上 下
131 / 263

ちょ、ちょっとだけとか

しおりを挟む
 この会場、一階なのでバルコニーと言ってもそのまま中庭に出れそうな感じです。階段は見る限りはなさそうなんですけどね。
 室内はやはり暖かかったのか外に出ると少し鳥肌が。

 庭の木々がきらきら光ってなんだか綺麗です。
 今日は特別に庭にも明かりが灯っているそうです。警備の都合と見栄えと言っていました。でも、あの庭の中を歩くのは少し怖いですね。
 この世界の夜は海の底みたいに暗いんです。都会の明るさについて思わず遠い目をしてしまいます。

 一人でぷらぷら歩くなんて夢のまた夢、といったところでしょうか。昼間ですら、今はやめたほうがいいと言われてますし。

 室内から見えるあたりの手すりに寄りかかってみます。ちょうど腰あたりに手すりがぶつかります。
 中はやっぱり盛り上がってますね。修羅場的に。駆り出されなくて幸いです。

 そのまましばらくぼんやりとしていると記憶にある匂いがふわりと漂った気がしました。苦いようなすっきりとしたような匂いがしました。懐かしい、安心するような匂い。
 エリックはちゃんと探してくれたようです。でも、それにしては匂いが強いような?

「……人のいないところなんて、危ないだろ」

 庭側から聞こえた声は少し呆れたようでした。なんとなく、がっかりしたような気がします。少しは嬉しそうにしてくれないでしょうか。

「遅いですよ。待ってたんです」

 背後に視線を向けずに答えます。どこで見られているかわからないのは変わりません。見られる確率は減ったでしょうけどね。
 危ないのは、あたしじゃないので慎重にならざろうえないです。

 いえ、やっぱりちょっと怖いのですよね。迷惑そうじゃないかとか、もう嫌になってないかとか。

「それは悪かったな。あまり近づくとリリーに叱られる」

「ん。お許しが出たのでお待ちしてました。中がああで、これから先、時間取れなさそうですって」

 思った以上に、つまらなさそうな声になりました。

 不自然にならないように、庭の方へと体を向け直します。
 相変わらずフード被ってますね。今日もなにか、うるさかったんでしょうか。

「少し離れていろ」

「はい」

 バルコニーはそれなりに庭との段差があるんですが、軽く越えてくるあたりなにか使ったんでしょうかね。身体能力が低いとか言いながら、これだけ動けるなら便利に使われるのもわかります。
 そして、かっこいい。
 ぼーっと見惚れてるのが、ちょっと間抜け面になってないことを祈ってます。締まりのない顔してそうなんですよね。自分じゃ確認できないので、わかりませんけど。

 バルコニーの中でも光が届かない場所はあって、エリックはすぐそちら側に移動してしまいました。庭のほうからはさすがに誰かがいるのはわかるのですけどね。
 光の届かない場所に立っていると妙にエリックの輪郭がぼやけて見えます。なんとなく、見づらい感じとでも言いましょうか。

「なにか、してます?」

「認識を阻害させている。そこにいるのを知っているなら全く効かないが、知らないなら印象に残りにくくなるはず」

 そういいながら、フードを外してなにか眩しいものでも見たように目を細められると少々どきどきしますね。

「そうしているとお嬢様みたいだな」

「中身は同じですけどね。ディレイだって、あんなの反則です。すごく、どきどきしました」

「……そうか」

 なにか困ったように黙られてしまいました。うっかり言いすぎましたか?
 こう、色んなものが漏れ出してきてます……。禁断症状がいけないのです。もうちょっと自制できたはずなんですけど。

「その、きれいだな」

 ものすっごい照れたように言われました。いつもは、さらっとかわいいとか言うのに。
 やっぱりあれは思ったからそのまま言った系なんでしょうか。あれも言われると照れるわけですが……。

「ありがとうございます」

 消え入りそうな声で一応、お礼は言いましたけどね。うつむいちゃいますね。顔が赤いどころではありません。

「いつもかわいいけどな」

 当たり前のように付け加えられる追い打ちがっ!
 ええ、ちょっと理性さん、どこか行きませんか? 旅行とかいいと思いますよ。今こそ思い切り抱きつくところでは?
 見られるっ! 目立つっ! いいじゃないですか。

 ふふふ。

 なんて不穏な事を考えていたことがばれたのか、なにか手を握られましたけど。あ、うん。このくらいで我慢しろと……。
 そうではなかったようで、影に引き寄せられて。ぴたっと動きが止まってしまいました。あれ?

