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5章 等比的に増加するバグと、とうとう世界に現れた崩壊の兆し
氷で閉ざされたフィールドと真っ白な世界
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「どこにいるかさっぱりわかんね」
「左前方、だけど全然見えないわ。ジャスティンにはわかる?」
「なんとなくはわかります。ですがこの風では近接しなければ目印が付けられません」
「問題は飛翔か。マリオン嬢、ジャスが先行し俺が引きつける」
「行ってまいります。マリオン様」
飛んでしまえば剣も届かない。
目印をつけなければソルが効率的に魔法ダメージを与えるのも難しい。
それにしてもここは外のフィールドとは段違いのブリザード。ギルドで下調べしてボスフィールドはより吹雪が強いと頭では理解していたけれど、体感は全く異なる。前に進むことも困難な暴風と吹き付ける氷塊、そしてそれらが体温を下げて更に動きを阻害していく。
私の装備で体温を守り、ソルが襲い来る吹雪を防壁で守らなければ、ここにいるだけでゴリゴリと体力が削られていくだろう。その雪の中を踏みしめながらアレクとジャスが進み、その背中はすぐに見えなくなった。
ジャスティンがアイス・ドラゴンをマーキングしないと、ソルやアレクと連携がとれない。マーキングしたら術式陣を地面に固定して、そこに呼び込んで倒す作戦なんだけど、そこで誤算に気づく。術式陣をどこに設置したらいいんだろう。この吹雪じゃ地面に置いた途端に雪で埋まってしまう。雪があること自体は術式の有効性に影響はないとは思うのだけど……陣の場所がわからなくなりかねない。
「あの、アイス・ドラゴンずっと飛んでます」
「そう、ね。私もそんな感じがする。引きずり降ろさないことには……グラシアノは動きを止められる?」
「わかりません。でも今は遠いし無理です」
「どのくらいの高さなんだ?」
「20メートルくらいの高さ、だと思います、ソル」
龍種はワイバーンと違って魔力で飛ぶ。風の影響や肉体的疲労で着地することはない。そうするとアイス・ドラゴンが疲弊するまでは降りてこない、のかもしれない。倒すためにはアイス・ドラゴンを戦闘に引き摺り込まなければ。
ジャスが囮になっても降りてこないのか、ヒットアンドアウェイで近づく隙もないのか。それともこの暴風で私たちの疲弊を待っているのか。
「ずっと飛んでいられるのかな」
「アイス・ドラゴンが早く疲れればいい」
「ウォルター?」
「他にどうなったらいい?」
「うん?」
「俺はリアルでアイス・ドラゴンと戦うのは初めてだ。みんなの今の戦い方もよくわからん。どういう状況なら有利だ?」
「吹雪が消えればいいわ」
「そうか。でも吹雪は地形効果だよなぁ。でもまぁ一応、吹雪が止みますように」
吹雪は消えることはない。このフィールドに発生すると設定されているもの。運で設定を崩すことは……できないよね。
今はただでさえ動くことも困難な猛吹雪。このままではアレクとジャスティンのスタミナが先に尽きる。
ソルはここからでも火弾を打ち込むことはできるだろうけど、距離がありすぎて効果が減衰する。それにターゲットに狙いをつけられない以上、なかなか当たらないだろう。
ウォルターは戦闘の役にはたたない。グラシアノもこの距離ではアイス・ドラゴンに命令はできない。
ううん。
「ここに陣を張ってここにおびき寄せましょう」
「それしかないな。けど陣がすぐ雪に埋まって所在がわからなくなるぞ。確か3メートル四方だろ。最大限に効果を発揮するためには陣の中心にアイス・ドラゴンの体幹を捉えないといけない」
「ソルの言う通りだとは思うけど、でもそれはどのみちそう。このフィールドじゃすぐに埋まる。想定が甘かったわ」
「まぁ仕方がないね。一度撤退して練り直す?」
「なぁ、適当に敷くんじゃだめなのか?」
「ウォルター、これは陣の真ん中にアイス・ドラゴンを呼び込めないとあまり効果がないの。埋まれば中心の見分けがつかないから。それじゃ意味がないの」
「真ん中、ね」
ウォルターは背負っている陣を眺めた。
もともとの予定ではアイス・ドラゴンの位置を把握できるジャスティンがマーキングをした後、アレクとソルがある程度弱らせ動きを鈍らせる。それからこの陣の上に誘い込み、デバフをかけて飛べなくして倒す予定だった。ジャスティンは少しの違和感で様々なものを見分け嗅ぎ分ける。だからモンスターの察知はできるけれど、自然に雪に埋まった陣は見つけることは出来ないだろう。
アレクが戻ってくる。
「マリオン嬢。アイス・ドラゴンが全く降りてこない。剣もナイフも全く届かない、お手上げだ」
「こちらも陣の設置場所が定まらないの。雪に埋まるから地点の明示ができないわ」
「陣の上に俺が立ってるよ。場所がわかるし囮にくらいなるだろ」
「ウォルター?」
「埋まるからわかんなくなるんだよ。上に立ってれば真ん中がわかる」
「無駄だ。アイス・ドラゴンを弱らせられない。マリオン嬢がデバフをかけるには一時的に陣にとどまらせる必要があるが、それ以前に弱らせないと不可能だ」
「できるよ。あっちにジャスティンがいるんだろ。ここに陣を敷くとして、ジャスティンがアイス・ドラゴンを連れて一直線に陣まで戻ってくる。そうすると動線が絞られる。その間にお前らが動線上に攻撃すれば、ちょっとは弱るだろ。それでグラシアノが一瞬動きを止める」
ウォルターは身振り手振りで位置関係を説明する。
アイス・ドラゴンの問題は氷雪に紛れて火力のあるアレクとソルにその位置が確認できないこと。ウォルターにもできないけど。
でも動線を絞れば攻撃できる?
ソルは半信半疑に首を傾げた。
「そんなうまくいくかよ。蛇行しながら追ってくる可能性もあるんだぜ」
「大丈夫だよ。それにまぁ、そうなったら別の作戦を考えればいいじゃんか。そもそも雪に埋まるのを何とかするのは無理だろ、それこそアイス・ドラゴンを倒さない限りな。そんなら結局誰かが目印になるしかないじゃん。アレクとソルはアイス・ドラゴンを削る。マリーはデバフをかける。グラシアノは動きを阻害する。そんなら囮になれるのは俺だけだ。俺は運がいい」
「運?」
「そう、運。ただしその場合、俺は足が遅いから、アイス・ドラゴンのスピードに対応できない。だからジャスティンに陣の外まで運んでほしい」
陣の外に運ぶ、フレイム・ドラゴン戦のときの私みたいに。それはとても嫌な思い出。
ウォルターは私より少し背が高いくらいだから運び出すのにはそれほど問題はないだろう。それに今はグラシアノもいる。アイス・ドラゴンの動きを一瞬でも止められる。油断しなければ、きっと、なんとかなる?
でも私はもうみんなが傷つくのは嫌だ。見たくない。でも。
ウォルターは運が、いい。それは彼のスキルにも等しい。アレクが剣技に優れ、ソルが魔法に優れるように。
「左前方、だけど全然見えないわ。ジャスティンにはわかる?」
「なんとなくはわかります。ですがこの風では近接しなければ目印が付けられません」
「問題は飛翔か。マリオン嬢、ジャスが先行し俺が引きつける」
「行ってまいります。マリオン様」
飛んでしまえば剣も届かない。
目印をつけなければソルが効率的に魔法ダメージを与えるのも難しい。
それにしてもここは外のフィールドとは段違いのブリザード。ギルドで下調べしてボスフィールドはより吹雪が強いと頭では理解していたけれど、体感は全く異なる。前に進むことも困難な暴風と吹き付ける氷塊、そしてそれらが体温を下げて更に動きを阻害していく。
私の装備で体温を守り、ソルが襲い来る吹雪を防壁で守らなければ、ここにいるだけでゴリゴリと体力が削られていくだろう。その雪の中を踏みしめながらアレクとジャスが進み、その背中はすぐに見えなくなった。
ジャスティンがアイス・ドラゴンをマーキングしないと、ソルやアレクと連携がとれない。マーキングしたら術式陣を地面に固定して、そこに呼び込んで倒す作戦なんだけど、そこで誤算に気づく。術式陣をどこに設置したらいいんだろう。この吹雪じゃ地面に置いた途端に雪で埋まってしまう。雪があること自体は術式の有効性に影響はないとは思うのだけど……陣の場所がわからなくなりかねない。
「あの、アイス・ドラゴンずっと飛んでます」
「そう、ね。私もそんな感じがする。引きずり降ろさないことには……グラシアノは動きを止められる?」
「わかりません。でも今は遠いし無理です」
「どのくらいの高さなんだ?」
「20メートルくらいの高さ、だと思います、ソル」
龍種はワイバーンと違って魔力で飛ぶ。風の影響や肉体的疲労で着地することはない。そうするとアイス・ドラゴンが疲弊するまでは降りてこない、のかもしれない。倒すためにはアイス・ドラゴンを戦闘に引き摺り込まなければ。
ジャスが囮になっても降りてこないのか、ヒットアンドアウェイで近づく隙もないのか。それともこの暴風で私たちの疲弊を待っているのか。
「ずっと飛んでいられるのかな」
「アイス・ドラゴンが早く疲れればいい」
「ウォルター?」
「他にどうなったらいい?」
「うん?」
「俺はリアルでアイス・ドラゴンと戦うのは初めてだ。みんなの今の戦い方もよくわからん。どういう状況なら有利だ?」
「吹雪が消えればいいわ」
「そうか。でも吹雪は地形効果だよなぁ。でもまぁ一応、吹雪が止みますように」
吹雪は消えることはない。このフィールドに発生すると設定されているもの。運で設定を崩すことは……できないよね。
今はただでさえ動くことも困難な猛吹雪。このままではアレクとジャスティンのスタミナが先に尽きる。
ソルはここからでも火弾を打ち込むことはできるだろうけど、距離がありすぎて効果が減衰する。それにターゲットに狙いをつけられない以上、なかなか当たらないだろう。
ウォルターは戦闘の役にはたたない。グラシアノもこの距離ではアイス・ドラゴンに命令はできない。
ううん。
「ここに陣を張ってここにおびき寄せましょう」
「それしかないな。けど陣がすぐ雪に埋まって所在がわからなくなるぞ。確か3メートル四方だろ。最大限に効果を発揮するためには陣の中心にアイス・ドラゴンの体幹を捉えないといけない」
「ソルの言う通りだとは思うけど、でもそれはどのみちそう。このフィールドじゃすぐに埋まる。想定が甘かったわ」
「まぁ仕方がないね。一度撤退して練り直す?」
「なぁ、適当に敷くんじゃだめなのか?」
「ウォルター、これは陣の真ん中にアイス・ドラゴンを呼び込めないとあまり効果がないの。埋まれば中心の見分けがつかないから。それじゃ意味がないの」
「真ん中、ね」
ウォルターは背負っている陣を眺めた。
もともとの予定ではアイス・ドラゴンの位置を把握できるジャスティンがマーキングをした後、アレクとソルがある程度弱らせ動きを鈍らせる。それからこの陣の上に誘い込み、デバフをかけて飛べなくして倒す予定だった。ジャスティンは少しの違和感で様々なものを見分け嗅ぎ分ける。だからモンスターの察知はできるけれど、自然に雪に埋まった陣は見つけることは出来ないだろう。
アレクが戻ってくる。
「マリオン嬢。アイス・ドラゴンが全く降りてこない。剣もナイフも全く届かない、お手上げだ」
「こちらも陣の設置場所が定まらないの。雪に埋まるから地点の明示ができないわ」
「陣の上に俺が立ってるよ。場所がわかるし囮にくらいなるだろ」
「ウォルター?」
「埋まるからわかんなくなるんだよ。上に立ってれば真ん中がわかる」
「無駄だ。アイス・ドラゴンを弱らせられない。マリオン嬢がデバフをかけるには一時的に陣にとどまらせる必要があるが、それ以前に弱らせないと不可能だ」
「できるよ。あっちにジャスティンがいるんだろ。ここに陣を敷くとして、ジャスティンがアイス・ドラゴンを連れて一直線に陣まで戻ってくる。そうすると動線が絞られる。その間にお前らが動線上に攻撃すれば、ちょっとは弱るだろ。それでグラシアノが一瞬動きを止める」
ウォルターは身振り手振りで位置関係を説明する。
アイス・ドラゴンの問題は氷雪に紛れて火力のあるアレクとソルにその位置が確認できないこと。ウォルターにもできないけど。
でも動線を絞れば攻撃できる?
ソルは半信半疑に首を傾げた。
「そんなうまくいくかよ。蛇行しながら追ってくる可能性もあるんだぜ」
「大丈夫だよ。それにまぁ、そうなったら別の作戦を考えればいいじゃんか。そもそも雪に埋まるのを何とかするのは無理だろ、それこそアイス・ドラゴンを倒さない限りな。そんなら結局誰かが目印になるしかないじゃん。アレクとソルはアイス・ドラゴンを削る。マリーはデバフをかける。グラシアノは動きを阻害する。そんなら囮になれるのは俺だけだ。俺は運がいい」
「運?」
「そう、運。ただしその場合、俺は足が遅いから、アイス・ドラゴンのスピードに対応できない。だからジャスティンに陣の外まで運んでほしい」
陣の外に運ぶ、フレイム・ドラゴン戦のときの私みたいに。それはとても嫌な思い出。
ウォルターは私より少し背が高いくらいだから運び出すのにはそれほど問題はないだろう。それに今はグラシアノもいる。アイス・ドラゴンの動きを一瞬でも止められる。油断しなければ、きっと、なんとかなる?
でも私はもうみんなが傷つくのは嫌だ。見たくない。でも。
ウォルターは運が、いい。それは彼のスキルにも等しい。アレクが剣技に優れ、ソルが魔法に優れるように。
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