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ホラー展開は苦手なんですって。 1
しおりを挟むふと、気がつけば、森の中にいました。
は? と思って見回しても薄暗い森です。雑木林というより、きちんと誰かが植えた感じなのですけど。木々が整いすぎて気持ち悪いといいますか。あり得ませんけど、コピーした木を並べました、みたいな。なんとなく不安にさせる不気味な雰囲気があります。
一人でこんなところにきた覚えはないんですが、夢、でしょうか?
それとも幽体離脱でもしましたかね。
「んー、へんだなー」
近くで突然、子供の声が聞こえました。女の子、でしょうか。肩までの黒髪とモスグリーンのワンピース、編み上げのブーツにベレー帽。全く、林の中の格好とは思えません。違和感たっぷりです。肩掛けのポーチだけがやけに赤くて、なぜか見覚えがある気がします。
薄暗い森の中、子供がずんずんと奥に向かって進んでます。
あ、ダメ、そっち、と声をかけたいものの全く、声が出ません。……やっぱり、夢でしょうか。移動しなくてもなんだか追尾しているみたいですし。
その子供はまずそうな方向に躊躇なく進んで行ってます。
がさりがさりと木々が揺れてもものともしません。あたしならびびって泣き出しそうですが、その子供、心臓強いですね……。
しかし、そのうちに足取りが重くなっていきました。
ぴたりと足を止めて、首をかしげています。
「迷った?」
そりゃあ、そうでしょうね。聞こえないでしょうけど、思わずつっこみましたよ。
「……様はすぐに戻れるから心配ないって言ってたけど、おかしい」
反対側が透ける手を見て子供が呟いていました……。あ、あれ? 透けてるっ!?
「んーんー。どっか人のいるところどこかなっと」
あっち。か。と、何かの仕草のあとに、迷いなく進んでいくのです。……大丈夫ですか? なんだかとてもしんぱ……。
「ぎゃーっ!」
……的中と言いますか、考えなしですか。子供ですからね。といっても小学生の中学年くらいでしょうか。言うほど子供でもなく、でも、お姉さんでもないって感じです。
お姉さんぶりたい年頃とでも言いますか。
まあ、それはともかく。脱兎のごとく逃げ出しております。
ただし、鈍足。
本人必死。でも、足場の悪い森の中。しかも暗い。早いわけがありません。
「ま、まてっ!」
慌てたような声にどこか聞き覚えがある気がしました。怪しげなフードを被っているのがとても不審ではあります。さらにゆらゆら揺れる灯りがそばをふよふよと漂っていました。
声からすると推定若い男性ですね。早足で追いかけてますのですぐ追いつかれそうです。これ。
「そっち、あぶないからっ!」
「こ、こないでぇっ! なんかすけてるーっ! 幽霊!? たべるのーっ!?」
子供の大混乱がみてとれます。
なお、追いかけている男性のほうは透けてません。透けてるのは子供の方では? と思いましたが、まあ、あたしがそんなことを考えているうちに話はどんどん進んでいきました。
がしっと襟首を捕まれた子供。
「いやーっ! おいしくないよっ!」
「食べるとか、ない。なんで、こんなところに、子供が、いるんだよ」
追いかける側も少々息が乱れてます。短距離でも森の中で追いかけっこはしたくありません。あたしはすぐに転ぶことうけあいです。
「まいごですっ」
子供は自棄のように叫いてます。
胡散臭いことこの上ないようですが、事実っぽいのですよね。違和感たっぷりの格好で、森の中をうろつくのは大変怪しいですけどね。
「……そうか。とりあえず、森を出る。俺も別にこんなところに好きでいるんじゃないんだ」
「あ、あれ? 透けてない?」
「おまえのほうが透けてたんだが」
「それで捕まえたの?」
「わからんが、勘?」
「……どーなの、それ。ああ、そうか、ちゃんと入り込んでなかったから戻れなくて、変だったんだ。
……あれ? これって。定着しちゃった?」
「なんの話だ」
「ううん。なんでもない」
「行くぞ。ここには、人嫌いの魔導師がいるからな。さくっと廃棄される前に消えるに限る」
そのまま引きずられるように森の中から出ていったのですが。べつにあれ、悪意もなんもなかったんですよね。歩幅が違い過ぎることに気がつかなかっただけで。
……なんでしょうね。そこはかとない、あ、知ってる感。
あー。
もしかして。
「うっ」
お腹に頭突きをされれば目覚めますよね。
おはようございます。本日、67日目、でしたっけ? お腹痛いです。アザとかなってないですよね?
