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熱が出ました
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現在、異世界生活通算7日目の朝です。
夢見が悪くても調子が悪くても朝は決まった時間に起きる習性です。
ぼんやり身支度して、ぼんやり朝食を作っていたら、クルス様も起きてきました。
「眠そうだな」
怪訝そうに言われるくらいなので、よほど眠そうなのでしょうね。確かに眠いというかぼんやりしています。
「ええ、少し夢見が悪くて」
フライパンで野菜を焼いて、一緒にウィンナーも焼いています。とりあえず切って焼けばいいんです。いつもよりも投げやり感が良くない気がします。
まあ、危ないですよね。
「あちっ!」
フライパンでやけどしました……。
さすがに見かねてクルス様が代わってくれました。座って何もしないように、とまで言われたのは過保護な気もします。
「なんの夢を見たんだ?」
そう聞かれたのは食後の事でした。
「こう、てんちょーが、えー、どうして魔法とか使わないのっ!? 夢でしょ、浪漫でしょっ! とか言ってきて。お断りしたんですけど、ごり押しされそうになりました」
なんか、嫌な予感しかしませんでしたね。
クルス様が、てんちょー? と首をかしげていました。そう言えば、なんの仕事をしていたとか話をしてなかったでしょうか。
「以前、お店に勤めてまして。定食屋さんみたいな、夜は酒場みたいな感じのお店ですね」
「……酒場?」
「ええ、軽食食べて、お酒飲んでお帰りいただくだけです。お持ち帰りはありませんよ?」
誤解なきようはっきり明言しておきます。
この世界の酒場がどういう扱いなのかわかりませんけど。気まずそうに顔を背けられたので、そんなお店が多いんでしょうね。
「そこの怪しい店長が夢に出てきたんですよ。あまり会いたくないですね。
家族の方がどれほどましか」
「それで、断ったんだ?」
「断りましたね。少々、怖いような気もしますから、最低限でいいですよ」
あの店長もどき、嫌な事も言ってきましたからね。
その怖い魔法を使う人は怖くないのか、なんて言われても。
クルス様と敵として戦場でお会いしたら、逃げますね。速攻逃げます。あたしも命は惜しいので。それ以外については、保留します。
知っているとおりではないですし、別のものと割り切った方が良さそうなので。
そうなると少々、怖かったりも不安だったりもしますが、それはあたしの問題です。
推しと同居も無理と思いましたが、よく知らない異性と同居もあたし的にはハードル高いですよ。転がり込んでいるあたしが言うのもなんですけど……。
「大丈夫か?」
ぼんやりとしているせいか、ちょっと心配されてしまいました。
ちょっと熱っぽい気もするんですよね。
「少し、熱があるような気もします」
「今日は休んでいたほうがいい。疲れも溜まっていると思う」
その言葉に甘えて、食後、部屋に戻ることにしました。
熱ってのは良くありません。
過去の経験上、熱を出した時って何かあるようなのですよ。基本的には熱が上がりそうな日は自宅に引きこもるんですが、やむにやまれぬ事情で人にあったりするんです。
会った日ではなく後日に、店長が妙に優しくなったとか、兄弟が妙に優しくなったとか、友人が(以下略)。
何があったかは教えてくれないですが……。
クルス様に何かやらかす前に部屋に引きこもるのが正解です。パジャマに着替えてもぞもぞとベッドに潜り込みます。
やはり、何か疲れていたのかベッドに横になった途端に爆睡しました。
夢も見ませんでした。
次に起きたときは部屋が暗かったのです。外はうっすら明るいので月でも出ているのでしょう。
そう言えば、夜に外に出たことはありません。星座などは覚えていませんが、違いとやらも確認してみたい気がします。
ベッドサイドにある灯りに触れるとぼんやりと光がつきます。
部屋には時計がありません。今は何時でしょうか。微妙にお腹がすいた気もしますし、一階に下りてみましょう。
真っ暗でした。
なんとなく場所はわかるんですけど、なかなかにホラー感があります。怪しい洋館ですし。
ダイニングの方もやっぱり暗かったのですが、ここは灯りの位置を覚えていました。ぼんやりと明るくなるとほっとします。
テーブルの上にメモ書きが残っていました。
仕事用の部屋に籠もっているので、近寄らないこと。
大変簡潔な内容です。そもそもどの部屋かわかりませんので近寄りようもありませんけど。
キッチンのほうも片付いているのですが、朝と変わってないような気がするのですよね。
これは、昼も夜も食べていないのではないでしょうか?
