イレンシ～壱～

case1 公園の少年

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田山「チャンス？」


鹿神「田山さん、あなたには警察へ自首して貰います。」


田山「・・・はぁ？何を言い出すと思えば・・・。私がそんな事する訳ないだろ！！」


鹿神「そう言うと思いましたよ。だから・・・僕がそうさせます。」


田山「あんたさっきから何言ってんだ？」


鹿神「僕はあなたの記憶を見る為だけにあの動作をやったと思いですか？

もうわかってるはずですよ？記憶を読み取られただけではなくもう一つ、

あなたの身におかしな事が起きている事に。」


田山「こいつが・・・死んだはずのこいつが目の前にいる事だろ！？」


田山は近くにいる須田の幽霊を指差し鹿神に訴えた。


鹿神「えぇそうです、ですが・・・もしその人がこのまま一生・・・見えたままだったら？」


田山「な・・・何をした・・・？・・・まさか。」


鹿神「・・・ええ、あなたに僕の力を少し与えました。

ただ、僕みたいに全ての霊が見えるわけでは無いですがね？」


田山「あ・・・あんた・・・。」


意味を理解した田山はわなわなと震え出した。


鹿神「まぁ、あなたが自首して全ての罪を認めれば、もしかしたら成仏してくれるかもしれませんよ？」


田山「ゆ・・・許してくれ！殺意は無かったんだ！あ・・・あれは私の・・・、

そうだ・・・心の中の悪魔がやった事なんだ！あの時だって気付いた頃にはあの子供に手を掛けていた！

無意識だったんだよ！」


鹿神「・・・それは悪魔ではありません。あなた自身がやった事です。あなたと言う名の悪魔がね？

それにねぇ田山さん・・・、殺意が無ければ人は・・・人を殺さないんですよ。」