32 / 49
2.デュラはんと機械の国の狂乱のお姫様
龍の咆哮
しおりを挟む
ジープが山頂に近づくころにはデュランダムXに襲いかかる竜種もだいぶん少なくなってきた。この辺まで来ると龍種の縄張りだ。竜はここまで登ってこない。そう思って見上げると、先ほどから山頂を旋回していた3頭のうち1頭、薄青い皮革を纏った体長6メートル程の龍が火口とジープの直線上、ここから約50メートル離れた岩場にふらりと降り立ち僕らを見下ろした。優雅に大きく広げられた翼の風圧だけでジープがひっくり返りそうだ。
このままではあの龍に突っ込む形になる。仕方なくジープを止めてデュランダムXがジープの前に出たけれども龍は襲いかかっては来なかった。
「ほんまや、さっきのよりは賢そう」
「どうしてですか?」
「あの辺は岩場で障害物があるから鞭はうまく使えんのや……うーん、通してもらえんかなあ」
龍をこんなに間近で見るのは初めてだ。
あの龍のいる岩の少し先に火口に降りる階段がある。そこが神子の神殿の入口。だから龍の向こうにいかなければならない。
けど。龍の目的がわからない。竜のようにデュラはんの魔力が目的なら襲ってくるはずだ。けれどもその様子も見られない。ただ道を塞いでいる? その翼を広げる姿はどこか火口を守っているようにも見える。
ボニさんが突然大きな声を上げた。
「あの、通してもらえませんか?」
「ボニさん?」
「話が通じるといいなと思って」
「あの龍、どっちが目的やろ」
「目的?」
「ジープとデュランダムX。襲ってこんのやったら通せんぼしとるんかな思うん」
人語がわかる龍もいるとは聞くけど全部がそうじゃないとも聞く。
しばらく待ったけれども様子は変わらなかった。
けれども確かにあの龍はこちらをじっと見ているだけ、のようにも思える。
時間だけが過ぎていく。このままじゃ埒が明かない。
「デュランダムXかジープかどっちかだけが狙いやったら隙をついて片方は入れるかもしれん。囮になってみよか」
「囮?」
「デュランダムXが目的やったらこっちに気い取られとる間に神子さんとこ行ったって。それに反対側の方が開けとるから戦うならここよりあっちがええし。そんでジープ目的やったら俺が隙をついて龍にドロップキックかましたるからその隙に中入って」
「ドロップキック?」
これまでデュランダムXはきっちりジープのそばについてジープを守っていた。離れるのは不安が募る。デュランダムXならひょっとしたら龍種もなんとかなるかもしれない。けれどもジープ、というか僕らだけではとても龍種に対抗できない。幸いここまでの竜種はほとんどデュラはんが倒してくれた。いざとなったら反転して街まで逃げもどろうか? 目的が通せんぼなら追っては来ないかもしれない。
そんな後ろ向きなことを考えてながら手綱を握る手に汗をかく。じわじわと少しずつデュランダムXが離れるのを見守る。離れるデュランダムXがすぐにはジープに戻れない距離を超えた時、龍はようやく視線をデュランダムXに向けた。
「やっぱ狙いはデュランダムXみたいやな。こいつが竜倒しよったんを上から見てたんやろ」
「そういえばずっと上を飛んでたね。でもジープが火口に向かったらこちらに来るかも知れない」
「んんー。車は今までデュランダムXにあわせてゆっくり走っとったやろ? 一気に火口まで走れんかな。それで強引に入っちゃうん」
「どうだろう。この子達も怖がっている気がする」
ジープは5頭の小さな竜に引かれて走っているけど、どの竜も目の前の龍を恐れて縮こまって見えた。僕自身も同じように龍の威容に縮こまっているんだから無理はない。龍の目の前まで近づくとこの子達の足が止まりそうだ。
試しに龍の目がジープからデュランダムXに逸れたから前進の指示を出してみたけど、案の定その歩みは緩慢だった。
「岩場なのはこちらも好都合でしょう。ジープを置いて岩陰をつたってこっそり侵入してはどうでしょうか。囮にも使えます」
「けどボニさん、ジープの守りが何も無くなる」
「あの龍が相手ならジープの守りなんてあってないものでしょう?」
その意見に驚愕した。守りを捨てる?
