38 / 57
第三十八話 アランから見た新しい主
しおりを挟む
アランは常々、自らの主……シルヴェストルは王の器ではないと思っていた。
自分に自信がなく、常に苛ついている。イラついている感情が容易に表に出る。他人に当たり散らす。
彼が王になった日には、この国はどうなることやら。
もちろん、彼が痛ましいほどの努力をしていることは知っている。
だが王ともなれば、この国のすべてを背負うことになるのだ。国民の命は王に左右されることになる。
努力さえしていればいいなどという次元ではない。
アランは己の主人の努力が空回りしているのを見て、王の器に相応しくないのに王太子になってしまった人間は哀れだな、と憐憫の情を抱くのだった。
「はあ……」
故郷から近況を尋ねる手紙が届くたび、アランは返事に悩んだ。
アランの父親は、領主をしている。ギミョーム地方のトゥーレット領の領主だ。
領主といっても裕福な生活をしているわけではなく、自らも肉体労働をしなければならないほど困窮している。
城にはヴァニンの醸造所があり、使用人や小作人が出入りしていて、家族ぐるみでルコッコを育てている。
手紙の返事を考えながら、アランは家族の顔を思い浮かべる。父に母に兄に姉に弟に妹に祖父に祖母に……。
自分の緑色の髪と瞳は、父譲りだ。兄弟姉妹も緑の髪を持つ者は多い。アランは自分の髪色と瞳の色が好きだった。
だが、領地持ちの貴族でありながら、泥と汗にまみれて働かねばならない日々は嫌いだった。
日中働いたあと、夜はちびた蝋燭に火をつけ、税金関係の書類に目を落としては溜息を吐いている父の姿を見て、誰が好きになれようか。
幸い、アランは剣の腕が立った。地元では負け知らずだった。
だから王都に上がり、そこで身を立てようと一大決心した。
アランは順調に出世し、ついには王太子の護衛騎士となった。この年齢では、これ以上はない地位だろう。
家族も喜んでくれた。
アランもまた、自分は田舎臭いトゥーレットから脱出したのだと息巻いていた。
けれども、今では家族からの手紙になんと返事したらよいか、わからなくなっていた。
今の日々を無為に感じているから。無為に感じる理由は、自分の主人が好きになれないからだ。
王に相応しくないとわかっている王太子を守る日々に、意味が感じられようか。
結局、アランはいつも当たり障りのない返事をしたためるのだった。
ところがある日、シルヴェストルが変化した。
きっかけは、彼の弟と出会ったことだった。
移動のために城の廊下を歩いている最中、金色のふわふわの物体がとてとてと駆けてきた。
その子供が危うくぶつかりそうになった時点で、自分の主人がイラつきを覚えているのを感じた。
金髪碧眼の子供はリュカ、シルヴェストルの弟だ。だが、リュカの方はシルヴェストルのことを覚えていなかったようだ。
背中を見るだけで、シルヴェストルの怒りが頂点に達しかけていることがわかった。
アランは貴族として護衛騎士として、感情を表に出さない術を身につけている。
だから無表情だったが、内心ではこんな小さな子にまさか当たらないだろうなとハラハラしていた。
シルヴェストルは懸命に怒りを抑え、すれ違いざまに軽くぶつかる程度で済ませた。
尻餅をついたリュカは泣き出すかと思えば、なんと走ってきて後ろからシルヴェストルに抱き着いたのだった。
リュカは自分の兄に素直に好意を示し、シルヴェストルもまたまんざらでもないようだった。
それからシルヴェストルは、上機嫌でいることが多くなった。弟の存在一つが、一人の人間をここまで変えるとは。彼に必要だったのは、愛だったのだとアランは気がついた。
それからアランはシルヴェストルのことが好きになれたのかというと、そうではなかった。
正確には、多少は好感を持てた。しかし相変わらず王に相応しい人には思えなかった。
なにせ、上機嫌なときでも護衛騎士の自分を小間使い代わりにこき使うのだ。側仕えが全員やめてしまった現状を改善しようともしない。
アランには、シルヴェストルという人間の底が見えたように思えた。
ヨクタベレール商会を呼んだころからだろうか。
ひたむきに努力するところは評価していたのに、シルヴェストルは弟と一緒だとぐうたらとスイーツとやらを貪るようになってしまった。
