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case2 山の熊さん 前編
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しおりを挟む案内された村に入るとそこには、昔ながらの古い木造住宅が所々に点在し、
山を切り崩した様に至る所に畑があった。
佐武「そう言えば、鹿神さん達は山道の方から来られたんですか?」
鹿神「ええ、意外と大変でしたよ。道に迷ったりして。
村の皆さんっていつもあの様な山道を行き来されているんですね?」
佐武:いえ、むしろ山道から来られた方は珍しいですよ。」
鹿神「・・・え?それってどういう事ですか?」
佐武:最近新しく舗装された道路があるんですよ。この村の人達は皆そちらを利用しているので。」
鹿神「別の道あったんですか?・・・アイツ騙しやがった!」
佐武「・・・アイツとは?」
鹿神「あっ・・・いえ、こっちの話です!」
竹田「・・・・・・・・・。」
鹿神「竹田君、何さっきから佐武さんに釘付けになってんの?」
鹿神は小声で竹田をおちょくっていた。
竹田「なっ・・・、そ・・・そんな訳ないですよ!」
鹿神「本当かなぁ?」
竹田「ちっ・・・違うって言ってるでしょ!!?」
佐武「何がですか?」
気付くと佐武が竹田達を見ていた。
竹田「うっ・・・、なっ・・・何でも無いですぅ・・・。」
竹田の顔は瞬く間に赤くなりながら答えた。
そこから数分後。
佐武「着きました。今日はここにお泊まりになって下さい。」
佐武に案内された場所はどうやら旅館の様だった。
竹田「こ・・・ここが今日泊まる宿ですか?」
案内された所は木造の旅館で、外見からはかなりの年期がある様に見えていた。
佐武「すいません。ここではこのような所しか用意出来ないもので・・・。」
鹿神「い・・・いえ!!なかなか古風な宿じゃないですか!!ねぇ竹田君!?」
竹田「えっ?あっ・・・ああ・・・良いじゃないですか!好きですよこういう昔ながらの旅館。」
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