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第3章32話 危険痴態

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 3人の夫婦生活もだいぶ慣れて来た。元々、3人で生活してたから、その延長でしか無いと思ってたけど、それはまだ子供が居ないからだろう。
 3人共、この世界には家族は居ない。つまりは結婚で築かれる親族同士の繋がりも無い。あるのは、お互いが特別な存在だという世間への証明に近いかもしれない。
 故に、2人が特別な関係という証が子供の存在だとも言える。

「…子供は、まだ無理だと思う。…アヤコさんは欲しいの?」

 アラヤは、気配感知の範囲内にメリダ村長が帰って来たと分かると、急いでズボンを履く。
 アヤコも、口に含んだまとわりつくスペルマをゴクンと飲み込み、続けて匂い消しのザニの実(渋柿に似た果実)の丸薬を飲んだ。
 彼女とまだ感覚共有しているので、アラヤにも彼女が苦味で不快と感じた感覚が伝わる。アラヤは、それを先程の質問に対して感じた感覚だと勘違いした。

「やっぱり欲しいのか…」

「いえ、私はまだ我慢できますよ?サナエちゃんは分かりませんけど。そもそも、この世界じゃ16・17で赤子を産むのは珍しい事じゃないですけど、出産のリスクは前世界と同様にありますからね。出産は可能でも、私達はまだ体が未成熟とも言えます。少しでもリスクを下げるなら、20歳を過ぎてからが理想でしょう。経済的にも安定すると思いますし」

 アヤコさんは、俺よりしっかりしているな。彼女の手の上で上手く転がされている気がする。まぁ、少し前に玉を転がされたのだけど。

「明日は、サナエさんとロハムムの森で弱肉強食で技能スキル取得に向かうよ」

「はい。頑張って下さい。私は、もう少しピル製造のヒントを本で探します」

 こっちの世界で内服薬であるピルの作成は無理な気がするけど。避妊をする上で、最も製造可能なのは、コンドームではないだろうか?
 と言うのも、アラヤには保護粘膜という技能がある。薄々の保護粘膜で作るコンドームで、今のところは代用が効いている。
 初めは嫌な技能かと思ってたけど、保護粘膜はかなり便利だった。潤滑剤ローションとしても使える上に、LV2からは粘度と強度の調整もできるようになったからね。

「お待たせ!待った?」

「大丈夫だよって、どうしたの?その格好は」

 翌朝、待ち合わせ場所に現れたサナエは、お古の制服姿で現れた。制服とは言っても、血痕が染み抜きも出来ずに、廃棄処分するつもりだった物だ。

「どうせ戦闘でダメになっちゃうと思って。服も勿体無いからね」

「でも、森中ではなるべく肌を露出しない長袖長ズボンが良いよ?行動してる間に虫刺されや、草負けするからね」

 もちろん、身体強化持ちのアラヤは平気だけど、サナエは普通より少し強い女子高生だからね。

「森の中でも、感覚共有を繋いだ状態で過ごすからね?これを機に、俺と自分の射程距離の感覚の違いとかを体験してみて?」

「分かったわ」

 とは言ったものの、出てくる魔物はホーンラビットばかりだ。なので、経験を増やす為にサナエに任せて、アラヤは見守っている。
 自分を除けば、ヤブネカ村で1番の強さになっているだけあって、彼女の戦闘もだいぶ様になっている。ただ、制服姿が違和感あるけど。

「あ、ワイルドボアだ。技能は既に全て奪ってるけど、熟練度上げの為に弱肉強食を使うか」

 アラヤは発見したワイルドボアの後ろに回り込み、足をエアカッターで斬り落とした。

「ブヒーィィッ⁉︎(ギャー、足がーっ⁉︎)」

 肉が痛む前にケリをつけようと、暴れるワイルドボアに技能を使って噛み付く。

「んっ⁉︎」

 感覚共有をしているサナエに、初めての感覚が伝わる。弱肉強食の旨味と快感は、今までに食べた事も、体感した事も無い幸福感に包まれる。
 それもその筈、元々魔王達だけに与えられた恩恵の1つだ。まさか、その快楽まで共有できるとは、感覚共有って実は結構希少レアな技能ではなかろうか。

(ああっ…濡れて来ちゃった…。想像以上の快感じゃない)

 ワイルドボアを素早く解体している後ろで、サナエはモジモジと足をくねらせていた。

「ねぇ、アラヤ。さっきの感覚共有で感じた感覚…その特殊技能ユニークスキルを使用した時だけ感じるの?」

「う~ん。捕食吸収でも少しだけ感じるようにはなったけど、はっきりと感じるのは弱肉強食の時だね。でも、獲得した技能量に影響してるのか、初めて使用した時に比べて、持続時間も快楽度合いも少ないんだよね」

