
2人は今の反省や改善点を楽しそうに話し合っている。
遠く離れた場所で。
管理者はモニター越しに観察していた。
ほんの気まぐれで記憶を残したまま、巻き戻しをした2人を。
魔物に殺されたヒト種が記憶を持ってやり直しをした場合どのような反応を示すのか。
殺されたという負荷でどの程度、変化するか。
「想定の範囲内ではあるが、考慮に値する変化だ」
手元のモニターを確認する。
ラナ(男)
11歳
村人
力:17
体力:15
知力:19
速度:17
魔力:31
スキル
投石(B)
棒術(B)
剣術(C)
回避術(C)
盾術(C)
語学(B)
魔法
魔力球(C)
魔力防御(C)
補助(D)
砂生成(C)
鉱物生成(D)
地面変化(D)
レア(女)
12歳
村人
力:16
体力:15
知力:16
速度:20
魔力:28
スキル
投石(B)
棒術(C)
二刀術(B)
剣術(C)
回避術(C)
語学(C)
魔法
魔力球(C)
魔力防御(C)
補助(D)
追い風(C)
突風(C)
風球(D)
「1年でこのステータスか。ならばあと1年でどこまで変化するか」
「前回は負荷を強くし過ぎて文明が滅びてしまったが、今回は魔物の量を減らしてギリギリの負荷を与えてみよう」
「英雄や勇者と言ったヒト種を作るには、1度殺して生き返らせるという手法が良いか」
「あの2人は面白いサンプルになるかもしれないな」
管理者は深い思索に入る。
時間が過ぎのは早い。
やり直してから、もう1年が経っている。
リアとの模擬戦も、始めた頃とは段違いに
なったと思う。
リアと向かい合う。
魔力を3つに分ける。
1つは魔力防御で棒と盾を強化しつつ、全体を覆う。
2つ目は補助で足に魔力を集中させて、スピードを上げる。
3つ目はいつでも魔力球を撃てるように下腹に残しておく。
リアはまだ動かない。
短い棒を逆手で両手に持ち、腰を低くして構えている。
僕が間合いを詰めようと、ジリっと動くと。
リアが正面から飛び出してきた。
恐らくフェイント。
途中で直角に曲がって、左手の方から胴を狙ってくる。
僕は盾を下げて受け止める。
押し返そうと力を込めると、素早く移動したリアは背後に回っていた。
(読んでるよ!)
僕は棒を横に払う。
リアが二刀で合わせてきた。
そのまま力を込めて力比べに持っていこうとすると、スルリと下に躱して至近から魔力球を撃ってきた。
なんとか間に盾を入れ、魔力防御を盾に多く回す。
多少は痛かったけど、その程度だ。
魔力球は物理防御より魔力防御の方がダメージを相殺出来る。
ここで一旦距離を取る。
今度は僕からいく。
砂を作り出して投げる。
目潰しだ。
リアには読まれていて、風で返される。
でも、それで良い。
もうそこには僕は居ない。
一瞬視界を悪くしてその隙を突く。
横合いから、突き入れる。
避けられて、距離を離される。
僕は力を込めて魔力球を撃つ。
右に避けるか、左に避けるか?
僕はリアの左右移動すると思う場所に段差を作り出した。
自分から5メートルくらいの場所なら地面を少し操れる。
でも、気づいたリアは正面から受け止める。
短棒に魔力を込めて傍に魔力球を逸らす。
そのまま、追い風を作り出して急接近。
低い位置から脚を払われて1本取られてしまった。
2人は今の反省や改善点を楽しそうに話し合っている。
遠く離れた場所で。
管理者はモニター越しに観察していた。
ほんの気まぐれで記憶を残したまま、巻き戻しをした2人を。
魔物に殺されたヒト種が記憶を持ってやり直しをした場合どのような反応を示すのか。
殺されたという負荷でどの程度、変化するか。
「想定の範囲内ではあるが、考慮に値する変化だ」
手元のモニターを確認する。
ラナ(男)
11歳
村人
力:17
体力:15
知力:19
速度:17
魔力:31
スキル
投石(B)
棒術(B)
剣術(C)
回避術(C)
盾術(C)
語学(B)
魔法
魔力球(C)
魔力防御(C)
補助(D)
砂生成(C)
鉱物生成(D)
地面変化(D)
レア(女)
12歳
村人
力:16
体力:15
知力:16
速度:20
魔力:28
スキル
投石(B)
棒術(C)
二刀術(B)
剣術(C)
回避術(C)
語学(C)
魔法
魔力球(C)
魔力防御(C)
補助(D)
追い風(C)
突風(C)
風球(D)
「1年でこのステータスか。ならばあと1年でどこまで変化するか」
「前回は負荷を強くし過ぎて文明が滅びてしまったが、今回は魔物の量を減らしてギリギリの負荷を与えてみよう」
「英雄や勇者と言ったヒト種を作るには、1度殺して生き返らせるという手法が良いか」
「あの2人は面白いサンプルになるかもしれないな」
管理者は深い思索に入る。
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