ナニカがタリナイ

葉゚二🌙👤

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洗脳

真相

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一颯は、思い出した。
記憶の中に眠る影の行動。

影は兄を殺してない。
影を狂わせたんだ。
せっかく出来た友人がこんな意図も簡単に……

俺は久々にあれから変わったあいつに誘われた。
それは
ヤリサー

見てはいけなかった。
腰を振る見覚えのある姿。切れない糸というのは
兄そのものがここのメンバーだったから。

影自身怖くなった。
兄がここでスグリも居ない時に_____



……


あぁ、そうか


…………


こんなにも俺の兄はクズだったのか


………………



気が付いたら一颯が立っていた。

「影」

名前を呼ぶ声。
この声は10何年、聞き慣れている。
兄はおかしくなっている。







「テメェ!!」

性格が変わった。
あいつは俺の声荒らげる姿なんて知らない。
驚いている。

殴り殺したい


「クソ兄貴!!
俺の友人をこんな道に行かせやがって!」

「影?」

皆梢が怖いらしい。
影もそうだ。
催眠術かよと思う一颯は、兄に1発喰らわせた

「俺の友人と分かっててしてんなら、失せろ。
影に悪い事してタダで済むとでも思ったか?」

殴られた頬は赤く
梢は驚いていた
愛しの弟に殴られるなんて不運な男だ。
だが、暴力も影がとめた。
だから、一颯は影も消そうか悩んだことがあった。
だが、
1人の時たまたま聞いていたら影の言葉を聞いて、消すことはやめた。
そして、梢を消すことを考えたのだった。
殺せば良い……楽になれる
そう思った。



それから影を利用した復讐劇が始まった
それが、暴力ばかりしてきた男


_______一颯の存在だ。



◇◇◇_______________◇◇◇



一颯が産まれたのは、梢の暴力からだった。
怪我や、性的
全て兄によって行われた。
その度、汚れていき、家族はその凄まじさに絶句して、家族は家族で喧嘩騒動が勃発。

影は独り言の様に誰かに話しかけることが増えた。

どうしたら、兄に好かれる?

どうしたら、兄が俺を愛してくれる?

どうしたら、強くなれる?

どうしたら、普通になれる?

そう問い続け、気付いたときには、
目の前に自分よりも勇敢な人がいる感じがした。
幻覚は最終的に、一颯という存在を生んだ。
それはとても前向きに話して、
自分の頭を撫でてくれ、
抱きしめてくれた。
温もりだ

あたたかい……

「一颯、俺頑張るよ」

影は、
誰かいるという嬉しさからか涙が出た。
それから影は、暴力を振るわれても耐え続けた。
そんなボロボロで、外に出ればどうなるか。
普段隠している怪我も
飛び降りて動きが鈍った手も足も
全て見せしめてやろう

だから、俺は
フラフラと歩き、身体中の痛みを訴えていた。
歩道側を歩いていた。
みんな助けてくれない。
一颯は見ているだけしかできない。
これが暴力
……虐待

限界を迎えた時、倒れてしまった。
痛い。
怪我したところから出血をしていた。

『あんた、竜山さんの……とこの!
大丈夫かい!?』

俺のことを知っている人が居た。
近所のおばさんだった

『あちこち怪我して……誰にやられたんだい!
何時も見ていたが、今日は大丈夫なんて言わせないよ!』

心配……?
いつも心配をしていたのは影を心配してたおばさんの姿
いつもこの時間俺とよく出会って、
怪我を心配してくれていた。

『あれから外に出てないって聞いて……』

そう、おばさんは優しかった。
でももう生きてる意味は何も無かった。


「おばさん、影を……助けてくれ。」


一颯は訴えた。
そう、あの施設に梢を連れていったのは
一颯張本人だった。
影は、その日は一颯に任せていた。
前の日一颯は影に寝てて欲しいと言ったらしい
自由ではないとこの行動はできない
守らなければ!

おばさんは事実を訴えたことにより、
梢は施設へ行ったのだ。

その後家に施設の人が来て、調べられた
その時はカーペットを見られてなかったが、
今回の件はもしかしたらカーペットまで見られているのかもしれない。
その頃はまだ手紙なんて数少なかったからだ。
あることすら知らない位の量な為、
そもそもそこまで見るのだろうか
パソコン位であろうもし見られていたとしたら。

そこには暴力の証拠だけがあり、
それで捕まったのだ。
これも全て

「あっはははははははは!!!!
ざまぁみろ!!クソ兄貴!!!」

一颯が影が寝ている隙に行った証拠集めは充分だった。
笑いが止まらない。
家族はおばさんに怒られていた。
お辞儀して謝り、父は土下座していた。
なんて無様な親なんだろう。
まぁ所詮、




あの兄の駒か。




コイツらは仮面を被った見知らぬ人だ。





一颯は見詰めていた。
おばさんにはもう親は悪くないと
影は言った。
優しすぎる



『でも、……大丈夫なの?』

「兄貴が悪いから。
母さんも父さんも操られていただけだから。」

そう簡単に信頼は築けるわけが無い。

あれから親は俺を溺愛し、絆が深まった。
だが、それだけで終わりでは無い。
そんな簡単で終わらせるわけが無い。
犯罪を見て見ぬ振りをした分をし返す番だ。

俺って不運な子供だ。
なんで、こんなに悲しいの?
なんで、こんなに辛いの?
なんで、こんなに死にたいの?

これも全て、あいつ のせいだ。

俺は、退院して、部屋に戻ると、
自分の部屋の扉を親は変えてくれた。
繋がっていた部屋は鍵をかけられるように。

そこだけ代わった扉は
違和感があった。


「影」

何度も何度も辛い思いをしたのに、
助けられなかった。
やめろと言っても、影には声しか届かない。
カーペットを捲ると
赤く染まった手紙と刃物で削ったような痕跡
そして赤く染まった床がそこにあった


-梢へ
今日も痛かった。
最後は優しく抱きしめてくれた。
夢のようだった
これからも、だいすき-


そして、床には

殺す、許さない 等恐ろしい言葉だけが、書かれていた。
筆からして既に違う。
俺は床に書いた方。
手紙は影が、書いている。
少しずつ汚くなる影の字が悲しくなる。


-梢が怖い。
俺を笑う、殺す。
……死んで欲しいんだって。
今日は梢に認めて貰えるためにどうやって死のうか-


辛い。
何故我慢していたんだ。
助けてはくれない。
だから、俺に助けを求めたのか?



……もう、影には俺しかいなかった。
そうだよな。



殺さないと


消さないと…………
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