「どうしました?」

「……化粧は崩せないし、髪も整えられていると触れない。それ、服に皺とか付きやすかったりしないか?」

「……そ、そうですね。そっちの服になにかついてもダメですものね」

 正装ってなかなかに気を使います。
 結果、後ろからの軽く抱きしめられて終了です。足りません。全く、これっぽっちも足りません。
 ずっとくっついてたっていいじゃないですか。人に見えないところ一杯ありますよ。
 そうです、いなくなったって……。

「中から見える位置のほうがいい。探されるのも嫌だろう?」

 あたしの不満が見えたように言われましたよ。ええ、ユウリがあんなで、あたしも誰かいるなんて知られたらどうなるかわかりません。監禁とか意に沿わぬ相手と、とか嫌ですよ。物理的に破壊してなんとか逃げますけどねっ! 自慢にもなりませんが、破壊力過剰です。
 簡単に人質に取れそうな知り合いがいないことは幸いです。所属組織も脅しとか鼻で笑いそうですからね。
 あたしは最悪、国外逃亡でしょうか。後々のことを考えれば、登録して周知してもらうまで終わってからでしょうけどね。

 だから、それまでには必要な距離感。
 普通に話すには少し遠い距離がもどかしいと言いますか。それでも、手を伸ばせば届いてしまう。忍耐を試されている気がします。
 視線を外して、庭をぼんやりと観賞しておきましょう。ふりでもなんでも、ちょっとは気を逸らしたいですし。

「結局、ユウリはなにをどこまでしたんですか?」

「婚姻の宣言と邪魔者は排除するとこれ以上、この件に干渉するなら国を出て行くそうだ」

 ……。そのまま言ったわけではなさそうですが、内容は思った以上にお怒りですね。
 その結果、目は黒い、有用な血を持つあたしにしわ寄せがくる予感しかしません。穏便に? 無理でしょう。

「何かあったら、連れて行くからな。国外にでるくらいは出来るから、一人で無理はしないこと」

 うーん。
 それは、出来ませんね。必要なら、一人で行きます。とは言えません。少しだけ視線を向けて、曖昧に笑って誤魔化すことにしましょう。
 その気持ちはとても嬉しいんですけどね。
 絶対なにか悪いフラグに違いありません。悪意を持って歪められるような話になりそうです。

 死亡フラグも悪役に配役されるのも避けたいんですよ。原因、あたしとか嫌です。なんのためにいるのか全くわかりません。

「アリカ」

 大変不機嫌そうに名を呼ばれました。

「は、はい!」

「俺は、そんなに頼りない?」

「そ、そんなことないですよ。十分、頼って、甘えてますけど」

 そりゃあもう、甘え過ぎじゃないかってくらいに。衣食住全て頼ってましたし、色々教えてもらって、大事にしてもらったと思うのです。
 あ、あれ? なぜに眉間の皺が深くなるので?

「わかった。俺の好きなようにする」

 返答を間違えたのはわかりました。どこが間違っていたのかがわかりません。
 あたしの困惑を知ってか大きなため息をつかれました。どうしょうもないなとでも言われたようで心外ですっ!
 だいたい、他になにを甘えろというのでしょう。

「……甘えろっていうなら、その、手を握ってもいいですか?」

 せいぜいこのくらいですよ。ぎゅっとかしたいですけど、今は無理です。その後の事を考えると何かありましたと思われるようなことは避けたいのですよ。
 して欲しい気もしますけどね。

 差し出された手に自分のものを重ねます。手袋越しでは低い温度が感じられないのは、少し寂しいですね。

 室内は変わらず、ざわざわしている音が聞こえてきます。落ち着きを取り戻すのは無理かもしれませんね。
 始まってすぐですが、主役が乗っ取られました。注目されないのは良いですが、あとでユウリには文句を付けておくことにしましょう。

 あたしは逆ハーレムとか興味ないんです。……いえ、二次元的に見ている分にはいいんですが、当事者になりたくはありません。

「どうした?」

 意味もなく手をにぎにぎしてました。落ち着かない気持ちが、安定を求めたんでしょうか。無意識が時々やらかして。

「大変だなぁって。はやく、お家に帰りたい」

「そうだな。どの程度、家が変わっているのか不安になってくるが……」

「お風呂は譲りません」

「支払いは俺じゃないならいい。さて、あまり長居していると離れがたくなる」

「え。も、もう少し」

「連れ帰っていい、というわけでもないのなら、このあたりが限界」

 ……。うん。お持ち帰りでも良いよ。とは言えません。言っても聞いてくれないような気がするので。恥ずかしいだけ損なので言いません。

 つなげたままの手をぐいと引かれました。

「キスしていい?」

 触れあいそうな至近距離で甘く囁かれました。
 はいか、いえすか、みたいな返答以外、なにが出来るんですか。この羞恥プレイ……。いえ、以前のあたしの言動がこれの原因ではあるのですけど。
 小さい、はい、がとてつもなく恥ずかしいです。許可制、やめたい……。

 冷たい温度が触れていきました。軽く触れてすぐに終わるかと思っていたのに。

「もう少し」

 甘い声でねだられて断れませんでした。いえ、その、あたしももうちょっとしたかったので……。ささやかに残っていた理性が、早々に切り上げることを進言してきたので、軽くで住みましたけど。少し、不満そうな顔をされてしまいました。
 それは甘いような胸が痛いような、少し満たされたような、逆に不足を強調されたような複雑な気持ちです。