王室費を無駄遣いして、甘いものを食べて。怠惰な主人の姿に、アランはイラつきを覚えていた。
弟と一緒にスイーツを貪っている時間があれば、その間に剣術の鍛錬でもした方がいいのに。
イラつきを覚えるのは、領主である父が領地から税金をかき集めるのにどれだけ苦労しているか、知っているからだ。
貴重な税金が、スイーツ代に消えていくなんて。
護衛騎士扱いされず、何度もおつかいをさせられ、リュカに果汁をぶちまけられた瞬間、アランの怒りは爆発した。
「毎日毎日、二人でスイーツを貪り食って。王室費を浪費して。国民がどんな思いで納めた血税か、わかっているんですか。俺の親は領主であるにも関わらず領地が貧しすぎて、自ら農夫の真似ごとをして畑を耕さねばならないほどです。そうまでしてやっと納めた税金が、こんな使われ方をするなんて……!」
一気に吐き出したあと、ハッと青褪めた。
イライラして当たるなんて、これでは嫌悪していたシルヴェストルの行動と一緒だ。
護衛騎士としてしてはならないことをしてしまったと悟った。主人がどんなに尊敬できない人物だとしても、護衛するのに人格は関係ないはずなのに。
アランは護衛騎士を辞退すると言い放ったあと、部屋を去った。
護衛騎士を辞めてどうするのだろう。家族に何と言おう。アランは悩んだ。
どうすればいいかわからず、自室に籠って鬱々と一日を過ごした。
翌日のことだった、仕方のない人間であるアランをわざわざ訪ねてきてくれる者があった。
なんと第二王子のリュカであった。
ふわふわの金髪が視界の下の方に見えた瞬間、アランは心臓が止まるかと思った。
リュカは謝罪の言葉と共に、クッキーの入った袋を差し出してきた。
謝らなければならないのは自分の方なのに。こんな小さな子供に、自分は苛立ちをぶつけてしまった。
話の流れで彼と共にお茶をすることになり、そのさなかで教えてもらった。
スイーツを食べるのに王室費は使っていないのだと。自分が知らない間に、彼らはヨクタベレール商会と契約を取り交わしていたようだった。
無駄遣いではなかったのだ。
アランは今すぐシルヴェストルに謝りたくなった。
別に王になる使命を帯びて重責を課されているわけでもない自分が、苛立ちを主人にぶつけてしまった。相手は十二歳の少年で、自分は大人なのに。
自分の方が、よほど未熟者だ。
相手は護衛や側仕えに次々と辞任された王太子だから、とどこかで軽んじてしまっていたのかもしれない。
だが謝ろうにも、相手は王太子だ。こんな不敬を犯した自分には、もう会ってくれないだろう。
内心で落ち込んでいると、リュカが話を持ちかけてきた。
トゥーレット領の名物になるスイーツのレシピを教えるから、自分の護衛騎士になってほしいと。
アランは考えさせてくださいと言って、その場では返事を避けた。
リュカの提示したレシピは魅力的だった。少しでも故郷の助けになれるならば、と思ってしまう。
それにまた王子の護衛騎士に戻れるのも魅力的だ。家族への言い訳を考えなくて済む。
だがこんなにも簡単に、主を変えていいものだろうか。
変えるも何も、シルヴェストルの護衛騎士はもう辞めたのだが。
なんとかしてシルヴェストルの護衛に戻るのが、筋ではないだろうか。
アランは数日間悩んだ。
悩みに悩み抜いた末に、結論を出した。
シルヴェストルの護衛に戻ろうとするのは、自分のエゴでしかないと。シルヴェストルの方は、望んでいないだろう。
それに……新しく主になろうとしている金髪碧眼の子供の方は、自分を見てくれた。自分の故郷を知ろうとしてくれた。自分が何を欲しているか知り、交換材料として提示してくれた。
それは、王に必要とされる能力の一つなのではないだろうか。
彼の方が王に相応しい。彼に仕えたい。アランはそう思うのを、どうしても止められなかった。それが決め手となった。
リュカの護衛騎士になる旨を連絡し、厨房に赴いてプリンなるスイーツのレシピを教えてもらえた。
アランは早速家族への手紙をしたため、故郷でナミニの実を量産してほしいことと、スイーツのレシピを伝えた。
これで父の苦労が、少しは軽くなるだろうか。
なってくれると思いたい。期待できるほど、口にしたプリンの美味しさは素晴らしかった。
「ねえ、アラン……」
皆でプリンを食べ終わったあと、新しい小さな主がおずおずと話しかけてきた。
