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case3 山の熊さん 後編
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???「ふぅ・・・寒いなぁ・・・。」
そこは一面に白で覆われた森・・・その森に1人の男が家路を急いでいる途中。
与作「この寒さ何とかならんものかねぇ・・・?このままだと、
いつか凍え死ぬかもしれんな・・・冗談じゃなく。」
与作は当時どこにでもいる農民で、自分で育てた野菜を町まで売りに行った帰りであった
与作「あぁ、早く家に着かねぇかな・・・?」
すると・・・。
与作「・・・ん・・・何だありゃ?」
その与作の目の前には、茶色い毛の小さな生き物がわずかに動いていた。
与作「ふぇ・・・、こんな森にも熊がいたんだな・・・初めて見たなぁ・・・。」
与作は特に恐れる様子もなく、子熊に近づき体に触れていた。
すると子熊も危険がないと分かったのか、与作に近づき体をすり付けてきた。
与作「おっ・・・何だお前、かわいいなぁ・・・。」
与作は帰る事をすっかり忘れ、子熊とじゃれ合っていると・・・。
???「おいっ・・・お前そこで何しとんだ?」
突然声がして与作が振り向くと、猟銃を持った男が立っていた。
猟師「お前それ・・・熊じゃないのか!?」
与作「大丈夫だよ・・・まだ子供だ。危険は無いよ。」
猟師「いや、今頃親熊が探してるかもしれん。早いとこ逃げた方が良い!」
与作「こいつを置いていくのか?可哀想だろこんな大雪の中。」
猟師「・・・お前がそうしないなら、俺は・・・。」
そう言って猟師は静かに猟銃を小熊に構えた。
与作「お・・・おいっ!何やってんだ!?こいつを殺す気か?」
猟師「そうしなければ俺達だけでなく、
村にまで親熊が襲って来るかもしれないんだぞ!!」
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