それにしてもなにか大事なことあった気がするんですが。頭の中がお腹痛いで終了してます。
頭突きの犯人はカリナさんでした。幸せそうにムニャムニャ言いながらさらに抱きついてきそうなので引きはがしておきました。
狭くはない推定キングサイズのベッド、天蓋付きなんですがさすがに成人女性三人が自由に寝るには狭かったようです。
リリーさんなんて落ちそうなところに丸まってますよ……。
閉められた天蓋のカーテン部分を少し開けます。これ、寝るとき閉めるんですって。初めて知りましたね。
外は薄く明るくなりつつありました。5時くらいでしょうか。いつもよりちょっと早い感じです。
もう一度寝直すにはちょっと躊躇う感じですね。寝ると昼まで起きないやつです。
大人しく、起きて軽く身支度しておきましょう。
寝室の奥にちょっとした水回り用の小部屋があって、洗顔とか歯磨きくらいは出来ます。鏡もあるので、ちゃんと寝癖も直せるのもありがたいですね。
歪みの少ない曇ってない鏡には、少しだけ見慣れない顔があります。……やっぱり、ちょっと変わってるんですよね。変になったというより整ったって感じです。でも、前の方が愛着ありますから、戻せないか確認したほうがいいでしょうね。
パジャマから楽そうなワンピースに着替えます。気がつけば寒色系が揃ってまして……。いや、青を選びがちなのは確かなんですけどね。なんとなく、モスグリーンの厚手のものを選びました。ベロアとかの感じに似てるんですよね。
ちょくちょく、現代風なものに出会うには理由があります。あたしの前にきた来訪者が被服関係者だったらしく、自重しないで広めた結果です。
なお、彼の野望はミニスカ、ニーハイの絶対領域だそうです。
……なにか、お知り合いになりたくないような気がします。しかし、彼のおかげで既製服も作られ、コルセットも終了を迎えつつあることを考えると感謝するべきかもと思います。化粧品についても多少は改善されていたようでした。是非とも落ちにくい口紅を開発してほしいところです。
身支度を終えて応接室の方に移動します。二人とも多少の物音では起きてこないのはわかっていても気になりますからね。
リリーさんもカリナさんも相当寝起きわるいんです。カリナさんはいつもの時間に起きてぼんやり三十分。リリーさんは、あと少しと言って寝直す方。
夜の護衛的に役立つところはありません……。
苦肉の策として一緒に寝たという事態ですので……。さすがに、リリーさんがいるのに襲われたりはしません。公爵家と全面戦争したいってんだったら別ですが。そこまで根性あるなら既になにかしている気がします。
応接室のほうは、窓がないので暗いのです。入り口にある明かりをつけて、ソファに座ります。しかし、手持ちぶさたです。
脳内検索とか久しぶりにしてみればいいでしょうか。せっかくのチートなのに信用度がいまいちという残念なところもあって多用はしてなかったですよね。
婚姻の届出のときの裏切られた感は半端ないですよ。おまえ、そこ、大事っ! です。
……まあ、知ってても同様の結果だろうと思いますけど、覚悟の度合いってもんがですね。
少々のトラウマになっている気がします。
情報は情報なので鵜呑みしなければ良いのです。
……さて、エオリア異聞の過去分の振り返りでもしましょうかね? まとまった暇というのは最近ありませんでした。あっても精神的余裕ってものがなかったんですよね。
