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四月篇

第15話  春課題のテスト対策をしよう

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 土曜日の朝——

 高校入学してから初めての週末を迎えた。

 来週の月曜日には、国語・数学・英語の三教科、テストが行われる。

 そして、有村家——

 休日で何もする事がなかった敦也は、朝食後、部屋に籠って、録画していたアニメを見ることにした。

 他の三人も部屋で自分のやりたいことをしている。

 唯は、テスト勉強。

 里菜は、ネット動画。

 咲弥は、二度寝。

 こうして、一人で過ごしていると、日頃の疲れが嘘のようになくなっている。

 三時間ほど、アニメを見終えると、敦也はやる事を失った。

 今は、午前十一時を回っている。

 後、一時間もすれば、半日も終わる。

(暇だ……)

 何か、やる事がないかと考えるが、頭に浮かんでこない。

(そう言えば、来週の月曜は、春課題のテストがあったよな。まぁ、今やったところで成績が上がるわけでもないし、中学の内容の復習だからな……)

 机の上に置いてある春課題の問題集を見るが、手を付ける気がない。

 一応、一通り、書き込んでいる。

 来週、テスト終了後に提出になっているからだ。

「…………」

 勉強しようにも、一人でやると、一時間も持たずに終了するであろう。

「はぁ……。仕方ないか……」

 敦也は、ため息を漏らして、決心した。

 国語・数学・英語の問題集と、使い捨てのノート、筆箱を持って部屋を出る。

 そして、隣の部屋をノックした。

『はい』

 と、部屋の住人が返事をする。

「入ってもいい?」

 敦也が言う。

『どうぞ』

 と、許しをもらって、ドアを開けて、部屋に入った。
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