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第18章 離れ離れが寂しいのは当然ですよ⁉︎
263話 忙しい
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浮遊邸を出発して僅か10分程でムシハ連邦のエルフの村に来たエアリエルは、村人達の話をいろいろと聞いた。
ここもやはり居心地は良い。気がつけば半刻が過ぎていて、直ぐに帰ると言った手前、少し長居したなと立ち上がる。
遥か上空を流れる風に向かって、風の大精霊エアリエルはエルフの村の住民から捧げられた品々を舞い上がらせて浮遊させておく。
『皆の者、顔を出しただけというのに、我への歓迎や土産、感謝して有り難く戴く。今の外世は慌しくなっておる。暫し村に潜み不慮の事態に備えるのだ。偶に立ち寄る故、その際には同胞のアルディス達にも顔を出させよう。ではさらばだ』
「「「またのお越しをお待ちしております、エアリエル様~!」」」
村人達に笑顔で手を振り、エアリエルは浮遊邸に向けて飛び立った。
土産として貰った巨大樹の実を風の壁で包み、トップスピードで共に飛んでいく。
グルケニア帝国上空を通過中、下からの眩い光を感じてエアリエルは急ブレーキした。
『何様だ、ミフル』
『相変わらず、私には冷たいなエアリエル』
光の大精霊ミフルは、光輝く髪をなびかせ、エアリエルの前に姿をハッキリと現した。
『同じ宇宙から生まれた兄妹じゃないか』
『勝手に兄妹にするな。用が無いなら私はもう行く』
再び移動しようとすると、更にその先に一瞬でミフルが移動した。光の速さで動ける彼を振り切る事は、エアリエルでも無理だった。
『少し、話をするくらいの時間はあるだろう?それとも、急を要する用事があるのかい?』
『分からない奴だな。私は御主が嫌いだ。遠回しにそう伝えているのだが?』
『それは悲しいな。原因はやはり、私が守護を与えた人の子の振る舞いか?その件は詫びたし、大気を汚さぬ様に誓わせた。御主が王国に味方しておらぬのなら、もう何も問題あるまい?』
『その件はもう良い。大体、帝国に肩入れして敵対するなら容赦しないとまで粋っていたのはミフルだろう?それよりも、今は御主も忙しいのではないか?』
グルケニア帝国も、ラエテマ王国に侵攻中に分別の勇者の裏切りや魔人国ソードムから攻撃を受けており、国内は騒乱と混沌に飲まれているだろう。
『そうでもない。使えないと思っていた現皇帝が、思わぬところで指揮能力を発揮してな。私の契約者と連携して、混乱も魔人達も見事に抑えたからな。今や団結力が高まって、失った国力を取り戻そうと皆が頑張っている。そんな訳で、忙しい契約者は私を放ったらかしさ』
光の加護は、光そのものだけが加護ではない。エアリエルの加護が、風だけに限らず大気に関わるように、光には浄化や意気上昇といった加護もあるのだ。
少なからず、契約者たるフレイ美徳教教皇に関わる全ての者達が、その影響を受けていないとは言い切れない。
『暇なら、他の大精霊に会いに行ったらどうだ?と言っても、闇の大精霊は論外だし、土の大精霊は私と忙しいから、それ以外でな?』
『他というと、火の大精霊と水の大精霊か。どちらも気性が荒いから苦手なんだが…』
『そこまでは面倒見切れない。もう私は行くからな!』
付き合いきれないと、エアリエルは再び風に乗りミフルを置き去りにした。
今度は、ミフルは追いかけて来なかった。
『ゲーブと2人で忙しい…?気になるなぁ』
残されたミフルは、他の大精霊と会うかを考慮した後で、結局はエアリエルとゲーブが何をしようとしてるかの方が、気になって仕方がなかった。
一度帝国を見下ろし、少しくらいなら大丈夫かなと光の球体になると一瞬で消えたのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
カハピウラのコロシアムは、祭りの準備の為に出入り口は封鎖され、関係者以外は立ち入り禁止になっていた。
「おい、今年の成長具合はどうだ?間に合いそうか?」
祭りの指揮を取る人馬のコロシアム館長に、街長が尋ねる。
「う~ん、例年よりちょっと成長が遅いんですよね。間に合うには間に合うんですが、この芽を見れば充分な大きさになるかはちょっと…」
2人は、二階の観客席から見下ろしているのだが、闘技場の中央には深緑の大きな芽が出ていた。
その大きさは、高さ約140cm、葉の大きさも1枚が座布団のように大きい。
だがそれでも、例年よりは少し小さいらしい。
「おいおい、頼むよ。祭りの目玉なんだからね?日照不足や土の栄養が足りないとかが原因なの?」
「いえ、そこは全く問題無いはず。むしろ、ここに植え替える前までは活き活きしていたんです。事前の土壌チェックでは異常無かったんですけど…」
「ともかく、早急に何とかしてもらわないと。観客が冷めるのは早いのだからね?失敗は許されないよ?」
「は、はい、心得てます!」
街長の河馬人の大口を見せられ、館長は改めて事の重大さを思い知らされる。
毎年恒例の祭りではあるが、1年毎に開催するコロシアムが変わる。
これは、将軍が新たに誕生した場所が選ばれる事が多く、今年はバンドウが新たに将軍に選ばれたので、この街が開催地に選ばれた。
街長としては、祭りの成功の有無が估券に関わるのだ。
「ん~、しかし、どうしたものか…」
街長が帰った後、館長は芽を眺めながら考えていた。
そこへ、飼育担当の職員が水属性魔法のウォータを、離れた位置から飛ばして水やりを始めた。
「…。ハッ!そうだ、水に含まれる魔力が足りないのかもしれない!」
この芽は通常の水では満足できない可能性がある。そう考えた館長は、急いで魔道具屋に走った。
パガヤ国では、あまり魔法は重宝されていない。故に魔法を鍛え上げている亜人は皆無で、せいぜい生活に使う程度でしか考えていない。
ただ、水属性魔法は割と需要がある為、魔道具屋には帝国から流れてきた魔石が売られている。
「店主、その不思議石をありったけくれ!」
「毎度!全部とはまた物入りですね。プールでも作ったんですかい?」
「ただの水撒き用だ」
「へ?水撒き?」
「いいから早く用意してくれ」
店にあった箱一杯のウォータの魔石を、館長は直ぐにコロシアムに運んだ。
「おい、君。アレへの水撒きはこれを使いたまえ」
飼育担当の職員に魔石の箱を手渡すと、明らかに引いているのが分かる。
おおかた、魔石自体にお金を払うのを馬鹿げていると思っているのだろう。
職員は、先程と同様に離れた位置から魔石による放水を開始した。
「う、うわぁ⁉︎」
魔石のウォータを浴びた芽が、突然地中から蔓を出して職員の魔石を掴んだのだ。
驚きのあまり、持っていた魔石を落とすと、蔓は魔石を巻き取り地中に引き込んだ。
「ま、魔石自らを欲していたか…」
「ど、どうします?」
「かまわん、箱ごと置いてやれ」
言われた通りに箱を置くと、4、5本の蔓が瞬く間に魔石を掴み地中へと引きずり込んだ。
「おお、これで元気になりそうだ」
芽はどうやら魔力を欲していたようだ。成長が遅れていた原因がこれなら、問題解決となるわけだが…
「わ、わぁっ⁉︎一杯出て来たっ⁉︎」
蔓が更に出てきて、辺りに魔石がないかを探っている。
一目散に逃げ出した職員は、半ベソになりながら館長にしがみつく。
「ええぃ、落ち着け!」
「そんなこと言ったって、S級の魔物なんですよ⁉︎ビビるなって言う方が無理ですよ!」
「むぅ、それもそうか…」
ニョキニョキと地面から蔓は出て、辺りを伺っている様にも見える。
「仕方ない。次からの水撒きは中止して、水の魔石を撒くとしよう」
出費は増えるが、今は成長を間に合わせるのが最重要だ。
「この分だと、例年より凄い奴に育つかもな」
「だ、大丈夫なんですか?成長しすぎて早く出でもしたら…」
「心配いらん。マンドラゴラ水も充分な数を揃えている。…だが、そうだな。念のために防護結界も早めに張っておけ」
万が一のことを考えて、観客席に幾重にも防護結界を急がせることにした。
「細心の注意が必要だからな。このS級魔物【食人植物】は、いくらS級冒険者でも、準備を怠って挑むとあっという間に食われる」