少しばかり充電したので、ちょっと落ち着いたような気もします。
ユウリが言っていたことはちょっと気になっていたんですよね。
温泉回、全く記憶にないと。変だと思うんですけど、それほど重要とも思わなかったんですが、振り返って……。
……ダメでした。
そ、そうでした。温泉なんです。露天風呂なんです。肌色多めなんです。色んな配慮があって水着着用ですが、女性キャラ集合してのサービスカットあります。見開きで、温泉入ってるところがありました。
あれ? こんな子いたっけ? って後ろ姿がありましたけど、それよりも問題は。
なぜか、男性のほうもあったんですよ。しかも同様の見開き。女性よりも肌色多めなのは水着仕様だからですけど。すっかり、忘れてました……。
ええ、そこにもちゃんとエリックがいましてね。端の方でつまんなそうな顔してましたけど。
……細身ではあるんですが、それなりにまあ、引き締まっておりまして……。
赤くなってじたばたしてしまいました。次会ったとき、まともに顔を見れる気がしません。ああ、誰もいなくて幸いです。
出来ることならむーりーっ!とどこかに叫びたい気がします。
シャツの下とか、ああ、なんですよね。そうですよねっ! 死にそうです。
即、脳内から消しました。どこか余計なところで思い出さないといいですけど。なんで、忘れてたと言えば、似たような経緯だった気がします。どきりとしますよねー。心の準備必要です。
さすがにじたばたしていた音が外に伝わったのか、控えめに扉が叩かれました。おそらく、外の護衛の人が心配してのことだと思うんです。
これには本来は部屋付きの侍女とかメイドとかが対応するというリリーさんのお話でしたが、現在、いません。
一応、カリナさんかリリーさんが出るというお約束だったのですが、現実的ではありません。起きる気配もしてませんし。
再び、扉が叩かれました。
変だと思われて侵入されるのも困ります。
「はい」
諦めの境地で扉を開けました。
表の護衛の人は常時二人、三交代だか四交代だかするそうです。それぞれ紹介はされません。昨夜見た方とは違う人が二人いました。
じっと見下ろされます。ぱちぱちと音がしそうな瞬きですね。アテレコするなら、え、なんで? でしょうか。
「なにか、ご用ですか?」
「あ。し、失礼しました。その、起きられたようなので、手伝いをお呼びした方が良いかと思って」
わたわたと慌てた感じでいいわけされました。おそらく、カリナさんが出てくると思ったんでしょうね。教会の人は朝早いイメージがありますから。
「あたしだけが先に起きてしまったので、まだ、必要ありません。でも、ありがとう」
感じの良い笑みと練習したものを披露します。いつものは色んなものが駄々漏れなんだそうですよ……。
護衛の二人は黙ってしまいました。
あれ? 変でしたか?
「とても黒いんですね」
「へ? あ、ああ、そうですね。向こうだとありふれてるので特別と言われてもピンときませんね。では、お仕事頑張ってください」
苦笑しつつ、扉を閉めました。
はぁ、びっくりした。
やっぱり、じっと見られるとなにか威圧感を憶えますね。護衛するくらいなので、体格にも恵まれていますしさりげなく、武器を身につけてますし。
……でも、なんか若かったんですよね。基本的に既婚者しか近くに居ないはずなんですが。若くて結婚済みってことでしょうか?
