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おうちにかえりたい編

閑話 元代役たちの休日

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「あー、そこな少年。水ください。是非とも、このかわいそーな行き倒れに」

 ……ボロ布がしゃべった。
 オスカーは目をぱちぱちさせた。よく見れば、人だった。薄汚れていたがその手はまだ若そうに見える。

「……いいよ」

「ありがとう」

 にこりと笑った彼女はとても美人だった。



 ずいぶんと懐かしい夢を見た。
 もう少し、続きを思い出したいような気もする。

 オスカーは寝返りを打とうとして、何かの気配を感じた。誰かいたっけとぼんやり考えてからはっきりと目が覚めた。

「……やべっ」

 至近距離に、ユリアがいた。昨日、泊めたことと付随して色々思い出す。
 顔をのぞき込めば嫌な夢でも見ているのか眉間にしわが寄っているが、未だ眠りの中だ。幸い、ぶつかったわけでもないようだ。
 無遠慮に寝返りなんかすれば押しつぶすまではいかないが、苦情くらいは言われるだろう。寝ぼけたまま本人的に最悪な不機嫌顔で、重い、と。

 別に恐くはない。可愛いくらいだが、そう言うとさらに機嫌が悪くなることを知っている。そのときは一日、口を利いてくれなかった。それぞれ違う仕事をしているので、支障はなかったが、地味に気になってちょっとした怪我をした。
 はぁ? 馬鹿なの? と怒ったように治療されたのもいい思い出だろうか。

 そのときにローガンがはっきりと困った顔で、おまえらつきあってんの? と言われたことも思い出した。お互いに言葉に詰まったので、それ以降その話題が振られたことはない。

 未だ、この関係に名前は付いていない。

 意図しない一押しからなし崩し的にここまで来てしまったとしか言いようがなかった。はっきりと言葉にしたことがないし、されたこともない。
 なんとなく一緒にいる、という感覚なのだろう。
 彼女にとっては。

 ユリアは人の温度を避けるように、もぞもぞと逃げていく。そんなに広いベッドではないのだから、すぐに壁に行き着いてしまうのだが。眠っているのだから無意識だろう。

 もう一度捕まえようかと思って不毛さに苦笑いした。なんていうか、苦手なんですよ、と言われてはいる。嫌いなのではなく、慣れないと。
 それでも起きているときは拒まれたことはない。

 オスカーが髪を撫でれば掛布の中に潜ってしまった。まるで芋虫のようだ。

 ため息をつく。
 こうなっては昼までは寝ているだろう。それも起こすまで起きないやつだ。

 彼には朝のうちに済ます用事もいくつかあった。寝ていれば勝手にいなくなることもあるまい。まずは昨日のことを報告せねばならないだろう。

 本当に朝から憂鬱にさせてくれる。

 ユリアにとっては今日は半月に一回の強制的休日である。ほっとくといつまでも調合していたりするからとローガンが設定したものだ。これは以前からの習慣だったらしい。
 彼が知ったのはごく最近の話だ。そう言えばいない日があった気もする、くらいの認識しかない。商会によれば、なんかいる、くらいにしか思っていなかった。

 オスカーは昨夜、あとちょっとと粘るユリアを担いで連れ帰る羽目になった。
 ローガンが困っていると言っていたときから嫌な予感はしていた。帰らないと暴れすぎて抱える事もできないなどいままでなかった。
 人さらいかと勘違いされて面倒な言い訳をしなければいけないことにもうんざりした。

 それでも泣かれたこと以上に困った事はない。正直そこまで思い詰めているとは考えていなかった。
 こればかりは、どうしようもないと理解はしているが、納得はできないのだろう。

 時間を戻しても、おそらく変わりはしない。
 あの男はなにも見ない以外選ばないだろう。

 オスカーには、彼が投げしててしまいたかった、という気持ちもわからないでもない。
 昔、と言うほど遠くはないが、投げ出してきたことがある。後悔はそれほどない。いっそ、清々したと思うほどだ。

