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第6章 味方は選べと言われたよ⁈
080話 紅月神フレイア
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銀世界。それは見渡す限りの風景が、雪景色によって白一色に染まってしまったもの。
しかし、そんな表現では今見えている世界は言い表わせないと理解している。
音も影もない。おそらくは時間も存在していないかもしれない。
『ウフフ、ようやく来たわね、私の愛しい子達』
突然、女性の声が念話のように頭に直接入って来る。声の在り処を探して見回すと、遥か真上にポツンと建物が浮かんでいる。
いや、自分が逆さに浮かんでいたようだ。ゆっくりと体が下降し始め、その建物へと近付いていく。
地面すれすれまで来たところで体が反転して、地面に足が着く。
目前には、この世の者とは思えない程に綺麗な女性が石の玉座に座っている。
(この人は見た事ある。ある?)
思考が割れたように頭に浮かんでくる。
『まだ混乱しているようね。これをご覧なさい』
彼女が手をかざすと、水の鏡が現れて私の前で止まった。
(あれ?私がカオリ(篠崎)さんになってる⁈)
『呼び出したのは色欲王だけのつもりでしたが、素質があった彼女まで巻き込んでしまいましたね』
(あの、もしかしてフレイア様ですか?)
(あっ、確かにフレイア大罪教団の協会の女神像と瓜二つだわ!)
『ウフフ、そうですね。我が子達にはそう呼ばれています。そして、愛しい色欲の子よ。貴女が、この地に訪れた最後の魔王です』
(最後?)
(ひょっとして、アラヤ君もここに⁈)
『ええ、暴食の子は早いうちに訪れました。あの時は兄も居合わせたから、御話はできなかったけれど。他の子達も次々と快楽を受け入れ、この場所にたどり着いた。残すは貴女だけでした』
(快楽に落ちる事で、この場所へと繋がって?)
『その通りです。初めて欲望の快楽を体験した時に、この地へと訪れるようにしてあるの。これから先、快楽を受け入れなければ、貴女達は生き残れない。魔王として更なる高みに到達する為には、欲望を求めねばならないのです』
女神は2人の体(魂)に優しく触れた。その触れた箇所から、魔王だった者達の記憶や生涯の情報が流れ込んでくる。
(ああっ⁉︎)
『安心して。その辛い最後を迎えた者達の無念や苦痛も、この世界から出れば記憶には残らないわ。ただ、魂に刻まれるだけ。彼等のように、欲望に飲まれ過ぎても駄目よ。欲望は、生の活力源であり、死に抗う力。その量を間違えてしまうと体は崩壊してしまうから』
(必要だけど、溺れるなとは難しくはありませんか?)
『そう。だから仲間を集めなさい。その欲望を抑制できる仲間を。しかし、しかと選びなさい。優しい隣人が必ずしも味方とは限りません』
(アラヤ君、暴食王の事をおっしゃっているのですか?)
『いいえ、そうではありません。これは全ての子に言える事なのです。強欲の素質を持ちし子よ、貴女の働きがあったからこそ、あの子も成長したのです。色欲の子よ、貴女も彼女のような者を得るのです。さすれば魔王の高みへと飛躍するのでしょう』
(フレイア様、彼女の飛躍を望むのであれば、彼女に掛かる死の呪いを解呪して頂けませんか?)
『それはできません。私とフレイの間には、子供達に恩恵以外に力を使ってはならないと決めたルールがあります。残念ですが、それも貴女が選んだ結果なのです。事実を受け止め、前へと進みなさい』
段々と女神の声が遠くに聞こえ始め、自分達もまた浮上し始めた事に気付く。まだ話しを聞いてほしいと、必死にもがくが距離は縮まらず、女神の姿は点となり消えた。
『貴女達が残す軌跡に、幸多からん事を願います…』
その言葉を最後に、アヤコは目を覚ました。
何故か、部屋の天井がとても近く感じる。先程までどこか広い場所に居たような…?
「あっ、アヤコさん、起きたんだね?おはよう。と言っても、もう2時なんだけどね」
「えっ?そんなに寝てたんですか?」
ガバッと起き上がり、辺りを見回すと、部屋にはサナエちゃんとクララが居て、アラヤの魔鉱石作りの手伝いをしている。
「きっと疲れてたんだよ。昨日も、この表作りに夜中にカオリさんの所に行ったんでしょ?」
「カオリさん…、はい、そうでしたね。確か、2時頃には検証が終わり、部屋に帰り寝たんですけど…カオリさんは、起きてるんですか?」
「それが、今日は全然起きないんだよね。まさか本当に死んでるなんて事は無いと思う。…ちょっと分からないんだけどね。クララ、様子を見に行ってくれる?」
「うん、分かった」
扉を前足で開けてサッと廊下に駆けていく。すると廊下から叫び声が上がった。
あ、従業員に見つかったかな?
マズイと思い、アラヤ達も廊下に出ると、クララに驚いて腰を抜かしているカオリさんが居た。そういえば、初対面だったね。
「カオリさん、大丈夫だよ。この子はクララ。俺達の仲間だから」
「もう!いきなり現れたから驚いたわ!食べられるかと思ったじゃない」
クララが、ヘタリ込むカオリの顔をペロリと舐める。
「昨日、一緒に、寝てたじゃない」
「昨日?……あれ?そういえば、獣耳美少女が昨日寝てたような…?」
「それ、私」
クララが、いきなりその場で人狼へと姿を変える。
「「うわぁぁぁっ⁉︎」」
突然現れたほぼ裸の姿に、アラヤとカオリは叫び声を上げた。ため息をついて、アヤコがクララにシーツを纏わせる。
「ほらね?こうやってアラヤ君が驚くから、クララは一緒には寝れないの」
「ええっ⁉︎ご主人様は、人狼の私はお嫌いなのですか⁈」
ショックを受けるクララ。いや、目のやり場に困るだけなんだけど、それ以上に隣のサナエさんのクララの胸に対する睨みが怖い。
「く、クララ、とにかく銀狼に戻って。人が多い場所では人狼は控えてって言っただろ?」
「…はい、ご主人様…」
クララはしょんぼりして、再び銀狼の姿に戻る。カオリさんも、驚きで眼鏡が少しずれてしまってるよ。
「クララには、普段から中に着替えを入れたバックパックを背負わせる必要があるね」
「そうですね。それなら、今から下のバルグ商会からサイズの合う服を買って来ましょうか。サナエちゃんも行くでしょう?」
「ええっ、私も?」
「コーデネートは、サナエちゃんの方が上手いじゃない」
「うう、分かったわよ」
サナエさんは、乗り気じゃないが渋々引き受ける。
「じゃあ、はい、お金ね。2人も必要なら少し買ってもいいからね?」
亜空間収納から、お金の入った巾着袋を取り出してサナエさんに手渡す。
「うん、ありがと。さぁ、行きましょうか」
「ご主人様、気に入る服、買う」
「カオリさんも行きましょう?着替えがあまり無いでしょう?」
サナエさんに誘われて、カオリさんは戸惑う。王宮から運んだ木箱の中に、少しは彼女の着替えが入っていた。しかし、やはり女性は衣服は多く欲しいものだ。
「私達の旦那さんは、それくらいは奢ってくれるわよ?」
「へ?だ、旦那さん⁈」
「ああ、言ってなかったわね。アラヤは、私とアヤと結婚してるのよ」
「ええええええっ‼︎⁉︎」
彼女の驚きの声に、周りも驚く。そんなに意外だっただろうか?
「け、け、結婚って!まだ私達、17だよ⁈」
「この世界では、15歳から結婚できるんですよ。従って、大丈夫です。因みに、元貴族という形ですので、一夫多妻も認められてます」
2人は、左手の薬指にある指輪を見せる。カオリはワナワナと震えて、アラヤの肩を掴んで揺さぶる。
「貴方は何を考えてるの⁈普通、ラノベじゃ主人公は周りの好意に鈍感で、勘違いでモヤモヤするのが定番でしょうに!何、簡単に手を出しちゃってるのよ⁈にいやはそれでも、ラノベ好きなの⁉︎」
「いやいや、言ってる意味分からないよ⁉︎俺はラノベの主人公じゃないし、鈍感も何も、逆プロポーズだからね⁈好意に気付かないわけないでしょ⁈」
掴んでいた両手を離したカオリさんは、アヤコさん達の元に駆け寄った。
「詳しく聞かせてくれる?」
鼻息荒く詰め寄るカオリさんに、サナエさんはたじろぎ後退りする。何故かクララも鼻息が荒くなっている。
「お話は、買い物しながらにしましょう?」
冷静な態度のアヤコさんがそう言って、サナエさん達は一階へと降りて行った。残されたアラヤは、下でどんな話がなされるのか、不安しか湧いてこなかった。
しかし、そんな表現では今見えている世界は言い表わせないと理解している。
音も影もない。おそらくは時間も存在していないかもしれない。
『ウフフ、ようやく来たわね、私の愛しい子達』
突然、女性の声が念話のように頭に直接入って来る。声の在り処を探して見回すと、遥か真上にポツンと建物が浮かんでいる。
いや、自分が逆さに浮かんでいたようだ。ゆっくりと体が下降し始め、その建物へと近付いていく。
地面すれすれまで来たところで体が反転して、地面に足が着く。
目前には、この世の者とは思えない程に綺麗な女性が石の玉座に座っている。
(この人は見た事ある。ある?)
思考が割れたように頭に浮かんでくる。
『まだ混乱しているようね。これをご覧なさい』
彼女が手をかざすと、水の鏡が現れて私の前で止まった。
(あれ?私がカオリ(篠崎)さんになってる⁈)
『呼び出したのは色欲王だけのつもりでしたが、素質があった彼女まで巻き込んでしまいましたね』
(あの、もしかしてフレイア様ですか?)
(あっ、確かにフレイア大罪教団の協会の女神像と瓜二つだわ!)
『ウフフ、そうですね。我が子達にはそう呼ばれています。そして、愛しい色欲の子よ。貴女が、この地に訪れた最後の魔王です』
(最後?)
(ひょっとして、アラヤ君もここに⁈)
『ええ、暴食の子は早いうちに訪れました。あの時は兄も居合わせたから、御話はできなかったけれど。他の子達も次々と快楽を受け入れ、この場所にたどり着いた。残すは貴女だけでした』
(快楽に落ちる事で、この場所へと繋がって?)
『その通りです。初めて欲望の快楽を体験した時に、この地へと訪れるようにしてあるの。これから先、快楽を受け入れなければ、貴女達は生き残れない。魔王として更なる高みに到達する為には、欲望を求めねばならないのです』
女神は2人の体(魂)に優しく触れた。その触れた箇所から、魔王だった者達の記憶や生涯の情報が流れ込んでくる。
(ああっ⁉︎)
『安心して。その辛い最後を迎えた者達の無念や苦痛も、この世界から出れば記憶には残らないわ。ただ、魂に刻まれるだけ。彼等のように、欲望に飲まれ過ぎても駄目よ。欲望は、生の活力源であり、死に抗う力。その量を間違えてしまうと体は崩壊してしまうから』
(必要だけど、溺れるなとは難しくはありませんか?)
『そう。だから仲間を集めなさい。その欲望を抑制できる仲間を。しかし、しかと選びなさい。優しい隣人が必ずしも味方とは限りません』
(アラヤ君、暴食王の事をおっしゃっているのですか?)
『いいえ、そうではありません。これは全ての子に言える事なのです。強欲の素質を持ちし子よ、貴女の働きがあったからこそ、あの子も成長したのです。色欲の子よ、貴女も彼女のような者を得るのです。さすれば魔王の高みへと飛躍するのでしょう』
(フレイア様、彼女の飛躍を望むのであれば、彼女に掛かる死の呪いを解呪して頂けませんか?)
『それはできません。私とフレイの間には、子供達に恩恵以外に力を使ってはならないと決めたルールがあります。残念ですが、それも貴女が選んだ結果なのです。事実を受け止め、前へと進みなさい』
段々と女神の声が遠くに聞こえ始め、自分達もまた浮上し始めた事に気付く。まだ話しを聞いてほしいと、必死にもがくが距離は縮まらず、女神の姿は点となり消えた。
『貴女達が残す軌跡に、幸多からん事を願います…』
その言葉を最後に、アヤコは目を覚ました。
何故か、部屋の天井がとても近く感じる。先程までどこか広い場所に居たような…?
「あっ、アヤコさん、起きたんだね?おはよう。と言っても、もう2時なんだけどね」
「えっ?そんなに寝てたんですか?」
ガバッと起き上がり、辺りを見回すと、部屋にはサナエちゃんとクララが居て、アラヤの魔鉱石作りの手伝いをしている。
「きっと疲れてたんだよ。昨日も、この表作りに夜中にカオリさんの所に行ったんでしょ?」
「カオリさん…、はい、そうでしたね。確か、2時頃には検証が終わり、部屋に帰り寝たんですけど…カオリさんは、起きてるんですか?」
「それが、今日は全然起きないんだよね。まさか本当に死んでるなんて事は無いと思う。…ちょっと分からないんだけどね。クララ、様子を見に行ってくれる?」
「うん、分かった」
扉を前足で開けてサッと廊下に駆けていく。すると廊下から叫び声が上がった。
あ、従業員に見つかったかな?
マズイと思い、アラヤ達も廊下に出ると、クララに驚いて腰を抜かしているカオリさんが居た。そういえば、初対面だったね。
「カオリさん、大丈夫だよ。この子はクララ。俺達の仲間だから」
「もう!いきなり現れたから驚いたわ!食べられるかと思ったじゃない」
クララが、ヘタリ込むカオリの顔をペロリと舐める。
「昨日、一緒に、寝てたじゃない」
「昨日?……あれ?そういえば、獣耳美少女が昨日寝てたような…?」
「それ、私」
クララが、いきなりその場で人狼へと姿を変える。
「「うわぁぁぁっ⁉︎」」
突然現れたほぼ裸の姿に、アラヤとカオリは叫び声を上げた。ため息をついて、アヤコがクララにシーツを纏わせる。
「ほらね?こうやってアラヤ君が驚くから、クララは一緒には寝れないの」
「ええっ⁉︎ご主人様は、人狼の私はお嫌いなのですか⁈」
ショックを受けるクララ。いや、目のやり場に困るだけなんだけど、それ以上に隣のサナエさんのクララの胸に対する睨みが怖い。
「く、クララ、とにかく銀狼に戻って。人が多い場所では人狼は控えてって言っただろ?」
「…はい、ご主人様…」
クララはしょんぼりして、再び銀狼の姿に戻る。カオリさんも、驚きで眼鏡が少しずれてしまってるよ。
「クララには、普段から中に着替えを入れたバックパックを背負わせる必要があるね」
「そうですね。それなら、今から下のバルグ商会からサイズの合う服を買って来ましょうか。サナエちゃんも行くでしょう?」
「ええっ、私も?」
「コーデネートは、サナエちゃんの方が上手いじゃない」
「うう、分かったわよ」
サナエさんは、乗り気じゃないが渋々引き受ける。
「じゃあ、はい、お金ね。2人も必要なら少し買ってもいいからね?」
亜空間収納から、お金の入った巾着袋を取り出してサナエさんに手渡す。
「うん、ありがと。さぁ、行きましょうか」
「ご主人様、気に入る服、買う」
「カオリさんも行きましょう?着替えがあまり無いでしょう?」
サナエさんに誘われて、カオリさんは戸惑う。王宮から運んだ木箱の中に、少しは彼女の着替えが入っていた。しかし、やはり女性は衣服は多く欲しいものだ。
「私達の旦那さんは、それくらいは奢ってくれるわよ?」
「へ?だ、旦那さん⁈」
「ああ、言ってなかったわね。アラヤは、私とアヤと結婚してるのよ」
「ええええええっ‼︎⁉︎」
彼女の驚きの声に、周りも驚く。そんなに意外だっただろうか?
「け、け、結婚って!まだ私達、17だよ⁈」
「この世界では、15歳から結婚できるんですよ。従って、大丈夫です。因みに、元貴族という形ですので、一夫多妻も認められてます」
2人は、左手の薬指にある指輪を見せる。カオリはワナワナと震えて、アラヤの肩を掴んで揺さぶる。
「貴方は何を考えてるの⁈普通、ラノベじゃ主人公は周りの好意に鈍感で、勘違いでモヤモヤするのが定番でしょうに!何、簡単に手を出しちゃってるのよ⁈にいやはそれでも、ラノベ好きなの⁉︎」
「いやいや、言ってる意味分からないよ⁉︎俺はラノベの主人公じゃないし、鈍感も何も、逆プロポーズだからね⁈好意に気付かないわけないでしょ⁈」
掴んでいた両手を離したカオリさんは、アヤコさん達の元に駆け寄った。
「詳しく聞かせてくれる?」
鼻息荒く詰め寄るカオリさんに、サナエさんはたじろぎ後退りする。何故かクララも鼻息が荒くなっている。
「お話は、買い物しながらにしましょう?」
冷静な態度のアヤコさんがそう言って、サナエさん達は一階へと降りて行った。残されたアラヤは、下でどんな話がなされるのか、不安しか湧いてこなかった。
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