うーん。昨夜は立派なおじ様でしたよ。ダンディズム溢れる感じでこういうもの弱いんですよね、あたしと遠い目をしたものです。
嗜好的に若い子よりおっさん好きと申しますか。男は30越えてからとか言い出しそうなところがありまして。
この年上の男性を好むのは小さい頃かららしいので、どこかでこの嗜好を植え付けられのでしょうか。時代劇、とか? 上様は素敵ですよね。二時間くらいのミステリーとかの華やかさの欠片もない、しぶい画面ににやにやする私は少数派でしょう。イケメンは某ルポライターだけで十分です。
そんな事を考えていたので、既に予兆が現れていたのを見逃していたわけです。
まだ、頬の熱さは残っていたので、バルコニーの方出ることにしました。またじたばたしそうな気もしましたし、同じように扉を叩かれても困ります。
うーん。背中とかどうなって……。
いえ、考えない考えない。
煩悩をどこかに放り投げるようにぼんやりしていたのも良くなかったようです。
重苦しい雲が空を覆っています。降り出しそうだと誰でもわかるような天気ですね。雨降りの日は必要がない限り、お出かけはしないものだそうです。
降り出す前に屋敷に戻れるといいなと思いながらも中庭を観察していました。自然風というものではなく、きっちり整地された上での作られた庭といった感じでしょうか。変な不気味さはなく、散策など気持ちよさそうです。
それにしても朝から庭の手入れなどで人の出入りがけっこうあるんですね、なんて思ってたわけです。
よく見えるということは、逆に見られると言うことでもあったと言うことを失念していました。完全に油断です。
「あれぇ。いないと思ったら、冷えるから入ってきなよ。お茶いれる」
ぼんやりとした声のカリナさんに声をかけられるまでそこにいました。煩悩は簡単に退散してくれないようです。
応接室で二人でお茶を飲んで、昨日の顛末をお互いに情報交換します。昨夜は着替えて、泥のように眠りましたからね。話する余裕なかったですし。なお、お互いに隠したい部分は隠してました。暗黙の了解というやつですね。
リリーさんは、遅くまで起きてたようですけど。そういえば、夜中に寝る場所がないとかなんとかどかされた気がします。
リリーさんが最後に起き出して、身支度などを整えたあたりには朝食にも遅いような時間になっていました。さすがにちょっとお腹すいてました。
呼び鈴を鳴らしてきたメイドさんに要望を伝えれば、すぐに食事は準備されたんですけどね。
食事は一度に並べてもらいました。なにかとても豪華です。
ですが……。
「冷たい食事が悲しい」
冷えても良いオープンサンドは良かったんですよ。ローストビーフっぽいお肉とか素敵でした。が、冷製でもないスープが冷めてたりするとがっかりします。わりと食卓にスープ必須みたいな食文化のようなんですが、そこ、どうなんでしょうね。微妙にぬるいのも嫌ですけど。
なお、毒味済みのものが提供されております。
「保温出来る魔法具とか開発しませんか? 一定温度をこう、保てるような」
「そういう話はゲイルにしてちょうだい。私は魔導具作れないの」
「え? 魔導師はだいたい作るって聞きましたけど」
「性格的に、かしら。ちまちまやってると、ぶん投げたくなってくるのよね……」
「想像出来る」
ぼそっとカリナさんが同意しています。た、確かに向いてなさそうです。
リリーさんは肩をすくめて、酢漬けキャベツとカモ肉っぽいモノが乗っているサンドイッチをつまんでいます。
大変優雅です。お嬢様です。
「ここにいる間にラムとか食べたいわね。子羊とかなかなか手に入らないから。
あとは豚肉のオレンジ煮とか、コンフィとか」
「……お嬢様ですね。キャビアとか普通に食べてそう」
「なにそれ?」
ご存じないようでしたので、ちょっと説明しました。サメいるんですかね? 結果的にえぐい食べ物扱いされてましたけど。
魚卵系はあまり食べないのかもしれません。そもそも海が遠いですから、馴染みはないのかも。いえ、川を上る鮭ならいける!?
異世界的おいしい食べ物の話に全力で脱線したのは現実逃避かもしれませんね。
それは食後のフルーツをちょっとつまみつつ、お茶を飲んでいたころでした。
控えめに扉を叩かれ、リリーさんが許可を出し、外の護衛の人が入ってきます。
「リリー様に取り次いで欲しいと使者がやってきていますが、いかがしますか?」
思わず顔を見あわせましたね。
「わかったわ。食事が終わってないの。だから、待つか、このままでも良いか確認してくれる?」
「承知しました」
護衛の人はあたしの方をみるとにこりと笑っていきました。
朝の人とは別ですけど、なんか、若くないですか?
「方針転換してきたわね」
リリーさんの不吉な予想は残念ながら的中したんですよね。
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