 重すぎる加護は、害でしかない。

 それはユリアも承知している。しているのだが、やはり納得はしていない。

 たぶん、彼女も納得しないだろう。表面上は変わらないようで、より頑なになるような予感しかしない。だから、まだ、知らされないだろう。

 完全に面倒ごとにしかならない。出来れば関わらないで済ませたい。
 無理だろうが。



「もう昼すぎたぞ」

 朝食も用事も家の雑事も済んでもやはりユリアは起きてこなかった。

「んー、眠い」

 もぞもぞと掛布の隙間から手が伸びてきた。

 さなぎが蝶になるように、掛布の中から滑らかな肌が見えてくる。堪能したとは言えないが、眠い無理と訴えられては諦めるしかなかった。
 むくりと上半身を起こし、ふわっとあくびをする。彼女が素肌を見せても照れたり恥ずかしがったりする所は見たことがない。

 ユリアはぼんやりとした顔で、オスカーを見つけると首をかしげた。あれー、昨日どうしたっけ。と呟きながら左右に揺れて、ぽすっとベッドに戻った。

「おい」

「昨日はごめんね。もう、大丈夫」

 先ほどよりはしっかりた声だったが、沈み込んだ様子のどこにも大丈夫はなかった。
 オスカーがベッドの縁に座れば、びくりとしたがそれ以上は動く様子もない。顔はみせたくないらしい。
 わしゃわしゃと髪をなで回せば、やーめーてーとくすぐったそうに笑った。

「甘やかして欲しい?」

「……いい。なんかひどいことになりそう」

 ユリアは笑いながら拒否する。代わりに起き上がって頬にキスをされた。これで我慢しろ。とでもいうのだろうか。
 肩をすくめて、立ち上がれば服の裾を捕まれた。

「おはよう」

 妙に恥ずかしげに言われてどきりとした。オスカーはそれを押し隠して小さく笑った。

「おはよう。もう、昼も過ぎたけどな。なにか食べるか?」

「んー。飲み物だけでいい。どこだっけ、着替え……」

 子供のようにユリアは言い出す。
 どこまで世話を焼けばいいのだろうか。このままでは際限なくダメな人になっていきそうだ。
 オスカーは少し悩み、放置することにした。最低限くらい自分で面倒を見てもらいたい。たぶん、彼女は昨日脱いだ服のことは覚えていない。洗濯ということも忘れている。
 ローガン商会の店にいる間は、そちらで処理してもらっているらしい。
 オスカーも面倒なので、外に頼んでいるが、あまりため込んだりしないように気を付けている。
 ローガン商会で借りている部屋なので、いつ移動させられるかもわからないからだ。

 ユリアの今の姿は調合室で見るものとは全く違う。眠い目をこすり、掛布をマントのように羽織って、素足でつめたいと言いながら服を入れている箱の前でしゃがみ込んでいる。どうやら思い出したらしい。
 前回来たときに不便だからと自分で置いていったのだから是非とも毎回、思い出して欲しい。

「あれ? 新しいの買った?」

「この間、調合でダメにしただろう?」

「あ。そうだった。ごめん」

 新しい服を見て可愛いなぁと呟いているところを見て、なにかが満たされたような気になる。
 もう一度、してもいいだろうか。

「なぁに?」

 オスカーは不埒な考えを見透かされたようで、すこしどきりとした。

「今日はどこか行くって言ってなかった?」

「今日こそは、だな」

 昼まで寝ていたのは今日に限った話ではない。ごくまれに夜の食事が一緒だったり、気まぐれにやって来て、そのまま泊まる日はある。
 そんな日でも大体、昼ぐらいまで寝ているようだ。

 休みの日が合うということは二度目だ。それ以外で起きなくて残していったことが数度ある。書き置きと共に残した合い鍵を商会の誰かに預けていくところが、問題があると言っているが聞いてはくれそうにない。
 なんだか毎回ニヤニヤとしながら渡されているこちらの気持ちを少しは考えてもらいたい。
 前回と今回の半月ごとの休みを合わせたのは、ローガンが気を回したのだろう。

「どこ行こうか」

 楽しげな声に少し罪悪感を覚える。前回はつい、欲望に負けて出かけられなかったからだ。
 見ていれば、触れたくなり、触れれば、もっと色々したくなる。
 見ないのが一番だ。