あ、でも、パンが減ってる気がするのでその程度で済ませたというとこですか。
あたしもその程度で小腹を満たしてもう一度、寝ようと思います。
お湯を沸かして、お茶くらいいれましょうか。
夜になると本当に静かで怖いくらいです。お湯の沸く小さな音に安心するのですよね。でも、ホラー映画とかだとこのような単独行動をしている場合、犠牲者に……。
がちゃり、という音にびびりましたけど。
「……なんか音がすると思ったら。もう、大丈夫?」
クルス様ですけどね。他に誰もいないのだからそうなんですけど、びびります。
ゾンビとか幽霊とか出てきませんよ。わかっててもこう、場面が場面だけに。
「大丈夫です」
「顔色が悪い」
それはホラー効果と言うものです。過去見た色々な映画が走馬燈のように駆け巡ってぐちゃぐちゃです。
あはははと愛想笑いをしてしまいました。
さすがにこの家が惨劇の現場みたいですとはいえません。実際なにかあったら怖くて寝れないじゃないですか。
「お茶飲みます? お湯沸かしたので」
「頼む」
人の気配に少し落ち着いてきます。ええ、幽霊が怖いわけでは……。怖いんですけど。小さい頃、半透明の謎のお兄ちゃんに追いかけられて泣かされた気がするんですよね。
誰に言っても夢じゃないかと言われたのですけど。
詫びになにか約束した気が。
……いえ、あれは夢で怖いことはなかったのです。
お茶をいれて、両手にマグカップを持って行ったのですが、少し座る席に困りました。
クルス様、そこ、いつもあたしが座ってるところですよ?
なんとなく、言い出しにくく正面に座りました。
「ん。ありがとう」
「いえ。しばらく、忙しいのですか?」
「始めるとやめ時を見失う」
「……食事はちゃんと取らないとダメですよ」
「よく言われる」
……治ってないって事ですね。
これは少し放置されることを覚悟した方が良さそうです。幸い、日常の最低限は教えてもらったので困ることはないでしょう。
寂しい、とか言い出す可能性はどのくらいでしょうか。
「日に一度くらい、一緒に食事して欲しいんですけど……」
「善処する」
やらないってことですかね? 日本人的にその認識でよいでしょうか。このあたりが困った所なんでしょうね。
これ以上は、踏み込み過ぎのような気もするので追及はしません。
「お願いがあるのですけど」
さっき思いついたことを忘れないうち伝えておきましょう。
「なに?」
「すぐではなくて良いのですけど、夜空を見たいのですが、一緒に行ってくれませんか?」
「家の側なら危ないものはないが?」
「怖いので」
率直に、お伝えします。怖いものは怖いのです。外に出たらホラーな洋館が建ってるじゃないですか。
クルス様は笑ってますけどね。
「わかった。体調が戻ったらな」
たわいもない話をして、それから部屋に戻りました。どちらが片付けるか揉めたんですけど、二人で片付けてきましたよ。
部屋に戻っても今はそれほど怖くありません。この家にはもう一人いますからね。
夢見が悪くても調子が悪くても朝は決まった時間に起きる習性です。
ぼんやり身支度して、ぼんやり朝食を作っていたら、クルス様も起きてきました。
「眠そうだな」
怪訝そうに言われるくらいなので、よほど眠そうなのでしょうね。確かに眠いというかぼんやりしています。
「ええ、少し夢見が悪くて」
フライパンで野菜を焼いて、一緒にウィンナーも焼いています。とりあえず切って焼けばいいんです。いつもよりも投げやり感が良くない気がします。
まあ、危ないですよね。
「あちっ!」
フライパンでやけどしました……。
さすがに見かねてクルス様が代わってくれました。座って何もしないように、とまで言われたのは過保護な気もします。
「なんの夢を見たんだ?」
そう聞かれたのは食後の事でした。
「こう、てんちょーが、えー、どうして魔法とか使わないのっ!? 夢でしょ、浪漫でしょっ! とか言ってきて。お断りしたんですけど、ごり押しされそうになりました」
なんか、嫌な予感しかしませんでしたね。
クルス様が、てんちょー? と首をかしげていました。そう言えば、なんの仕事をしていたとか話をしてなかったでしょうか。
「以前、お店に勤めてまして。定食屋さんみたいな、夜は酒場みたいな感じのお店ですね」
「……酒場?」
「ええ、軽食食べて、お酒飲んでお帰りいただくだけです。お持ち帰りはありませんよ?」
誤解なきようはっきり明言しておきます。
この世界の酒場がどういう扱いなのかわかりませんけど。気まずそうに顔を背けられたので、そんなお店が多いんでしょうね。
「そこの怪しい店長が夢に出てきたんですよ。あまり会いたくないですね。
家族の方がどれほどましか」
「それで、断ったんだ?」
「断りましたね。少々、怖いような気もしますから、最低限でいいですよ」
あの店長もどき、嫌な事も言ってきましたからね。
その怖い魔法を使う人は怖くないのか、なんて言われても。
クルス様と敵として戦場でお会いしたら、逃げますね。速攻逃げます。あたしも命は惜しいので。それ以外については、保留します。
知っているとおりではないですし、別のものと割り切った方が良さそうなので。
そうなると少々、怖かったりも不安だったりもしますが、それはあたしの問題です。
推しと同居も無理と思いましたが、よく知らない異性と同居もあたし的にはハードル高いですよ。転がり込んでいるあたしが言うのもなんですけど……。
「大丈夫か?」
ぼんやりとしているせいか、ちょっと心配されてしまいました。
ちょっと熱っぽい気もするんですよね。
「少し、熱があるような気もします」
「今日は休んでいたほうがいい。疲れも溜まっていると思う」
その言葉に甘えて、食後、部屋に戻ることにしました。
熱ってのは良くありません。
過去の経験上、熱を出した時って何かあるようなのですよ。基本的には熱が上がりそうな日は自宅に引きこもるんですが、やむにやまれぬ事情で人にあったりするんです。
会った日ではなく後日に、店長が妙に優しくなったとか、兄弟が妙に優しくなったとか、友人が(以下略)。
何があったかは教えてくれないですが……。
クルス様に何かやらかす前に部屋に引きこもるのが正解です。パジャマに着替えてもぞもぞとベッドに潜り込みます。
やはり、何か疲れていたのかベッドに横になった途端に爆睡しました。
夢も見ませんでした。
次に起きたときは部屋が暗かったのです。外はうっすら明るいので月でも出ているのでしょう。
そう言えば、夜に外に出たことはありません。星座などは覚えていませんが、違いとやらも確認してみたい気がします。
ベッドサイドにある灯りに触れるとぼんやりと光がつきます。
部屋には時計がありません。今は何時でしょうか。微妙にお腹がすいた気もしますし、一階に下りてみましょう。
真っ暗でした。
なんとなく場所はわかるんですけど、なかなかにホラー感があります。怪しい洋館ですし。
ダイニングの方もやっぱり暗かったのですが、ここは灯りの位置を覚えていました。ぼんやりと明るくなるとほっとします。
テーブルの上にメモ書きが残っていました。
仕事用の部屋に籠もっているので、近寄らないこと。
大変簡潔な内容です。そもそもどの部屋かわかりませんので近寄りようもありませんけど。
キッチンのほうも片付いているのですが、朝と変わってないような気がするのですよね。
これは、昼も夜も食べていないのではないでしょうか?
あ、でも、パンが減ってる気がするのでその程度で済ませたというとこですか。
あたしもその程度で小腹を満たしてもう一度、寝ようと思います。
お湯を沸かして、お茶くらいいれましょうか。
夜になると本当に静かで怖いくらいです。お湯の沸く小さな音に安心するのですよね。でも、ホラー映画とかだとこのような単独行動をしている場合、犠牲者に……。
がちゃり、という音にびびりましたけど。
「……なんか音がすると思ったら。もう、大丈夫?」
クルス様ですけどね。他に誰もいないのだからそうなんですけど、びびります。
ゾンビとか幽霊とか出てきませんよ。わかっててもこう、場面が場面だけに。
「大丈夫です」
「顔色が悪い」
それはホラー効果と言うものです。過去見た色々な映画が走馬燈のように駆け巡ってぐちゃぐちゃです。
あはははと愛想笑いをしてしまいました。
さすがにこの家が惨劇の現場みたいですとはいえません。実際なにかあったら怖くて寝れないじゃないですか。
「お茶飲みます? お湯沸かしたので」
「頼む」
人の気配に少し落ち着いてきます。ええ、幽霊が怖いわけでは……。怖いんですけど。小さい頃、半透明の謎のお兄ちゃんに追いかけられて泣かされた気がするんですよね。
誰に言っても夢じゃないかと言われたのですけど。
詫びになにか約束した気が。
……いえ、あれは夢で怖いことはなかったのです。
お茶をいれて、両手にマグカップを持って行ったのですが、少し座る席に困りました。
クルス様、そこ、いつもあたしが座ってるところですよ?
なんとなく、言い出しにくく正面に座りました。
「ん。ありがとう」
「いえ。しばらく、忙しいのですか?」
「始めるとやめ時を見失う」
「……食事はちゃんと取らないとダメですよ」
「よく言われる」
……治ってないって事ですね。
これは少し放置されることを覚悟した方が良さそうです。幸い、日常の最低限は教えてもらったので困ることはないでしょう。
寂しい、とか言い出す可能性はどのくらいでしょうか。
「日に一度くらい、一緒に食事して欲しいんですけど……」
「善処する」
やらないってことですかね? 日本人的にその認識でよいでしょうか。このあたりが困った所なんでしょうね。
これ以上は、踏み込み過ぎのような気もするので追及はしません。
「お願いがあるのですけど」
さっき思いついたことを忘れないうち伝えておきましょう。
「なに?」
「すぐではなくて良いのですけど、夜空を見たいのですが、一緒に行ってくれませんか?」
「家の側なら危ないものはないが?」
「怖いので」
率直に、お伝えします。怖いものは怖いのです。外に出たらホラーな洋館が建ってるじゃないですか。
クルス様は笑ってますけどね。
「わかった。体調が戻ったらな」
たわいもない話をして、それから部屋に戻りました。どちらが片付けるか揉めたんですけど、二人で片付けてきましたよ。
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