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四月篇
第23話 部活動見学
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今日は部活動紹介の日である。
午後から、一年生は、体育館に集まり、伏見高校で活動している二・三年生の部活動紹介を観賞する。
運動部から文化部まであり、この学校のほとんどの生徒は、部活に入っている。
むしろ、帰宅部の方が珍しい。
順番に様々な部活動が紹介される中、敦也は、どの部活に入るのか、最初から決めていた。
全ての部活動紹介が終わると、生徒は、それぞれのクラスに戻って行く。
一年生は、今日から一週間、仮入部として、その部活に参加することができる。
放課後になると、二・三年生の生徒が、新入生を入部させるために、声掛けを行うのだ。
敦也は、荷物を整理していると、里菜が敦也の前に現れる。
「敦也、部活は中学の頃と、同じ部活に入るの?」
「うん、一応……。俺の場合、サッカーとか、野球は、見るのは好きだけど、やるのは別だからね」
「里菜姉はどうするの? 中学校の頃、どの部活にも所属していたけど……。女子の運動部は、限られているから」
「たぶん、敦也と同じ部活かな。大会とか考えると、一つしか、絞れないから」
「そうなんだ。だったら、一緒に行く?」
敦也は、里菜を誘う。
「いいの?」
里菜は、照れくさそうに言った。
「まぁ、いいんじゃない?」
「そっか、ありがとう……」
「じゃ、行こうか?」
「うん!」
二人は、教室を後にした。
その様子を遠くから見ていた唯と咲弥は、不服そうにしている。
「唯ちゃん、咲弥ちゃん! 部活動見学行こう! ——って、どうしたの? 二人共……」
夏海が、一緒に見学をしようと、誘ったが、二人の様子がおかしい事に気づく。
そして、一人、欠けている事にも気づいた。
(ああ、なるほど。一人、抜け駆けしたんだね)
理解のある友人であった。
午後から、一年生は、体育館に集まり、伏見高校で活動している二・三年生の部活動紹介を観賞する。
運動部から文化部まであり、この学校のほとんどの生徒は、部活に入っている。
むしろ、帰宅部の方が珍しい。
順番に様々な部活動が紹介される中、敦也は、どの部活に入るのか、最初から決めていた。
全ての部活動紹介が終わると、生徒は、それぞれのクラスに戻って行く。
一年生は、今日から一週間、仮入部として、その部活に参加することができる。
放課後になると、二・三年生の生徒が、新入生を入部させるために、声掛けを行うのだ。
敦也は、荷物を整理していると、里菜が敦也の前に現れる。
「敦也、部活は中学の頃と、同じ部活に入るの?」
「うん、一応……。俺の場合、サッカーとか、野球は、見るのは好きだけど、やるのは別だからね」
「里菜姉はどうするの? 中学校の頃、どの部活にも所属していたけど……。女子の運動部は、限られているから」
「たぶん、敦也と同じ部活かな。大会とか考えると、一つしか、絞れないから」
「そうなんだ。だったら、一緒に行く?」
敦也は、里菜を誘う。
「いいの?」
里菜は、照れくさそうに言った。
「まぁ、いいんじゃない?」
「そっか、ありがとう……」
「じゃ、行こうか?」
「うん!」
二人は、教室を後にした。
その様子を遠くから見ていた唯と咲弥は、不服そうにしている。
「唯ちゃん、咲弥ちゃん! 部活動見学行こう! ——って、どうしたの? 二人共……」
夏海が、一緒に見学をしようと、誘ったが、二人の様子がおかしい事に気づく。
そして、一人、欠けている事にも気づいた。
(ああ、なるほど。一人、抜け駆けしたんだね)
理解のある友人であった。
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