 無理矢理視線を外し、昼食の準備だけすすすめる。とは言っても外で買ってきた出来合いだった。
 ユリアは元々料理はしない。病人食みたいなものは作りはするが、味より栄養や薬効に特化しているので食べたいとも思わない。
 オスカーもできなくもないが、そこまでのこだわりはなかった。そもそもこの部屋にはキッチンに相当する場所がない。少し大きめのベッドと作り付けのクローゼット、古くさいテーブルとイスが三つ。床は木だが、時々軋む。
 年代物ねぇとユリアがいつだか漏らしていた。
 部屋の外には共同のキッチンがあるが本格的につくると言うよりお茶程度の用意がせいぜいだろう。

「冷たいお水がいいなぁ」

「用意はしておくから自分でそれくらい注げ」

「ん、いや、なんか前それで、なんか出られなかったような?」

 ぼんやりとしたまま持った水差しをひっくり返して、着替えのつもりが……である。
 ユリアの寝起きに何かさせるものではないと学習した。

「別に嫌じゃないけど、いつもは困るなぁ」

 のんびりと言われたが、堪え性がないと指摘されたようで地味に恥ずかしい。
 ユリアはふわぁとあくびをしながら着替えをはじめたようだった。

「あー、もう、変なとこに痕つけてる」

「別に誰も見ないだろう?」

「みますー。共同浴場で恥ずかしいんです-」

 それは考えてなかった。そして、ユリアもそれは恥ずかしいらしい。

「気をつける」

「つけない方が良いんだけど」

「それは無理」

 最初は自制していてもどうしても残してしまう。
 冷たい視線を向けられている気配はしたが、オスカーは無視する。どうにもならないので諦めていただきたい。
 原因はわかっているが、それが解消されることはない。

「出かけるのやめようか?」

「却下。せっかく可愛い服着ても見せびらかさないとか意味がわからない」

 ユリアは着替えが終わったのか目の前でくりると回る。どーよ、と言いたげな顔がおもちゃを喜ぶ子供のようだった。

「似合ってるよ」

 褒めて嫌そうな顔をされる意味がわからない。褒めないで怒られるなんて話は山ほど聞くのに。

「慣れてるよね」

「そこか。誰にでも言うわけじゃないからな」

 疑うような視線は心外だ。
 ユリアはなにか言いかけて、口を閉じる方を選んだようだ。黙って椅子に座る。

「少しは食べろよ」

「はぁい」

 テーブルの上の料理にユリアに良くそんな食えるなみたいな顔をされたが、無視することにした。
 ユリアの分は紙袋に入っている。柔らかめのパンに肉や野菜が挟んである。大体これで外れはないはずだ。
 彼女はは当たり前のような顔で、受け取って首をかしげた。

「あれ、好きって言ったっけ?」

「……好き?」

 オスカーは思わず真顔で見つめてしまう。ユリアはパンを取り出して、はもっとかじっていた。特別な事を言ったという顔ではない。
 つまりは恥ずかしい勘違いだ。

 そのパンはあれば必ず食べていたから覚えてしまったのだ。彼女は同じものを繰り返し食べる癖がある。考えるのが面倒とかそんな理由そうだ。
 と頭の中に浮かんでくるが、口からは出てこない。

 顔が熱い。

「ん? んー? あ、ああ」

 ユリアは肩につきそうなくらい首をかしげていた。そして、何かに思い至ったように頭を戻す。
 オスカーとしては是非とも理解しないで欲しい。なにを言われてもまとも返答出来る気がしない。

「言ったつもりだったんだけど、言ってなかったっけ?」

「聞いた覚えはない」

 ユリアは頬杖をついて、何かを考えていたようだった。
 できれば、なかったことにして食事に集中したい。出来ないだろうけれど。

「残りを全部あげてもいいくらいには、好きだよ」

 オスカーは思わずユリアから目を逸らした。思ったよりくるものがある。
 彼女が穏やかに微笑むのはとても珍しい。

「……やっぱり、出かけるのやめない?」

「やめない。なにか貢ぐといいよ」

 彼女は何事もなかったようにまた、パンをぱくついている。そう言えば、贈り物の一つもしていなかったことを思いだした。
 調合の邪魔になると装飾品の類は常につけていないからその発想はなかった。
 オスカーにとって服は消耗品なので、貢いでいる気は全くない。

「早く食べろよ」

「そっちもね」

 この日のお出かけが原因で、溺愛傾向がばれてユリアと少々距離を置かれるのだが、それはもう少し先の話。
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