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第十二章 大波乱サシマ国
第86話 夢の世界
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リリリリ・・・・!
ん?!
スマホ?
スマホの呼び出しのベルだ。
あれ?
俺は?
酒場で呑んでた筈だのに。
スマホからの着信を思わず出る。
「ちょっと!いい加減に帰ってきて!
どこいんのよ!」
聞いたことのある声。
誰だ?!
一瞬わからなくなる。
この声は…………。
嫁?!
嫁からの電話だ。
え?どこ?
見回すと食べかけのハンバーガーと、
コーラ、ポテトを乗せたプレート。
俺はハンバーガーチェーンの一室からスマホを受けている。
あれ?思い出せない。
ここでは無い場所にいた気がする……。
涙が出てきた。
どうして?
「ちょっとアヤが代わるって。」
「パパ?今どこ?早く帰ってきて。
私パパと遊びたいんだー。」
うん。遊ぼう。
涙が止まらない。
どうして……。
当たり前の筈なのに。
スマホの通話を切って、
ハンバーガー店を出る。
ああ、いつもの通り道。
帰路だ。家への帰り道だ。
「只今……」
アパートの玄関を開ける。
「何してんだよ!ママ『カンカン』だよ!どうせパチンコでもしてたんだろ!」
息子のタクだ。
あ、相変わらず生意気な口を聴く。
う、うぅ……
玄関先で俺は号泣する。
「え?!泣いてるの?!」
「パパどうした?痛いの?」
「やべー!パパ泣いてる!」
これが幸せなんだよな。
なんか亡くしていた気がする。
帰宅したら風呂掃除だ。
風呂掃除したら湯船に湯を張る。
娘と息子を風呂に入れて、
宿題を見てあげる。
明日は月曜日だから、さっさと雑務は済ませて布団を敷く。
皿洗いをして……
あ、明日も仕事だ。
あれ?本当にこれでいいんだっけ?
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
ベッドから目覚める。
普通の朝。目覚めたら、子供達は学校でとっくにいない。
「じゃあ、私も会社だから」
妻のセイコも、さっさと会社へ向う。
今日は昼から出勤だから、
二度寝しよう。
ピンポーン。
ん?宅急便かな?
玄関のドアを開けようとすると、
「罠だ。ハサン。」
どこからか声が聞こえる。
ハサン?
ハサン!
そうだ!
俺は聖騎士ハサン。
ここは異世界に召喚される前の世界。
どうなっている?
アヤカシ?魔王の一派?邪神?
ピンポーン!
ピンポーン!
ピンポーン!
呼び鈴のベルがなり続ける。
洗濯機の横に立てかけていたモップ。
俺は念ずると、モップは『倶利伽羅剣』へと姿を変える。
出た!倶利伽羅剣!
よし!出てやる。
チェーンをかけながら、
「はい。」と用心深く出る。
見ると宅配便の格好をした普通の男が
「鏑木様ですよね、お荷物です」と。
なぁーんだ。
荷物かよ。
チェーンを開けた瞬間に
サバイバルナイフで突いてくる!
「死ね!ハサン!」
「うぉ!ハサン?ハサンと言ったな。
アヤカシか?魔王の手の者か?
邪神の一味か?!
お前達は俺の怒りに火を付けた。
その贖いは、その身でしてもらうぞ!」
倶利伽羅剣を、手に取り印を組む。
『ノウマクサーマンダー、
バーサラダー、センダー、
マーカロシャーナー、
ソワタヤ、ウンタラターカンマン!!
出でよ!金剛夜叉明王大降臨!』
アパートは眩い光と共に全壊する。
怒りの荒御魂を発揮し、
宅配便の男と対峙。
「ま、まさか夢の世界でも化身しやがった。それに思い出したのか?!
貴様。自分が何者かを。この夢の世界で」
倶利伽羅剣はソウルパワーでユラユラと大きく波動を纏いながら大きくなる。
2倍?いや、3倍?
『金剛夜叉明王!超剛赦愚ゥゥゥゥ!!!!』
片手で振り落とした倶利伽羅剣は
宅配便の男を脳天から一刀両断。
脳天から血飛沫と臓物が一気に飛び散るが、直ぐに金色の粒子へと変わり、
一気に天へと召される。
あ!でも目覚めない。
どこだ!
誰かが、この夢の世界で俺に術をかけている。
どうすれば、この夢の世界から
抜け出れるのか?!
ん?!
スマホ?
スマホの呼び出しのベルだ。
あれ?
俺は?
酒場で呑んでた筈だのに。
スマホからの着信を思わず出る。
「ちょっと!いい加減に帰ってきて!
どこいんのよ!」
聞いたことのある声。
誰だ?!
一瞬わからなくなる。
この声は…………。
嫁?!
嫁からの電話だ。
え?どこ?
見回すと食べかけのハンバーガーと、
コーラ、ポテトを乗せたプレート。
俺はハンバーガーチェーンの一室からスマホを受けている。
あれ?思い出せない。
ここでは無い場所にいた気がする……。
涙が出てきた。
どうして?
「ちょっとアヤが代わるって。」
「パパ?今どこ?早く帰ってきて。
私パパと遊びたいんだー。」
うん。遊ぼう。
涙が止まらない。
どうして……。
当たり前の筈なのに。
スマホの通話を切って、
ハンバーガー店を出る。
ああ、いつもの通り道。
帰路だ。家への帰り道だ。
「只今……」
アパートの玄関を開ける。
「何してんだよ!ママ『カンカン』だよ!どうせパチンコでもしてたんだろ!」
息子のタクだ。
あ、相変わらず生意気な口を聴く。
う、うぅ……
玄関先で俺は号泣する。
「え?!泣いてるの?!」
「パパどうした?痛いの?」
「やべー!パパ泣いてる!」
これが幸せなんだよな。
なんか亡くしていた気がする。
帰宅したら風呂掃除だ。
風呂掃除したら湯船に湯を張る。
娘と息子を風呂に入れて、
宿題を見てあげる。
明日は月曜日だから、さっさと雑務は済ませて布団を敷く。
皿洗いをして……
あ、明日も仕事だ。
あれ?本当にこれでいいんだっけ?
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
ベッドから目覚める。
普通の朝。目覚めたら、子供達は学校でとっくにいない。
「じゃあ、私も会社だから」
妻のセイコも、さっさと会社へ向う。
今日は昼から出勤だから、
二度寝しよう。
ピンポーン。
ん?宅急便かな?
玄関のドアを開けようとすると、
「罠だ。ハサン。」
どこからか声が聞こえる。
ハサン?
ハサン!
そうだ!
俺は聖騎士ハサン。
ここは異世界に召喚される前の世界。
どうなっている?
アヤカシ?魔王の一派?邪神?
ピンポーン!
ピンポーン!
ピンポーン!
呼び鈴のベルがなり続ける。
洗濯機の横に立てかけていたモップ。
俺は念ずると、モップは『倶利伽羅剣』へと姿を変える。
出た!倶利伽羅剣!
よし!出てやる。
チェーンをかけながら、
「はい。」と用心深く出る。
見ると宅配便の格好をした普通の男が
「鏑木様ですよね、お荷物です」と。
なぁーんだ。
荷物かよ。
チェーンを開けた瞬間に
サバイバルナイフで突いてくる!
「死ね!ハサン!」
「うぉ!ハサン?ハサンと言ったな。
アヤカシか?魔王の手の者か?
邪神の一味か?!
お前達は俺の怒りに火を付けた。
その贖いは、その身でしてもらうぞ!」
倶利伽羅剣を、手に取り印を組む。
『ノウマクサーマンダー、
バーサラダー、センダー、
マーカロシャーナー、
ソワタヤ、ウンタラターカンマン!!
出でよ!金剛夜叉明王大降臨!』
アパートは眩い光と共に全壊する。
怒りの荒御魂を発揮し、
宅配便の男と対峙。
「ま、まさか夢の世界でも化身しやがった。それに思い出したのか?!
貴様。自分が何者かを。この夢の世界で」
倶利伽羅剣はソウルパワーでユラユラと大きく波動を纏いながら大きくなる。
2倍?いや、3倍?
『金剛夜叉明王!超剛赦愚ゥゥゥゥ!!!!』
片手で振り落とした倶利伽羅剣は
宅配便の男を脳天から一刀両断。
脳天から血飛沫と臓物が一気に飛び散るが、直ぐに金色の粒子へと変わり、
一気に天へと召される。
あ!でも目覚めない。
どこだ!
誰かが、この夢の世界で俺に術をかけている。
どうすれば、この夢の世界から
抜け出れるのか?!
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