音楽業界のボーイズラブ

おとめ

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「すすむ君、舐めてくれるかな?」
しかし、穴ならいくらでも貸すが、やっぱり味覚がある場所である口内は躊躇する。
相手のズボンのファスナーを開きながら、あぁ、早く帰りたいと時間に追われるサラリーマンの重症度のより高い鬱状態を自分も危惧し擬似的に思う。
「ふ…っ」
「あぁ、いいよ…っ」

「君のも見せて」
触られるのも嫌だが建前上断るわけにはいかないので好きなようにさせる。布越しに焦らして触られると意識がそこにばかりに集中してしまう。
「大きくなってるね、かわいい」
「い…ゃあっ…」
「そんなふうに言われたら意地悪したくなる」
ぎゅっと口びるを噛んで吐息を堪え、すすむは悔しくなる、撫でられて、ゆっくりとズボンが解放される。もどかしい気持ちに背徳感に煽られる。
「やっぱりかわいい、ここも」
「あっ、やっやぁっ…」
言葉で恥ずかしいことを言われて攻められる。
「あっ…やだ…イキそう」
「ぼくも…」

体勢を変えて69をして舐められてしゃぶられ、イカされてしまった。
こちらも手と口で奉仕してしっかり口内に吐精される。

無念の気持ちが後からじわじわと湧いてくる時間に自己嫌悪する。

「また時間がある時に」
青井とはそう言って朝になり別れた。
一度性欲に囚われるとしばらくそのことばかり考えてしまう。そんな自分に反吐が出る。
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