通常よりも小さいと感じていた芽が、今や葉の数が増えていることに、成長速度が増したことを館長は確信したのだった。
ここもやはり居心地は良い。気がつけば半刻が過ぎていて、直ぐに帰ると言った手前、少し長居したなと立ち上がる。
遥か上空を流れる風に向かって、風の大精霊エアリエルはエルフの村の住民から捧げられた品々を舞い上がらせて浮遊させておく。
『皆の者、顔を出しただけというのに、我への歓迎や土産、感謝して有り難く戴く。今の外世は慌しくなっておる。暫し村に潜み不慮の事態に備えるのだ。偶に立ち寄る故、その際には同胞のアルディス達にも顔を出させよう。ではさらばだ』
「「「またのお越しをお待ちしております、エアリエル様~!」」」
村人達に笑顔で手を振り、エアリエルは浮遊邸に向けて飛び立った。
土産として貰った巨大樹の実を風の壁で包み、トップスピードで共に飛んでいく。
グルケニア帝国上空を通過中、下からの眩い光を感じてエアリエルは急ブレーキした。
『何様だ、ミフル』
『相変わらず、私には冷たいなエアリエル』
光の大精霊ミフルは、光輝く髪をなびかせ、エアリエルの前に姿をハッキリと現した。
『同じ宇宙から生まれた兄妹じゃないか』
『勝手に兄妹にするな。用が無いなら私はもう行く』
再び移動しようとすると、更にその先に一瞬でミフルが移動した。光の速さで動ける彼を振り切る事は、エアリエルでも無理だった。
『少し、話をするくらいの時間はあるだろう?それとも、急を要する用事があるのかい?』
『分からない奴だな。私は御主が嫌いだ。遠回しにそう伝えているのだが?』
『それは悲しいな。原因はやはり、私が守護を与えた人の子の振る舞いか?その件は詫びたし、大気を汚さぬ様に誓わせた。御主が王国に味方しておらぬのなら、もう何も問題あるまい?』
『その件はもう良い。大体、帝国に肩入れして敵対するなら容赦しないとまで粋っていたのはミフルだろう?それよりも、今は御主も忙しいのではないか?』
グルケニア帝国も、ラエテマ王国に侵攻中に分別の勇者の裏切りや魔人国ソードムから攻撃を受けており、国内は騒乱と混沌に飲まれているだろう。
『そうでもない。使えないと思っていた現皇帝が、思わぬところで指揮能力を発揮してな。私の契約者と連携して、混乱も魔人達も見事に抑えたからな。今や団結力が高まって、失った国力を取り戻そうと皆が頑張っている。そんな訳で、忙しい契約者は私を放ったらかしさ』
光の加護は、光そのものだけが加護ではない。エアリエルの加護が、風だけに限らず大気に関わるように、光には浄化や意気上昇といった加護もあるのだ。
少なからず、契約者たるフレイ美徳教教皇に関わる全ての者達が、その影響を受けていないとは言い切れない。
『暇なら、他の大精霊に会いに行ったらどうだ?と言っても、闇の大精霊は論外だし、土の大精霊は私と忙しいから、それ以外でな?』
『他というと、火の大精霊と水の大精霊か。どちらも気性が荒いから苦手なんだが…』
『そこまでは面倒見切れない。もう私は行くからな!』
付き合いきれないと、エアリエルは再び風に乗りミフルを置き去りにした。
今度は、ミフルは追いかけて来なかった。
『ゲーブと2人で忙しい…?気になるなぁ』
残されたミフルは、他の大精霊と会うかを考慮した後で、結局はエアリエルとゲーブが何をしようとしてるかの方が、気になって仕方がなかった。
一度帝国を見下ろし、少しくらいなら大丈夫かなと光の球体になると一瞬で消えたのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
カハピウラのコロシアムは、祭りの準備の為に出入り口は封鎖され、関係者以外は立ち入り禁止になっていた。
「おい、今年の成長具合はどうだ?間に合いそうか?」
祭りの指揮を取る人馬のコロシアム館長に、街長が尋ねる。
「う~ん、例年よりちょっと成長が遅いんですよね。間に合うには間に合うんですが、この芽を見れば充分な大きさになるかはちょっと…」
2人は、二階の観客席から見下ろしているのだが、闘技場の中央には深緑の大きな芽が出ていた。