ジープはこれでも鉄製のフレームで囲まれているから最初の一撃だけは防げるかもしれない。でも降りたら生身で防ぎようがない。けれども確かに1撃防げても意味はないようにも思う。僕が悩んでる間にボニさんはさっさと荷物をまとめて降りてしまった。龍から見えないジープの影でボウガンを装填している。
「いざとなったらタケヒサ弾がいいかな」
「うーん、タケヒサ弾は当たり外れが大きいからなあ。それにすぐ助けられる距離やないかもしれん。アツシ弾?」
「わかった」
「それからデュランダムXが戦闘に入ったらこっちを気にする余裕はないやろうからあとは任せるで。ほな」
ジープの影からそろりと様子を伺うと、龍は離れていくデュランダムXを目で追う。こちらにはあまり注意を払っていなさそうだ。デュランダムXがジープと反対方向から火口に回り込もうとしたとき、手元の魔力検知器が至近距離でいくつもの魔力反応を観測し、突然ぶわ、と大きな風が巻きおこった。
これが龍の魔法。たくさんの魔力反応が複雑に絡み合っている。
龍は風にふわりと乗り、たくさんの風を巻き起こしながらあっという間に突進する。初速はゆっくりでも宙空で発生する強風が龍を後ろから力強く押し出し、あっという間に加速してデュランダムXに激突しそうになった時、デュランダムXが特大の鞭を振るい風を切り裂く。
そのやや無軌道に見えた先端は僅かに龍の羽を捉えていなし、龍を地面に引き倒す。もうもうと上がる土煙の先でうっすらデュランダムXが立っている影が見えたと思った直後、体勢を立て直した龍が襲いかかりデュランダムXは弾き飛ばされ、土煙の上にふわりと浮かび上がった龍の口から光弾が放たれて当時に大きな衝撃音が響き渡り地面が振動した。
「大丈夫!?」
「コレドさん静かに。今は火口に行くのか先決です。それにそんなに簡単に壊れるものではないのでしょう?」
それはたしかにそうなんだけど。デュランダムXは元々龍との戦闘を前提に高強度のフレームで作られている。そうそう破壊されない。でも。
そう思って見直すと、わずかにしなる鞭の先端が岩山の端に見え、龍の叫び声が聞こえた。仲間を呼んだんだろう。それに呼応してか上空を舞う2匹の龍のうち、1匹が応援に向かう。
「コレドさん、今です。デュランダムXが注意をひきつけているうちに急ぎましょう。僕らは彼らに比べてとても小さい。影を進めば見つからないでしょう。それにデュラはんの鞭レベルは6です。そう簡単に負けるとは思わない」
「信頼してるんですね」
ボニさんの声に頷きジープを離れる。
張り出す岩陰の下を選んで音を立てずにくぐり抜け、本当にゆっくりと火口を目指す。その合間にも激しい地響きと何かがぶつかる轟音、龍の雄叫びが響き渡り、なんだか違う世界に来たようだ。そのとてつもなく長い200メートルほどを登ってようやく火口入り口の手前に辿り着く。火口内部は細長い通路が続くから龍は入ってこない。けれどもあと10メートルほどの区間を抜けようとした直後、ふいに黒い影が僕らを覆い、上を向いて凍りつく。
青々と晴れ渡った空を突然遮る影。上空を舞っていた最後の龍が真上から急降下していた。
この最後の区間は遮るものがなく空から丸見えだ。絶体絶命。そう思った直後、体が弾き飛ばされた。
「そのまま左に飛んで!」
ボニさんの声に反射的に飛び避けて振り返る。僕と同時に右に飛んだと思しきボニさんが地面に倒れ込み、そこを襲う龍の鉤爪。引き裂かれる。もうだめだ。そう思って目をそらした瞬間、バシュと鈍い音と何かが壁に激突する音がして、ボニさんの声が聞こえた。
「ふう、もうダメかと思った。アツシ君すごい」
「あの、一体何が?」
恐る恐る目を開けるとボウガンを手にしたボニさんが地面から起き上がるところ。その視線の先で3メートルほどの大きさの龍が見たこともない赤い粘液状のものでべたりと岸壁に貼り付けられていた。