「そっかぁ、あの時は3日も正気を失ってたもんね。余程の快感だったんだね?」

「う…まぁね」

「ねぇ、アラヤ…まだ余韻が残ってる」

「ちょっ、駄目だよ。魔物もいる森なんだから」

   急に後ろから抱きついて、甘えてくるサナエさん。背中に当たる感覚を、お互い共有しちゃうんだよ?ヤバイです。
   俺が強制的に離れようとすると、決まってあの技能を使用してくる。

「…魅惑の艶舞」

 技能を発動した途端に、視野が彼女だけに捕われ、その姿が艶かしい姿で映る。

「ううっ…」

 理性が奪われたアラヤは、両手を広げて待つ彼女に飛び掛かる。
 その勢いのままに彼女の制服とブラウスのボタンを引きちぎり、胸元を露出させると片胸にしゃぶり付いた。

「んんっ、がっつき過ぎだよっ、あんっ!」

 快感とは違う不快感も感覚共有の効果で伝わり、アラヤは早めに冷静さを取り戻した。

「あん、途中で止めないで?」

 アラヤがシラフに戻った事に気付いたサナエは、彼の顔を自身の胸に再び引き寄せる。
 アラヤも、今更興奮を抑える気もないので、なる様になれと愛無を開始した。
 せっかく制服を着ているのだから、今回は全部を脱がさずに半脱ぎくらいで楽しむとしよう。
 ショーツに手を伸ばし、既に愛液で満たされている膣内に中指を潜り込ませると、クチュッと絡みつく音がする。

「準備万端だね?」

「…バカ。そんな事聞かないでよ」

 アラヤは彼女のショーツを脱がして、己の肉棒をそのまま侵入する。

「ああああっ‼︎」

 いきなりトップスピードピストンとグラインドで、サナエは体を仰け反らせてビクンビクンと早くもイッてしまう。
 それも当然だ。彼女の感じ易い場所などは、感覚共有で既に知り尽くしている。それはアラヤも同じなのだが、膣内の肉棒に厚めのコンドームを保護粘膜で作り出し、感度を無理矢理下げる術を覚えていた。それでも耐え切れずに射精したとしても、中出しの危険性は抑えられている。
 彼女の体を起こして、近くの木に両手をつかせると、スカートをまくり上げて突き出した引き締まった尻を掴み、再び膣内に侵入する。

「ああっ、あんっ、はっ、んっ!壊れちゃう!あんっ、頭おかしくなっちゃうよぉっ!」

 感度が上がってよがり狂う彼女の膣内は、アラヤの肉棒から精液を搾り取ろうと機敏に動く。その絞まるとも受け取れるうねりに、アラヤも限界を迎えた。

「くっ、まだだ。まだ終わらんよ!」

 肉棒を素早く引き抜いて、精液が溜まったコンドームを取り外して捨てると、今度は木に背をつかせた駅弁スタイルで攻めたてる。

「うおぉぉぉぉぉっ!」

 一度射精して無双状態となったアラヤは、彼女が喘ぎ声すらも出せずに痙攣するまで、何度もイカせた。

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…」

 どれくらいの時間が経ったのか、アラヤは落ち着きを取り戻して現状を見ると、ビリビリに破けた制服と精液で汚れたスカート姿の彼女が、木にしがみつき肩で息をしている。

(傍目に観たら、女子高生を強姦レイプした様に見えないか⁉︎)

 サーッと血の気が引いたアラヤは、周囲を確認するがこんな森の中に誰も居るわけはない。魔物の居る森で良かったよ(良くは無い)。

「フフ、乱暴なアラヤも悪くないね。制服プレイ、癖になった?」

「まさか、ワザと制服を⁈」

 彼女は驚愕するアラヤを笑いながら、持って来ていた鞄から替えの服を取り出した。やっぱり、確信犯だったよ!

「こういう趣向もたまには良いでしょ?」

 悪戯に笑う彼女の笑顔に、不覚にも可愛いと思ってしまうから怒れない。

「でも、魔物が居る地帯なんだから、自重してくれないと、しばらく夜は無いからね?」

「……分かった」

 軽く舌を出して反省するテヘペロを見せてくるあたり、全く反省していない。
 全く可愛いぜと、アラヤも懲りずに彼女を抱きしめるのだった。
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