異世界の鍛治屋さん～お店の裏は裏ダンジョン！？～

４章 鍛冶屋とパーティー

1

ここは町の外れで営んでいる加治屋の鍛冶屋。

ここでは基本的に武器等の修理・製造、装飾品の販売も行っている。

ただそんな所でも、ごく稀に別の依頼が・・・っと言うより、全く関係のない依頼が舞い込んでくる事がある。

そしてそれは・・・いつも突然にやって来る。


加治屋「・・・・・・・・・。」


その日、加治屋はいつもの様に修理の依頼で、刃が欠けていた包丁を研いでいた。そんな時・・・。


加治屋「・・・・・・何だか外が騒がしいな・・・何だ？近くで工事でもしてんのか？

いやでも、それだったら事前に知らせが来るはずなんだが・・・？」


そう言いつつ加治屋は作業を止めない。その店の中は包丁を研ぐ音だけが聞こえて来るのみで、

故に例え小さな音でも容易に聞き取る事が出来ていた。


加治屋「それとも・・・いや、今日受取りに来る依頼は無かったはずだが？・・・にしても、

同じ場所で声が聞こえているな・・・。」


カウンターの奥で作業をしていた加治屋は、座っていた体を起こし、入り口の方を覗いてみた。

そこで外の状況をある程度把握し・・・。


加治屋「あれは・・・複数だな。何か・・・あまり良い予感はしないな・・・。」


その時加治屋が感じた嫌な予感、それは１度や２度では無い。大体は徳井が暇つぶしにやって来る事が常で、

加治屋は対策として店の入り口に鍵を閉めて入って来れないようにしたりしていた。


加治屋「この場合は・・・よし、・・・無視しよう。恐らくロクな事ではなさそうだ。」


加治屋は・・・考えるのを止めた。そして再び作業に集中するのであった・・・。