突然その龍が苦しそうな叫び声を上げる。
まずい。他の龍が応援にくる。呼応する叫び声の方向を見る。岩山が途切れたここからは火口からなだらかに下る全景がよく見えた。そしてデュランダムXが2匹の龍に地面に押し付けられて動きを止め、その頭部がもぎ取られようとしていた。
このままではあの龍に突っ込む形になる。仕方なくジープを止めてデュランダムXがジープの前に出たけれども龍は襲いかかっては来なかった。
「ほんまや、さっきのよりは賢そう」
「どうしてですか?」
「あの辺は岩場で障害物があるから鞭はうまく使えんのや……うーん、通してもらえんかなあ」
龍をこんなに間近で見るのは初めてだ。
あの龍のいる岩の少し先に火口に降りる階段がある。そこが神子の神殿の入口。だから龍の向こうにいかなければならない。
けど。龍の目的がわからない。竜のようにデュラはんの魔力が目的なら襲ってくるはずだ。けれどもその様子も見られない。ただ道を塞いでいる? その翼を広げる姿はどこか火口を守っているようにも見える。
ボニさんが突然大きな声を上げた。
「あの、通してもらえませんか?」
「ボニさん?」
「話が通じるといいなと思って」
「あの龍、どっちが目的やろ」
「目的?」
「ジープとデュランダムX。襲ってこんのやったら通せんぼしとるんかな思うん」
人語がわかる龍もいるとは聞くけど全部がそうじゃないとも聞く。
しばらく待ったけれども様子は変わらなかった。
けれども確かにあの龍はこちらをじっと見ているだけ、のようにも思える。
時間だけが過ぎていく。このままじゃ埒が明かない。
「デュランダムXかジープかどっちかだけが狙いやったら隙をついて片方は入れるかもしれん。囮になってみよか」
「囮?」
「デュランダムXが目的やったらこっちに気い取られとる間に神子さんとこ行ったって。それに反対側の方が開けとるから戦うならここよりあっちがええし。そんでジープ目的やったら俺が隙をついて龍にドロップキックかましたるからその隙に中入って」
「ドロップキック?」
これまでデュランダムXはきっちりジープのそばについてジープを守っていた。離れるのは不安が募る。デュランダムXならひょっとしたら龍種もなんとかなるかもしれない。けれどもジープ、というか僕らだけではとても龍種に対抗できない。幸いここまでの竜種はほとんどデュラはんが倒してくれた。いざとなったら反転して街まで逃げもどろうか? 目的が通せんぼなら追っては来ないかもしれない。
そんな後ろ向きなことを考えてながら手綱を握る手に汗をかく。じわじわと少しずつデュランダムXが離れるのを見守る。離れるデュランダムXがすぐにはジープに戻れない距離を超えた時、龍はようやく視線をデュランダムXに向けた。
「やっぱ狙いはデュランダムXみたいやな。こいつが竜倒しよったんを上から見てたんやろ」
「そういえばずっと上を飛んでたね。でもジープが火口に向かったらこちらに来るかも知れない」
「んんー。車は今までデュランダムXにあわせてゆっくり走っとったやろ? 一気に火口まで走れんかな。それで強引に入っちゃうん」
「どうだろう。この子達も怖がっている気がする」
ジープは5頭の小さな竜に引かれて走っているけど、どの竜も目の前の龍を恐れて縮こまって見えた。僕自身も同じように龍の威容に縮こまっているんだから無理はない。龍の目の前まで近づくとこの子達の足が止まりそうだ。
試しに龍の目がジープからデュランダムXに逸れたから前進の指示を出してみたけど、案の定その歩みは緩慢だった。
「岩場なのはこちらも好都合でしょう。ジープを置いて岩陰をつたってこっそり侵入してはどうでしょうか。囮にも使えます」
「けどボニさん、ジープの守りが何も無くなる」
「あの龍が相手ならジープの守りなんてあってないものでしょう?」
その意見に驚愕した。守りを捨てる?