その大きさは、高さ約140cm、葉の大きさも1枚が座布団のように大きい。
だがそれでも、例年よりは少し小さいらしい。
「おいおい、頼むよ。祭りの目玉なんだからね?日照不足や土の栄養が足りないとかが原因なの?」
「いえ、そこは全く問題無いはず。むしろ、ここに植え替える前までは活き活きしていたんです。事前の土壌チェックでは異常無かったんですけど…」
「ともかく、早急に何とかしてもらわないと。観客が冷めるのは早いのだからね?失敗は許されないよ?」
「は、はい、心得てます!」
街長の河馬人の大口を見せられ、館長は改めて事の重大さを思い知らされる。
毎年恒例の祭りではあるが、1年毎に開催するコロシアムが変わる。
これは、将軍が新たに誕生した場所が選ばれる事が多く、今年はバンドウが新たに将軍に選ばれたので、この街が開催地に選ばれた。
街長としては、祭りの成功の有無が估券に関わるのだ。
「ん~、しかし、どうしたものか…」
街長が帰った後、館長は芽を眺めながら考えていた。
そこへ、飼育担当の職員が水属性魔法のウォータを、離れた位置から飛ばして水やりを始めた。
「…。ハッ!そうだ、水に含まれる魔力が足りないのかもしれない!」
この芽は通常の水では満足できない可能性がある。そう考えた館長は、急いで魔道具屋に走った。
パガヤ国では、あまり魔法は重宝されていない。故に魔法を鍛え上げている亜人は皆無で、せいぜい生活に使う程度でしか考えていない。
ただ、水属性魔法は割と需要がある為、魔道具屋には帝国から流れてきた魔石が売られている。
「店主、その不思議石をありったけくれ!」
「毎度!全部とはまた物入りですね。プールでも作ったんですかい?」
「ただの水撒き用だ」
「へ?水撒き?」
「いいから早く用意してくれ」
店にあった箱一杯のウォータの魔石を、館長は直ぐにコロシアムに運んだ。
「おい、君。アレへの水撒きはこれを使いたまえ」
飼育担当の職員に魔石の箱を手渡すと、明らかに引いているのが分かる。
おおかた、魔石自体にお金を払うのを馬鹿げていると思っているのだろう。
職員は、先程と同様に離れた位置から魔石による放水を開始した。
「う、うわぁ⁉︎」
魔石のウォータを浴びた芽が、突然地中から蔓を出して職員の魔石を掴んだのだ。
驚きのあまり、持っていた魔石を落とすと、蔓は魔石を巻き取り地中に引き込んだ。
「ま、魔石自らを欲していたか…」
「ど、どうします?」
「かまわん、箱ごと置いてやれ」
言われた通りに箱を置くと、4、5本の蔓が瞬く間に魔石を掴み地中へと引きずり込んだ。
「おお、これで元気になりそうだ」
芽はどうやら魔力を欲していたようだ。成長が遅れていた原因がこれなら、問題解決となるわけだが…
「わ、わぁっ⁉︎一杯出て来たっ⁉︎」
蔓が更に出てきて、辺りに魔石がないかを探っている。
一目散に逃げ出した職員は、半ベソになりながら館長にしがみつく。
「ええぃ、落ち着け!」
「そんなこと言ったって、S級の魔物なんですよ⁉︎ビビるなって言う方が無理ですよ!」
「むぅ、それもそうか…」
ニョキニョキと地面から蔓は出て、辺りを伺っている様にも見える。
「仕方ない。次からの水撒きは中止して、水の魔石を撒くとしよう」
出費は増えるが、今は成長を間に合わせるのが最重要だ。
「この分だと、例年より凄い奴に育つかもな」
「だ、大丈夫なんですか?成長しすぎて早く出でもしたら…」
「心配いらん。マンドラゴラ水も充分な数を揃えている。…だが、そうだな。念のために防護結界も早めに張っておけ」
万が一のことを考えて、観客席に幾重にも防護結界を急がせることにした。
「細心の注意が必要だからな。このS級魔物【食人植物】は、いくらS級冒険者でも、準備を怠って挑むとあっという間に食われる」
通常よりも小さいと感じていた芽が、今や葉の数が増えていることに、成長速度が増したことを館長は確信したのだった。
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