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9章 鍛冶屋とバグ(チート)

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そしてそこからはあっと言う間であった。門番から何かを頼まれたと言う金田は、

元魔王の嫁と共に、どこかへと向かって行った。目的地は教えてくれなかったが、

嫁の生き生きとした目を見ただけでとてつもなく嫌な予感がした・・・。


金田「まぁ・・・何だ、永遠の別れじゃねぇんだ。悲しむんじゃねぇぞ?」


加治屋「いやそもそもそんなに頻繁に会って無かったんだから悲しむことも無いだろ。

それにお前等夫婦が行く場所の奴等に同情するよ。」


金田「・・・そうだな、確かに・・・それはあるか。だがまぁ・・・畑だけが心配だな・・・。」


加治屋「共和国軍の任せてんだろ?人手だけはあるからなあの組織。」


金田「特にこの世界なら余計にな。ほぼ平和になった様な物だから必要なくなって来ているんだよ。

それで仕事を斡旋してやったんだが・・・。農業に関しては素人な奴等しかいないから、

教えるのに一苦労だ・・・。主に嫁が怒って俺がなだめていたからなんだが・・・。」


望「何が共和国軍よ?ただ格好つけたいだけのナルシスト集団が!土仕事をしたくて入ったんじゃないって、

綺麗な物だけを見て来た証拠だよ!そんな奴等はプライドをズタズタにしてやるのが一番効くんだよ!」


加治屋「・・・どんなことがあっても、お前の嫁さんの世話にはなりたくないよ・・・。」


金田「・・・俺もだ。」


・・・・・・・・・・・・


金田夫妻が旅立った後、コレと言って何か起きていた訳じゃ無いが、金田夫妻が残した広大な農場。

そこに出来る野菜達を腐らせない為に共和国軍が全面バックアップ。

これは、この世界を実質的に救った夫妻に敬意を表しての事で、新しく就任した国王の提案によって行われた。

最初は数々の問題が発生、野菜にかかった謎の病気、異常に発生する魔物達。

そこの土地は金田が選んだ栄養を豊富に含んだ土、

だがそこは凶暴な魔物が闊歩していることで有名な場所であった。

だからなのか、勇者である金田と魔王であった嫁が引退しても尚、圧倒的な強さを誇っていた事もうなずけた。

そして、それが今では更に土地を広げ、共和国の領土に匹敵する程広大となっていた。

また偶然が生んだのか、それに比例するかの様に共和国は屈強な兵士達が続々と育って行った。

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