ジープはこれでも鉄製のフレームで囲まれているから最初の一撃だけは防げるかもしれない。でも降りたら生身で防ぎようがない。けれども確かに1撃防げても意味はないようにも思う。僕が悩んでる間にボニさんはさっさと荷物をまとめて降りてしまった。龍から見えないジープの影でボウガンを装填している。
「いざとなったらタケヒサ弾がいいかな」
「うーん、タケヒサ弾は当たり外れが大きいからなあ。それにすぐ助けられる距離やないかもしれん。アツシ弾?」
「わかった」
「それからデュランダムXが戦闘に入ったらこっちを気にする余裕はないやろうからあとは任せるで。ほな」
ジープの影からそろりと様子を伺うと、龍は離れていくデュランダムXを目で追う。こちらにはあまり注意を払っていなさそうだ。デュランダムXがジープと反対方向から火口に回り込もうとしたとき、手元の魔力検知器が至近距離でいくつもの魔力反応を観測し、突然ぶわ、と大きな風が巻きおこった。
これが龍の魔法。たくさんの魔力反応が複雑に絡み合っている。
龍は風にふわりと乗り、たくさんの風を巻き起こしながらあっという間に突進する。初速はゆっくりでも宙空で発生する強風が龍を後ろから力強く押し出し、あっという間に加速してデュランダムXに激突しそうになった時、デュランダムXが特大の鞭を振るい風を切り裂く。
そのやや無軌道に見えた先端は僅かに龍の羽を捉えていなし、龍を地面に引き倒す。もうもうと上がる土煙の先でうっすらデュランダムXが立っている影が見えたと思った直後、体勢を立て直した龍が襲いかかりデュランダムXは弾き飛ばされ、土煙の上にふわりと浮かび上がった龍の口から光弾が放たれて当時に大きな衝撃音が響き渡り地面が振動した。
「大丈夫!?」
「コレドさん静かに。今は火口に行くのか先決です。それにそんなに簡単に壊れるものではないのでしょう?」
それはたしかにそうなんだけど。デュランダムXは元々龍との戦闘を前提に高強度のフレームで作られている。そうそう破壊されない。でも。
そう思って見直すと、わずかにしなる鞭の先端が岩山の端に見え、龍の叫び声が聞こえた。仲間を呼んだんだろう。それに呼応してか上空を舞う2匹の龍のうち、1匹が応援に向かう。
「コレドさん、今です。デュランダムXが注意をひきつけているうちに急ぎましょう。僕らは彼らに比べてとても小さい。影を進めば見つからないでしょう。それにデュラはんの鞭レベルは6です。そう簡単に負けるとは思わない」
「信頼してるんですね」
ボニさんの声に頷きジープを離れる。
張り出す岩陰の下を選んで音を立てずにくぐり抜け、本当にゆっくりと火口を目指す。その合間にも激しい地響きと何かがぶつかる轟音、龍の雄叫びが響き渡り、なんだか違う世界に来たようだ。そのとてつもなく長い200メートルほどを登ってようやく火口入り口の手前に辿り着く。火口内部は細長い通路が続くから龍は入ってこない。けれどもあと10メートルほどの区間を抜けようとした直後、ふいに黒い影が僕らを覆い、上を向いて凍りつく。
青々と晴れ渡った空を突然遮る影。上空を舞っていた最後の龍が真上から急降下していた。
この最後の区間は遮るものがなく空から丸見えだ。絶体絶命。そう思った直後、体が弾き飛ばされた。
「そのまま左に飛んで!」
ボニさんの声に反射的に飛び避けて振り返る。僕と同時に右に飛んだと思しきボニさんが地面に倒れ込み、そこを襲う龍の鉤爪。引き裂かれる。もうだめだ。そう思って目をそらした瞬間、バシュと鈍い音と何かが壁に激突する音がして、ボニさんの声が聞こえた。
「ふう、もうダメかと思った。アツシ君すごい」
「あの、一体何が?」
恐る恐る目を開けるとボウガンを手にしたボニさんが地面から起き上がるところ。その視線の先で3メートルほどの大きさの龍が見たこともない赤い粘液状のものでべたりと岸壁に貼り付けられていた。
突然その龍が苦しそうな叫び声を上げる。
まずい。他の龍が応援にくる。呼応する叫び声の方向を見る。岩山が途切れたここからは火口からなだらかに下る全景がよく見えた。そしてデュランダムXが2匹の龍に地面に押し付けられて動きを止め、その頭部がもぎ取られようとしていた。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~
喰寝丸太
ファンタジー
ブラック企業のプログラマーだった俺はある日倒れて帰らぬ人となったらしい。
神様に会う事も無く何故かドラゴンとして転生。
ドラゴンは産まれた時から最強だった。
やる事も無く食っちゃ寝する日々。
そして、ある日人間の集団に出会い、その一人が使った魔法に俺は魅せられた。
使いたい、魔法が使いたい、使いたいったら、使いたい。
それからは人間をこっそり観察して呪文を集める日々。
そしてある日、気づいた呪文の法則に。
それはプログラムだった。
それから俺は言葉が喋れない壁を乗り越え、呪文の製作者となった。
そんな俺がドラゴンの賢者と褒め称えられ、守護竜となるまで。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
【完結】いせてつ 〜TS転生令嬢レティシアの異世界鉄道開拓記〜
O.T.I
ファンタジー
レティシア=モーリスは転生者である。
しかし、前世の鉄道オタク(乗り鉄)の記憶を持っているのに、この世界には鉄道が無いと絶望していた。
…無いんだったら私が作る!