「おにいちゃまにもプリンもっていこう? べつに、アランをとったこと、やっぱりあやまろうとかおもったわけじゃないけれど……」
もじもじとしている様に、くすりと微笑んでしまう。
考えていることは同じなようだ。
許されるとは思わないけれど、アランもシルヴェストルに会えたら謝罪するだけしておきたいと思っていた。
アランは新しい主に既に好感を抱いていた。
自分は主人を変えてしまった悪い騎士だ。
だが、この新しい主を何が何でも守らねばならない。それが自分の新しい使命だ。
自分に自信がなく、常に苛ついている。イラついている感情が容易に表に出る。他人に当たり散らす。
彼が王になった日には、この国はどうなることやら。
もちろん、彼が痛ましいほどの努力をしていることは知っている。
だが王ともなれば、この国のすべてを背負うことになるのだ。国民の命は王に左右されることになる。
努力さえしていればいいなどという次元ではない。
アランは己の主人の努力が空回りしているのを見て、王の器に相応しくないのに王太子になってしまった人間は哀れだな、と憐憫の情を抱くのだった。
「はあ……」
故郷から近況を尋ねる手紙が届くたび、アランは返事に悩んだ。
アランの父親は、領主をしている。ギミョーム地方のトゥーレット領の領主だ。
領主といっても裕福な生活をしているわけではなく、自らも肉体労働をしなければならないほど困窮している。
城にはヴァニンの醸造所があり、使用人や小作人が出入りしていて、家族ぐるみでルコッコを育てている。
手紙の返事を考えながら、アランは家族の顔を思い浮かべる。父に母に兄に姉に弟に妹に祖父に祖母に……。
自分の緑色の髪と瞳は、父譲りだ。兄弟姉妹も緑の髪を持つ者は多い。アランは自分の髪色と瞳の色が好きだった。
だが、領地持ちの貴族でありながら、泥と汗にまみれて働かねばならない日々は嫌いだった。
日中働いたあと、夜はちびた蝋燭に火をつけ、税金関係の書類に目を落としては溜息を吐いている父の姿を見て、誰が好きになれようか。
幸い、アランは剣の腕が立った。地元では負け知らずだった。
だから王都に上がり、そこで身を立てようと一大決心した。
アランは順調に出世し、ついには王太子の護衛騎士となった。この年齢では、これ以上はない地位だろう。
家族も喜んでくれた。
アランもまた、自分は田舎臭いトゥーレットから脱出したのだと息巻いていた。
けれども、今では家族からの手紙になんと返事したらよいか、わからなくなっていた。
今の日々を無為に感じているから。無為に感じる理由は、自分の主人が好きになれないからだ。
王に相応しくないとわかっている王太子を守る日々に、意味が感じられようか。
結局、アランはいつも当たり障りのない返事をしたためるのだった。
ところがある日、シルヴェストルが変化した。
きっかけは、彼の弟と出会ったことだった。
移動のために城の廊下を歩いている最中、金色のふわふわの物体がとてとてと駆けてきた。
その子供が危うくぶつかりそうになった時点で、自分の主人がイラつきを覚えているのを感じた。
金髪碧眼の子供はリュカ、シルヴェストルの弟だ。だが、リュカの方はシルヴェストルのことを覚えていなかったようだ。
背中を見るだけで、シルヴェストルの怒りが頂点に達しかけていることがわかった。
アランは貴族として護衛騎士として、感情を表に出さない術を身につけている。
だから無表情だったが、内心ではこんな小さな子にまさか当たらないだろうなとハラハラしていた。
シルヴェストルは懸命に怒りを抑え、すれ違いざまに軽くぶつかる程度で済ませた。
尻餅をついたリュカは泣き出すかと思えば、なんと走ってきて後ろからシルヴェストルに抱き着いたのだった。
リュカは自分の兄に素直に好意を示し、シルヴェストルもまたまんざらでもないようだった。
それからシルヴェストルは、上機嫌でいることが多くなった。弟の存在一つが、一人の人間をここまで変えるとは。彼に必要だったのは、愛だったのだとアランは気がついた。
それからアランはシルヴェストルのことが好きになれたのかというと、そうではなかった。
正確には、多少は好感を持てた。しかし相変わらず王に相応しい人には思えなかった。
なにせ、上機嫌なときでも護衛騎士の自分を小間使い代わりにこき使うのだ。側仕えが全員やめてしまった現状を改善しようともしない。
アランには、シルヴェストルという人間の底が見えたように思えた。
ヨクタベレール商会を呼んだころからだろうか。
ひたむきに努力するところは評価していたのに、シルヴェストルは弟と一緒だとぐうたらとスイーツとやらを貪るようになってしまった。
王室費を無駄遣いして、甘いものを食べて。怠惰な主人の姿に、アランはイラつきを覚えていた。
弟と一緒にスイーツを貪っている時間があれば、その間に剣術の鍛錬でもした方がいいのに。
イラつきを覚えるのは、領主である父が領地から税金をかき集めるのにどれだけ苦労しているか、知っているからだ。
貴重な税金が、スイーツ代に消えていくなんて。
護衛騎士扱いされず、何度もおつかいをさせられ、リュカに果汁をぶちまけられた瞬間、アランの怒りは爆発した。
「毎日毎日、二人でスイーツを貪り食って。王室費を浪費して。国民がどんな思いで納めた血税か、わかっているんですか。俺の親は領主であるにも関わらず領地が貧しすぎて、自ら農夫の真似ごとをして畑を耕さねばならないほどです。そうまでしてやっと納めた税金が、こんな使われ方をするなんて……!」
一気に吐き出したあと、ハッと青褪めた。
イライラして当たるなんて、これでは嫌悪していたシルヴェストルの行動と一緒だ。
護衛騎士としてしてはならないことをしてしまったと悟った。主人がどんなに尊敬できない人物だとしても、護衛するのに人格は関係ないはずなのに。
アランは護衛騎士を辞退すると言い放ったあと、部屋を去った。
護衛騎士を辞めてどうするのだろう。家族に何と言おう。アランは悩んだ。
どうすればいいかわからず、自室に籠って鬱々と一日を過ごした。
翌日のことだった、仕方のない人間であるアランをわざわざ訪ねてきてくれる者があった。
なんと第二王子のリュカであった。
ふわふわの金髪が視界の下の方に見えた瞬間、アランは心臓が止まるかと思った。
リュカは謝罪の言葉と共に、クッキーの入った袋を差し出してきた。
謝らなければならないのは自分の方なのに。こんな小さな子供に、自分は苛立ちをぶつけてしまった。
話の流れで彼と共にお茶をすることになり、そのさなかで教えてもらった。
スイーツを食べるのに王室費は使っていないのだと。自分が知らない間に、彼らはヨクタベレール商会と契約を取り交わしていたようだった。
無駄遣いではなかったのだ。
アランは今すぐシルヴェストルに謝りたくなった。
別に王になる使命を帯びて重責を課されているわけでもない自分が、苛立ちを主人にぶつけてしまった。相手は十二歳の少年で、自分は大人なのに。
自分の方が、よほど未熟者だ。
相手は護衛や側仕えに次々と辞任された王太子だから、とどこかで軽んじてしまっていたのかもしれない。
だが謝ろうにも、相手は王太子だ。こんな不敬を犯した自分には、もう会ってくれないだろう。
内心で落ち込んでいると、リュカが話を持ちかけてきた。
トゥーレット領の名物になるスイーツのレシピを教えるから、自分の護衛騎士になってほしいと。
アランは考えさせてくださいと言って、その場では返事を避けた。
リュカの提示したレシピは魅力的だった。少しでも故郷の助けになれるならば、と思ってしまう。
それにまた王子の護衛騎士に戻れるのも魅力的だ。家族への言い訳を考えなくて済む。
だがこんなにも簡単に、主を変えていいものだろうか。
変えるも何も、シルヴェストルの護衛騎士はもう辞めたのだが。
なんとかしてシルヴェストルの護衛に戻るのが、筋ではないだろうか。
アランは数日間悩んだ。
悩みに悩み抜いた末に、結論を出した。
シルヴェストルの護衛に戻ろうとするのは、自分のエゴでしかないと。シルヴェストルの方は、望んでいないだろう。
それに……新しく主になろうとしている金髪碧眼の子供の方は、自分を見てくれた。自分の故郷を知ろうとしてくれた。自分が何を欲しているか知り、交換材料として提示してくれた。
それは、王に必要とされる能力の一つなのではないだろうか。
彼の方が王に相応しい。彼に仕えたい。アランはそう思うのを、どうしても止められなかった。それが決め手となった。
リュカの護衛騎士になる旨を連絡し、厨房に赴いてプリンなるスイーツのレシピを教えてもらえた。
アランは早速家族への手紙をしたため、故郷でナミニの実を量産してほしいことと、スイーツのレシピを伝えた。
これで父の苦労が、少しは軽くなるだろうか。
なってくれると思いたい。期待できるほど、口にしたプリンの美味しさは素晴らしかった。
「ねえ、アラン……」
皆でプリンを食べ終わったあと、新しい小さな主がおずおずと話しかけてきた。
「おにいちゃまにもプリンもっていこう? べつに、アランをとったこと、やっぱりあやまろうとかおもったわけじゃないけれど……」
もじもじとしている様に、くすりと微笑んでしまう。
考えていることは同じなようだ。
許されるとは思わないけれど、アランもシルヴェストルに会えたら謝罪するだけしておきたいと思っていた。
アランは新しい主に既に好感を抱いていた。
自分は主人を変えてしまった悪い騎士だ。
だが、この新しい主を何が何でも守らねばならない。それが自分の新しい使命だ。
137
お気に入りに追加
2,021
あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!

噂の冷血公爵様は感情が全て顔に出るタイプでした。
春色悠
BL
多くの実力者を輩出したと云われる名門校【カナド学園】。
新入生としてその門を潜ったダンツ辺境伯家次男、ユーリスは転生者だった。
___まあ、残っている記憶など塵にも等しい程だったが。
ユーリスは兄と姉がいる為後継者として期待されていなかったが、二度目の人生の本人は冒険者にでもなろうかと気軽に考えていた。
しかし、ユーリスの運命は『冷血公爵』と名高いデンベル・フランネルとの出会いで全く思ってもいなかった方へと進みだす。
常に冷静沈着、実の父すら自身が公爵になる為に追い出したという冷酷非道、常に無表情で何を考えているのやらわからないデンベル___
「いやいやいやいや、全部顔に出てるんですけど…!!?」
ユーリスは思い出す。この世界は表情から全く感情を読み取ってくれないことを。いくら苦々しい表情をしていても誰も気づかなかったことを。
寡黙なだけで表情に全て感情の出ているデンベルは怖がられる度にこちらが悲しくなるほど落ち込み、ユーリスはついつい話しかけに行くことになる。
髪の毛の美しさで美醜が決まるというちょっと不思議な美醜観が加わる感情表現の複雑な世界で少し勘違いされながらの二人の行く末は!?

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。

ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。

マリオネットが、糸を断つ時。
せんぷう
BL
異世界に転生したが、かなり不遇な第二の人生待ったなし。
オレの前世は地球は日本国、先進国の裕福な場所に産まれたおかげで何不自由なく育った。確かその終わりは何かの事故だった気がするが、よく覚えていない。若くして死んだはずが……気付けばそこはビックリ、異世界だった。
第二生は前世とは正反対。魔法というとんでもない歴史によって構築され、貧富の差がアホみたいに激しい世界。オレを産んだせいで母は体調を崩して亡くなったらしくその後は孤児院にいたが、あまりに酷い暮らしに嫌気がさして逃亡。スラムで前世では絶対やらなかったような悪さもしながら、なんとか生きていた。
そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。
『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』
金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!
しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?
スラム出身、第十一王子の守護魔導師。
これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。
※BL作品
恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。
.
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる