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ファイクの日常 ③
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結局、モティス神父に迎えを頼まれたわけだが、彼等は王都の西門入り口町に到着しているらしい。
教会のある郊外よりではあるけれど、王都は壁内地に入ってからも広く、都までの距離はある。
この地へ初めて来た者達だと、人混みで迷うことは先ず間違いないだろう。
西門入り口町に着いたファイクは、連絡を寄越した宿屋【3匹の三毛猫亭】へと向かった。
「おっと、大人しくしていてくれよ?」
今、腰には蔓で作った籠をぶら下げている。中には岩蜥蜴の赤ちゃんが目隠しした状態で入っている。
目隠しは、もう手遅れかもしれないけど、一応、親としての刷り込みを警戒してだ。テイムがやり辛くなるから売り物としての価値が下がるからね。
「できれば、先にテイマーギルドに寄りたかったけど…」
朝方のギルドは、テイマーギルドに関わらず何処も混雑している。
とてもじゃないが、雑踏と騒音に僕が耐えられそうにない。
この希少な岩蜥蜴を売るのは、神父の知人を教会に送り届けてからにしよう。
【3匹の三毛猫亭】
着いてみれば、当の宿屋は割と古い建物だけど、人の出入りが多く割と繁盛している様だ。
僕が迎えに来る事となった事は、モティス神父が連絡した筈だけど。
店の二段屋根の軒先を見上げると、書簡筒をぶら下げた伝書燕が屯している。
全ての燕の書簡の蓋は開いているので、連絡は来ている筈だ。
「えっと、確か人数は3人で、見た目は…」
モティス神父から教えられた訪問者の容姿を探していると、一際大きく声が僕へと向けられた。
「あっ‼︎あの人だよ、お父さん‼︎顔だけコウモリの人‼︎」
「ミーナ、人前でそんな大きな声を出すんじゃありません」
どうやら、迎えに来た僕の特徴を聞いていた彼等の方が、早く見つけれたようだ。
「お待たせしました。モティス神父の代わりでお迎えに参りました、ファイクと申します。…ファーデン様一家でお間違いないですか?」
「ああ、そうだよ。私がファーデンだ。事前に連絡も無い急な来訪で、誠にすまないと思っている」
ファーデンと名乗る父親らしき男性は、服装は至って普通ではあるが、立ち居振る舞いに気品を感じる。
もしかしたら、それなりの地位のある人物かもしれない。
「妻のミーリアです。この子はミーナ。今日一日、案内をよろしくお願いします」
「あ、はい。…え?」
おっとり笑顔の美人の母親と、その背に身を隠す少女。
母親に注意されたばかりで、少女はやや落ち込んでいる。
思わず返事してしまったが、今、今日一日の案内って言ったよね?
「すまないね。せっかくだし、モティスの所には、王都の各所を見学してから向かいたいんだよ。彼も、午前中は用事が入っているらしいからね」
ええ…、一日中相手にするなんて聞いてないよ。
自分の用事はテイマーギルドに寄るくらいだけど、1人でゆっくりしたかったんだよね。
「…私、お人形さんのお店、見たい。…ダメですか?」
母親を盾にしながら、少女が哀しそうな視線を向けてくる。
これは、断れないよなぁ。
「…。お人形でしたら、最近、人気があるお店を知っています。案内できますよ?」
「やったぁ!ね、ね?お父さん、お母さん、良いでしょう?」
「まぁ、仕方ないな」
両親の袖を掴み甘える彼女に、2人共にデレデレとした表情で頷く。
口ではああ言っているけど、これはだいぶ甘やかしているな。
「もちろん、君の用事もあるだろうから、それを優先しても構わない。頼めるかね?」
こう下手にでられると、用事も後回しにするべきだなぁ。
チラッと腰にある籠を確認するけど、大人しくしている。
耳を澄ませば微かに寝息が聞こえた。しばらくは大丈夫かな。
「はい、大丈夫です。朝食はお済みですか?お済みでしたら、さっそく繁華街へと案内しますが?」
「ああ、頼むよ」
こうして、ファイクは3人を連れて商店巡りを行うこととなった。
普段、ファイク自身は来る事は無い店が多いのだが、話し声を聞いての情報収集はお手のものだ。
知識としての、トレンドは把握しているのだ。
「いやぁ、良い店を紹介してくれた。ミーナも満足したようだ」
ウサギの人形を嬉しそうに抱きしめる娘に、ファーデンも機嫌良くしている。
その後は、彼が希望した器具店を巡り、それなりに高級な(庶民では割と利用しない)食事処へと案内した。
もちろん、奢っていただいた。自分でも払えたけど、好意を無下にしてはいけないからね?
匂いで目覚めたのか、白蜥蜴が動きだしたので、細かく砕いた鉱石を餌として籠に入れると、大人しく食べていた。
「ファイク君、先程から周りから聞こえる祭りとは何の事かね?」
確かに、今日は至る所で共通の話題が聴こえていた。
「えっと、祭りというのは、建国祭の事ですね。王国建国500年の記念として、今年は異世界人を召喚するらしいと噂されているようです」
「ほぉ、異世界人召喚かね。西の帝国や聖王国等では、割と頻繁に召喚が行われているらしいが、確かにこの王国では話題になっていなかったな」
この王国では、異世界人召喚は実に200年ぶりとなる。
「召喚に掛かる費用等が、割に合わないと噂されていましたからね」
理由は諸説あるが、最も噂されているのが、異世界人による文明開花の恩恵が少なかったからだと言われている。
その他にも、他国では異世界人の暴動で国が傾きかけたとも噂されていた。
昔事の噂なので真相は分からない。
「ほう。それでは滞在中に、貴重な体験ができそうだな」
「まぁ、毎10年周期である建国祭だけでも、充分に楽しめると思いますよ」
ファイク自身、田舎から王都に上都したのが10年前くらいで、その祭りの盛況ぶりに大変苦しんだものだ。
食事を終えて、ようやく彼等を教会へと案内することができた。
「此処に彼が?」
「ええ。呼んできますね」
ファイクが神父を呼ぼうと教会に入ると、丁度奥の司祭室から3人の司祭らしき者達が出て来た。
「それでは後日、お迎えに上がります」
司祭達がモティス神父に頭を下げて、こちらへとやって来た。
「……」
どう見ても、身なりは3人共にモティス神父よりも高位な司祭に見えるんだけど。
道を避けて頭を下げていると、通り際にボソリと誰かの小声が聞こえた。
「…ったく、面倒な…」
やや不機嫌そうな印象を残して、彼等は教会から去って行った。
「おや、待たせましたかね?」
ファイクに気付いた神父が、いつもの笑顔でやって来た。
「いえ、丁度今、帰って来たところです。彼等を中へ呼んで良いですか?」
「ええ、お願いします」
外で待機していたファーデン一家を教会へと招き入れ、ファイクはようやく依頼から開放された。
彼等にどんな繋がりがあるかは分からないけど、僕には関係無いことだ。
「さぁ、やっと君をギルドに渡しに行ける」
籠の中を覗き込むと、白蜥蜴は無防備にもお腹を上に見せた状態で寝ている。
お腹を指でプニっと突きたくなるなぁ。
「何を見ているの?」
振り向くと、興味津々にミーナが覗き込んできた。
「な、何でもないよ?」
「え~っ、今ニヤニヤしてたじゃない。何でもないなら、見せて?」
白蜥蜴に気を取られて、うっかり彼女の接近に気付けなかった。
「に、ニヤけてなんかないよ?本当に、何でもないったら」
「ん~、その籠が怪しい~」
それでもミーナは、ウサギの人形を抱えながらジリジリと近寄って来る。
この子、僕に慣れるのが早くないか?
人間が、亜人とは直ぐに仲良くなれないのが世間一般の常識だ。
その根底には、亜人はやはり人間とは異なる事を無意識にも理解しているからだ。
「ねぇ~、見せてよ~。少しなら、ウサギの人形を触っても良いから~」
「わ、分かった。見せるよ」
時間は少なくとも、面倒を見た彼女を今更突き放すこともできなく、彼女の押しに結果的には折れることになった。
「わぁ~っ、可愛いい~。この子、何ていうお名前なの?」
「名前は無いよ。この子は今から売るつもりだから…」
「えーっ⁉︎可哀想!それなら、私が飼う!」
「いや、ダメだよ。この子はきっと高値で売れるから。君のお小遣いやワガママでは買えないよ?」
これは決して、手放したくなくなったとか、そんなんじゃない。
この子ならきっと、金貨10枚くらいの高値がつく気がしてきたのだ。多分…。
「お父さんにお願いしてくる‼︎」
ミーナはミミタンを僕に無理矢理押し渡すと、教会内に駆けて行った。
「…なんだよ。…まるで僕が悪いみたいじゃないか」
白蜥蜴は、未だに腹をプクプクと膨らませて呑気に寝ている。
今まで通り、ただの副収入として考えていたのに、ファイクの心はモヤモヤと曇っていく一方だった。
教会のある郊外よりではあるけれど、王都は壁内地に入ってからも広く、都までの距離はある。
この地へ初めて来た者達だと、人混みで迷うことは先ず間違いないだろう。
西門入り口町に着いたファイクは、連絡を寄越した宿屋【3匹の三毛猫亭】へと向かった。
「おっと、大人しくしていてくれよ?」
今、腰には蔓で作った籠をぶら下げている。中には岩蜥蜴の赤ちゃんが目隠しした状態で入っている。
目隠しは、もう手遅れかもしれないけど、一応、親としての刷り込みを警戒してだ。テイムがやり辛くなるから売り物としての価値が下がるからね。
「できれば、先にテイマーギルドに寄りたかったけど…」
朝方のギルドは、テイマーギルドに関わらず何処も混雑している。
とてもじゃないが、雑踏と騒音に僕が耐えられそうにない。
この希少な岩蜥蜴を売るのは、神父の知人を教会に送り届けてからにしよう。
【3匹の三毛猫亭】
着いてみれば、当の宿屋は割と古い建物だけど、人の出入りが多く割と繁盛している様だ。
僕が迎えに来る事となった事は、モティス神父が連絡した筈だけど。
店の二段屋根の軒先を見上げると、書簡筒をぶら下げた伝書燕が屯している。
全ての燕の書簡の蓋は開いているので、連絡は来ている筈だ。
「えっと、確か人数は3人で、見た目は…」
モティス神父から教えられた訪問者の容姿を探していると、一際大きく声が僕へと向けられた。
「あっ‼︎あの人だよ、お父さん‼︎顔だけコウモリの人‼︎」
「ミーナ、人前でそんな大きな声を出すんじゃありません」
どうやら、迎えに来た僕の特徴を聞いていた彼等の方が、早く見つけれたようだ。
「お待たせしました。モティス神父の代わりでお迎えに参りました、ファイクと申します。…ファーデン様一家でお間違いないですか?」
「ああ、そうだよ。私がファーデンだ。事前に連絡も無い急な来訪で、誠にすまないと思っている」
ファーデンと名乗る父親らしき男性は、服装は至って普通ではあるが、立ち居振る舞いに気品を感じる。
もしかしたら、それなりの地位のある人物かもしれない。
「妻のミーリアです。この子はミーナ。今日一日、案内をよろしくお願いします」
「あ、はい。…え?」
おっとり笑顔の美人の母親と、その背に身を隠す少女。
母親に注意されたばかりで、少女はやや落ち込んでいる。
思わず返事してしまったが、今、今日一日の案内って言ったよね?
「すまないね。せっかくだし、モティスの所には、王都の各所を見学してから向かいたいんだよ。彼も、午前中は用事が入っているらしいからね」
ええ…、一日中相手にするなんて聞いてないよ。
自分の用事はテイマーギルドに寄るくらいだけど、1人でゆっくりしたかったんだよね。
「…私、お人形さんのお店、見たい。…ダメですか?」
母親を盾にしながら、少女が哀しそうな視線を向けてくる。
これは、断れないよなぁ。
「…。お人形でしたら、最近、人気があるお店を知っています。案内できますよ?」
「やったぁ!ね、ね?お父さん、お母さん、良いでしょう?」
「まぁ、仕方ないな」
両親の袖を掴み甘える彼女に、2人共にデレデレとした表情で頷く。
口ではああ言っているけど、これはだいぶ甘やかしているな。
「もちろん、君の用事もあるだろうから、それを優先しても構わない。頼めるかね?」
こう下手にでられると、用事も後回しにするべきだなぁ。
チラッと腰にある籠を確認するけど、大人しくしている。
耳を澄ませば微かに寝息が聞こえた。しばらくは大丈夫かな。
「はい、大丈夫です。朝食はお済みですか?お済みでしたら、さっそく繁華街へと案内しますが?」
「ああ、頼むよ」
こうして、ファイクは3人を連れて商店巡りを行うこととなった。
普段、ファイク自身は来る事は無い店が多いのだが、話し声を聞いての情報収集はお手のものだ。
知識としての、トレンドは把握しているのだ。
「いやぁ、良い店を紹介してくれた。ミーナも満足したようだ」
ウサギの人形を嬉しそうに抱きしめる娘に、ファーデンも機嫌良くしている。
その後は、彼が希望した器具店を巡り、それなりに高級な(庶民では割と利用しない)食事処へと案内した。
もちろん、奢っていただいた。自分でも払えたけど、好意を無下にしてはいけないからね?
