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1章 鍛冶屋の加治屋

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そしてそれは、声のすぐ後に押し寄せて来た。


冒険者「・・・んんんん???なななななななぁぁぁぁぁ???」


冒険者は突如、身体全体を押さえつけられる様な感覚に気付き、そしてその数秒後には・・・


冒険者「う・・・ぐ・・・ぐあぁぁ・・・?!!」


冒険者は抵抗する間も無く、地面に膝を付き、体全体まで突っ伏してしまう程だったが、

辛うじて両手に力を最大限に込め、顔が地面に付く事だけはどうにか防いでいた。


冒険者「な・・・何だ・・・これ・・・?動けないぃぃ・・・。こ・・・これが・・・じゅ・・・重力・・・?」 


加治屋「おいおい・・・どうした?威勢が良かった割にはそんな物か?」


冒険者(!!!?こいつ・・・、こんな重力の中で・・・何で平然と立っていられるんだ!?)


ただ、当の加治屋は涼しい顔では無く、辛うじて立っている状態を保っている様子だった。


加治屋「さぁ・・・どうだ?まだやるか?その状態じゃあどうやっても立ち上がるまで行かないだろ?」


冒険者「ふ・・・ふざけるな・・・!これで・・・こんな状態で、やれると・・・思うか!」


加治屋「・・・まぁそうだな。このままでは本当に押し潰されそうだ。それも・・・互いにな?」


そう言うと、冒険者を見ていた加治屋は、再び門の方を向き。何かを念のような物を送る様な動作をして・・・。


そして、その数秒後・・・。直ぐに変化が起きた。


冒険者「・・・・・・うううっ!?」


冒険者の身体は突如として浮くような感覚が襲ってきて、まるで犬の様な体勢になっていた。


加治屋「・・・ふぅ・・・、やっぱりキツいなぁ。良い感じに体に負荷が残ってる・・・。」


冒険者「な・・・なぁ、何なんだよこれは・・・?」


加治屋「・・・どうした?勝って聞くんじゃなかったのか?」


冒険者「いや、あんた・・・俺に勝たせる気なんて無かっただろ!?現に俺は何も・・・出来なかった!」


加治屋「あぁ、ここで耐えられる奴は早々いないからな。そして、

これが今この世界で魔王が倒されていない最大の理由だ。」


冒険者「最大の理由・・・一体・・・どういう意味だ?魔王が関係しているのか・・・ここが・・・?」


加治屋「実はな・・・この門、これはある条件で開く事ができる。」


冒険者「ある・・・条件?」


加治屋「ここが開くのは・・・魔王が倒された時。それがどういう事かわかるか?」


冒険者「まさかここは・・・裏ダンジョン・・・?」


加治屋「まぁ、ゲームとかやっていれば、大体検討は付くか。そうだ、

ここは世界の各地に存在している裏ダンジョンの1つだ。俺達はそのダンジョンの入り口。

その真ん前にいるんだ。」


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