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8章 鍛冶屋と共和国

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加治屋「・・・しかしまぁ何と言うか・・・。俺もとんでもない代物を渡されたんだなぁ・・・。

改めて思うが・・・。」


主「今更だな。そして今やその武具を所有しているお前を、さながら指名手配までして探しているそうだぞ?」


加治屋「お前のその能力便利だよなぁ?そんな場所にいながら外の情報を得られるんだから。」


主「意外とこれも疲れるんだよ。だから非常時以外は出来るだけ使わない様にしているんだ。

今のお前は身動きがロクに出来ないからな。」


加治屋「まぁ、いつまでこの状態が続くか・・・。さっさと情報が知れ渡って行って欲しいんだがな?」


主「その情報、共和国軍の領地拡大の話か。世間がそれを知り、且つ信じたとしてどう動かすつもりだ?」


加治屋「それはあいつ等に任せるしかあるまいて。それに共和国軍の方も黙ったままじゃ無いだろ?

その情報を否定し、発信者を見つけ次第排除に動くかもしれない。正義の名のもとに・・・な。」


主「正義があらぬ方向に向かって行ってるな・・・?」


加治屋が身を潜めている場所。裏庭にそびえ立つ崖、その頂上の奥の茂みに隠れているが、

そこの小さな洞窟があり、そこにある程度の食料、保存に必要な魔力で動く家電、寝具等、

意外と不自由なく生活している様だった。


加治屋「しかし・・・、いざ籠ってみると。仕事して無いから体が鈍っちまうな・・・。」


主「運動すれば良いんだろうが・・・。ここで下手に動かれると、

間違えて裏ダンジョンに入ってしまうかもしれないからな?」


加治屋「そう言えばよ。魔王を倒さずに裏ダンジョンに入ってしまったらどうなるんだ?」


主「・・・間違いなく、良からぬことが起きる。」


加治屋「良からぬこと?何なんだそりゃあ?」


主「それがわからないから良からぬことと言っているんだが?これは私でも何が起こるかはわからない。

だが確実に何かが起こる。」


加治屋「・・・・・・まぁいいや。考えても始まらないし。それにあんまり考えない方が良いかもしれねぇな?」


主「だが、ここもいずれ見つかる可能性はある。そうすれば無理やりにでもここの扉を壊し、

中に入ってきてしまう事だってな?」


加治屋「それって・・・直ぐに見つかりそうじゃないか?まずはここを調べるだろうし。」


主「そのために私がいる。一時的にだが幻覚を見せ、発見を遅らせる能力がある。最後の手段でもあるが。」


加治屋「もう・・・何でもありだな?」


そんな感じで、危機感が有るのか無いのか、どこか緩い感じで2人は会話をしていた。

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