匂いで目覚めたのか、白蜥蜴が動きだしたので、細かく砕いた鉱石を餌として籠に入れると、大人しく食べていた。
「ファイク君、先程から周りから聞こえる祭りとは何の事かね?」
確かに、今日は至る所で共通の話題が聴こえていた。
「えっと、祭りというのは、建国祭の事ですね。王国建国500年の記念として、今年は異世界人を召喚するらしいと噂されているようです」
「ほぉ、異世界人召喚かね。西の帝国や聖王国等では、割と頻繁に召喚が行われているらしいが、確かにこの王国では話題になっていなかったな」
この王国では、異世界人召喚は実に200年ぶりとなる。
「召喚に掛かる費用等が、割に合わないと噂されていましたからね」
理由は諸説あるが、最も噂されているのが、異世界人による文明開花の恩恵が少なかったからだと言われている。
その他にも、他国では異世界人の暴動で国が傾きかけたとも噂されていた。
昔事の噂なので真相は分からない。
「ほう。それでは滞在中に、貴重な体験ができそうだな」
「まぁ、毎10年周期である建国祭だけでも、充分に楽しめると思いますよ」
ファイク自身、田舎から王都に上都したのが10年前くらいで、その祭りの盛況ぶりに大変苦しんだものだ。
食事を終えて、ようやく彼等を教会へと案内することができた。
「此処に彼が?」
「ええ。呼んできますね」
ファイクが神父を呼ぼうと教会に入ると、丁度奥の司祭室から3人の司祭らしき者達が出て来た。
「それでは後日、お迎えに上がります」
司祭達がモティス神父に頭を下げて、こちらへとやって来た。
「……」
どう見ても、身なりは3人共にモティス神父よりも高位な司祭に見えるんだけど。
道を避けて頭を下げていると、通り際にボソリと誰かの小声が聞こえた。
「…ったく、面倒な…」
やや不機嫌そうな印象を残して、彼等は教会から去って行った。
「おや、待たせましたかね?」
ファイクに気付いた神父が、いつもの笑顔でやって来た。
「いえ、丁度今、帰って来たところです。彼等を中へ呼んで良いですか?」
「ええ、お願いします」
外で待機していたファーデン一家を教会へと招き入れ、ファイクはようやく依頼から開放された。
彼等にどんな繋がりがあるかは分からないけど、僕には関係無いことだ。
「さぁ、やっと君をギルドに渡しに行ける」
籠の中を覗き込むと、白蜥蜴は無防備にもお腹を上に見せた状態で寝ている。
お腹を指でプニっと突きたくなるなぁ。
「何を見ているの?」
振り向くと、興味津々にミーナが覗き込んできた。
「な、何でもないよ?」
「え~っ、今ニヤニヤしてたじゃない。何でもないなら、見せて?」
白蜥蜴に気を取られて、うっかり彼女の接近に気付けなかった。
「に、ニヤけてなんかないよ?本当に、何でもないったら」
「ん~、その籠が怪しい~」
それでもミーナは、ウサギの人形を抱えながらジリジリと近寄って来る。
この子、僕に慣れるのが早くないか?
人間が、亜人とは直ぐに仲良くなれないのが世間一般の常識だ。
その根底には、亜人はやはり人間とは異なる事を無意識にも理解しているからだ。
「ねぇ~、見せてよ~。少しなら、ウサギの人形を触っても良いから~」
「わ、分かった。見せるよ」
時間は少なくとも、面倒を見た彼女を今更突き放すこともできなく、彼女の押しに結果的には折れることになった。
「わぁ~っ、可愛いい~。この子、何ていうお名前なの?」
「名前は無いよ。この子は今から売るつもりだから…」
「えーっ⁉︎可哀想!それなら、私が飼う!」
「いや、ダメだよ。この子はきっと高値で売れるから。君のお小遣いやワガママでは買えないよ?」
これは決して、手放したくなくなったとか、そんなんじゃない。
この子ならきっと、金貨10枚くらいの高値がつく気がしてきたのだ。多分…。
「お父さんにお願いしてくる‼︎」
ミーナはミミタンを僕に無理矢理押し渡すと、教会内に駆けて行った。
「…なんだよ。…まるで僕が悪いみたいじゃないか」
白蜥蜴は、未だに腹をプクプクと膨らませて呑気に寝ている。
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