 もっとと言われてしまう前に距離を離します。時々、箍が外れてしまうのは、お互い良くないとは思うのです。抑圧が過ぎるんでしょうか。

 軽くても何度か触れたエリックの唇には口紅が少しついてしまっていて扇情的な気が……。ってなんでなめるんですかっ! エロいです。もう、色気駄々漏れじゃないですか。

 あ、うん。もうダメ。全面的に降伏です。嘘みたいですけど、この人、あたしの旦那様なんですって……。やっぱり、都合の良い幻想なのではないでしょうか。

「誘惑するな」

 じっと見ていればエリックにため息混じりに言われましたよ……。
 そんなまずい顔してます? それに誘惑されたのあたしだと思うんですけどっ!?
 ちらっと室内を見て、苦笑してましたけど、なにが。

「じゃあ、またな。リリーに怒られるのは避けたい」

 さらっと逃げ出されましたよ。ってことは近くにいるんでしょうか。

「……話くらいって言ったのに、なぁにいちゃついてるの? 庭から見えるでしょう?」

 大きなため息付きで、リリーさんに言われてしまいました。室内に視線を向ければ、腕組みしてましたね。あ、うん。怒ってますか。そうですか。

「えへへへ」

 ごまかし笑いでどうにかする日が来るとは思いませんでした。自覚が薄いと言われればその通りです。こう、禁断症状がいけないのだと内心で言い訳しておきます。ええ、なにかなくてもああなった気がするのは、きっと気のせい。
 エリックが消えて行った先を見てリリーさんが、憂鬱そうな顔をしていました。

「あいつ、本当にこういうの器用にやるのよね。アーテルの認識も誤魔化してたから、見られても誰かがいちゃついてるくらいにしかわからないはずよ。そこから誰かなんて探そうとでもしない限り、大丈夫だと思うけど。
 ああいうの魔導協会で活用すればいいのに」

「かなり、ふらふらしてますよね」

「定住というか、特定のなにかとか誰かとかと親しくなるのは避けてるみたい。無意識っぽいのよね」

 そこで妙にリリーさんに見られました。いったいなんでしょう?

「だから、最初からおかしかったんだわ。なんで気がつかなかったのかしら。当たり前みたいに側に置いてたから、引きずられているなとは思ったけど、変とは思わなかったのよ」

 リリーさんに独り言のように言われました。

「本当に一目惚れでもしたのかしら?」

「し、知りませんよ。どこがよいのかも全くわかりません」

「アーテルはかわいいわよ」

「……顔、なんですかね?」

「それだけじゃないと思うけど。最低限、側にいても不快ではないんでしょ」

 それもどうなんでしょう……。いえ、側にいて欲しい、とは言われてますけどね。その前にリリーさんの推測ってあってるんでしょうか。
 わりと知り合いは多い気がしますよ。

 でも、そうですね。確かに、とても親しい人というのはいなかったような気がします。フェザーの町のチャラい衛兵のお兄さんくらいでしょうか。それもどちらかというと一方的。

「さて、充電できたでしょ。明日から大変よ。引きこもりなんてさせてくれないわ。なんなら、滞在伸ばされるくらいの勢いを感じる」

 さて、始まったばかりですが、誰かに捕まる前にさっさと逃亡することにしました。
 きちんとカリナさんは回収しました。ローゼには遠くから手を振っておきましたけど、気がつきましたかね。

 あー、ユウリが気がついてウィンクもらってもぜんっぜん嬉しくないんですけど。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

冷宮の人形姫

りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。 幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。 ※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。 ※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので) そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。

どうやら婚約者が私と婚約したくなかったようなので婚約解消させて頂きます。後、うちを金蔓にしようとした事はゆるしません

しげむろ ゆうき
恋愛
 ある日、婚約者アルバン様が私の事を悪く言ってる場面に遭遇してしまい、ショックで落ち込んでしまう。  しかもアルバン様が悪口を言っている時に側にいたのは、美しき銀狼、又は冷酷な牙とあだ名が付けられ恐れられている、この国の第三王子ランドール・ウルフイット様だったのだ。  だから、問い詰めようにもきっと関わってくるであろう第三王子が怖くて、私は誰にも相談できずにいたのだがなぜか第三王子が……。 ○○sideあり 全20話

追放された悪役令嬢はシングルマザー

ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。 断罪回避に奮闘するも失敗。 国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。 この子は私の子よ!守ってみせるわ。 1人、子を育てる決心をする。 そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。 さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥ ーーーー 完結確約 9話完結です。 短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~

柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。 その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!  この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!? ※シリアス展開もわりとあります。

【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成) エロなし。騎士×妖精 ※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? いいねありがとうございます!励みになります。

処理中です...