そう決意する彼女は如何にして異世界に鉄道を普及させるのか、その半生を綴る。
元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる
ゆる弥
ファンタジー
転生した体はなんと骨だった。
モンスターに転生してしまった俺は、たまたま助けたテイマーにテイムされる。
実は前世が剣聖の俺。
剣を持てば最強だ。
最弱テイマーにテイムされた最強のスケルトンとの成り上がり物語。
【完結】勇者に折られた魔王のツノは、幼児の庇護者になりました
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
旧タイトル:膨大な魔力と知識ありのチートだけど、転生先がツノはないよね?
異世界転生、胸躍らせる夢の展開のはず。しかし目の前で繰り広げられる勇者vs魔王の激戦に、僕は飽きていた。だって王の頭上で、魔力を供給するだけのツノが僕だ。魔王が強いからツノがあるのではなく、ツノである僕がいるから彼が最強だった。
ずっと動けない。声は誰にも聞こえない。膨大な魔力も知識チートも披露できぬまま、魔王の頭上で朽ちるのか。諦めかけていた。
勇者の聖剣が僕を折るまでは……!
動けなかったツノは、折れたことで新たな仲間と出会う。チート無双はできないが、ツノなりに幸せを掴めるのか!? いつか自力で動ける日を夢見て、僕は彼と手を組んだ。
※基本ほのぼの、時々残酷表現あり(予告なし)
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2021/11/17 完結
デュラハン令嬢始まりました!〜人は見かけじゃありませんわ。そもそも人ではないけれど〜
やあ
ファンタジー
西方の国アマラス有数の名家デュオランダルの令嬢・ハンナは、ある日魔術の訓練中に魔力暴走を起こし、頭を吹っ飛ばされてしまった。
目を覚ますと周りの者がなんとも言えない顔をしている。
鏡を差し出され見ると驚愕した。顔が炎の塊になっていた。
「…しかたありませんわね。デュラハン、つつしんではじめさせていただきますわ!」
開き直ったデュオランダル・ハンナ…デュラハン令嬢は、全く謹む気配無く、今日から元気に首無し生活。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
転生したら戦国最強のチワワだった~プニプニ無双で天下統一~
偽モスコ先生
ファンタジー
チワワをこよなく愛する高校生、犬上武(いぬがみたけし)は、乗用車に轢かれそうになったチワワをかばって昇天してしまった。そして、女神の手によって異世界へと転生させられてしまう。
転生先は戦国時代の日本によく似た世界。だが身体はチワワになってしまっている。
「いと尊し!」「いと尊し!」
「いとプニプニ!」「いとモフモフ!」
歴史に詳しいわけでもない。チート能力だってない。あるのは通常よりも異常なまでに柔らかい肉球とふっさふさの毛並みだけ。
そんな武は、織田信長の代わりのチワワとして戦国を生きていくはめに。
チワワになってしまった元高校生男子とおバカな武将たちが送る、なんちゃって歴史もの風コメディー!
※たまにシリアスになったり、残酷な描写が出たりします。予めご了承ください。
※日本の歴史を参考にしてはいますが、あくまで異世界が舞台です。
竜焔の騎士
時雨青葉
ファンタジー
―――竜血剣《焔乱舞》。それは、ドラゴンと人間にかつてあった絆の証……
これは、人間とドラゴンの二種族が栄える世界で起こった一つの物語―――
田舎町の孤児院で暮らすキリハはある日、しゃべるぬいぐるみのフールと出会う。
会うなり目を輝かせたフールが取り出したのは―――サイコロ?
マイペースな彼についていけないキリハだったが、彼との出会いがキリハの人生を大きく変える。
「フールに、選ばれたのでしょう?」
突然訪ねてきた彼女が告げた言葉の意味とは――!?
この世にたった一つの剣を手にした少年が、ドラゴンにも人間にも体当たりで向き合っていく波瀾万丈ストーリー!
天然無自覚の最強剣士が、今ここに爆誕します!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる