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3章 鉱石と鍛冶屋

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その後、加治屋の要請により、町から作業員の増援が鉱山へ向かい、本格的な採掘作業が始まった。

そして後でわかった事だが、新たに発見された鉱石、これは鉱山の地下にまで広がっていたと言う。

鉱石を掘り起こしてその広大さが判明したが、それでも全てがわかった訳では無かった。

それに、その様な物が今の今まで発見されずにいたと言うのも不自然ではあったが・・・。


加治屋「まぁ、兎にも角にも・・・、何とか採取は上手くいったな。」


2人は鍛冶屋に戻り、早速鉱石の加工に取り掛かろうとしていた。


徳井「・・・て言うかよぉ、どうにか鉱石を採取したのは良いが、これをどうやって武器にするんだ?

叩いて変形でもさせんのか?それとも燃やして溶かすとか?」


加治屋「いや・・・、これは武器には向いてない。それに叩いたら砕けちまうだろ。

この鉱石はアクセサリー等の装飾品に使う。それの方が加工が簡単で量産も可能だ。」


徳井「装飾品に?あのアクセサリーとか指輪とかだろ?そんなので本当に強化できんのかよ?」


加治屋「装飾品を笑うと装飾品に泣くぞ?これは加工してみないとわからないし、

装飾品には色々な補助効果あるんだ。中には武器にも埋め込むタイプもあるがな。

その場合は基本的に武器が強化される様になっている。」


徳井「・・・まぁ、俺は冒険家じゃ無いから良くわかんねぇだけどな。」


そして加治屋は近くの引き出しから宝石が付いていない指輪を取り出し・・・。


加治屋「これは指輪の効果を確認するための試験用の指輪だ。

これに小さく加工した鉱石を専用の指輪等にはめ込む事で効果を発揮する。

まぁつまり、その鉱石を付けた指輪を誰かに装備して貰って、実際に実験しないと効果が確認できないんだ。」


徳井「へぇ・・・、それって誰がするんだよ?そんな実験を引き受けてくれる奴なんかいるのか?

それとも自分でやったりすんのか?」


加治屋「俺自身がやっても効果がいまいちわかんねぇんだよ。それにこういう事は町に募集をかけても、

人体実験とあまり変わりは無いからな、中々いないだろうなぁ・・・なぁ?。」


そう言いつつ加治屋は徳井に何かを訴えかける様な目でじぃぃぃぃっと見ていた。


徳井「な・・・何だよ?俺の顔に何か付いてるか?・・・何だよ急に黙って・・・怖ぇだろ!?」


加治屋「お前・・・、前に冒険家志望だったって言ってたよな?っていう事はよぉ・・・、

それなりに腕にも自信があったり・・・?」


徳井「・・・何となくお前の言いたい事が分かって来たぞ。まぁ・・・、わかっちまう俺も俺なんだけど・・・。」


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